司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 竜馬がゆく(六)

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    6巻目
    なんといってもこの巻は、「薩長同盟の締結」、近年あれは中岡慎太郎がやったことで、龍馬は何もせんかった。という通説があるらしいが、いやいや、竜馬がいなければ最後の最後で同盟決裂となったことでしょう。
    寺田屋での大捕物や日本で最初の株式会社「亀谷社中」の誕生、日本人初と言われる新婚旅行、第二次長州征伐で、幕府の海軍に連勝。
    まさに竜馬大活躍、文句なしの面白さ、あっという間に読み終えてしまった。

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    2026年08月05日
  • 菜の花の沖(三)

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    蝦夷地を松前藩で取り仕切っていたが、アイヌの民への虐待やロシヤからの進攻を江戸に伝えていなかったことなどから、幕府が蝦夷地を天領として松前藩から召し取ることになるのかが、嘉兵衛の見聞を通してその当時の様子が読み取れる。蝦夷地に魅力されてしまった嘉兵衛は叔父のサトニラさんに幕府のお抱え運搬船になることは、商売の儲けにならないことを何回も言われる。しかし、嘉兵衛はその忠告よりも蝦夷地の魅力と幕府の密偵の役人との関係の方を優先してしまう。
    四巻目に嘉兵衛がどの流れに流れて行くのか、蝦夷地はどうなるのかが描かれると思うので、次巻を読むのが楽しみになる三巻目だった。

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    2026年08月05日
  • 城塞(下)

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    戦国時代最後の大合戦、大坂夏の陣をメインに豊臣家滅亡を描いた大長編。同じ作者の『関ヶ原』のキーマンが島左近とするなら本作は小幡官兵衛という後に軍学者になる間諜だろうか。『関ヶ原』では徳川家康と石田三成という対立軸がスッキリしていたし天下分け目という雰囲気が強かったが、本作では武力によるお取り潰しという感が強い。淀君や大野治長が足を引っ張る事で滅亡し豊臣秀頼はある程度は英明だったようなニュアンスにされるのは本作が嚆矢なのだろうか。せっかく真田幸村や後藤又兵衛といった人材がいても活かせないし計略とはいえ片桐且元を手放すようではやはり御坊ちゃまというか暗君と言わずとも親父より遥かに劣ると思われる。

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    2026年08月03日
  • 竜馬がゆく(七)

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    竜馬を通じて楽しみながら読み進めることができた幕末の物語がいよいよ次で終わってしまう…。名残惜しいような、早くスッキリとさせたいような。そんな心地です。

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    2026年08月01日
  • 新装版 軍師二人

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    大坂の陣という“終わりが見えている戦”を前にして、真田幸村と後藤又兵衛がどう動き、どう考えたのか。
    勝敗よりも、その瞬間に賭ける覚悟や美学のほうが前に出ていて、読んでいるこちらまで腹を括らされる感覚がありました。
    策を巡らす冷静さと、血の匂いのする現場の熱が同居していて、著者の作品の中ではページは薄いのに戦場の密度は濃かったです。
    それでも、負け戦だからこそ立ち上がる矜持に胸を打たれ、「何に命を使うのか」と静かに問われた気がしました。

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    2026年07月28日
  • 竜馬がゆく(五)

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    5巻目
    この巻は竜馬があまり登場せず、今後の薩長同盟の布石がメイン。
    有名な「池田屋の変」、西郷隆盛との出会いが描かれる。
    薩摩藩邸での初顔合わせときの、鈴虫のエピソードがかなりいい。
    また竜馬の西郷人物評「われはじめて西郷を見る。その人物、茫漠(ぼうばく)としてとらえどころなし。ちょうど大鐘のごとし。小さく叩けば小さく鳴り、大きく叩けば大きく鳴る。」勝海舟語録にあるという。また勝は続けて「評するも人、評せらるるも人」と日記に書いたという。

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    2026年07月27日
  • 花神(中)

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    誰に認められるかで運命が変わるのは
    現代でも同じかもしれませんが、
    それにしても、
    桂小五郎の眼力と胆力は桁違いと感じました。
    惹きつける魅力もあったのでしょうね。

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    2026年07月27日
  • 街道をゆく 3

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    目次
    ・陸奥のみち
    ・肥薩のみち
    ・河内みち

    陸奥(八戸~青森)、肥後と薩摩(田原坂~蒲生郷)、河内をゆく。
    青森は多少土地勘があるので、ルートを脳内の地図でたどりながら読んだが、九州はまったくわからないので、スマホで地図を呼び出して確認しながら読んだ。

    青森県は私が子どもの頃でもまだ「南部」と「津軽」の意識が強くて、うかつに相手を褒めてしまうと周りの大人たちから注意されたものだった。
    南部藩の一部だった津軽が、秀吉に取り入って独立し、家格も南部の上とされたことが南部からすると許せないのだそうだ。

    そういう因縁というのは、何年、何世代くらいたたないと解消しないのだろう。
    自分の生まれるはるか前の出来事を恨んだり憎んだりして、それを子孫に伝えていくというのは、殺伐たる思いがするけれど。

    肥薩の方も、薩摩の島津を抑えるための熊本城であり、その思いがあるから西南戦争で西郷たちは熊本城にこだわったのだという。
    なるほど鹿児島から一気に船で大阪なり江戸に打って出てもいいし、まずは九州北部を鎮圧して足掛かりにしてもよかったのだ。
    というか勝機はそちらにしかなかったはずだ。

    それでも、熊本城を越えて勝ち上がっていくという、幼いころから刷り込まれたイメージを簡単に共有できてしまったことが、敗因だったんだな。

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    2026年07月26日
  • 新史 太閤記(上)

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    司馬先生は人物の細かい背景まで描かれるので物語に入り込める。
    細かい描写も多く少し長く感じるが、そのおかげもあって人物が想像しやすく頭でドラマが流れてる感じになる。
    誰にでも感情移入が出来るので、他の時代小説よりとにかく熱くなれる。

    秀吉と信長の絆も良い。

    ここまでの気配りができる人たらしの秀吉はどの時代にいても天下が取れるんだろうなと思う。

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    2026年07月26日
  • 菜の花の沖(二)

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    嘉兵衛は親戚の中では海の仕事で成功したサトニラさんの家にお世話になりながら、海運業の航海術と商業を学んでいく。生まれ故郷で1年の村八分という所から逃げてきたのに、サトニラさんの息子たちと弟の嘉藏と船で仕事に出かけると、皆彼を認めてくれて大切にしてくれた。彼は心の底から幸せを感じた。環境の大切さを感じる場面だった。
    嘉兵衛はいろいろな人物に会い、尊敬できる人と関係を作りながらその人たちからいろいろなことを学んでいく。いつかは蝦夷に自分の船で航海することを夢見ながら。
    そして、訳あり船を1艘手にしたことから、生まれ故郷に帰るとそこでは従兄弟の律蔵さんが彼のこれまでの努力を皆に話しておいてくれたこともあって、義父が婿と認めてくれた。彼にとってはこれ以上にない喜びだった。
    展開がすごくて筏で海を行く場面などもハラハラして、一気に読み終わった。次の巻が楽しみな展開だった。

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    2026年07月25日
  • 菜の花の沖(一)

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    高田屋嘉兵衛の伝記小説。生まれてから淡路島を出て親類の家に身を寄せるまでが描かれている。村の掟の枠にハマることのできない嘉兵衛がどのくらい苦労をしたのかが描かれる。辛い話なのに、彼の強さと考えが面白く読み続けた。後の妻となるおふさとの関係も興味深かった。

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    2026年07月24日
  • 城塞(中)

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    紆余曲折あり遂に大坂冬の陣に至る。ある本によると戦国時代の年齢と現代の年齢感覚には差があるという。人間五十年の時代だからおそらくそうなのだろう。で、その本だと徳川家康の75歳は現代でいう93歳くらいの感覚らしい。何が言いたいかというと本書でみられる冷徹かつ相手を翻弄するような調略にも幾ばくかの焦りがあったのだろう。真田幸村がいくら活躍しても外を埋められてはどうしようもないだろうし、易々と計略にかかる辺りは豊臣秀吉が生きてたら泣くだろう。

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    2026年07月23日
  • 城塞(下)

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    豊臣氏の大坂の陣での滅亡を描いた物語です。
    大坂城を舞台にした徳川と豊臣の最終決戦は圧巻で、壮大なスケールと人間の思惑が交錯する重厚さにぐいぐい引き込まれました。
    家康の冷徹な計略と、滅びに向かう豊臣方の悲哀、その狭間で揺れる人々の姿が胸に迫ります。
    小幡勘兵衛の視点を通すことで戦の裏側や駆け引きが鮮明に描かれ、戦国の終焉を間近に見るような臨場感がありました。
    ただ、登場人物が多く系譜も複雑なので、歴史知識が浅いと戸惑う場面もありますし、筆致の重厚さが続く分テンポが重たく感じるところもあります。
    それでも、読み終えたあとに残る余韻と緊張感は大きく、豊臣が滅び徳川が天下を固める瞬間の重さを体感できる一冊でした。

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    2026年07月22日
  • 城塞(中)

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    豊臣氏の大坂の陣での滅亡を描いた物語です。
    大坂城を舞台にした徳川と豊臣の最終決戦は圧巻で、壮大なスケールと人間の思惑が交錯する重厚さにぐいぐい引き込まれました。
    家康の冷徹な計略と、滅びに向かう豊臣方の悲哀、その狭間で揺れる人々の姿が胸に迫ります。
    小幡勘兵衛の視点を通すことで戦の裏側や駆け引きが鮮明に描かれ、戦国の終焉を間近に見るような臨場感がありました。
    ただ、登場人物が多く系譜も複雑なので、歴史知識が浅いと戸惑う場面もありますし、筆致の重厚さが続く分テンポが重たく感じるところもあります。
    それでも、読み終えたあとに残る余韻と緊張感は大きく、豊臣が滅び徳川が天下を固める瞬間の重さを体感できる一冊でした。

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    2026年07月22日
  • 城塞(上)

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    豊臣氏の大坂の陣での滅亡を描いた物語です。
    大坂城を舞台にした徳川と豊臣の最終決戦は圧巻で、壮大なスケールと人間の思惑が交錯する重厚さにぐいぐい引き込まれました。
    家康の冷徹な計略と、滅びに向かう豊臣方の悲哀、その狭間で揺れる人々の姿が胸に迫ります。
    小幡勘兵衛の視点を通すことで戦の裏側や駆け引きが鮮明に描かれ、戦国の終焉を間近に見るような臨場感がありました。
    ただ、登場人物が多く系譜も複雑なので、歴史知識が浅いと戸惑う場面もありますし、筆致の重厚さが続く分テンポが重たく感じるところもあります。
    それでも、読み終えたあとに残る余韻と緊張感は大きく、豊臣が滅び徳川が天下を固める瞬間の重さを体感できる一冊でした。

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    2026年07月22日
  • 竜馬がゆく(六)

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    日本史を専攻していたはずなのに歴史に疎いせいで、寺田屋の一件で本当にやられてしまうんじゃないかとハラハラしながら読むことができました。

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    2026年07月20日
  • 最後の将軍 徳川慶喜

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    この時代に将軍という立場に押し上げられ歴史的偉業を成し遂げた慶喜に感動する。本来なら将軍になることのない水戸家の嫡子が周りの運動によって偶発的にその立場へと推し進められ時代の激流に流されていくのが面白い。慶喜が後世の目を気にするあまり朝敵となることを恐れ薩長に対して恭順な姿勢を示すことで逆に内戦が激しくならず外国の介入を防いだという見方は面白い。鳥羽伏見の戦いで敗戦後大阪城から慶喜が出陣して勝ったとしても大久保、西郷の政治的力で最後は朝敵として滅ぼされていたのか、逆に徳川の威光が増し幕府が長く続いたかもしれない。大政奉還という偉業も旗本たちの怒りを買う中でよくやったなと。

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    2026年07月19日
  • 胡蝶の夢(四)

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    江戸幕府300年の歴史で最も身分制が揺らいだ時期ではあるが能力の評価が人品と絡んでいる点は現代の日本にも通じるのではなかろうか。それに伊之助の祖父の教育法や関わり方は昨今の教育強制する親を想起させる。もちろん可愛がってるのは分かるけど…。
    他の蘭学者も何名か出てくるが各々の生き様が著者得意の余談方式でスラスラ出てくるのは面白かった。

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    2026年07月18日
  • 胡蝶の夢(三)

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    いよいよというか馴染みのある幕末史との絡みになった感じ。松本良順の名前はむしろ新撰組関連のエピソードで知ったので少し嬉しい。

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    2026年07月18日
  • 竜馬がゆく(四)

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    神戸海軍塾、塾長となった竜馬。ここらから彼の、竜のごとくな活躍が始まる。「志士たちで艦隊を操って、貿易をして、いざというときには、倒幕のための海軍にする。」これが坂本竜馬の志士活動である。ただしあまりに大きすぎて「ホラ吹き」と呼ばれていた。

    陸奥宗光の出会い、武市半平太の投獄、そして千葉さな子との有名なエピソード、「竜馬の片袖」

    全8巻の長い話も、もう半分となってしまった。
    何回読んでも、傑作は傑作だ!!

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    2026年07月17日