司馬遼太郎のレビュー一覧
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『竜馬がゆく(一)』を読んでまず感じたのは、これは歴史小説というより、ひとりの若者の成長物語だということだった。
幕末という激動の時代を描く作品なので、もっと政治や歴史の話が中心なのかと思っていた。しかし1巻で描かれるのは、まだ歴史を動かす前の坂本竜馬だ。剣術に憧れ、江戸へ出て、仲間と出会い、自分の進むべき道を模索する。その姿は後に教科書に載る偉人というより、将来に迷いながらも前へ進もうとする一人の青年に近い。
読んでいて印象的だったのは、竜馬の持つ不思議な魅力だ。決して天才として描かれているわけではない。剣術も最初から抜群というわけではなく、身分も高くない。それでも周囲の人間が自然と惹か -
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司馬遼太郎先生の幕末維新モノとしては『翔ぶが如く』が著名だろうが明治政府の巨頭大久保利通がわざわざトドメを見届けに来るほど警戒していたところに江藤新平の凄さが分かる。金の無い書生を置いたり(史実によるとテストがあったらしい)している良さがあるのに何故か性格的に難のある人物となっている。分岐点は征韓論だろうか。周囲の忠告があるのに帰国したのはいただけない。妙な表現だが知能は高いが賢く無いような気がする(違ってるかもしれないが劉邦はその逆だと思う)。指名手配の写真を導入とかも仕事ができる証左だが己が反乱者かつ敗北者となって逃亡者として活用される運命の皮肉!
それにしても士族の反乱に巻き込まれずに最 -
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幕末戦争史に影響と名前を残した維新の十傑にして軍事家の一代記最終巻。同じ適塾でも福沢諭吉が驚いた攘夷派だが、その学識というか実践力は深く花神とタイトルに称させれるのも頷ける。
現実の大村益次郎は乗馬も出来るし豆腐以外も普通に好んで食べていたしイネとも不倫関係になかったという事らしいが、小説としてみれば本作の無愛想で職人のような平等思想を持つ彼の方がキャラは立っている。海江田氏が黒幕にして悪党のような描写だが、彼からすると約束したのに戦費とはいえお宝を売却してしまう大村益次郎の方が悪党という事になりそうだ。
政治が苦手なエキスパートという事でジャンル違いで高橋是清を彷彿させるが2人とも暗殺されて