司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 世に棲む日日(一)

    Posted by ブクログ

    坂本竜馬の話も良かったですが、吉田松陰の話も好きです。全巻読んだら、『竜馬がゆく』を再読するのも面白そうです。
    幼少の頃から真面目に勉強し、既存の思想に縛られず自分の頭で考え、生を超えて公のために人生を捧げる。
    平凡な人間にはもちろんできないことだけれど、松蔭が尊敬するたくさんの師匠をも超えて、思想から行動実行している。日本のスーパーヒーローです。
    読んでるうちに、自分の中に松蔭の無邪気さが移ってくる。

    0
    2024年11月11日
  • 新選組血風録 新装版

    Posted by ブクログ

    新選組に嵌まった高校生時代、最初に手に取ったのは子母澤寛氏の「新選組始末記」、次に読んだのが「新選組血風録」でした。
    個人的には「燃えよ剣」で土方歳三にどハマリする前にこの本に出会えて、幸せだったと思います。
    多くの有名無名の隊士たちの人間臭い生き様に共感すると共に、時代の波に翻弄された新選組の残酷さ、人の命の儚さに胸が熱くなります。

    0
    2024年11月10日
  • 梟の城

    Posted by ブクログ

    信長に滅ぼされた恨みを秀吉暗殺によって晴らそうとする伊賀忍者の物語。
    人道とか倫理という概念を持たずにひたすら忍びの技を売り物にして生き伸びる伊賀忍者の生き方と、武士道とは名ばかりに地位や権力、利権を求めて強いものに擦り寄る武家の対比が面白い。
    くノ一という呼称だけが先走っている感がある女性忍者の哀しい描かれ方も印象的でした。
    私が生まれる前に発売された本であり、司馬遼太郎氏が初期にこのような作品を書いていたなんて以外でした。

    0
    2024年10月29日
  • 坂の上の雲(一)

    Posted by ブクログ

    再放送を見てたら、読みたくなった。秋山兄弟、子規の時代、大変な時代をよく知りたい。松山にまた行きたくなった。

    0
    2024年10月27日
  • 坂の上の雲(一)

    Posted by ブクログ

    一冊ずつ記録すると冊数稼ぎみたいではありますが、ゆるゆると読み進めるための個人の記録として掲載。秋山兄弟の出立ちや、正岡子規の独特ながら存在感の大きさがよく分かる。

    0
    2024年10月27日
  • 殉死

    Posted by ブクログ

    坂の上の雲が再放送されており、本棚にあるのにずっと読んでいなかった本書を急に読みたくなる。

    司馬遼太郎の乃木評はけっこう辛いものがあるとずっと思っていたが、本書を読んでその想いは少し違ったものになった。軍人としては無能に近いと評しながらも人間乃木については評価するところもあり。

    不器用な人だったんだなと思う。本書の中に「乃木にはどこかひとの庇護意識を刺激するものがあるのであろう」という面白い一文がある。司馬遼太郎もまさにそんな目で乃木を見ていたのであろうか。

    0
    2024年10月26日
  • 峠(中)

    Posted by ブクログ

    メジャーな視点からではなく小藩の視点からの幕末の様子が非常に面白い。人が右往左往する様子、従来の考え方やしきたりから変化できない様子が哀しい。
    上巻で世に出る前の継之助をじっくり描いたからこその中巻。
    継之助レベルは無理でも、常に思考を怠らずに過ごしたいものだ。
    下巻に書かれているであろう長岡藩の行く末が楽しみ。

    0
    2024年10月17日
  • 竜馬がゆく(六)

    Posted by ブクログ

    薩摩へ、薩長同盟の結成、第二次長州征伐

    「生死などは取り立てて考えるほどのものではない。何をするかということだけだと思っている。世に生を得るは事を成すにあり、と自分は考えている」(264頁)

    0
    2024年10月14日
  • 城塞(下)

    Posted by ブクログ

    城塞とは大阪城のことを指すわけで、難攻不落と言えるものかもしれない。物理的な城を指す一方で、大阪の陣の戦いの中にあっても、何か浮世離れしている秀頼の周りの茶々含めての女性衆の考え、秀頼に対しての振る舞いなどが、理解するのに不落という城塞のように思える。

    上中下と久々に超長編を読んだ。
    よく考えると、こんなふうに文庫本で1800ページ近い小説を書ける作家は今の時代、早々いないだろうと思う。
    司馬先生の徳川家康シリーズはまだ半分以上読んだだけ、ここからは遡るように覇王の家(下)、関ヶ原と呼んでいこうと思う。

    0
    2024年10月09日
  • 新選組血風録 新装版

    Posted by ブクログ

    司馬遼太郎さん著「新撰組血風録」
    新撰組の隊士の小咄が15篇綴られた短編集。どの篇も50頁位でまとめられており非常に読みやすい。

    15篇とも物語の主人公が違い、各々の隊士が見事に個性的で魅力的。幕末の大争乱の中で各々が新撰組隊士としての生き様、死に様をみせる。
    沖田総司の淡く儚い恋譚や惣三郎の男色譚もあったが、それも特徴的なその時代背景の一つの色だと感じる。
    この作品の全体の特徴として隊士達の日常が生身の様に描かれており、どれも到って素朴なエピソードである。
    その素朴さが反って斬って斬られての新撰組の血生臭さをより引き立てている様に感じる。
    なるほど、タイトルの血風録とはお見事としか言い様が

    0
    2024年10月09日
  • 坂の上の雲(一)

    Posted by ブクログ

    ドラマの再放送が始まった。
    すごく引き込まれたので、司馬遼太郎の原作を読み始めた。ドラマの登場人物が原作に忠実で素晴らしい。
    正岡子規を調べていて、秋山兄弟を知ったというあとがきを読んで、この話を世に送り出してくれて、よかった。明治の時代、いえ江戸時代の武士の教育は素晴らしかったと思った。

    0
    2024年10月08日
  • 坂の上の雲(八)

    Posted by ブクログ

    実は司馬遼太郎作品はこれが始めてでした。
    学校の教科書では、東郷平八郎ひきいる日本海軍がバルチック艦隊に勝利した。くらいしか書いてなかった記憶があり、少年だった私も遠い昔の出来事として何も印象に残っていなかった。
    日露戦争を全般的に書かれているので、陸軍の二百三高地の激戦やその他の戦いもあります。
    作者の並々ならね膨大な取材に基づいた海戦、陸戦の細かい描写に頭が下がります。
    当時の日本の国力を考えればロシアに勝つなんて奇跡でしたが、日露戦争になぜ勝てたのか、ロシアはなぜ負けのかが理解出来ました。そして大東亜戦争になぜ負けたのかも。最終巻に作者の解説があり、作者の思いが伝わりました。
    でもロシア

    0
    2024年10月06日
  • 坂の上の雲(六)

    Posted by ブクログ

    5巻を読み終わってからここまで、途中で別の小説を読んだりしていて、戻ってきました。
    NHKでドラマの再放送が始まり、いいきっかけになりました。

    0
    2024年09月26日
  • 新装版 王城の護衛者

    Posted by ブクログ

    松平容保、玉松操、大村益次郎、河井継之助、岡田以蔵
    玉松操と河井継之助は知らなかったけど、どっちもこんな人がいたのかと感嘆。玉松操は偽勅を書いたり錦旗を考案して原案作ったり、河井継之助は冒頭のぐうたらからは想像し難い傑物ぶり。これは読んでよかったなぁ。

    0
    2024年09月15日
  • 竜馬がゆく(四)

    Posted by ブクログ

    竜馬29
    京の変政
    長州藩が失墜、長州で先鋭化し更に尊皇攘夷強まり外国船に攻撃
    佐幕派、勤王攘夷派、開国攘夷派
    竜馬ひとり、何処にも寄らず何処にでも寄れる

    0
    2024年09月13日
  • 竜馬がゆく(三)

    Posted by ブクログ

    竜馬29歳まで
    迄で3巻。ここの辺りから急激に時の流れがゆっくりに。残り5巻、今後ことが重要で濃密なものになりそうな予感が益々。

    0
    2024年09月10日
  • 坂の上の雲(八)

    Posted by ブクログ

    ついに、ついに最終巻。

    対馬コースを進んでいくバルチック艦隊を、日本の仮装巡洋艦、信濃丸が発見するところからはじまる。
    極力敵の艦隊に近づこうとして、気がつけば囲まれていた…なんていうアクシデントや、余談として語られるこの船の日露戦争後の話も興味深い。
    またこの信濃丸に代わってバルチック艦隊を監視する三等巡洋艦和泉の覚悟についても読んでいて胸が熱くなった。

    本日天気晴朗なれども波高し

    この有名な一文についての丁寧な取材による考察や、

    皇国の興廃この一戦にあり

    というフレーズで掲げられるZ旗など、
    思わず自分の中のナショナリズムを思い出させる日本海海戦。

    その中でも一番印象に残ったの

    0
    2024年09月09日
  • 世に棲む日日(一)

    Posted by ブクログ

    珍しく読むのにかなり時間を要した。
    この後の展開から、一気に読み進む予感はあるので二巻以降が楽しみ。

    0
    2024年09月01日
  • 街道をゆく 8

    Posted by ブクログ

    ▼ずっと「週刊朝日」に連載されていた、旅エッセイ、とでも言うべきものです。うーん、旅エッセイ&地理歴史ノンフィクション文学、という方が伝わるかもしれません。この巻は和歌山県熊野周辺、大分県日田周辺、奈良県西吉野周辺、鹿児島県種子島、です。1975年当時の文章なので、いまとなっては貴重な「1970年代の民俗学的資料」と言える側面もあります。
     つまり、「ブラタモリ」というのは、「街道をゆく」をタモリさん版にしたものであると言えます。

    ▼いつもどおり、旅行記、歴史考、文明評論、というものがふくよかに錯綜する作りですが、まだ「街道」も初期なので、なんというかやや後半のものにくらべると、力の入ってな

    0
    2024年08月31日
  • 新装版 尻啖え孫市(下)

    Posted by ブクログ

    史実かはわからないが、戦国に強いインパクトを残した雑賀衆を魅力的に描いたストーリーで、面白い。和歌山に行ってみたい。

    0
    2024年08月31日