司馬遼太郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
息子へ)
お父さんが司馬遼太郎作品に出会って、もう4年になる。
本作品で、やっと70作品中16作品目だ。
とはいえ、4冊を超える長編小説としては、残りは「菜の花の沖」を残すのみ。
遼太郎先生にはいつも楽しませてもらえる。
本書も、戦国時代、汎用な山内一豊が妻のおかげで24万石の大名に成り上がる物語。
一般的にヒーローとされる人物を描かなくとも、ここまで、みごとにヒューマンドラマを描写できているのは、遼太郎先生ならでは、といったところだ。
人間、だれもが長所もあれば短所もある。
不運もあれば幸運もおとずれる。
それが人生であり、そこには必ずドラマがある。
書き手しだいで、人生の見え方は大 -
Posted by ブクログ
足利義昭を擁して京に上洛した織田信長だが、その後義昭の計略により朝倉、浅井、武田、大阪本願寺などと対抗するようになる。その過程で人を道具のように扱う信長に対し不信感を募らせていく光秀。朝倉討伐の際には当主朝倉義景の頭蓋骨で作った器で酒を飲まされたり、比叡山を焼き討ちにしたり、謀反を起こした荒木村重の一族を殺したりと残忍な面に光秀は困惑していく。毛利討伐の達しがでたタイミングで丹波にいた光秀は山に籠り謀叛をすることを決意。本能寺にいる信長、妙覚寺にいた信忠らを討ち3日天下となる。最後は山賊に槍で殺されてしまうが光秀の人望の無さや計画性の無さがなんかむやむやする。あれだけ才知に富んでたのに、無鉄砲
-
Posted by ブクログ
この本を手に取って読もうと思ったきっかけは大河ドラマだ。
「豊臣兄弟」というドラマが最近放送されたことで少し興味が湧き、個人的に司馬遼太郎作品を読んでみたいという思いもあり購入した。何気に司馬遼太郎の作品を読むのはこれが初めてだ。
日本人であれば、戦国時代三英傑の1人である秀吉に対して、ある程度の人物像を持っていると思う。私もその1人だった。
秀吉といえば「人たらし」で有名だが、そのイメージに付随して、私はどこかズル賢い人物という認識しか持っていなかった。
この本を読んで一番良かったと思ったのは、彼の人生を通して、1人の人間の生き方を追体験できたことだ。
貧しい生まれから天下人へと上り -
Posted by ブクログ
この本を手に取って読もうと思ったきっかけは大河ドラマだ。
「豊臣兄弟」というドラマが最近放送されたことで少し興味が湧き、個人的に司馬遼太郎作品を読んでみたいという思いもあり購入した。何気に司馬遼太郎の作品を読むのはこれが初めてだ。
日本人であれば、戦国時代三英傑の1人である秀吉に対して、ある程度の人物像を持っていると思う。私もその1人だった。
秀吉といえば「人たらし」で有名だが、そのイメージに付随して、私はどこかズル賢い人物という認識しか持っていなかった。
この本を読んで一番良かったと思ったのは、彼の人生を通して、1人の人間の生き方を追体験できたことだ。
貧しい生まれから天下人へと上り -
Posted by ブクログ
国民的歴史小説家による徳川家康一代記。上下巻で人によっては長いと思うだろうが山岡荘八先生の徳川家康全26巻(自分は未読)に比すと短い。余談好きな司馬遼太郎が端折らずに執筆したら全50巻くらいになりそうだ。
さて話の方はもちろん家康が主役だが、武田信玄と織田信長が重要な登場人物となっている。三方ヶ原の敗戦の影響から信玄の軍法を取り入れたりする学びの姿勢は素晴らしい。特に感じ入ったのは織田信長への対応。妻と息子を喪う事になっても働く自制心の強さには驚いた。戦国最強の信玄在世中から絶対に裏切らなかったのは律儀さよりも信長への恐怖ともみえる。しかしトップの判断としては間違いでは無い。 -
Posted by ブクログ
明治という時代を生きた人々の知的エネルギーに圧倒された。秋山好古や秋山真之、正岡子規は、英仏独語の文献しかないという厳しい環境の中で必死に学び、日本一を目指して努力し続けていた。当時の日本は大きな危機感があったが、今の時代を生きるにも、これほどの努力が必要だなと感じた。
現代の日本の高校・大学入試制度のあり方についても考えさせられた。明治時代は思考力を重視し、経済状況に関係なく入学できた。秋山好古が陸軍士官学校を受験した際、作文の題の意味が分からず、問題の趣旨から外れた内容を書いたにもかかわらず合格した。試験は3科目あるのに、漢語しかできないと言えばそれも受けいれられた。入試はこうあるべきだ -
Posted by ブクログ
息子へ)
ここ1年間くらい、本屋大賞作品に浮気して、司馬先生の作品から離れていた。しばらくぶりに司馬先生の長編小説を読んだが、やはり、文句なしにおもしろい。
時代背景が、戦国よりも前の鎌倉幕府創世記。文化や価値観になじみなく、その辺を理解しないと、主人公のよさや人間味を味わうことはできない。
そこを、遼太郎氏は見事に表現する。ストーリーの流れを決して損なうことなく、その時代のバックグラウンドや価値観を教えてくれる。
当時の人々の気分になって、主人公のすごみに感服させてもらえる。
司馬遼太郎作品は、他と一線を画す。と、あらためて実感した。これからも、流行の小説を楽しむことがあるだろうが、 -
Posted by ブクログ
新選組血風録を読み終えて感じたのは、短編集でありながら一つ一つの物語の密度が高く、まるで映画のように場面が浮かぶ作品だということである。話ごとに描かれる人物や状況は異なるが、どの物語にも共通して「組織の中で生きる人間の在り方」が描かれているように感じた。
特に印象に残ったのは沖田総司の恋である。この話は大きな出来事が起こるわけではないが、静かな感情の積み重ねが読後に強い余韻を残した。沖田総司は天才剣士としてではなく、一人の人間として描かれており、言葉にしきれない想いや、どうにもならない状況の中での感情が伝わってくる。決して好きな人物というわけではないが、司馬遼太郎の描く沖田には静かなかっこ -
Posted by ブクログ
ネタバレいわずと知れた「新選組 土方歳三」を描いた作品。司馬遼太郎の代表作のひとつだ。
この本で土方人気が爆上がりしたといっても過言ではないだろう。
欲がなく、無口で、ただひたすらに武士道を貫く。武州のバラガキと言われた男が、荒くれ者の集団をまとめ上げ、最強の戦闘軍団に導いてゆく。
その潔さ、ブレない心、彼の行く手は常に前進あるのみなのだ。
もうかっこえー!としかいいようがないではないか。
新撰組鬼の副長は掟に背くことを良しとせず、背いたものは徹底的に斬る。
戦いのときは勘冴え、敵を攻略するときは地形・位置・敵の状況を瞬時に把握、戦うために生まれ落ちた彼は軍神そのもの。
彼を取り巻くキャラクター、近藤