司馬遼太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
印象に残ったp108.109 清河暗殺後の竜馬の所感
例えば、奇策を用いすぎた。龍馬の考えでは、奇策とは100に1つも持ちべきではない。99まで成功法で押し、後の1つで奇策を用いれば、みごとに効く。奇策とはそういう種類のものである。
清河は卓抜すぎるほどの批評家で、同志の無能を憎み、相手の慎重を怯懦だとし、しかもそれを攻撃する論理、表現はアイクチのようにするどく、相手がまいったと言っても止めず、常に留めを刺すところまで言及した。残るのは恨みだけである。よほどの大事の瀬戸際でない限り、座興の議論などに勝ってもしようがないものだと龍馬は思っている。相手は決して負けたとは思わず、名誉を奪われたと思う -
Posted by ブクログ
初めて昭和時代に書かれた本を読んだ。
あまり作家に詳しくない自分でも、司馬遼太郎という名前を聞いたことがあったため、有名な人なのだろう、教養として読んでおこうと思った。
内容は日本史に関して、司馬遼太郎の独自の視点で考察が描かれていた。文章も古くて読みにくいということはなかった。予備知識の問題で内容が理解できない箇所は所々あったが、全体的に面白く読むことができた。
特に、戦争に関する描写がリアルで、実際に満州での戦争を経験した人が見聞きしたことが書かれており、戦争の悲惨さが理解できた。
司馬遼太郎自身も、日露戦争から太平洋戦争の期間は、日本史の中でも美しくない、醜い期間だと言っており、戦時