司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 街道をゆく 5

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    やはり小説家だけあって話が面白い。田中克彦が出てきたのには驚いた。さらに、モンゴル語の辞書でモンゴル語を学習していたということは初耳であり、他の紀行には出てこなかったような気がする。

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    2019年02月04日
  • 韃靼疾風録 (上)

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    明から清へ、中国王朝交替の激動を描く長編小説。前半はアビアと庄助の恋愛が、後半は激闘のアクションシーンが見せ場になっていて、上下巻で千ページを越える長編ながらまったく飽きさせない。 著者あとがきに曰く、「人も事件もことごとく数奇である」。

    漢族、女真族はもちろん、日本、朝鮮の比較文化論としても面白い。

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    2019年01月31日
  • この国のかたち(五)

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    この巻では、「神道」、「鉄」について多くが書かれている。

    古のこの国の人々は、自分たちが生きていく、また生活していく上で「自分たちを生かしてくれるもの」、即ち、大地や空、山や川、海などの自然こそが最も尊い存在である事実を感じ、奉って来たのだろう。
    神道は、その思想を興した者を崇めるわけでなく、また本尊といった物なども無い。
    自分たちを生かしてくれる自然、そして、その自然が実らせる豊かさこそ、唯一崇高なものだということなのだろうか。

    そして、「鉄」であるが、「鉄」が出現したこと、精錬技術の向上が、生活と文化、農や工などの労働に対しても、大きな進歩の一役を担ったことは言うまでもない。

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    2019年01月30日
  • 国盗り物語(四)

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    光秀ーーー!!!
    上司に恵まれないというのか、いや、やはり性格の問題なのだろうか…?いやでも相性の問題というのは大きい気がするなあ…。
    もうちょっとこう、自分を活かしてくれて自分と合う上司があったらなあ…
    どうにもこうにも光秀に思い入れてしまうのであった。

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    2019年01月27日
  • 国盗り物語(三)

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    道三……!
    やはり道三の最期は感じ入るものがある…。
    しかし信長の主人公感はすごいな。生まれ持っての、という感じだ。どうしても信長が出てきてしまうと、道三がいい脇役のようになってしまうのは何故なのだろうなあ。

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    2019年01月27日
  • ロシアについて 北方の原形

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    北方四島への関心から20年ぶりに再読。司馬さんがこれを書いてから30年以上経ち、ジャパンアズナンバーワンは遠くなり、ソ連は崩壊しています。歴史書ではないし、参考文献もありません。でも、司馬さんの縦横無尽で俯瞰的な視線は、今も魅力的です。ロシアについて書かれていますが、他の作品同様、日本のかたちも模索しています。ただ肝心の北方四島の記述が浅いのが残念。

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    2019年01月25日
  • 国盗り物語(四)

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    国盗り物語のタイトルの主人公は斎藤道三ではあるのだが、その意志は織田信長に引き継がれた。
    と同時にもうひとり忘れてはいけない。名を明智光秀という。
    彼も斎藤道三の寵愛を受けた一人であり、本物語のもうひとりの主人公と言ってよいだろう。実際、3巻、4巻は彼の目線で物語が進んでいく。

    織田信長がユリウス・カエサル、明智光秀がブルータスに似てるな、と思った。

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    2019年01月24日
  • 街道をゆく 1

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    ついに禁断の大長編に手を出してしまった。
    タイトルから徒歩で旧街道を旅しながら歴史に触れる紀行番組のようなものを想像していましたが、実際には車で移動しつつ、名所旧跡というよりはその土地の歴史背景や人物に想いを馳せる内容でした。
    それはそれで面白いので、ゆっくり読み進めようと思う。

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    2019年01月14日
  • 新装版 歳月(上)

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    本流の薩長ではない肥前佐賀藩の出身ながら明治新政府の司法制度のほとんどを作り上げた男、江藤新平。上巻は江藤が脱藩、帰郷、蟄居を経て明治新政府に登用され、司法卿(当時の法務大臣)として改革を成し遂げつつも、征韓論を巡って大久保利通と対立するまでを描く。正義感が強く、時の権力者にも盾突きつつも、同時に34歳になるまで世に出られなかった焦りを抱えた野心家でもある複雑な人物として描かれている。下巻が楽しみ。

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    2019年01月13日
  • 菜の花の沖(六)

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    最終巻。

    突如、拉致され、交渉、政治物語に。

    最後になって、国を背負ってる意識 → 大物感出ちゃうんだけど、ビジネスマンとしての円熟期は描かれず。^^; 読んでる感じでは、 4 → 6 に飛んで、あれ?っていう。

    そ、そういう話じゃないのか。

    そして、家業を息子でなく、離れた弟に継がせちゃうところとか、考え方が進んでる。

    でも、他の兄弟や息子はどう思ったんだろう?

    そして、嘉兵衛のいなくなった次代であっさり高田屋が失速しちゃうんだけど、その辺の関係者の心情も描いてほしかったなー。

    まぁ、でも読んでよかった。

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    2019年01月04日
  • 菜の花の沖(一)

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    高田屋嘉兵衛の子供時代。

    どんどん居場所がなくなって、村から出なくてはならないところが何とも切ない。
    加えて、現代にも通じる日本の文化的風景を感じてしまうところが更に切ない。

    しかし、この奥さん、芯が強いな。出会う女性で男の運命も変わるような。

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    2019年01月04日
  • 菜の花の沖(二)

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    徐々にのしがっていくところ。

    リスクをとって = 生命をかけて、そして、やりきらんと、物語は先には進まんのですな。

    そして、クルーを弟にすればいいかっていうところ、なかなか味わい深い。

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    2019年01月04日
  • 夏草の賦(上)

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    ネタバレ

    「では千翁丸殿を」
    どうする気か。わずか五歳のあの子を戦場につれてゆこうというのは、ゆくゆく自分のような臆病者にさせぬための早期鍛錬のつもりなのか。
    「そのおつもりでございましょうか」
    (ならば反対したい)
     とおもった。物のあやめもわかぬ五歳の幼童を戦場につれて行ったところでなんの鍛錬にもなるまい。
    「ちがう」
     と、元親はいった。鍛錬や教育のつもりではない、という。
    「当然、物におびえ、敵の声におびえ、銃声におびえるだろう。どの程度におびえるか、それをみたいのだ」
    「みて?」
    「左様、見る。見たうえで、ゆくすえこの児にどれほどの期待をかけてよいか、それを見たいという興味がある」
    「怯えすぎ

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    2018年12月24日
  • 花神(中)

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    長州藩に属する蔵六が指揮官として石見、浜田藩を撃破していく話。本来農民出で医師をしていた蔵六は戦を率いていく武士になったという何ともマルチなタレントを発揮していく。学問はしたくてするもの、人間の機微が大切、坂本竜馬と同時代、桂小五郎に見込まれた、毛利元就、ペリー、高杉晋作等司馬は幕末を記するのが得意だと思う。上巻とは違った展開で面白い。

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    2018年12月16日
  • 項羽と劉邦(中)

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    ネタバレ

    劉邦の元にたくさんの優秀な人材が現れる。
    項羽にあまり重用されず劉邦の元に行き大仕事をなす韓信。劉邦の右腕として、様々な戦略を考える天才軍師張良。また、誰彼構わず官位をくれる劉邦を頼りに属することになる陳平など。魅力的な人物ばかりが登場した。
    一方項羽は自分の親族にしか良い官位は与えず、亜父と慕っていた范増をも陳平の策に溺れ手放してしまう。いつでも弱音を吐いたり、すぐ意見が変わる劉邦だが、そんな男だからこそと仲間になる人たちがいて、リーダーシップとは面白いなとより感じた。
    まだまだ項羽の勢力は衰えていないのでここからどう劉邦が天下を取るのか、しかし、だんだんと心が離れていく項羽兵。方向性の違う

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    2018年12月12日
  • 新装版 播磨灘物語(1)

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    ・彼は自分に勇気があるとは思っておらず、勇気のなさを補うには着実に事をやる以外ないと思っていた。
    ・竹中半兵衛のような男がでてきたということ自体、戦国乱世ということが、ただ単に欲望がむらがり衝突する世界というのではなく、欲望が蒸留されて一個の文化現象のようなものが出はじめていることを証拠立てているのかもしれない。
    ・ものを考えるのはすべて頭脳であるとされるのは極端な迷信かもしれない。むしろ人間の感受性であることのほうが、割合としては大きいであろう。

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    2018年12月09日
  • 義経(下)

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    私がこれまで描いていた義経像とは、まったく違う義経が描かれており新鮮で面白かったです。

    子供のまま成人になってしまい哀れに感じるほど政治感覚がない本書での義経は、うっすら記憶に残っている大河ドラマの義経とはかけ離れていました。

    この本から、周りの反応がおかしいなと感じたら、直す直さないは別にして自分の行動を反省するのは重要なことだと再認識しました。

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    2018年12月05日
  • 殉死

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    "司馬遼太郎さんの本。乃木希典さんは、日露戦争の英雄として記憶していた。靖国神社脇にある遊就館の展示イメージが強烈に印象に残っている。(乃木希典大将は戦死者ではないので、靖国神社に御霊はない。)
    本作品では、軍事としての能力が著しく欠けており、家系、人脈、人柄から陸軍大将という地位にあり、日清戦争時に第三軍司令官として旅順、203高地へ赴任したとある。結果的に多くの戦死者を出すことになる難攻不落の要塞攻略に、正面突破の命令しか見いだせなかった無能な軍人として描かれている。
    歴史は語る人により、見方が大きく変わるものである。多くの書物を読むべき理由のひとつがここにある。"

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    2018年11月25日
  • 馬上少年過ぐ

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    司馬遼太郎短編集
    ☆英雄児
    ・・・河井継ノ助の生涯を描く。『峠』のダイジェスト版のようなもの。
    ☆慶応長崎事件
    ・・・幕末、長崎で起きて英国人殺傷事件。海援隊の菅野、佐々木に嫌疑がかけられて、龍馬があわてるという筋。
    ☆喧嘩草雲
    ・・・幕末もの。けんかっ早い田崎草雲と絵師の話。絵師であり、剣術使いでもある主人公。様々な挫折を経て、足利藩の責任者となって、官軍に味方して闘うことに。
    「自分は何者か」ということを追求し、迷い続けた男の話。
    ☆馬上少年過ぐ
    ・・・東北の雄、伊達政宗を描く。母に疎まれた少年時代の話は悲しい。この物語の中で目をひくのは、父・輝宗だろう。政宗を後継者と決めつつも。家内で反

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    2018年11月23日
  • 殉死

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    「坂の上の雲」の主要人物として登場する乃木希典のその後を描いたスピンオフ作品。

    司馬遼太郎による軍人、乃木の評価は著しく低い。「坂の上の雲」でも本小説でも、日露戦争の対旅順要塞での無策ぶりの描写は痛烈だ。

    そもそも乃木という人は、軍に求められるのは戦略や戦術ではなく精神主義と考え、軍司令官として自身の失敗を「自死」で片付けようとする傾向にあった。そんな人間は軍を含めて、組織の管理者としては無責任すぎて、不適切だ。が、外部の国民や天皇からすれば、彼の死を恐れない部分が軍人としての潔さ、カッコよさに見えた。

    そして、乃木は夫婦そろって明治天皇の後を追って殉死する。日露戦争では2人の息子を亡く

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    2018年11月13日