司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 菜の花の沖(二)

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    嘉兵衛は親戚の中では海の仕事で成功したサトニラさんの家にお世話になりながら、海運業の航海術と商業を学んでいく。生まれ故郷で1年の村八分という所から逃げてきたのに、サトニラさんの息子たちと弟の嘉藏と船で仕事に出かけると、皆彼を認めてくれて大切にしてくれた。彼は心の底から幸せを感じた。環境の大切さを感じる場面だった。
    嘉兵衛はいろいろな人物に会い、尊敬できる人と関係を作りながらその人たちからいろいろなことを学んでいく。いつかは蝦夷に自分の船で航海することを夢見ながら。
    そして、訳あり船を1艘手にしたことから、生まれ故郷に帰るとそこでは従兄弟の律蔵さんが彼のこれまでの努力を皆に話しておいてくれたこともあって、義父が婿と認めてくれた。彼にとってはこれ以上にない喜びだった。
    展開がすごくて筏で海を行く場面などもハラハラして、一気に読み終わった。次の巻が楽しみな展開だった。

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    2026年07月25日
  • 菜の花の沖(一)

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    高田屋嘉兵衛の伝記小説。生まれてから淡路島を出て親類の家に身を寄せるまでが描かれている。村の掟の枠にハマることのできない嘉兵衛がどのくらい苦労をしたのかが描かれる。辛い話なのに、彼の強さと考えが面白く読み続けた。後の妻となるおふさとの関係も興味深かった。

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    2026年07月24日
  • 城塞(中)

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    紆余曲折あり遂に大坂冬の陣に至る。ある本によると戦国時代の年齢と現代の年齢感覚には差があるという。人間五十年の時代だからおそらくそうなのだろう。で、その本だと徳川家康の75歳は現代でいう93歳くらいの感覚らしい。何が言いたいかというと本書でみられる冷徹かつ相手を翻弄するような調略にも幾ばくかの焦りがあったのだろう。真田幸村がいくら活躍しても外を埋められてはどうしようもないだろうし、易々と計略にかかる辺りは豊臣秀吉が生きてたら泣くだろう。

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    2026年07月23日
  • 城塞(下)

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    豊臣氏の大坂の陣での滅亡を描いた物語です。
    大坂城を舞台にした徳川と豊臣の最終決戦は圧巻で、壮大なスケールと人間の思惑が交錯する重厚さにぐいぐい引き込まれました。
    家康の冷徹な計略と、滅びに向かう豊臣方の悲哀、その狭間で揺れる人々の姿が胸に迫ります。
    小幡勘兵衛の視点を通すことで戦の裏側や駆け引きが鮮明に描かれ、戦国の終焉を間近に見るような臨場感がありました。
    ただ、登場人物が多く系譜も複雑なので、歴史知識が浅いと戸惑う場面もありますし、筆致の重厚さが続く分テンポが重たく感じるところもあります。
    それでも、読み終えたあとに残る余韻と緊張感は大きく、豊臣が滅び徳川が天下を固める瞬間の重さを体感できる一冊でした。

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    2026年07月22日
  • 城塞(中)

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    豊臣氏の大坂の陣での滅亡を描いた物語です。
    大坂城を舞台にした徳川と豊臣の最終決戦は圧巻で、壮大なスケールと人間の思惑が交錯する重厚さにぐいぐい引き込まれました。
    家康の冷徹な計略と、滅びに向かう豊臣方の悲哀、その狭間で揺れる人々の姿が胸に迫ります。
    小幡勘兵衛の視点を通すことで戦の裏側や駆け引きが鮮明に描かれ、戦国の終焉を間近に見るような臨場感がありました。
    ただ、登場人物が多く系譜も複雑なので、歴史知識が浅いと戸惑う場面もありますし、筆致の重厚さが続く分テンポが重たく感じるところもあります。
    それでも、読み終えたあとに残る余韻と緊張感は大きく、豊臣が滅び徳川が天下を固める瞬間の重さを体感できる一冊でした。

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    2026年07月22日
  • 城塞(上)

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    豊臣氏の大坂の陣での滅亡を描いた物語です。
    大坂城を舞台にした徳川と豊臣の最終決戦は圧巻で、壮大なスケールと人間の思惑が交錯する重厚さにぐいぐい引き込まれました。
    家康の冷徹な計略と、滅びに向かう豊臣方の悲哀、その狭間で揺れる人々の姿が胸に迫ります。
    小幡勘兵衛の視点を通すことで戦の裏側や駆け引きが鮮明に描かれ、戦国の終焉を間近に見るような臨場感がありました。
    ただ、登場人物が多く系譜も複雑なので、歴史知識が浅いと戸惑う場面もありますし、筆致の重厚さが続く分テンポが重たく感じるところもあります。
    それでも、読み終えたあとに残る余韻と緊張感は大きく、豊臣が滅び徳川が天下を固める瞬間の重さを体感できる一冊でした。

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    2026年07月22日
  • 竜馬がゆく(六)

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    日本史を専攻していたはずなのに歴史に疎いせいで、寺田屋の一件で本当にやられてしまうんじゃないかとハラハラしながら読むことができました。

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    2026年07月20日
  • 最後の将軍 徳川慶喜

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    この時代に将軍という立場に押し上げられ歴史的偉業を成し遂げた慶喜に感動する。本来なら将軍になることのない水戸家の嫡子が周りの運動によって偶発的にその立場へと推し進められ時代の激流に流されていくのが面白い。慶喜が後世の目を気にするあまり朝敵となることを恐れ薩長に対して恭順な姿勢を示すことで逆に内戦が激しくならず外国の介入を防いだという見方は面白い。鳥羽伏見の戦いで敗戦後大阪城から慶喜が出陣して勝ったとしても大久保、西郷の政治的力で最後は朝敵として滅ぼされていたのか、逆に徳川の威光が増し幕府が長く続いたかもしれない。大政奉還という偉業も旗本たちの怒りを買う中でよくやったなと。

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    2026年07月19日
  • 胡蝶の夢(四)

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    江戸幕府300年の歴史で最も身分制が揺らいだ時期ではあるが能力の評価が人品と絡んでいる点は現代の日本にも通じるのではなかろうか。それに伊之助の祖父の教育法や関わり方は昨今の教育強制する親を想起させる。もちろん可愛がってるのは分かるけど…。
    他の蘭学者も何名か出てくるが各々の生き様が著者得意の余談方式でスラスラ出てくるのは面白かった。

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    2026年07月18日
  • 胡蝶の夢(三)

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    いよいよというか馴染みのある幕末史との絡みになった感じ。松本良順の名前はむしろ新撰組関連のエピソードで知ったので少し嬉しい。

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    2026年07月18日
  • 竜馬がゆく(四)

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    神戸海軍塾、塾長となった竜馬。ここらから彼の、竜のごとくな活躍が始まる。「志士たちで艦隊を操って、貿易をして、いざというときには、倒幕のための海軍にする。」これが坂本竜馬の志士活動である。ただしあまりに大きすぎて「ホラ吹き」と呼ばれていた。

    陸奥宗光の出会い、武市半平太の投獄、そして千葉さな子との有名なエピソード、「竜馬の片袖」

    全8巻の長い話も、もう半分となってしまった。
    何回読んでも、傑作は傑作だ!!

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    2026年07月17日
  • 竜馬がゆく(二)

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    二巻目
    江戸修行から一時帰国した竜馬と中岡慎太郎の出会い(このシーンが大好き)
    今だ、何ものでもない竜馬、武市半平太の土佐勤王党にいまいちなじめず、かといって何をしたらいいかわからず悶々とした日々をおくる。
    土佐は上士と下士という身分制度があり、下士は人間の扱いを受けてこなかった。その下士の鬱憤や憤怒をうけ、武市半平太は吉田東洋暗殺をたくらみ、竜馬にもその片棒を担がせようとするが、土佐にあだたない男と言われた竜馬は脱藩する。そこには姉ふたりの大きな犠牲が・・・。

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    2026年07月17日
  • 竜馬がゆく(三)

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    脱藩した竜馬。世の中は「寺田屋騒動」「生麦事件」で騒然とするが竜馬の出番はまだ先。
    竜馬のこの後を大きく左右する勝海舟との出会い、海軍操練所での経験を経て大きく羽ばたこうとする活気にあふれた巻。
    そして、なにより「おりょう」との出会い。

    何度も読んでいるのに、毎回おもしろい。

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    2026年07月17日
  • 胡蝶の夢(二)

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    ポンペ医師との出会いが日本医学前進の礎というか不可欠な要素になっている。天才性でいうと伊之助なのだろうが祖父から勉強一筋のマシーンと化せられたせいか人から嫌われる人間になっている。正直、読んでいるこちらも好きになれぬ。

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    2026年07月16日
  • 竜馬がゆく(五)

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    忠義や名誉のために命を捨てることが当然、みたいな価値観の中で龍馬がじっと時世を見極めて伏せている感じの回でした。西郷どんの鈴虫の話、可愛らしくて好きです。

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    2026年07月14日
  • 花神(上)

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    ときどき幕末に生きた人たちの人生を知り
    仕事のヒントにならないかと思い立ちます
    この作品の主人公から何を得られるか楽しみです

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    2026年07月13日
  • 城塞(上)

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    上中下の三巻構成。
    上巻は、大坂城の秀頼・淀殿に対して、大坂冬の陣・夏の陣に至るまでの徳川家康のあの手この手の謀略のお話。

    片桐且元は大坂方の家老でありながら、関東の家康に大坂の内情を告げる間諜の役目を負っていた。
    やがて、大坂城を追われた且元は家康の配下となる。
    これも、大坂方に内紛を起こさせる家康の謀略の一手だった。

    家康の謀臣の本田正純、儒者の林道春、禅僧の崇伝、天海和尚などの悪謀を得意とする面々が駿府城に集まり悪知恵を出し合い、対豊臣工作をする。
    この謀臣達は「家康を呪詛する文言が鐘に刻まれている」と大坂方に言いがかりをつける「鐘名事件」という奇妙な一件をあみだした。

    上巻は、「自分の生きているうちに、なんとか豊臣家を滅ぼすにはどうすれば良いか?」という家康の悪賢さが凄まじく、読んでいて胸糞が悪くなった。
    中巻の大坂冬の陣へ。

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    2026年06月28日
  • 竜馬がゆく(二)

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    『竜馬がゆく(二)』を読んでまず感じたのは、1巻が「竜馬という人物を知る巻」だったとすれば、2巻は「竜馬が自分の生き方を決める巻」だということだった。

    1巻では剣術修行や仲間との出会いが中心だったが、2巻では時代の空気が一気に濃くなる。尊王攘夷の思想が広がり、土佐でも武市半平太を中心に大きなうねりが生まれていく。その中で竜馬も時代の流れに巻き込まれていくが、面白いのは誰よりも自由に物事を見ていることだ。

    特に印象的だったのは、武市半平太との違いがより鮮明になったことだった。

    武市は土佐を変えるために組織を作り、仲間を集め、自分の理想に向かって突き進んでいく。その姿は非常に魅力的で、読んでいて思わず応援したくなる。一方の竜馬は、武市のように熱狂しない。土佐藩という枠組みの中で戦うことに違和感を抱き、もっと大きな世界に目を向け始める。この頃から竜馬の視野の広さが少しずつ見え始め、後の坂本龍馬につながる片鱗が感じられた。

    また、この巻では河田小竜との出会いも印象に残った。海外の話を聞き、日本の外に広がる世界を知ることで、竜馬の考え方はさらに変わっていく。それまで藩や身分に縛られていた世界観が少しずつ広がり、「土佐の竜馬」から「日本の竜馬」へと変わっていく過程が面白かった。

    そして2巻最大の見どころは、やはり脱藩だと思う。

    今では坂本龍馬といえば脱藩というイメージがあるが、実際に物語として読むとその重みは想像以上だった。藩を飛び出すということは、今の感覚で転職するような話ではない。家族も身分も将来も捨てる覚悟が必要だった。それでも竜馬は、自分の信じる道を選ぶ。

    この場面を読んでいて感じたのは、竜馬の強さは剣の強さではないということだった。周囲と違う考えを持ち、それを実際に行動へ移せること。その勇気こそが竜馬の最大の魅力なのだと思う。

    また、歴史小説でありながら相変わらず読みやすいのも本作の凄さだ。安政の大獄や桜田門外の変など、教科書で見た出来事も登場するが、歴史の勉強をしている感覚はほとんどない。あくまで登場人物たちの人生を追っているうちに、自然と幕末の空気が伝わってくる。だから歴史が苦手でもどんどん読めてしまう。

    読み終えて感じたのは、竜馬がようやくスタートラインに立ったということだった。歴史上の大仕事はまだ何もしていない。それでも、自分の人生を自分で選ぶ覚悟を決めたことで、物語は大きく動き始めたように感じる。

    『竜馬がゆく(二)』は、幕末の動乱を描く巻であると同時に、竜馬が「何者になるか」を決める巻だった。1巻で魅力的だった青年が、この巻でさらに魅力的になる。読み終えた瞬間、すぐに3巻を開きたくなる。そんな力を持った一冊だった。

    #2026年22冊目

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    2026年06月28日
  • 新史 太閤記(上)

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    なぜ秀吉が天下をとれたのか、彼の人間好き、人となりが優れているからだ。黒田官兵衛、吉川経家、宇喜田秀家、備中高松城、小早川隆景、丹羽長秀、柴田勝家、滝川一益、小一郎、信孝、信雄、佐々成正、徳川家康、犬山城、鳥取城、等戦国時代の一番面白い場面が書かれていた。

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    2026年06月27日
  • 坂の上の雲(五)

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    ネタバレ

    前半は児玉源太郎の登場により、本当に実話⁉︎と思ってしまうほどの急展開。
    指揮者がいかに大事かを痛感…兵士一人一人の最期を思うと胸が痛む。
    一方で、バルチック艦隊の気が遠くなりそうな航海…こちらも辛い。さらに英国の嫌がらせまで受けて、そりゃあ発狂する人も出るでしょう。

    5巻まで読んで、司馬遼太郎さんが描きたかったものが何であるか掴めてきたような気がしています。
    旅順での一時休戦の場面、それから乃木とステッセルの開城談判の後にあった会見、光景が目に浮かぶようです。国家が人間どうし殺し合う事を義務付ける、戦争。あまりに愚かなことです。

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    2026年06月29日