司馬遼太郎のレビュー一覧
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時勢だけでなくその地その人々の性質をも描写しつつ史記を追っている感覚。題の項羽にしても劉邦にしても、秦将の章邯・司馬欣・董翳にしても、好感一辺倒な人物はいないし、それこそが歴史物なのだなと思わされた。
上巻の最後が中々に苛酷な締め方。楚軍と投降した秦軍との間に不和が起こり、潜在する脅威排除のために秦兵二十余万を坑にしたとはなんとも……。その後の章邯らの覇気が無くなるのも尤もな仕打ちだ。
これを読んでつくづく思うのは、中国のあの広大な土地と種々の人々を一国として治めること自体が間違いとは言わないまでも無理難題ではないのか、ということ。やはり分割統治が一番丸いんじゃなかろうか。 -
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目次
・湖西のみち
・竹内(たけのうち)街道
・甲州街道
・葛城みち
・長州路
「知識があるということは、自分を高いところに立たせることである」=見晴らしがよくなるという意味。
という言葉がぴったりの紀行文。
同じ景色を見ても、解像度が違うんだよなあ。
目を引いたのは、滋賀県にある「穴太(あのう)」という地名。
石垣づくりの「穴太衆」などで近年有名になったけれど、これが卑弥呼の時代から土木工事に活躍していた穴穂と同じ語源なのではないかという説。
要するにこれは、大陸からの技術を持った人たちを先祖としているということなのだ。
穴穂と言えば、推古天皇の弟の穴穂部皇子(あなほべのみこ)や、聖徳太 -
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息子へ)
お父さんが司馬遼太郎作品に出会って、もう4年になる。
本作品で、やっと70作品中16作品目だ。
とはいえ、4冊を超える長編小説としては、残りは「菜の花の沖」を残すのみ。
遼太郎先生にはいつも楽しませてもらえる。
本書も、戦国時代、汎用な山内一豊が妻のおかげで24万石の大名に成り上がる物語。
一般的にヒーローとされる人物を描かなくとも、ここまで、みごとにヒューマンドラマを描写できているのは、遼太郎先生ならでは、といったところだ。
人間、だれもが長所もあれば短所もある。
不運もあれば幸運もおとずれる。
それが人生であり、そこには必ずドラマがある。
書き手しだいで、人生の見え方は大 -
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足利義昭を擁して京に上洛した織田信長だが、その後義昭の計略により朝倉、浅井、武田、大阪本願寺などと対抗するようになる。その過程で人を道具のように扱う信長に対し不信感を募らせていく光秀。朝倉討伐の際には当主朝倉義景の頭蓋骨で作った器で酒を飲まされたり、比叡山を焼き討ちにしたり、謀反を起こした荒木村重の一族を殺したりと残忍な面に光秀は困惑していく。毛利討伐の達しがでたタイミングで丹波にいた光秀は山に籠り謀叛をすることを決意。本能寺にいる信長、妙覚寺にいた信忠らを討ち3日天下となる。最後は山賊に槍で殺されてしまうが光秀の人望の無さや計画性の無さがなんかむやむやする。あれだけ才知に富んでたのに、無鉄砲
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この本を手に取って読もうと思ったきっかけは大河ドラマだ。
「豊臣兄弟」というドラマが最近放送されたことで少し興味が湧き、個人的に司馬遼太郎作品を読んでみたいという思いもあり購入した。何気に司馬遼太郎の作品を読むのはこれが初めてだ。
日本人であれば、戦国時代三英傑の1人である秀吉に対して、ある程度の人物像を持っていると思う。私もその1人だった。
秀吉といえば「人たらし」で有名だが、そのイメージに付随して、私はどこかズル賢い人物という認識しか持っていなかった。
この本を読んで一番良かったと思ったのは、彼の人生を通して、1人の人間の生き方を追体験できたことだ。
貧しい生まれから天下人へと上り -
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この本を手に取って読もうと思ったきっかけは大河ドラマだ。
「豊臣兄弟」というドラマが最近放送されたことで少し興味が湧き、個人的に司馬遼太郎作品を読んでみたいという思いもあり購入した。何気に司馬遼太郎の作品を読むのはこれが初めてだ。
日本人であれば、戦国時代三英傑の1人である秀吉に対して、ある程度の人物像を持っていると思う。私もその1人だった。
秀吉といえば「人たらし」で有名だが、そのイメージに付随して、私はどこかズル賢い人物という認識しか持っていなかった。
この本を読んで一番良かったと思ったのは、彼の人生を通して、1人の人間の生き方を追体験できたことだ。
貧しい生まれから天下人へと上り -
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国民的歴史小説家による徳川家康一代記。上下巻で人によっては長いと思うだろうが山岡荘八先生の徳川家康全26巻(自分は未読)に比すと短い。余談好きな司馬遼太郎が端折らずに執筆したら全50巻くらいになりそうだ。
さて話の方はもちろん家康が主役だが、武田信玄と織田信長が重要な登場人物となっている。三方ヶ原の敗戦の影響から信玄の軍法を取り入れたりする学びの姿勢は素晴らしい。特に感じ入ったのは織田信長への対応。妻と息子を喪う事になっても働く自制心の強さには驚いた。戦国最強の信玄在世中から絶対に裏切らなかったのは律儀さよりも信長への恐怖ともみえる。しかしトップの判断としては間違いでは無い。