あらすじ
美人だが、手におえないじゃじゃ馬むすめカタリーナが、男らしいペトルーキオーの機知と勇気にかかって、ついに可愛い世話女房に変身──。陽気な恋のかけひきを展開する『じゃじゃ馬ならし』。青年貴族クローディオーと知事の娘ヒーローのめでたい婚礼の前夜、彼女に横恋慕するドン・ジョンの奸計(かんけい)から大騒動がまきおこる『空騒ぎ』。明るい情熱と機知の横溢する喜劇の傑作2編を収録。
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今作の『空騒ぎ』は『じゃじゃ馬ならし』と一緒に収録されています。この二作品を一緒に収録した新潮社さんはさすがのチョイスだなと感じました。 と言いますのもこの二作品はどちらもじゃじゃ馬女性の恋を描いたものだからです。ですがそれぞれの主人公は違ったタイプのじゃじゃ馬であり、その相手となる男性もまったく違った性格をしています。 という訳で、似たような恋の話でありながら全く違うストーリーをこの1冊で楽しむことができるということなのです。これはお見事。私もこの二作品を続けて読んでふむふむと頷きながら楽しませて頂きました。
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じゃじゃ馬ならしたのしいーと思ってた気がするんだよ。たしかスラップスティック的な恋愛喜劇だった気がするんだよ。じゃじゃ馬はわたしだからつかまえてよ!と思ったと思うんだよ(究極に知らない)空騒ぎもたのしかった気がするんだよ。ドタバッタコメディーだったと思うんだよ。すごい楽しかったことしか覚えてない。
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じゃじゃ馬ならし・空騒ぎ
(和書)2009年03月20日 21:00
1972 新潮社 シェイクスピア, 福田 恒存
喜劇だけど人間の設定が入りくんでいるところが多くてシェイクスピアの作品の中では分かりにくい方だと思いました。
人間の諸関係の吟味を可能にしてそれを覆してしまうのはやはり無条件的命令(マルクス)の姿勢を感じさせるものだと思いました。
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シェイクスピアの初期の喜劇。
いかにも試行錯誤を続けた感じ。じゃじゃ馬ならしの最初に出てくる酔っ払いの効果や空騒ぎの急激に変化する人間関係など、役者が自由に動いている感じはあんまりしない。一生懸命、筋を成り立たせようとしている感じ。
そうではあるが、すでにことば遊び、目まぐるしいナンセンスの応報、ずれた人間関係のパーツとその解消、たくみな心理要因を活かした関係の色彩といった、今後シェイクスピア花開かせていく力の数々の萌芽はもう十分に感じられる。
あまりのナンセンスの多さに、訳者は大変苦労されたのではないかと思うが、厳密な意味での訳ではなく、多少意味を損ねても、その勢いや快活さを壊さぬよう、苦心して配慮されたのだと思う。どこかの解題で言っていたが、書きことばではなく、それが話されることば、演じられることばであることをいつも信じて翻訳にあたっているから成せる。
どちらの演目も従順な女性像という点から、あまり最近では好まれないタイトルのようであるが、裏を返せば、こうでもしなければ、男性は強がることさえ出来なかったのかもしれないし、演じる女性役者によっては、巧みに男性をたてるしたたかな女性というのも十二分にありうる。それをただ価値観にそぐわないという理由だけで上演しないのは非常にもったいない。あくまでどこまでいっても劇なのである。本気の剣幕でまくしたてあっても、どんなに従順飼いならそうとも、幕が閉じればそれが単なる空騒ぎだったと思い至る。
このふたつの演目の成功のカギは、男性役者にかかっているとあったが、やはり、それも含めて、女性役者と男性役者の本気で遊びを演じるという点にあるのではないか。それがあるから、従順になったり、空騒ぎに過ぎないと知ったときの強力な感情の動きがうまれるのだと思う。
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二作品ともに喜劇作品で、悲劇作品のように血みどろな展開や人間の醜悪な部分の描写はとくになされていない。その為、両作品は人間の機知的な要素に注目するといい。とはいえ解説にもあるが、『じゃじゃ馬ならし』は習作時代つまり初期の作品であるためか、『から騒ぎ』と比べると、物語の完成度がやや落ちる。
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喜劇2編。作られた年代に差があるようだが、「空騒ぎ」の方がストーリーが複雑でおもしろく感じた。「じゃじゃ馬ならし」の序劇に登場したスライがもう一度登場はするが、その後触れられなくなり、役割に疑問が残った。2024.1.21
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ヴィンセンショーにルーセンショーにペトルーキオーにホーテンショー。グルミオーとグレミオーが違うと分かるまでにずいぶん時間がかかりました(笑)。内容は最高ですけどね^^;
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先に舞台や映画を観てから 戯曲を読んだ。似たような名前の登場人物が多いので、ちょっと混乱しました。ストーリーはともかく(笑) 主人公二人の丁々発止が軽快で 楽しめました。