司馬遼太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレオーディブルで本作を見つけたので、懐かしさを感じながら、再読(聴読)を開始した。当初のワクワク感がよみがえってきた。当時、レビューを書けていなかったので、この機会に追記しておこうと思う。
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鼻たれで泣き虫だった坂本龍馬(竜馬)が、みるみる頼もしい青年に成長していくシーンが次々映像のように浮かび上がってくる。また、竜馬のあの何とも言えない大らかさ、豪快さが、どうして育まれたのかを想像しながら読むのも楽しい。
もともと弱虫のぱっとしない少年が、ゆくは維新の英雄の一人となるには、様々な要因があったと思うが、やはり幼少期の乙女姉さんの存在は大きいなと感じた。
日根野道場で剣術を学ぶが、必ず放課後、乙女姉さんのスパルタトレーニングで鍛えられた。そうして、小栗流目録をとるが、それは竜馬にとって大きな自信になったのではないか。剣術の上達もさながら、この姉弟の関係(特に乙女の竜馬に対する強い愛情)が、大らかな竜馬の基礎を作ったように感じられる。
そして、江戸へ。郷士の竜馬は、自費での遊学。入門した千葉道場が、また竜馬に完全フィットしたように思う。千葉道場の「北辰一刀流」には、「型」や「秘伝」にこだわるのではなく、合理性を追究した剣であり、北辰(北極星)の如く揺るがず、一刀で(一撃で)勝負を決めるという精神がある。
第一巻で登場する、竜馬の剣での戦いのシーンを見ていると、一つは相手を吹っ飛ばすような豪快な「突き」の一撃が印象的なのと、変幻自在というか、勝つための合理性が感じられるのも印象的だった。
この巻では、長州の桂小五郎との出会いが全体の物語の伏線として重要だろう。そして、二人が試合で剣を戦わせるシーンは、手に汗握るハイライトであった。
桂小五郎の流派は、「神道無念流」。竜馬は初めての出会いの時に、命拾いをしたときから、桂小五郎の剣には尊敬の念すらもっており、到底自分の相手ではないと考えていた。その小五郎との勝負のシーンが本巻最後にやってくる。
「神道無念流」は、相手に息をつがせぬ激しい攻撃の連続が印象的で、とくに小五郎の緻密な性格も加わり、一瞬の隙も見つけることのできないような相手であった。その完璧な小五郎に隙を与える竜馬の戦い方には、自由、柔軟、合理性、そういうものが凝縮されていたかのように感じた。今後の、竜馬の生き方と通ずるものがあるように感じられる。 -
Posted by ブクログ
箱根を超えて、小田原を切り取った
伊勢宗瑞(北条早雲)を主人公とした物語。
戦国時代の幕開けを告げた、遅咲きの人物。
「民を苦しめず、国を豊かにする」政治をした。
力でねじ伏せるのではなく、仕組みや制度を整えることで民からの信頼を得た。結果、関東を100年支配する後北条氏の礎を築いた。
・下剋上の先駆け
実力があれば、身分が低くてもトップになれる!という下剋上を最初に実行した。いまの静岡県や神奈川県を自分の力で手に入れた。
・おじいちゃんになってから大活躍!
歴史の表舞台に立って暴れだしたのは、56歳ごろからと言われてる(諸説あり)。亡くなったのは、88歳ごろ。長生きして、バリバリ働いていた。
・民(たみ)に優しい仕組みをつくった
税金を安くした:四公六民。とれたお米の4割を税金、残りの6割を自分の取り分にしていいよ、という仕組みを広めた。
早雲寺殿二十一箇条:「朝は早く起きなさい」、「嘘をついてはいけない」といった、人として大切なルールをまとめた。
「検地」による正確な把握:土地の広さを正確に測ることで不公平な課税を防いだ。
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『この国のかたち ニ』(司馬遼太郎)
司馬遼太郎さんの晩年のエッセイ集ですが、30年ほど前に書かれたとは思えない新鮮さがあります。最初、家紋の話しから始まります。今では私は自分の家の家紋が何かを意識する事はありません。50年ほど前の子供の頃までは、どこの家でも冠婚葬祭の時の礼装には家紋付きの羽織が使われていたと思います。あと書で司馬さんは、「この国の習俗・慣習、あるいは思考や行動の基本的な形というものを大小となく煮詰めては大釜に入れている」と書かれていますが、今の時代に生きておられたら、どの様な事を言われるのか聞いてみたいです。
先日の選挙も終わって、日本の国の形も時代に合わせてどんどん変わっていくのかも知れませんが、そこから本質的なものが何かを私も考えていけたらと思います。