司馬遼太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
息子へ)
お父さんが司馬遼太郎作品に出会って、もう4年になる。
本作品で、やっと70作品中16作品目だ。
とはいえ、4冊を超える長編小説としては、残りは「菜の花の沖」を残すのみ。
遼太郎先生にはいつも楽しませてもらえる。
本書も、戦国時代、汎用な山内一豊が妻のおかげで24万石の大名に成り上がる物語。
一般的にヒーローとされる人物を描かなくとも、ここまで、みごとにヒューマンドラマを描写できているのは、遼太郎先生ならでは、といったところだ。
人間、だれもが長所もあれば短所もある。
不運もあれば幸運もおとずれる。
それが人生であり、そこには必ずドラマがある。
書き手しだいで、人生の見え方は大きく変わる。
まだまだ読んでいない司馬作品は半数を超える。数十年かけて、じっくり楽しんでいきたいと思う。
(お父さんの本の買い方)
BOOK・OFF \105
(読め、もしくは、読むな)
読め!
(君が・・・歳のころに)
読みたいときに年齢関係なく楽しめよう。 -
Posted by ブクログ
足利義昭を擁して京に上洛した織田信長だが、その後義昭の計略により朝倉、浅井、武田、大阪本願寺などと対抗するようになる。その過程で人を道具のように扱う信長に対し不信感を募らせていく光秀。朝倉討伐の際には当主朝倉義景の頭蓋骨で作った器で酒を飲まされたり、比叡山を焼き討ちにしたり、謀反を起こした荒木村重の一族を殺したりと残忍な面に光秀は困惑していく。毛利討伐の達しがでたタイミングで丹波にいた光秀は山に籠り謀叛をすることを決意。本能寺にいる信長、妙覚寺にいた信忠らを討ち3日天下となる。最後は山賊に槍で殺されてしまうが光秀の人望の無さや計画性の無さがなんかむやむやする。あれだけ才知に富んでたのに、無鉄砲な計画すぎて成功するわけないんだよな。味方になってくれると思ってたら細川藤孝のちの幽斎は立ち振る舞いが上手い、光秀の謀反がうまくいかないことをすぐに悟り光秀と断行しすぐに秀吉についたのはさすが。幽斎は足利、織田、豊臣、徳川の4つの時代で生き抜いており世渡りがうまい。
あと信長は天に恵まれてすぎてる。四方から攻められているのに雪で朝倉浅井軍となんとか和睦したり攻めてきた武田信玄が病死したりと信長のいいように転んでる。もちろん信長の計略の凄さはあるけど、
4巻通して戦国時代って感じがした。浮浪者の松波庄九郎が油屋を乗っ取りその後美濃を征服、その意志を注いだ信長と光秀の対立ととても濃い内容だった。 -
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この本を手に取って読もうと思ったきっかけは大河ドラマだ。
「豊臣兄弟」というドラマが最近放送されたことで少し興味が湧き、個人的に司馬遼太郎作品を読んでみたいという思いもあり購入した。何気に司馬遼太郎の作品を読むのはこれが初めてだ。
日本人であれば、戦国時代三英傑の1人である秀吉に対して、ある程度の人物像を持っていると思う。私もその1人だった。
秀吉といえば「人たらし」で有名だが、そのイメージに付随して、私はどこかズル賢い人物という認識しか持っていなかった。
この本を読んで一番良かったと思ったのは、彼の人生を通して、1人の人間の生き方を追体験できたことだ。
貧しい生まれから天下人へと上り詰めるまでの過程を、まるで自分がその場にいるかのように体験できる。そんな類稀な人生に触れられること自体が、この作品の大きな魅力だと思う。
そして読後には、秀吉に対するイメージが大きく変わるはずだ。
秀吉の幼少期はかなり貧しく、ほとんど奴隷のような時期もあったという。
そんな彼だからこそ、「商人」という存在に憧れを抱いたのは、自由な生き方への強い渇望があったからなのかもしれない。
そんな彼が、信長と出会う。
それは彼にとって、これまでの人生を一変させるような出会いであり、自分の運命を掴み取る最初の瞬間でもあった。
私が秀吉に対して見落としていた点の一つに、「チャンスを掴み取る力」がある。
人間には平等とまではいかないが、少なくとも人生の中で何度かチャンスが巡ってくる瞬間があると思う。
秀吉はその機会を見抜き、迷わず手を伸ばし、自分のものにしていった。
この力こそが秀吉という人間の核心なのかもしれないと、私は感じた。
秀吉は、人間が何を求め、何に怒り、何に感動するのかを見抜くことに長けている。
その上で、自分を地の底から拾い上げてくれた織田信長が求める人材──「最強の道具」として振る舞うことで、織田家の中で頭角を現していく。
これはあくまで私の主観だが、秀吉は信長に触れ、信長もまた秀吉に触れることで、お互いに影響を与え合い、視野を広げていったように感じた。
そして、私の中での秀吉のピークが訪れる。
それが、金ヶ崎の戦いで殿を務めた場面だ。
誰もが死を覚悟する状況の中で、秀吉は確かに死を受け入れていた。
しかし同時に、どこかで「自分は死なない」と信じているようにも見えた。
この、死を受け入れる覚悟と、生き延びようとする強い意思の両立。
ここに、野心だけで動く人間とは決定的に違うものを感じた。
そしてこの在り方は、自分にはない。
だからこそ、あの瞬間の秀吉は、常識の範疇を越えた存在として強く印象に残っている。
その後の秀吉は、少しずつこの本を読む前に自分が抱いていたイメージに近づいていく。
自分を神に近い存在だと感じ始め、緩やかに自分自身を客観視できなくなっていく。
ただ、これはある意味では正しいのかもしれない。
信長の死後、怒涛の勢いで敵を退け、ついには天下統一を成し遂げる。
これほどの功績を残した人間であれば、自らを特別な存在だと認識することも、ある種の必然だったのかもしれない。
この『太閤記』ではその後の姿は多く描かれていないが、だからこそ、その先の秀吉の姿は容易に想像できてしまう。
この物語を通して、私の中の秀吉像は大きく変化した。
ただの「人たらし」ではなく、人間の本質を理解し、人を動かすことに長けた存在──いわば「人間理解者」としての秀吉である。
それだけでも、この本を読んだ価値は十分にあったと思う。
そして同時に、「人を理解するとは何か」という問を理解した上で、今後の人生に向き合う一つの知識として心にしまっておこうと思った。
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Posted by ブクログ
この本を手に取って読もうと思ったきっかけは大河ドラマだ。
「豊臣兄弟」というドラマが最近放送されたことで少し興味が湧き、個人的に司馬遼太郎作品を読んでみたいという思いもあり購入した。何気に司馬遼太郎の作品を読むのはこれが初めてだ。
日本人であれば、戦国時代三英傑の1人である秀吉に対して、ある程度の人物像を持っていると思う。私もその1人だった。
秀吉といえば「人たらし」で有名だが、そのイメージに付随して、私はどこかズル賢い人物という認識しか持っていなかった。
この本を読んで一番良かったと思ったのは、彼の人生を通して、1人の人間の生き方を追体験できたことだ。
貧しい生まれから天下人へと上り詰めるまでの過程を、まるで自分がその場にいるかのように体験できる。そんな類稀な人生に触れられること自体が、この作品の大きな魅力だと思う。
そして読後には、秀吉に対するイメージが大きく変わるはずだ。
秀吉の幼少期はかなり貧しく、ほとんど奴隷のような時期もあったという。
そんな彼だからこそ、「商人」という存在に憧れを抱いたのは、自由な生き方への強い渇望があったからなのかもしれない。
そんな彼が、信長と出会う。
それは彼にとって、これまでの人生を一変させるような出会いであり、自分の運命を掴み取る最初の瞬間でもあった。
私が秀吉に対して見落としていた点の一つに、「チャンスを掴み取る力」がある。
人間には平等とまではいかないが、少なくとも人生の中で何度かチャンスが巡ってくる瞬間があると思う。
秀吉はその機会を見抜き、迷わず手を伸ばし、自分のものにしていった。
この力こそが秀吉という人間の核心なのかもしれないと、私は感じた。
秀吉は、人間が何を求め、何に怒り、何に感動するのかを見抜くことに長けている。
その上で、自分を地の底から拾い上げてくれた織田信長が求める人材──「最強の道具」として振る舞うことで、織田家の中で頭角を現していく。
これはあくまで私の主観だが、秀吉は信長に触れ、信長もまた秀吉に触れることで、お互いに影響を与え合い、視野を広げていったように感じた。
そして、私の中での秀吉のピークが訪れる。
それが、金ヶ崎の戦いで殿を務めた場面だ。
誰もが死を覚悟する状況の中で、秀吉は確かに死を受け入れていた。
しかし同時に、どこかで「自分は死なない」と信じているようにも見えた。
この、死を受け入れる覚悟と、生き延びようとする強い意思の両立。
ここに、野心だけで動く人間とは決定的に違うものを感じた。
そしてこの在り方は、自分にはない。
だからこそ、あの瞬間の秀吉は、常識の範疇を越えた存在として強く印象に残っている。
その後の秀吉は、少しずつこの本を読む前に自分が抱いていたイメージに近づいていく。
自分を神に近い存在だと感じ始め、緩やかに自分自身を客観視できなくなっていく。
ただ、これはある意味では正しいのかもしれない。
信長の死後、怒涛の勢いで敵を退け、ついには天下統一を成し遂げる。
これほどの功績を残した人間であれば、自らを特別な存在だと認識することも、ある種の必然だったのかもしれない。
この『太閤記』ではその後の姿は多く描かれていないが、だからこそ、その先の秀吉の姿は容易に想像できてしまう。
この物語を通して、私の中の秀吉像は大きく変化した。
ただの「人たらし」ではなく、人間の本質を理解し、人を動かすことに長けた存在──いわば「人間理解者」としての秀吉である。
それだけでも、この本を読んだ価値は十分にあったと思う。
そして同時に、「人を理解するとは何か」という問を理解した上で、今後の人生に向き合う一つの知識として心にしまっておこうと思った。
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Posted by ブクログ
国民的歴史小説家による徳川家康一代記。上下巻で人によっては長いと思うだろうが山岡荘八先生の徳川家康全26巻(自分は未読)に比すと短い。余談好きな司馬遼太郎が端折らずに執筆したら全50巻くらいになりそうだ。
さて話の方はもちろん家康が主役だが、武田信玄と織田信長が重要な登場人物となっている。三方ヶ原の敗戦の影響から信玄の軍法を取り入れたりする学びの姿勢は素晴らしい。特に感じ入ったのは織田信長への対応。妻と息子を喪う事になっても働く自制心の強さには驚いた。戦国最強の信玄在世中から絶対に裏切らなかったのは律儀さよりも信長への恐怖ともみえる。しかしトップの判断としては間違いでは無い。 -
Posted by ブクログ
明治という時代を生きた人々の知的エネルギーに圧倒された。秋山好古や秋山真之、正岡子規は、英仏独語の文献しかないという厳しい環境の中で必死に学び、日本一を目指して努力し続けていた。当時の日本は大きな危機感があったが、今の時代を生きるにも、これほどの努力が必要だなと感じた。
現代の日本の高校・大学入試制度のあり方についても考えさせられた。明治時代は思考力を重視し、経済状況に関係なく入学できた。秋山好古が陸軍士官学校を受験した際、作文の題の意味が分からず、問題の趣旨から外れた内容を書いたにもかかわらず合格した。試験は3科目あるのに、漢語しかできないと言えばそれも受けいれられた。入試はこうあるべきだと思った。
また、松山についての印象が変わった。夏目漱石が「坊ちゃん」の中で温泉以外何もないと馬鹿にしてたが、これだけ多くの優秀な人物を生み出した素晴らしい土地である事を知った。また行ってみたい。 -
Posted by ブクログ
息子へ)
ここ1年間くらい、本屋大賞作品に浮気して、司馬先生の作品から離れていた。しばらくぶりに司馬先生の長編小説を読んだが、やはり、文句なしにおもしろい。
時代背景が、戦国よりも前の鎌倉幕府創世記。文化や価値観になじみなく、その辺を理解しないと、主人公のよさや人間味を味わうことはできない。
そこを、遼太郎氏は見事に表現する。ストーリーの流れを決して損なうことなく、その時代のバックグラウンドや価値観を教えてくれる。
当時の人々の気分になって、主人公のすごみに感服させてもらえる。
司馬遼太郎作品は、他と一線を画す。と、あらためて実感した。これからも、流行の小説を楽しむことがあるだろうが、司馬遼太郎を背骨として、読書生活を楽しむつもりだ。
今、君は吉川栄治の三国史を読んでいて、小説について、君とあれやこれや話しする時間がとっても楽しい。
近い将来、司馬遼太郎作品について、話ができることを楽しみにしている。
(お父さんの本の買い方)
BOOK・OFF \108円
(読め、もしくは、読むな)
読め!
(君が・・・歳のころに)
高校生になれば読めるだろう。中学生では、どうだろうか。。。