ウィリアム・シェイクスピアのレビュー一覧
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史劇。ハルとフォールスタッフの話。
ハンター曰く
「彼らは不可分。フォールスタッフの役割は現在を生きることであって、快楽的要素に訴えること。二人の関係は概念的・静的にあらずして、劇的・動態的なもので、芝居はどちらかを選ぶかを述べているのではなく、選択の行為にわれわれを巻き込む。
(他の作品でも巻き込まれると思うが、彼の筆致の特徴ではないか。)相互依存のハルとフォールスタッフは「第一部」の終わりでは、完全につりあい、それぞれ自己の主張の限界に立って、密接に結びついているが、やがて「第二部」の結末では、フォールスタッフを放逐したハルは一人残され、この芝居の世界を制御できなくなる」
「ヘンリー5世」の萌芽が見られる。 -
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「ファウスト」を読んで以来、シェークスピアの中でも読みたかった作品のひとつ。
パックの最後の台詞はいい。
midsummerは真夏のことだとばかり思っていた。
イングランドは真夏がもっとも過ごしやすいと
聞いていたので。
観劇に際し再読。改めて読みなおしてみて「テンペスト」と似ていると思った。
形式的には二点、まず、宮廷における仮面劇である点。
次に、基本的にシェークスピアの独創である点。
そして、実質的には、気になるフレーズが幾つかあった点。
一つ目が、ラストのパックの台詞。作品自体が夢であることを示唆している(そもそも夏の夜の夢だし)
もう一つが、四幕二場の「この夢を解釈しようなんてものはばかだ」。
そしてこれと対比したいのが、テンペストにおける「だが、大地に礎を持たぬ今の幻の世界と同様に〜仕上げをするのは眠りなのだ」
の句とそれに関するD・G・ジェイムズの考察。
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から騒ぎ。
さんまのやってる「恋のから騒ぎ」はこの作品のもじり。。。
前者は"Much ado about nothing"
後者は"Much ado about love"
訳は小田島雄志。
この人の訳は、劇的生命を失わないと思う。
極めて軽快。例示↓
A "Note this before my notes;
There's not a note of mine that's worth the noting."
B "・・・(omit 1 line) ・・・
Note notes, forsooth, and nothing!"
訳は次の通り。
A 節をつける前にお願いのふしがあります
私の節に不審な点がありましても不問にふして下さい
B これは不思議なことをきく。不問にふせというが
節まわしは譜面にふしてあるではないかな。
他にも「あなたがたのからかい文句はからしがきいてなくて
からっきしだめだ」とか。
それでいてさらっと鋭いことを書く。
「この胸を刺しつらぬいてくれ、誰でもいい!」
どきっとするじゃない。 -
Posted by ブクログ
お恥ずかしながら、今頃…です。なるほど、やっとピーター・グリーナウェイの「プロスペローの本」(映画見てないけどさ…)の由来がわかりました…。やー、やはり教養のひとつとしてシェイクスピアはちゃんと読んでおいた方がよいねー。シェイクスピアって、読む前はなんとなく気が重い(?)んだけど、読み始めると軽快であっという間に読めてしまう。「テンペスト」もテンポ良く読めました。この時代の「未開」の概念についてもこの作品から得るところは大きいですね。理想郷的な部分、野蛮なものと蔑む部分。個人的にはストーリーの本筋よりもそちらの方が興味深かったです。シェイクスピアの作品としては、「十二夜」が一番好きかも。 (1999 Aug)