半藤一利のレビュー一覧

  • 新版 昭和史 戦後篇 1945-1989

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    今の政治を理解する為には、大東亜戦争に至った経緯から、戦後、現代を知らないといけないと思い、読んでみました。ボリュームが凄く一回では把握しきれていませんが、学校教育では全く習わず、自虐史観と呼ばれる意味も他の本との内容と照らし合わせ考えると分かりました。戦争体験者がほとんどいなくなった今、戦前、戦後編は日本人は必ず知っておかなければならない事だと思います

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    2025年11月20日
  • ノモンハンの夏

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    まさに、著者渾身の作品である。著者が、当時の日記や史料を引き写しながら、地団駄を踏み、鉛筆の芯を折りつつ書く作品というのは私はこれまであまり聞いたことがないが、著者が思わず地団駄を踏まざるを得ないほど、あるいは、鉛筆を折りたくなるほど陸軍参謀本部作戦課、関東軍作戦課のエリートたちが無能であったということだろう。
    その指導部の優柔不断、無責任体制ゆえに、関東軍の暴走を許すこととなり、亡くならなくても良かった多くの兵士の命を奪い、結果的にソ蒙軍に惨敗を喫したとすれば、その指導部に対する「お前ら何をやっていたんだ!?」という著者の憤懣やる方ない気持ちも理解できる。果たして、この著作1冊を書き上げるま

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    2025年11月17日
  • 明治維新とは何だったのか――世界史から考える

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    幕府側/薩長側の状況、幕末の志士の考えていたことを、知の巨人お二方が対談形式で詳細に解説。明治維新の本質が理解出来る一冊です。

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    2025年11月05日
  • あの戦争と日本人

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    太平洋戦争という選択に突き進んだ発端は、日露戦争にあったという観点から歴史が振り返られている。明治を一つの時代として区切るのではなく、日露戦争前後で分けるという考え方は腑に落ちるものがあった。

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    2025年10月19日
  • 昭和天皇物語 17

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    同時代をテーマとした『アルキメデスの大戦』との人物比較が鮮明になっている。
    両作品ともに牟田口廉也を「理性的判断を欠いた軍人像」として描いているが、その描写手法と物語上の意図には明確な違いがある。

    本作『昭和天皇物語』では、牟田口は天皇・閣僚らの中での意思決定構造を壊す存在として、冷徹で皮肉な視線を向けられ、戦争という人災の構図を問いかける。
    一方『アルキメデスの大戦』は、牟田口をより象徴的な“無知と盲信”の具現者として描く。計算に頼る頭脳戦の裏で、合理性を超えた精神論や短絡判断が国家を揺るがす、というドラマ性が強く、それゆえに牟田口の行動は“悪役化”して映る。

    牟田口の描写は過剰とも言え

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    2025年10月16日
  • [真珠湾]の日

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    日本が歴史的大勝を収めたとされ、また、日本が崩壊へ向かって歩みだした真珠湾攻撃の日。

    その日に至るまでの国の幹部や交渉役たちがどのようなやり取りをしていたか、が本書の前半に描かれる。ここは個人的には日本の追い詰められた鬱屈とした空気感もあり、読んでいて面白いというものではなかったが、読みごたえがあったのが、いざ真珠湾攻撃に向かっていき、そしてその戦果が日本に伝えられた時の日本人の反応であった。

    先にも述べたが、長引く泥沼の日中戦争のさなかにあって、また、米英からの圧力もあり、日本人は鬱屈とした感情を抱えて過ごしている様子が読み取れた。

    そこにもたらされた、あの米国、歴史的にも日本人に鬱屈

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    2025年09月30日
  • 昭和と日本人 失敗の本質

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    前半はどうも難しく読み進まなかったのが、後半へ来てぐんぐん読み進めた。どうやって戦争を終結させたか、「失敗の本質」より平易で親しみやすい文調のため、頭に入りやすい。大学教授と雑誌編集者の違い明快なり。
    半藤さんの、戦争経験者として、編集者として、歴史の、しかもこれまで日の当たらない人を取り上げ、深掘りする姿勢と、反戦への思いを私の心にも刻みたい。最後のパート、終戦時の鈴木首相なんて聞いた事なかったけど、そんな私利私欲のない政治家がいたなんて。こういう気づきを与えてくれてありがとう。

    WW2終盤日本攻撃の指揮をとった米軍人に褒賞与えるなんて、当時の日本政府、どうかしてるわ。怒。

    米軍は大都市

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    2025年09月29日
  • 昭和史の人間学

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    文藝春秋社に在籍されていた昭和史研究で知られる著者が簡潔にまとめた人物論。昭和初期の日本に寄与した政治家、軍人を中心に、一人数ページ程度で概説している。

    植民地時代後期の激動の世界、不安定な立ち位置の自国、その中で生きた英傑(英邁、猛勇、人徳者)だけでなく、反対に残念な判断・行動をとった凡愚の人物も多く取り上げられていて、両方の意味で歴史に学べる点が良きです。
    一人あたりの内容は薄いので、興味を持つ窓口となる入門書といった感じですが。

    石原莞爾中将の項にて、一見すると厭世的と映る発言にも、個人的に強く共感するところがあり、国の行く末を冷静に憂いての言葉として、時代を越えて現代にも通ずるもの

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    2025年09月22日
  • ノモンハンの夏

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    時系列でかかれており、世界情勢を含めて経過を追いやすい。著者の本ははじめて読んだが、ご本人の怒りがそこかしこに出ている。太平洋戦争の悲惨さは学校やテレビでいやというほど見てきたが、それ以前にもこれ程の戦いがあったとは知らなかった。

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    2025年09月19日
  • 昭和天皇物語 17

    購入済み

    史上最悪の作戦

    山本長官の日程が敵に握られたのが何よりの痛手であったところに、
    悪名高きインパール作戦。牟田口司令官はこれでもかというほど
    無能に描かれている。

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    2025年09月01日
  • 日露戦争史 1

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    ネタバレ

    タイトルは戦争史だが堅苦しくなく読みやすい内容になっている。
    一巻は開戦直前の話がほとんどだった。天皇や政治家や軍人にもそれぞれの主義主張があり、残されている記録から人間らしさを感じ取ることができる。穏健派と強硬派、外交で解決しようというせめぎ合い、いつの時代もどの国にもこれがあるのだろう。
    そういった歴史の流れに加えて、新聞社の報道や世論がどうなっているか、また文豪たちの話も入ってくるのがよかった。

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    2025年08月30日
  • あの戦争と日本人

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    ☆☆☆ 2025年8月 ☆☆☆

    戦後80年を迎える夏に改めて読んでみた。
    記録はつけていなかったが、これを読むのはおそらく4回目ぐらい。
    まず肝に銘じたいのは「日本人の心のなかを掘れば『攘夷』が顔を出す」というもの。1941年12月8日の真珠湾攻撃時の日本人に巻き起こった歓喜。それが『攘夷』が表面に姿を見せたときだと半藤氏は指摘。現代の日本人はどうか。「外国人排斥」を訴えるような政党が一定の評価を受ける。「日本人ファースト」の一種の流行の中に僕は『攘夷』を感じて背筋が寒くなる。

    P56に書かれている以下の指摘も重要。
    「軍隊のみならず、日本の組織は何かやろうとするとき、一体何を目的とするの

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    2025年08月27日
  • 昭和天皇物語 17

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    ミッドウェー敗戦後。

    一木支隊壊滅。ガダルカナル玉砕(餓島)
    ラバウルにて山本五十六戦死
    インパール作戦

    兵站不足、無策精神論で泥沼敗戦の道へ。
    辛い歴史の事実が続く。
    終戦の月に読んだ事の意味を心に留めたい。

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    2025年08月23日
  • 戦争というもの

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    戦時下に語られた14の名言を紹介する本、とのことだったが「名言」というよりも「戦時下に放たれた、現代の私たちにのしかかる言葉」の集積、という印象だった。
    なぜその言葉が語られたのか、その背景を簡潔にまとめながら、戦争というものがどれだけ人を無意味に殺してきたか、物語る一冊。

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    2025年08月07日
  • 半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義

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    半藤一利さんと宮崎駿さん、対談していたのは以前何かのドキュメンタリーで知っていたけど、書籍は読んだことがなかった。
    その時の宮崎駿さんが、まさに憧れの先輩に会えた感じで、本当に高揚してて嬉しそうだったのをよく覚えている。
    対談は夏目漱石から昭和史、軍艦や飛行機に及ぶ。とにかくお二人の知識がすごい。
    めちゃくちゃマニアック。

    そして漱石は私も好きだけど、草枕はあんまり記憶がない…けど、お2人が熱心にあれが一番いいと言い合っているので、本棚から引っ張り出して読んでみようと思った。

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    2025年07月27日
  • 戦争というもの

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    歴史の入り口としては、すごく良い本でした。
    またしても、半藤さんの最初の言葉とあとがきにやられた。

    これからは半藤さんの本で歴史を見ていきたいと思った。

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    2025年07月20日
  • 墨子よみがえる

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    ネタバレ

    非戦、兼愛、戦争を避けて、平和を築くために、孤軍となっても、ただ一途に大人を説得すべく奮闘する。
    その覚悟が、これから重要になってくるのかもしれない。

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    2025年07月13日
  • 新版 昭和史 戦前篇 1926-1945

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    戦前、戦中の様子を知ることができました。
    一部の無責任な軍人や政治家等により戦争となったことがわかりました。

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    2025年06月27日
  • 原爆の落ちた日【決定版】

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    前半は、どんどん不利になっていく戦況を受け入れられずに無謀な本土決戦に向かっていく日本と原爆の完成・投下を着実に準備していくアメリカを冷静に時系列に対比してあり、時限爆弾の爆発を待つような緊迫感がありました。
    後半は、投下後の地獄絵図が多くの人の証言で詳細に記録されており、現実を目の当たりにしているような迫力がありました。
    600ページを越える長編でしたが、あっという間でした。読んでよかったです。
    多くの方、特に若い人に読んでほしいと思いました。

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    2025年06月18日
  • 人間であることをやめるな

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    日露戦争はあまりよく知りませんが、この1冊を読んで興味がわきました。また、この時代はホントに自分が弱いことを再認識させられました。

    作者の知識と興味の幅にも感心しました。

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    2025年06月18日