司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 十一番目の志士(下)

    Posted by ブクログ

    赤根武人への視点ががらりと変わってしまいそうな、司馬史観の目の付けどころに感服するばかりでした。嫌う人も多いですけど、やっぱり歴史の隙間を埋めるような、司馬先生の小説が大好きです。あくまでも小説なのに、本当にあったことのように感じてしまう、そんな不思議な作品でした。

    0
    2010年01月25日
  • 司馬遼太郎短篇全集 第三巻

    Posted by ブクログ

    NHK大河「龍馬伝」が始まったので読んでみた。

    大半の人は司馬遼太郎の「竜馬がゆく」が原作だと勘違いしている(笑)
    司馬遼太郎は司馬遼太郎で面白い、
    ぐいぐい読ませる感じ。

    ドラマがどうなるのかちょっと楽しみ。

    0
    2010年01月20日
  • 菜の花の沖(二)

    Posted by ブクログ

    いよいよ船持ちになりました。故郷の人達とも和解するところはさらっと書いていたが、人間大きくないと許せないよね。えらい!次巻はいよいよ大きな船を作らせて船出かな。

    0
    2010年01月17日
  • 菜の花の沖(二)

    Posted by ブクログ

    北風の湯に松右衛門と多くの出会いに恵まれ、材木を冬筏で運んだりして次第に名を上げた嘉兵衛。もち船を得た嘉兵衛は淡路の弟たちを呼び寄せ教育し、運にも恵まれ蝦夷地に行くための手配が進んでいく。鰹節にとても拘るくだりがなかなか愉快です。

    0
    2010年04月22日
  • 草原の記

    Posted by ブクログ

    司馬遼太郎の年来の心のふるさとであるモンゴルについて語った紀行であり評伝である。

    モンゴル民族は、著者の言葉を借りれば、「奇跡的なほどに欲望すくなく生きて」きたのである。

    このふしぎな民族を象徴させるように、13世紀に帝国の基礎を築いたオゴタイ・サーンと現代史の非情を淡々と生きぬいた知的な女性「ツェベクさん」対比的に登場させ、心奥の詩の散文化された文章として、自由な座談調で書かれている。

    モンゴルに始まりモンゴルで終わった著者の文体の芸が完成された作品となっている。

    0
    2009年12月22日
  • 風神の門(上)

    Posted by ブクログ

    才蔵が主人公。
    幸村と佐助は、才蔵と対立状態になることもあるため(才蔵は幸村の部下ではない)、ふたりに苛立つこともあります(笑)。
    どうしても才蔵を応援してしまう。
    何となく、才蔵が幸村方につくのが、いやというか……。
    孤高の忍びであってほしいのですね。
    こんなに幸村と佐助に敵愾心を抱いたことは、初めてです(笑)。

    幸村は、普段はにこにこしてるけど、才蔵の力量を高く買っているので、「味方にならぬのなら殺してしまわなければならぬ」くらい平気で思っている、黒い人です。

    佐助はまあ、幸村が大好きな、普通のかわいこちゃんです。
    豊臣も徳川もどうでもいいけど、主に惚れてしまったので、そのために働く、

    0
    2009年11月07日
  • 翔ぶが如く(九)

    Posted by ブクログ

    全巻通読後のレビュー。

    全10巻という超大作であるが、もともと毎日新聞に連載された小説であるから、多々同じ記述が見られる。

    しかしながら、明治維新後の日本の姿を鳥瞰的手法で世界史と関連付けて論じられている点で、日本近現代の始まりを理解する際の基礎理解には最適の入門書であると考える。

    島津久光という超保守派の考え方から、維新を支えた革新派の面々の考え方が手に取るように分かる小説である。重要なのは士族の不満、百姓の不満がどのようなものであったか、であるが、それもこの小説では網羅されている。


    物語は維新開始直後から、西南戦争(明治10年)を経て翌年の紀尾井坂の変(大久保の死)、さら

    0
    2009年11月01日
  • 翔ぶが如く(八)

    Posted by ブクログ

    全巻通読後のレビュー。

    全10巻という超大作であるが、もともと毎日新聞に連載された小説であるから、多々同じ記述が見られる。

    しかしながら、明治維新後の日本の姿を鳥瞰的手法で世界史と関連付けて論じられている点で、日本近現代の始まりを理解する際の基礎理解には最適の入門書であると考える。

    島津久光という超保守派の考え方から、維新を支えた革新派の面々の考え方が手に取るように分かる小説である。重要なのは士族の不満、百姓の不満がどのようなものであったか、であるが、それもこの小説では網羅されている。


    物語は維新開始直後から、西南戦争(明治10年)を経て翌年の紀尾井坂の変(大久保の死)、さら

    0
    2009年11月01日
  • 「明治」という国家

    Posted by ブクログ

    『「明治」という国家』(上)・(下)
    司馬さんが明治という時代に抱いている明るい印象は、『坂の上の雲』でも示されている。確かに、大学に入ったばかりの少年が抱くようなみずみずしい、けれどもどこか気負ったような思いが、あの時代には満ちていたのかもしれない。

    内容の中では、上巻の一番最初、小栗上野介の話が最も印象に残った。
    あと、イギリス留学中の東郷平八郎の話も面白かった。

    0
    2009年10月29日
  • 「昭和」という国家

    Posted by ブクログ

    カメラに向かって司馬さんが語ったものの文章化であって、小説やエッセイ以上に、司馬さんの生々しい思いが伝わってくる。解説でも述べられているが、「私は非力ですなぁ」という嘆きともとれる言葉によって、この本の内容がリアルに迫ってくる。
    司馬さんに対して、日清・日露戦争と比べて太平洋戦争を否定的に扱いすぎる、という批判があるらしい。だから司馬さんは昭和を小説にできなかったのだ、と。
    しかし、小説家が小説で伝えることのできないほど、屈折した、強烈な思い、印象・・・。だからこそ耳を傾けるべきなのではないだろうか。

    それに、日本人であって、あの戦争を否定的に捉えない人など、いないと思う。

    0
    2009年10月29日
  • 北斗の人 新装版

    Posted by ブクログ

     伏線とキャラクターと構成が見事に成立した一品。
     司馬遼太郎面白い。

     各キャラクターがめりはりの効いた描写でキャラ立ちしていて、さらにそれが伏線になっているという、凄いな。本当に面白い。

    0
    2009年10月17日
  • 胡蝶の夢(一)

    Posted by ブクログ

    幕末における西洋医学の登場。浸透と、発展。
    それに尽力した人々の努力、成功、没落、様々なドラマを描いた
    歴史巨編。

    0
    2010年01月06日
  • 風神の門(上)

    Posted by ブクログ

    伊賀忍者・霧隠才蔵と甲賀忍者・猿飛佐助のお話し。

    忍者が主役のお話しがここまで面白いとは正直思いませんでした。
    チラホラと忍術も出てきて、騙し合いもまた
    読み応えがありました。

    上下巻なんで話し自体は長いですが、
    全く気にせずサクサク読めました。

    0
    2009年11月21日
  • 新選組血風録 〈改版〉

    Posted by ブクログ

    餅を焼いている土方が山崎に「手を出せ」と言う。餅をくれるのか、と素直に手のひらを差し出すが、「餅はやらんよw」
    その件について「手を出せ」(介入しろ)って言うことだ、っていうくだりが笑える。文体も平易で読みやすいです。

    0
    2009年10月04日
  • 新装版 戦雲の夢

    Posted by ブクログ

    Remember Sekigahara!(関ヶ原を忘れるな)

    長曾我部国親も元親も信親もいいけど盛親を忘れないでほしいんです。

    0
    2009年10月04日
  • この国のかたち(二)

    Posted by ブクログ

    祖父の本。
    少し前に実家で見つけて持ち帰りました。

    100%薀蓄なのにそれでも脱線するw
    久しぶりの司馬遼太郎は、自分でもびっくりするくらいさらっと読めました。
    高校生のころ読んだときは難儀したような覚えがあるんだけど。

    婚姻夜話の中国・韓国・日本の違いがおもしろかった。
    隣の国でもこんなに違うんだなあ。

    「汚職が悪だというのは、国民の士気(道徳的緊張)をうしなわせるものだというのである」

    ・・・・1990年の本ですよ?

    (09.07.29)

    0
    2009年10月04日
  • 歴史と風土

    Posted by ブクログ

    歴史と風土

    日本に対して、
    今まで自分が以下に興味を抱いてこなかったかを
    実感。
    面白い。

    久し振りに読んでいて興奮する本に出会った。

    0
    2009年10月04日
  • 草原の記

    Posted by ブクログ

    この本を読んで、漢民族と草原の騎馬民族の考え方が根本的に違う根っこの部分が、始めて納得できた。
    司馬御大はエッセイも素晴らしいが、この本の書き出しは絶妙だと思う。
    以下に引用する。
    「空想につきあっていただきたい。
    モンゴル高原が、天にちかいということについてである。」
    この2行だけで、中国史を好きな人なら、様々なことが脳裏を駆けめぐり、思わず自分も司馬御大と一緒に空想してしまうことだろう。

    0
    2009年10月04日
  • 峠(下)

    Posted by ブクログ

    河井継之助の夢が実現していれば、と考える。

    手向かう時勢にあって、これほど大きな、きわどい夢を描き実現すべく、動けるとは。

    交渉の道が閉ざされた後の彼の行動は、涙を呼ぶ。



    ○人間、煮つめてみれば立場だけが残るものらしい(旧399頁)

    彼らの時代は、生まれが立場になる時代。そうではない時代には何が残るのか。


    話の中、継之助が感じる様々な人間のえらさの基準(病翁(旧280頁)、おすが(旧289頁))

    0
    2024年06月12日
  • 花妖譚

    Posted by ブクログ

    元々は福田定一名義での発表の作品。
    花をテーマにした話で短編集で読みやすい。
    湿った匂うようなさすが司馬さんという様な面白い幻想小説です。

    0
    2009年10月04日