司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 空海の風景 下巻 (改版)

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    作者が登場人物ばりに全面に出て
    自分の見方であることを断りながら対象を描いていく
    史伝調の歴史小説
    いつものではあるが
    幕末の8倍戦国時代の3倍も昔の話だけに間合いが慎重で面白い
    最澄に対する空海の態度だとか
    薬子の乱を武即天に対比するところだとかはいつもの調子でいけるが
    宗教周りの部分はあえてひどく踏み込みが浅く
    その分全体の調子がぐだぐだでやっぱり面白い
    本来上下分冊でするようなものでなく
    まとめあげたものを随筆中編くらいでまとめるようなものだが
    それをあえてだらだらしているところが味わい深い一品

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    2018年10月20日
  • 人斬り以蔵

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    上梓されて50余年を過ぎているが、どの年齢において読んでも司馬作品には普遍的な魅力がある。著者が若きころの作品は、後の作品と比して当然に語り口も違うし、艶噺もしきりながら、それがむしろ新しさを思わせたりする。実像との合致のほどは知れないが、大村益次郎の朴念仁ぶりが人物像を一層引き立て、その功績が心に刻まれる。そのほか、近世、近代史のなかで亜流にあった人たちも、作中にどんどん登用され、人知れず時代を動かしてみせる痛快さに酔う。

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    2018年10月14日
  • 新装版 播磨灘物語(4)

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    山崎以後は官兵衛は秀吉のもとにいなかったんですね。秀吉が天下を取った後、朝鮮へ行ったり豹変した原因の一つ? ずっと官兵衛が秀吉のもとにいたら、、、。ifを感じる物語でした。

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    2018年10月10日
  • 世に棲む日日(二)

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    吉田松陰は育みという扱いで萩に戻され、松下村塾で細々と後進の指導をするが、そうしながら奇を持つ者を探すことが目的であった。しかし、安政の大獄で江戸へと再び呼び戻され、軽信する癖ありと自身が言ったように、取り調べの際に、言わなくていい事まで話してしまい刑は大事となり、処刑される。そこまで読み終わったタイミングでたまたま人形町のスタバにいた不肖は、その先を読み急がずに、伝馬町の十賜公園へと直行し、松蔭処刑の場所まで足を運んで冥福を祈った。

    そして、後半、物語の主役は高杉晋作へと交代する。松蔭の意思を次いだ晋作は、幕府の視察団の一員として上海へ渡る。あの日本を震撼させた黒船と同様の蒸気船が、無数に

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    2018年10月08日
  • 世に棲む日日(三)

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    高杉晋作をはじめとする長州志士達がいよいよ歴史の表舞台へと登場する。幕末の雄藩として歴史を飾った長州藩であるが、その内情は事なかれ主義に代表される官僚主義出会った。吉田松陰や高杉晋作などは例外であり、意外ではあるがやはり長州とて日本人の民族的な特質を例外無く持ち会わせていたという事だ。そして、その特質は太平洋戦争へと引き継がれる。

    司馬遼太郎の小説で、おりに触れて出てくるこの流れは本書でも同様であった。歴史を通して日本人といものを探り、そしてどうしてあの悲惨な太平洋戦争へと突入していったのか、それは止められなかったのか、ということが著者のライフワークであったのであろう。

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    2018年10月08日
  • 世に棲む日日(四)

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    幕末の風雲児の一人、高杉晋作がその28年という短い人生を突っ走り、結核で死に付する。最後に残した句は、「おもしろき、こともなき世をおもしろく」だった。「苦と楽を差し引きすれば、浮き世の値僅か三銭」と言った彼は、人生をその三銭の差し引き黒字で死んでいったのであろう。浮き世に未練が無い事が、その日暮らしで命知らずの大胆な行動を可能足らしめたのであろう。また、それは師の吉田松陰による、だれもがその人生に春夏秋冬があり、それは人生の長さできまるものではないという教えが由来になっているのかもしれない。

    革命においては、まず第一段階として吉田松陰のような思想家がまず現れそして断罪される。その後、その意思

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    2018年10月08日
  • 国盗り物語(四)

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    本書、信長編といいながらも後編からは、物語が明智光秀の視点で展開する。実質的な主人公は光秀であり、本能寺の変へと至るまでの真相を描いている。

    光秀は、美濃から落ち延びたあと、牢人のとして各国を歩いた後、自らの天命を足利将軍家の復興にかけることと決意する。そして、蟄居に近い状態であった足利の血を引く義明を擁立するべく、越前朝倉家の客人の身分で奔走する。しかし、凡庸であった朝倉家の当主義景を見限り、当際破竹の勢いであった織田信長を頼る。正当な将軍継承者を頂いた信長は2ヶ月で、京都に上洛し足利義明を征夷大将軍へと祀り上げる。

    光秀の天命が成ったかに見えたが、分相応を知らぬ義明は、幕府を開く事を望

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    2018年10月08日
  • 木曜島の夜会

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    木曜島の夜会
    司馬作品では歴史紀行物として、ただ題材が近親者の歴史である点が異色ではあるが、明治から昭和にかけての潜水夫の過酷さ、心意気などに興味が湧き、楽しんで読めました。心細い手かがりを手繰り、よくも交通の便が悪い木曜島まで出向きましたね。比較的最近の話なだけに現在が気になるところです。潜水夫たちはダイブを通して単に稼ぎだけではなく海の素晴らしさを感じたのではないか、と思いました。

    有隣は悪形にて
    大部分は「世に住む日々」とかぶるが、富永有隣の悪辣ぶりに憤懣します。吉田松陰の恩に仇で返す行動に、吉田の処刑の遠因を感じます。

    大楽源太郎の生死
    この人もろくでもない筋の通らない生き方である

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    2018年09月04日
  • 翔ぶが如く(一)

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    外交問題(作中では征韓論)が、欧米のような技術的な事柄でなく国を二分する内政問題として現れる、という視点がおもしろかった

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    2018年09月02日
  • 国盗り物語(四)

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    ネタバレ

    3・4巻は織田信長編としながらも最後まで
    明智光秀が主人公でしたね。
    結末は当然本能寺の変に向かっていくのが分かっていて
    そこまでとても自然に話がつながっていくことに
    司馬遼太郎氏の巧みさを見た気がしました。
    道三の立身出世から本能寺の変まで本当にドラマのように
    話がうまく繋がって流れていき見事としか言いようがないですね。

    ただどうしても光秀の視点から信長しか基本的に
    描かれていなく、信長が勢力を伸ばしていった部分が
    あまり詳細に描かれていなかったのが残念でした。
    そちらの視点でも作品を読んでみたいなぁと思いました。

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    2018年09月01日
  • 新装版 播磨灘物語(3)

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    秀吉は色んな物語で「大気者」として描かれているが、ここに描かれているように、逆だったのかもしれませんね。その方が色々辻褄が合うかもしれません。秀吉としても、信長の振舞いにギリギリだったのかもしれません。そういう空気があったのでしょうね。 官兵衛は良く生き延びましたね。これがあったから、深く人の機微を読める軍師となったということですね。 それにしても、やっぱり半兵衛はカッコ良過ぎ!

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    2018年08月28日
  • 新装版 播磨灘物語(2)

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    だんだん岡田くんの官兵衛に追いついてきた。 これまで国盗物語や真史太閤記読んできたが、そこには出てこなかった信長や秀吉のストーリーがあって、それぞれ興味深かった。 竹中半兵衛、カッコイイ!

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    2018年08月18日
  • 十一番目の志士(下)

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    大坂での坂本龍馬謁見、そして新撰組のと対峙から始まる下巻。
    読み始めて間もなく主人公、天堂晋助は架空の人物だと気づ始めてからは歴史上の人物と多く関わりつつも歴史に関わらない行動をしているのがひどく気になりながら読み進めることとなった。
    とはいえ、幕末の長州藩には血気あふれた人物が有名無名含め多数排出された時勢であり、伝えられていないドラマが多数あるのてはと想像する。
    加えて、長州藩には有名な人斬りがおらず、土佐の岡田以蔵や薩摩の中村半次郎を模して晋助を作出したのかもしれない。その人斬りたちはほぼ登場しないが。
    ネットで天堂晋助を調べると、NHKの大河ドラマ「花神」にも粟屋菊絵とともに登場し、戊

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    2018年08月18日
  • 最後の将軍 徳川慶喜

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    ネタバレ

    2018今やってる大河ドラマ「西郷どん」での松田翔太演じる徳川慶喜、いや徳川慶喜演じる松田翔太がすごくいいので、徳川慶喜に興味を持ち、一体どんな人物だったのだろう、とこの本を読んでみた。・・今回はせごどんにあまり魅力を感じないので慶喜に目が行っている。

    徳川慶喜といえば、中学か小学の歴史の教科書で、章の扉絵に「徳川慶喜は主だった大名を集めて大政奉還をしました。家康が全ての大名を集めたのと違いますね」というような事が載っていたのが一番の印象。・・読んでみれば集めたのは大名ではなく在京の陪臣だった。

    司馬遼太郎のこの小説は、将軍になるまでの記述は特に慶喜の人となりを浮かび上がらせるために、

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    2023年08月03日
  • この国のかたち(二)

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    歴史的な事項だけでなく、身近な題材も歴史的なトピックから語られる、司馬氏の珠玉の評論集。最も印象に残ったのは、「華厳」。

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    2018年08月08日
  • 城塞(上)

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    家康って、ホントに人が変わったみたいに残酷ですね。強者の論理。強ければ許される。それに比べ豊臣家の頼りなさ。哀れですね。 小幡勘兵衛という人はあまり知りませんでしたが、この人を通して物語が展開していくのでしょうかね。この人物の部分は物語的なところも多いのでしょうが、司馬さんはストーリーテラーとしても凄いですねー。 登場人物が皆活き活きとしていて、円熟の役者さんたちが総出の映画を観てるみたいです。

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    2018年08月05日
  • 十一番目の志士(上)

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    剣の腕がたち、思慮も働く長州藩士、天童晋助が幕末の動乱の中で長州藩のために奔走する。小栗上野介暗殺を目的に江戸、京都を経て大阪で勝新太郎に危ないところを匿われるところまでの上巻。
    高杉晋作、土方歳三、小栗上野介、勝海舟等幕末における重要人物との絶妙な関わりや追手との死闘、そして女性たちとの艶っぽい展開と読み手を飽きさせず、娯楽性は高い。この後も史実に沿った主人公の活躍と顛末まで興味を持って読めそう。

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    2018年08月02日
  • 翔ぶが如く(一)

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    全10巻の1巻だから、本当に序盤の序盤。
    まだ面白いかどうかは、判断はつきにくい。
    今、毎週 大河ドラマも観ているからその内容と同じ?と思ったけれど、こっちはもっと先の維新後からのスタートだった(あらすじは、よく読みましょう;;;)

    今年、維新を迎えてから150年目の節目に当たる。先人達の熱い息吹と、血潮を感じてみるのも良いものである。

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    2018年07月28日
  • 人斬り以蔵

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    司馬遼太郎さんの短編集。
    幕末や戦国時代のお話。
    *
    司馬遼太郎さんのお話は出だしから、がっつり読者の心を掴むよね。
    引き込み方がすごい。
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    表題作の「人斬り以蔵」も面白かったけど、最初の「鬼謀の人」が面白かった。
    あと最後の「売ろう物語」。

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    2018年07月27日
  • 城塞(上)

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    2018/06/08
    関ヶ原に続いて読んでみたけど、面白い。
    家康めちゃくちゃ嫌な奴。笑
    真田が出てくるのが楽しみ。

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    2018年06月08日