司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 坂の上の雲(一)

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    国家公務員試験を受けて外務省目指すことに決めた、という後輩が、そのきっかけとして挙げた本なので読み始めた。
    明治維新をしました、これから頑張っていこーっていう時代の空気感が伝わってくるのが面白い!
    大街道など知ってる土地が出てくるのも、高橋是清とか昔勉強した人がサラッと出てくるのも良い。

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    2024年08月31日
  • 項羽と劉邦(上)

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    現実世界にもあてはまる人間観のかたまりだった
    個人的には自信が溢れいさぎよい項羽が好きだったが、自分が強い故にひとりよがりになり他者を信用できない項羽と、自分が弱いことを知っているからこそ他者の意見に耳を傾け、与えること惜しみない劉邦の対決は、とても考えさせられた

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    2024年08月30日
  • 坂の上の雲(七)

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    奉天会戦と日本海海戦に向けての巻。

    戦争をある程度のカタチに帰着させることの難しさがよくわかる。
    現場の状況と、後方から見えている図と、国民の感情は違うもの。
    どのレンズを使うか、どの視野で見るか、対象を絞るか広げるかによっても出来事の真相は違ってくる。
    100年以上前の歴史であり、いろんな視点を織り交ぜることができる群像劇だからこそ解ることもあるもんだ。

    とは言え、その多くの視点から見える画はやはり著者である司馬遼太郎の目に一旦集約されて描かれるものなので、やっぱりバイアスかかるよね。

    この巻で印象に残ったのは、主にロシア側に対する行動の冒頭に記された
    「信じられないことに」
    「信じが

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    2024年08月28日
  • 竜馬がゆく(四)

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    勝海舟からの多くの教え
    神戸軍艦操練所の開設
    武市半平太の死
    新撰組の登場
    田鶴様、おりょう、千葉さな子への淡い恋心
    清河八郎の死
    竜馬長崎視察
    などなど

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    2024年08月27日
  • 街道をゆく 32

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    司馬さん、2冊続いたアイルランドから国内に戻って今回は徳島と和歌山へ。アイルランドは読むのが苦痛でしたが、こちらは非常に読みやすくて、やはり司馬さんは国内(特に大阪に近いあたり)のほうが引き出しが多くて面白いことを書くじゃないですかと思いました。
    今回司馬さんは深日から淡路島に渡って、そこから大鳴門峡を通って徳島に入ってますが、深日~洲本の船がまだあるのでこのルートをやってみたいと思ったり。
    あと雑賀のお寺は訪ねてみたくなりました。

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    2024年08月27日
  • 殉死

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    坂の上の雲で基本的にはエンドレスボロカス言われる乃木希典。(少しフォローも入るが)
    彼のバックグラウンドと、日露戦争後から自決まで。小説ではない。
    「希典自身、自分の一生を暗い不遇なものとして感じていたらしいが、これはどうであろう」
    という司馬さんの締めくくりが、いろんな想いを巡らさせる。

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    2024年08月27日
  • 国盗り物語(四)

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    道三が己の野望のままにやりたい放題快進撃を続ける前半に対して、やりたい放題快進撃を続ける人の煽りを食らう側である光秀の苦悩と悲哀が描かれる後半とではやはりテンションは落ちるよなあという印象。
    元々後半部は予定に無かったみたいなので、別の作品と思って読んでもいいのかもしれない。
    道三の生前も死後も、お万阿が出てくるシーンがとても良かった

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    2024年08月26日
  • 新装版 軍師二人

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    戦国時代を舞台にした短編集。
    表題作の『軍師二人』は圧倒的に面白い。長編の『城塞』のショートバージョンといった感じ。短いながらも満足感は高い。折衷案を取ることの無意味さが示唆されている。

    『女は遊べ物語』もほのぼのしていて面白かった。妻が遊び好き故に出世していく侍の話。現代でもありそうな話だ。

    『雨おんな』は隠れた名作。いい意味で司馬遼太郎っぽくない。浅田次郎か書きそうな人情話だった。

    『侍大将の胸毛』は、主人公の渡辺勘兵衛は魅力的だし、藤堂高虎との確執も面白いのだが、いかんせん恋愛描写がつまらない。

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    2024年08月25日
  • 義経(上)

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    誤って下巻から読んだこの話し、義経の月末を見てから生い立ちを見る、まさにスターウォーズ的な読み方をしてしまったけど、それはそれで面白い。

    欲を言えば武蔵坊弁慶や那須与一、義経の逃避行のエピソードがもっと欲しかった。上下巻だけで物足りない。でもそれくらい面白かった。

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    2024年08月18日
  • 新選組血風録 新装版

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    維新動乱時であるため、由緒ある武士、武将ではなく、百姓、町人、貧乏している素浪人、身分の低い郷士などが、歴史の主役、檜舞台へと次々と登場してくる。まさに新撰組も、維新動乱時の象徴的、宿命的存在であった。
    本作は、新撰組の知られざる無名の平隊士から、近藤、土方、沖田らを、資料と独自の史観に基づき書き上げた15篇の短編集である。
    新撰組を描いた作品のなかでも、名作中の名作と言っで良いでしょう。

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    2024年08月18日
  • 竜馬がゆく(五)

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    この時代の小説の特徴なのか、司馬遼太郎のスタイルなのか、作中に余談が非常に多い。
    がしかし、この余談がまた面白い。作者自身が自ら取材して得た、登場人物や時代背景の情報を余すことなく説明してくれる。時には数ページに渡って。

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    2024年08月14日
  • 最後の将軍 徳川慶喜

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    読み終わったあと、今まで思ってた慶喜と違う慶喜が脳内に現れる。

    天才、全体を見れる。幕末論破王…?
    ただ、貴族的。
    あの時代、このような人が出たから、血が無駄に流れなかったのだなと。
    明治後の小話までおもろい。「憎し薩摩」は一生ものだったようだ。

    「百策をほどこし百論を論じても、時勢という魔物には勝てぬ」
    この慶喜のセリフが好き。

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    2024年08月12日
  • 国盗り物語(三)

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    お万阿と光秀の対面のシーンが今巻のハイライトだった。グッときた。
    その後は光秀と信長が世に名を轟かせる助走、溜めの物語といった印象。
    あと1巻、どうまとめてくれるのか楽しみ。

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    2024年08月11日
  • 義経(下)

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    痛恨のミスで、まさかの下巻から読んでしまった。

    元々義経は興味があったので、深く知れて良かったけど、頼朝と後鳥羽が大嫌いになった。当時の歴史観から致し方なしとも思いつつ、不愉快な奴らだ。

    これから上巻を読む憂よ…

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    2024年08月04日
  • 新装版 俄 浪華遊侠伝(下)

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    下巻は鳥羽伏見の戦いに巻き込まれた後、ご都合主義の一柳藩に放逐され、米相場を始める。

    その後、火消しや少年院、身体障害者の保護に取り組んだ。

    最後ら辺はやや尻すぼみ感があるが、自分の矜持を最後まで貫いた姿勢がカッコいい。

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    2024年08月01日
  • 竜馬がゆく(一)

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    坂本竜馬の江戸剣術修業時代を描く1巻。黒船来航があっても、まだ20歳そこそこの若者で何を成すべきか定まっていない頃。面白くなるのはこれからかな。

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    2024年07月30日
  • 義経(下)

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    さすがの司馬遼太郎。キャラが立っている。
    義経だけでなく、すでに死んでいる登場人物すら、キャラが立っている。
    義経は全然爽やかではないけど、一芸に秀でていて、それによって身を滅ぼす、という、すごいけどすごくないという感じが同情を誘うのかも。

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    2024年07月27日
  • 殉死

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    乃木希典・日露戦争で苦闘した司令官は輝ける英雄として称えられた。そして、明治帝の崩御に殉じて、その妻とともにみずからの命を断ったのはなぜか。

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    2024年07月23日
  • 坂の上の雲(一)

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    日本騎兵の父、秋山好古
    バルチック艦隊を破った参謀、秋山真之
    俳句の正岡子規
    維新で賊軍にまわった、伊予松山から同時期に出た3人の偉人の物語。

    日本が無理くり主要国に成り上がるパワー
    出自が賊軍だった為、ゼロから生み出すパワー
    元気の無い現代日本人必読の書と思う。

    男子は生涯一事を成せば足る

    なりふり構ってる場合じゃないね

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    2024年07月23日
  • 坂の上の雲(四)

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    まるまる日露戦争
    旅順攻撃とんでもない愚かさ
    著者の乃木・伊地知軍に対する辛辣な紹介に当初は過剰だと感じたけど、読み進めると著者が優しく思えるほど苛立ちを覚える
    何をしているんだよ全く
    技術や能力、数で圧倒的に劣っているにも関わらずスピリチュアル的な、スポ根的なノリで戦争に勝てるわけがない
    それ以外の海軍、陸軍はようやっとる
    記者に対する待遇で日本の株価が暴落し、戦費を稼ぎにくかった話とかロシアの名将クロパトキン1人の動揺によって勝ち戦も逃してしまったりするところがなかなか面白い。

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    2024年07月22日