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Posted by ブクログ
この作品は司馬遼太郎さんが月刊誌などで談話されたものがいくつも紹介されている。
「中央と地方」では現代社会、現代人の中央文化に危機を感じ、薄っぺらい主体性の無さを嘆いている。
かつて坂東武者達が縁者を頼りに京に行き、あってもなくても変わらぬような官位を欲しがり、そしてそれを故郷で権威として振りかざした。
だが次第に戦国大名のような力を持ったものが各地に台頭すると地方ごとに文化が生まれ、江戸期にはさらにそれが顕著に現れてくる。
だが明治維新でそれは崩壊し、約300年間培われた地方文化は薄れ、東京こそ正しいというような風潮を特に若者が抱いているのが現代かもしれない。
我々は坂東武者に戻ってしまったのかもしれない。
Posted by ブクログ
作家が膨大な知識の中、日本の風土を鑑みながらその歴史観を披露する。歴史小説を読む手引きとしても利用できるほど本書は優れている。290ページ程度の薄い本ではあるが内容は濃い。
Posted by ブクログ
もう何冊読んだかわからない、司馬遼太郎。
(数えたら、もうそろそろ100冊でした)
何がそんなにいいのかというと、まったくもってわかりやすいの一言に
つきると思う。
歴史を歴史として話すのではなく、現在を通して歴史を伝える。
そして歴史も当時の現在の一瞬一瞬の積み重ねが歴史なのだということを
気づかせてくれる。
あと5年くらいしたら、全部読んでしまうだろうな。
そしたらまた竜馬がゆくでも読もうかな。