司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 世に棲む日日(一)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    吉田松陰と高杉晋作の物語。
    松陰は、その師である玉木文之進から、私情を一切捨てて、公のために尽くせ、と教えられ、それを頭の中で考えるだけでなく、実践に重きをおいて生きたひとである。実行の中にのみ学問があるという、陽明学的思想である。孟子的といってもいい。
    それが必要だとなれば、武士たるものは断乎行うべきだ。それが成功するかどうかということを論ずるべきではない。こういう思想で松陰はペリーの乗ってきた軍艦に漕ぎ寄せるのであった。
    攘夷、攘夷と念仏のように国中の志士がとなえているが、ことごとく観念論である。空理空論のあげく行動を激発させることほど国を破ることはない。世の事に処するや、人はまずものを見

    0
    2020年02月02日
  • 新選組血風録 〈改版〉

    Posted by ブクログ

    初めて買った小説。新撰組大好き。短編集みたいになっていて、ご法度っていう映画にもなりました。菊一文字がすきなのはあたしが沖田さんがすきだから。

    0
    2009年10月04日
  • 新装版 戦雲の夢

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【メモ】長曾我部盛親(元親の四男、世子)・関が原で東軍・京で蟄居・大阪夏の陣、冬の陣に東軍・短編だが秀作

    0
    2011年02月13日
  • 新選組血風録 〈改版〉

    Posted by ブクログ

    高校時代、授業中教科書の影に隠して、机の下に隠して、あらゆる手段を用いてこっそり読んでいたのがこの本です。後にも先にも、そんな荒業を用いてまで読みたいと思ったのはこの本だけです。大好きな新撰組の話が大好きな短編の形で大好きな司馬遼太郎氏によって書かれている、比類なき一冊です。ちょっと興味があるという人も、もっと深く触れてみたいという人も、どちらも同時に満足させるちょっと他にはないタイプの本だと思います。是非一度ご賞味アレ。

    0
    2009年10月04日
  • 新選組血風録 〈改版〉

    Posted by ブクログ

    短編集の新撰組。『燃えよ剣』とはまた違った新撰組の姿が見える。
    沖田が主役の短編がなかなかに面白い。近藤・土方・沖田の仲の良さが微笑ましい。「菊一文字」の沖田がほんとにらしい。
    「虎徹」の近藤は一見頑迷に見えるけどそうでないのが良い。「油小路の決闘」での近藤・土方の伊東に対する認識に納得。「池田屋異聞」の山崎が良い。「長州の間者」は土方と山崎の遣り取りが好き。
    短編だからこそ色々な角度から隊士達の姿が見える気がする一冊。

    0
    2010年01月21日
  • 翔ぶが如く(九)

    Posted by ブクログ

    ついに政府軍と薩軍が衝突する。薩軍は高い士気を武器に政府軍を押していくが、弾薬や食料などの必需品が政府軍のそれらよりも乏しく、徐々に勢いを後退していく。桐野を中心として、戦い、退却を繰り返していくが、ついに小部隊が政府軍に旗をあげることとなった。西郷の気分はどんなものだったのだろうか。

    0
    2009年10月07日
  • 翔ぶが如く(八)

    Posted by ブクログ

    西郷を擁した薩軍は熊本城を目指し進軍する。熊本城では籠城を決意し、政府からの援軍を待つ。桐野、篠原を中心とする薩軍は綿密な戦略もないままに、その圧倒的な士気で攻め立てようとする。その士気をもって、果たして熊本城を落とし、東京まで登ることができるのか。

    0
    2009年10月07日
  • 燃えよ剣(下)

    Posted by ブクログ

    もう日本史で幕末のこと聞かれたら語りつくしてしまいたくなる本です。
    私この本よんで幕末の範囲のテストものすごいよかったです。土方さん最高!!

    0
    2009年10月04日
  • 翔ぶが如く(七)

    Posted by ブクログ

    薩摩の立ち上りを恐れた政府は、薩摩における西郷を暗殺しようと企てる。ところが、この企てが薩摩に漏れ、薩摩の私学校にいる士族達が暴発しそうになる。西郷がこれに応ずるのか、大久保は疑問に思っているが、果たして。

    0
    2009年10月07日
  • 翔ぶが如く(六)

    Posted by ブクログ

    士族の不満がたまる中、薩摩の立ち上りを恐れる政府は、この場合、大警視川路は、長州に密偵を送り、まずは長州の士族壊滅を狙う。薩摩と協力されることを恐れているためである。ところが、熊本における神風連が先に行動を起こした。のちの神風連の乱として知られる。

    0
    2009年10月07日
  • 翔ぶが如く(五)

    Posted by ブクログ

    大久保の、台湾出兵に関する交渉が中国と行われ、非戦の結果となる。彼の交渉能力は抜群である。この結果を良しとしないのは、清との戦争を期待していた士族たちであり、彼らの鬱憤はたまるばかり。政府との軋轢は徐々に大きくなっていく。

    0
    2009年10月07日
  • 翔ぶが如く(三)

    Posted by ブクログ

    征韓論に敗れた西郷は、東京を辞去し鹿児島に下る。西郷を慕う薩摩系士官たちは、続けて西郷を追い東京を去る。政府と旧薩摩が完全に二分する形となり、今後の動静を大きく左右する形成である。

    0
    2009年10月07日
  • 北斗の人 新装版

    Posted by ブクログ

    購入者:今倉(2007.3.10)
    のちに幕末の志士をたくさん輩出した剣術道場の創始者の、青春時代を書いた作品です。まわりの教えにとらわれず、物事を深く考え自分を信じ抜いて出世してゆく姿は、とてもかっこよかったです。返却:(2007.4.
    23)
    貸出:藤本(2007.6.4)
    剣の達人、千葉周作が、既存の流派をベースにしながらも、そこに彼自身のオリジナリティーをふんだんに加えて編み出した「北辰一刀流」。まさにクリエイティブです。「一事を成す」ときの考え方、決断力、参考になりました。★★★★
    返却:藤本(2007.6.18)

    0
    2009年10月07日
  • 新装版 俄 浪華遊侠伝(上)

    Posted by ブクログ

    どうも良いですね。やはり司馬さんは性に合いますね。
    しかも司馬さんの作品の中でも、私の好みからすれば1、2を争う作品です。
    最近の作家さんの作品を読むと、ショーウインドに飾ってる服を眺めて「良いな〜」って感じ。ところが司馬さんの作品だと、それを着て肌にしっくりなじんだ感じがします。

    司馬さんといえば、どうしても歴史上の武将を初めとした偉人伝のイメージ(忍者ものも有りますけど)です。でもこの作品は、実在の人物とはいえ一介の侠客を描いたもの。そのせいもあるのでしょうか、肩から力が抜けたような、自由で奔放な感じが良く出ていて、堅苦しさが無い。その分、物語としての面白さに充溢した、隠れた名作では無い

    0
    2016年08月16日
  • 翔ぶが如く(三)

    Posted by ブクログ

    かくして廟堂は開かれ征韓派の勝利かのように思われた。三条実美と岩倉具視の変節に腹を立てた大久保は即刻辞表を提出、ひきこもってしまう。三条は周章の果てに昏倒、太政官代理は岩倉─反征韓派の手にゆだねられることに。形成逆転となった新政府、西郷隆盛はツムジを曲げて鹿児島へ帰ってしまう。それに連なって在京・薩摩ハヤトたちは連袂帰郷…しかし東京に残る薩摩人もいた。川路利良がそれであった…。一方、山県有朋は参議に昇格した伊藤博文にジェラシーして一人で何か運動を起こしているもよう…。この巻では大久保利通の政治観念がおもしろかった。薩摩人たち(桐野利秋の親友・有馬藤太とか、大久保さんに「大ばか者」呼ばわりされた

    0
    2009年10月04日
  • 翔ぶが如く(五)

    Posted by ブクログ

    大久保利通がはるばる清国までいって李鴻章と談判する巻。もしかしたら清と戦争になっちゃうかも?ならないかも?やっぱりなっちゃうかも??果たして大久保利通の腹のうちは如何?教えて、大久保さん★ 大久保さんの寡黙さが周囲に不安を与えまくっている様子が可笑しい。結果から言えば戦争にはならなかったわけですが、台湾の先住民が日本人を殺害した件で清国(台湾の宗主国)から賠償金をゆすり取ろうとしてるヤクザな日本は無茶。木戸孝允は「清と戦争になったら日本は大挙して北京を攻撃できたとしても、その地にずっと拠有できるワケないよ」ということを仰っていますが、これは見事な予言です。のちの太平洋戦争までこの予言は常に的中

    0
    2009年10月04日
  • 燃えよ剣(上)

    Posted by ブクログ

    新撰組を取り扱った歴史小説の中でも、一番だと思ってます!土方歳三主人公。この小説で、「土方と沖田は仲良しだった」という説が浮き上がったが、実際は司馬さんの創作です

    0
    2009年10月04日
  • 翔ぶが如く(九)

    Posted by ブクログ

    戦も終局が見えてきた。
    西郷率いる薩軍が、政府軍によって徐々に後退させられていく。

    その中で、戦に命を賭す、士達が感動的だ。
    何かに命を懸けられるというのは、強いエネルギーを秘めているだろう。
    もちろん、今は命を賭してとは言えないだろうが、それに近いものをもって打ち込んでいくべきだろう。

    行動を起こすときに、最も大きな障害は自分自身の保守感だ。
    これなら、と思えるものに心酔できれば、自分で足を引っ張ることもなく突き進めるだろう。

    昔の日本人気質、武士道をもって日本の美徳としたいものだ。

    0
    2009年10月04日
  • 新選組血風録 〈改版〉

    Posted by ブクログ

    私はとくに前髪の隊士のやつが好きです。
    昔『御法度』という映画でやってました。ちょっと危ないですよ(笑)

    0
    2009年10月04日
  • 北斗の人 新装版

    Posted by ブクログ

    司馬作品の中で一番好きです。
    千葉周作みたいになりてえ。
    義理のお父さんから
    「女房は朝夕、抱くだけのためのものに非ず」
    と釘をさされる場面で、思わず苦笑。

    0
    2009年10月04日