司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 新史 太閤記(上)

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    この本を手に取って読もうと思ったきっかけは大河ドラマだ。
    「豊臣兄弟」というドラマが最近放送されたことで少し興味が湧き、個人的に司馬遼太郎作品を読んでみたいという思いもあり購入した。何気に司馬遼太郎の作品を読むのはこれが初めてだ。

    日本人であれば、戦国時代三英傑の1人である秀吉に対して、ある程度の人物像を持っていると思う。私もその1人だった。

    秀吉といえば「人たらし」で有名だが、そのイメージに付随して、私はどこかズル賢い人物という認識しか持っていなかった。

    この本を読んで一番良かったと思ったのは、彼の人生を通して、1人の人間の生き方を追体験できたことだ。

    貧しい生まれから天下人へと上り詰めるまでの過程を、まるで自分がその場にいるかのように体験できる。そんな類稀な人生に触れられること自体が、この作品の大きな魅力だと思う。

    そして読後には、秀吉に対するイメージが大きく変わるはずだ。

    秀吉の幼少期はかなり貧しく、ほとんど奴隷のような時期もあったという。
    そんな彼だからこそ、「商人」という存在に憧れを抱いたのは、自由な生き方への強い渇望があったからなのかもしれない。

    そんな彼が、信長と出会う。
    それは彼にとって、これまでの人生を一変させるような出会いであり、自分の運命を掴み取る最初の瞬間でもあった。

    私が秀吉に対して見落としていた点の一つに、「チャンスを掴み取る力」がある。

    人間には平等とまではいかないが、少なくとも人生の中で何度かチャンスが巡ってくる瞬間があると思う。
    秀吉はその機会を見抜き、迷わず手を伸ばし、自分のものにしていった。

    この力こそが秀吉という人間の核心なのかもしれないと、私は感じた。

    秀吉は、人間が何を求め、何に怒り、何に感動するのかを見抜くことに長けている。
    その上で、自分を地の底から拾い上げてくれた織田信長が求める人材──「最強の道具」として振る舞うことで、織田家の中で頭角を現していく。

    これはあくまで私の主観だが、秀吉は信長に触れ、信長もまた秀吉に触れることで、お互いに影響を与え合い、視野を広げていったように感じた。

    そして、私の中での秀吉のピークが訪れる。
    それが、金ヶ崎の戦いで殿を務めた場面だ。

    誰もが死を覚悟する状況の中で、秀吉は確かに死を受け入れていた。
    しかし同時に、どこかで「自分は死なない」と信じているようにも見えた。

    この、死を受け入れる覚悟と、生き延びようとする強い意思の両立。
    ここに、野心だけで動く人間とは決定的に違うものを感じた。

    そしてこの在り方は、自分にはない。
    だからこそ、あの瞬間の秀吉は、常識の範疇を越えた存在として強く印象に残っている。

    その後の秀吉は、少しずつこの本を読む前に自分が抱いていたイメージに近づいていく。

    自分を神に近い存在だと感じ始め、緩やかに自分自身を客観視できなくなっていく。
    ただ、これはある意味では正しいのかもしれない。

    信長の死後、怒涛の勢いで敵を退け、ついには天下統一を成し遂げる。
    これほどの功績を残した人間であれば、自らを特別な存在だと認識することも、ある種の必然だったのかもしれない。

    この『太閤記』ではその後の姿は多く描かれていないが、だからこそ、その先の秀吉の姿は容易に想像できてしまう。

    この物語を通して、私の中の秀吉像は大きく変化した。
    ただの「人たらし」ではなく、人間の本質を理解し、人を動かすことに長けた存在──いわば「人間理解者」としての秀吉である。

    それだけでも、この本を読んだ価値は十分にあったと思う。
    そして同時に、「人を理解するとは何か」という問を理解した上で、今後の人生に向き合う一つの知識として心にしまっておこうと思った。

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    2026年04月14日
  • 坂の上の雲(七)

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    退(の)くな。一歩も退くな。退けばそこが墓場になると思え。

    史上最大の陸戦「奉天の会戦」にみる、一事を成すために、命を懸ける男の生き様の粋。

    国力が尽きる中、運命の最終決戦へ。

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    2026年04月12日
  • 覇王の家(上)

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    国民的歴史小説家による徳川家康一代記。上下巻で人によっては長いと思うだろうが山岡荘八先生の徳川家康全26巻(自分は未読)に比すと短い。余談好きな司馬遼太郎が端折らずに執筆したら全50巻くらいになりそうだ。
    さて話の方はもちろん家康が主役だが、武田信玄と織田信長が重要な登場人物となっている。三方ヶ原の敗戦の影響から信玄の軍法を取り入れたりする学びの姿勢は素晴らしい。特に感じ入ったのは織田信長への対応。妻と息子を喪う事になっても働く自制心の強さには驚いた。戦国最強の信玄在世中から絶対に裏切らなかったのは律儀さよりも信長への恐怖ともみえる。しかしトップの判断としては間違いでは無い。

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    2026年04月11日
  • 街道をゆく 1

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     愛媛を取り上げた巻を読んだので、後は第一巻から読んでみようと思ってこれを手にした。前半は奈良の古都が舞台、そして後半は八王子あたりが舞台。どちらも非常になじみが薄い場所だったが、だからといって楽しめなことはない。紀行文というよりはその土地を訪れたことをきっかけにした歴史エッセイという雰囲気本だった。

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    2026年04月06日
  • 坂の上の雲(一)

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    明治という時代を生きた人々の知的エネルギーに圧倒された。秋山好古や秋山真之、正岡子規は、英仏独語の文献しかないという厳しい環境の中で必死に学び、日本一を目指して努力し続けていた。当時の日本は大きな危機感があったが、今の時代を生きるにも、これほどの努力が必要だなと感じた。

    現代の日本の高校・大学入試制度のあり方についても考えさせられた。明治時代は思考力を重視し、経済状況に関係なく入学できた。秋山好古が陸軍士官学校を受験した際、作文の題の意味が分からず、問題の趣旨から外れた内容を書いたにもかかわらず合格した。試験は3科目あるのに、漢語しかできないと言えばそれも受けいれられた。入試はこうあるべきだと思った。

    また、松山についての印象が変わった。夏目漱石が「坊ちゃん」の中で温泉以外何もないと馬鹿にしてたが、これだけ多くの優秀な人物を生み出した素晴らしい土地である事を知った。また行ってみたい。

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    2026年04月04日
  • 坂の上の雲(一)

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    司馬遼太郎、いつか読みたいと思っていたところ知人からのおすすめでついに読むことに。

    結論、物凄くおもしろい!!!!

    幕末〜明治大正あたりの世界と競合していく日本人が大好きな自分の好みドンピシャ。少々文体が古めだが読みづらさはあまり感じないし、言葉の勉強にもなる。次作も買いました。

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    2026年04月03日
  • 世に棲む日日(二)

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    父より勧められた作品、
    世に棲む日日のなかで、印象的なのは、

    「おもしろきこともなき世をおもしろく、すみなすものは心なりけり」
    おもしろくもない世の中をおもしろく棲み暮らしゆくのは心である

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    2026年04月01日
  • 義経(上)

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    息子へ)
    ここ1年間くらい、本屋大賞作品に浮気して、司馬先生の作品から離れていた。しばらくぶりに司馬先生の長編小説を読んだが、やはり、文句なしにおもしろい。

    時代背景が、戦国よりも前の鎌倉幕府創世記。文化や価値観になじみなく、その辺を理解しないと、主人公のよさや人間味を味わうことはできない。

    そこを、遼太郎氏は見事に表現する。ストーリーの流れを決して損なうことなく、その時代のバックグラウンドや価値観を教えてくれる。

    当時の人々の気分になって、主人公のすごみに感服させてもらえる。

    司馬遼太郎作品は、他と一線を画す。と、あらためて実感した。これからも、流行の小説を楽しむことがあるだろうが、司馬遼太郎を背骨として、読書生活を楽しむつもりだ。

    今、君は吉川栄治の三国史を読んでいて、小説について、君とあれやこれや話しする時間がとっても楽しい。

    近い将来、司馬遼太郎作品について、話ができることを楽しみにしている。

    (お父さんの本の買い方)
    BOOK・OFF \108円
    (読め、もしくは、読むな)
    読め!
    (君が・・・歳のころに)
    高校生になれば読めるだろう。中学生では、どうだろうか。。。

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    2026年03月30日
  • 最後の将軍 徳川慶喜

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    徳川最後の将軍、徳川慶喜の数奇な人生を描いています。
    渋沢栄一関連で読み始めましたが、慶喜は他の将軍にはない柔軟な考え方をしていたとこがよくわかります。
    徳川300年の一時代を自らの手で終わりにした大政奉還など、日本の歴史にガッツリメスを入れた人物の1人だと思います。
    明治という新時代へとバトンを渡した、癖強めだけど粋な漢の生き方は、十分人々を魅了したのだろうなと感じました。

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    2026年03月29日
  • 新選組血風録 新装版

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    新選組血風録を読み終えて感じたのは、短編集でありながら一つ一つの物語の密度が高く、まるで映画のように場面が浮かぶ作品だということである。話ごとに描かれる人物や状況は異なるが、どの物語にも共通して「組織の中で生きる人間の在り方」が描かれているように感じた。

    特に印象に残ったのは沖田総司の恋である。この話は大きな出来事が起こるわけではないが、静かな感情の積み重ねが読後に強い余韻を残した。沖田総司は天才剣士としてではなく、一人の人間として描かれており、言葉にしきれない想いや、どうにもならない状況の中での感情が伝わってくる。決して好きな人物というわけではないが、司馬遼太郎の描く沖田には静かなかっこよさがあり、最も印象に残った。

    また本作を通して感じたのは、「優しさやまっすぐさだけでは生きていくことが難しい世界がある」ということである。胡沙笛を吹く武士では組織に馴染めない人物の孤独が描かれ、前髪の惚三郎では純粋さが危うさへと変わっていく様子に人間の怖さを感じた。さらに油小路の決闘では正しさ同士が衝突する激しさが描かれ、どの立場にも一理があるからこそ悲劇が生まれることが印象的であった。

    一方で、鴨川銭取話や虎徹のように思わず笑ってしまう話もあり、重い内容の中にも人間らしさやユーモアが描かれている点も魅力である。また、菊一文字のように静かな余韻を残す話もあり、作品全体に奥行きを感じた。

    本作は、新選組を単純に英雄として描くのではなく、人間の弱さや矛盾、そして組織の中での生きづらさまで丁寧に描いている。そのため読んでいて苦しさを感じる場面も多いが、それでもなお一つ一つの物語が強く心に残り、非常に面白い作品であった。

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    2026年03月26日
  • 新選組血風録 新装版

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    「燃えよ剣」からの流れで。
    斎藤一、永倉新八など「燃えよ剣」の中では脇役と捉えられる人々メインの話も多く、
    池田屋事件などを監察の山崎丞からみた目線で描かれていたり、とても面白かった。
    そして相変わらず私は司馬遼太郎先生の書く沖田総司がわりと好きです。

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    2026年03月25日
  • 燃えよ剣

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    ネタバレ

    いわずと知れた「新選組 土方歳三」を描いた作品。司馬遼太郎の代表作のひとつだ。
    この本で土方人気が爆上がりしたといっても過言ではないだろう。
    欲がなく、無口で、ただひたすらに武士道を貫く。武州のバラガキと言われた男が、荒くれ者の集団をまとめ上げ、最強の戦闘軍団に導いてゆく。
    その潔さ、ブレない心、彼の行く手は常に前進あるのみなのだ。
    もうかっこえー!としかいいようがないではないか。
    新撰組鬼の副長は掟に背くことを良しとせず、背いたものは徹底的に斬る。
    戦いのときは勘冴え、敵を攻略するときは地形・位置・敵の状況を瞬時に把握、戦うために生まれ落ちた彼は軍神そのもの。
    彼を取り巻くキャラクター、近藤勇、沖田総司、斎藤一、永倉新八、敵役 七里剣之助 そして恋人お雪
    彼らは大きな時代の波の中で生き、そして去ってゆく。
    箱館での最期、負けを良しとせず、前を向き、死を覚悟で敵陣に向かい颯爽と駆け抜ける姿を想像しながら読み終えた。

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    2026年03月23日
  • 竜馬がゆく(八)

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    ネタバレ

    司馬遼太郎の作品を初めて読んだ。臨場感のある語り口で、長編ではあるが一気に読み進めてしまい、非常に面白かった。ここまで詳細に描くにはかなり詳細な調査が必要だっただろうと感じ、このような形で坂本竜馬の生き様を知ることができるのは非常にありがたいと思う。

    竜馬の凄さはいくつもあげられるだろうが
    抜きに出た視座の高さが印象に残る。大きなスケールで物事を捉えて方針を打ち出す、世界の中の日本という視点で今なすべきことを考え行動している。緻密に計画した上で、実行に移すタイミングを適切に読む力、外国の知見を学び日本に適切な形で取り入れる力、人の長所を見抜き適切に任務を任せる力、交渉力、様々なスキルを兼ね備えており、かつ、自身がこの世で成し遂げるべき天命を認識できていたからこと、このような偉業が成し遂げられたのだろう。今この世に坂本竜馬が生きていたら、何を思い、何を成し遂げようとしていただろうかと考えてみたりした。
    非常に面白かった。司馬遼太郎の別の作品にも興味をもった。

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    2026年03月22日
  • 世に棲む日日(四)

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    ONE PIECEでいう空島みたいな展開のところで挫折しかけたが、「おうの」の登場からどんどん面白くなっていった。

    幕末版『レオン』のようで、おうのが高杉晋作に惹かれるのは当たり前だし、妻子持ちの彼がおうのを手離せない理由も分かる。
    もしこの時代に"あげまん"という言葉があったら、あげまんをもちいて詩を詠んだはず。

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    2026年03月17日
  • 世に棲む日日(一)

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    昔の人は狂気に満ちた波乱万丈な生き方だわ。
    現世ではありえない、情報統制(鎖国)だったから、こうと思ったら突き進むのがカッコいいと信じてる。松陰は英雄像を好むと書いているけど、ほんとにそうだわ。
    信念を信じ、喜怒哀楽が激しい。

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    2026年03月13日
  • 世に棲む日日(二)

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    松蔭先生の信念と死に対する覚悟が並外れすぎて、どの部分を尊敬していいか分からなくなった。(いい意味で)

    一方で高杉晋作の負けず嫌い、女好き、自信家な性格はリアリティがあって惹かれた。

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    2026年03月10日
  • 豊臣家の人々

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    豊臣家の人々をクールな視点で考察しています。
    すべて秀吉の周りにいた人たちのことです。
    こんなに養子がいたとは知りませんでした。
    秀吉の周りの人たちの話ではあるが、その人を通して秀吉という人物像も描写されていてとても面白かったです。

    石田光成と淀殿はコテンパンにやられてて面白かった。

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    2026年03月06日
  • 坂の上の雲(一)

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    家の本棚にあった
    前からたまにテレビで見ていてこの時代の勉強と市ヶ谷の防衛省や広島の江田島周辺を訪れるとこから興味を持った。
    3人なので時系列が変わり、読みづらいところもあったが無理なく読めた

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    2026年03月06日
  • 覇王の家(下)

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    人物評がやや続く感もあるが、人となりを描くこと自体が著者の主旨であると思うから、その点は仕方ないとも思う。実際、家康の人となりとその影響はよく分かり、家康個人の人間性、あるいはその元にある三河勢の人間性が、江戸時代を通じて現代日本の性質にも色濃く影響を与えていることを実感させられた。
    泣かぬなら〜の歌の三英傑の例えは、流石に非常に長い期間の読みに耐えているだけはあり、秀逸極まりないと思う。家康の、鳴くまで待とう、だけやや例えのクオリティーが落ちている気もしなくはないが。
    上巻に続き、歴史が進んでいくフェーズは抜群に面白い。関ヶ原の戦いや大坂の役は別本があるので本紙ではほとんど全く触れられておらず、そちらの本も読みたくなった。

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    2026年03月05日
  • 坂の上の雲(八)

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    戦争全体を描いた作品は貴重だなと強く思った
    戦国時代と比較するとあらゆる事象が複雑に絡み合っていて、改めて近代以降は本当に面白い世界だと思う
    司馬遼太郎なので仕方ないけど、余談を減らして5巻くらいに纏めてくれると最高であった…

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    2026年03月04日