半藤一利のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレイラクへの米国駐在が問題視されている現在の状況と比較し、米国の日本統治がいかに成功したのかを感じるのですが、やはりマッカーサーの高い理想があったと思います。9月2日のミズーリ号での降伏調印式の際、僅か3分の演説の格調の高さに日本の間外交官加瀬俊一氏(今年5月末に101歳で死去)は感動したといいます。「地球上の大多数の国民を代表して集まったわれらは不信と悪意と憎悪の精神を懐いて会合したのではない。過去の出血と殺戮の中から、信仰と理解に基礎づけられた世界がまた人類の威厳とその抱懐する希望のために捧げられるよりよき世界が、自由と寛容と正義のもとに生まれ出んことを。それは私が熱望するところであり、また
-
Posted by ブクログ
名著だとおもう。「海軍」について、明治から昭和まで、連続して描くというのは難しいだろう。本書でも、歴史として語られる明治海軍と、同時代史的な趣のある昭和海軍の間に多少の断絶感を否めないが。
日本海海戦前の連合艦隊首脳のギリギリの決断。軍縮条約の意味。南太平洋海戦での角田提督。古賀長官の積極果敢な戦法。第一航空艦隊の悲劇。そして、あ号作戦以降は軍の体をなしていなかった日本海軍が、それでも残った水上打撃力を掻き集めてレイテ決戦に臨んだ背景、最後の華とも言えるサマール沖の戦艦群の勇戦などを生き生きと描き、昭和帝の「不適当なりしや否や」という痛烈な言葉に象徴させる手腕は見事。 -
Posted by ブクログ
6名のそうそうたる面々が大東亜戦争を討議。討議のかたちだが文章がうまく補足されてるので、戦史全体像と事件経緯もよく分かる。注釈も見開きごとにあるし。
日本の戦略性ゼロというか「エイ、ヤー」の勢いってのはこんなにもヒドかったのか。かなりコキ下ろす一方で、昭和天皇の評価は高い。天皇と大元帥の二役で苦しいなか最大限の情報発信をしてきたと。
それにしても「バスに乗り遅れるな」の勢いって、いまのTPPで騒いでんのといっしょだろ。日本人ってホントに歴史から学ばない民族なんだなあとつくづく思った。逆に外国からみればそれが不思議以上に得体の知れない恐怖を感じるのかもしれない。
あの戦争で日本人は「攻勢の -
Posted by ブクログ
ネタバレ東京大空襲から、敗戦、そして日本国憲法が制定されるまでの203日間。
市井の人々が何を思い、復興へ向かったか。天皇を当時の人々がどう捉えてきたのか。生きるために、生き抜くために、雑草を食み、想像も及ばない飢餓を乗り越えた祖父母世代。真実の姿が、スッとなじむ言葉で綴られ、なんとも悲しい現実なのに、ときにふっと笑えてくるエピソード。それがまた悲しくて、多くの事実を知らずにいたこれまでのわたしを叱咤した。
それにしても、現代に通ずる教訓が、いくつ存在し、そしていくつ無碍にされてきたことか。予言のように、良識ある人々の忠言が随所に記録されているというのに、わたしたちはいまも愚行を繰り返している。 -
Posted by ブクログ
「行蔵は我に存す、毀誉は他人の主張、我に与らず我に関せずと存候。」どうでい!福沢よ!
勝海舟の、江戸城無血開城後は「氷川清和」に詳しくその心中が語られていますが、半藤先生の勝論、また未だ未読であるじいさんの日記等から意外と内に秘めるタイプであったじいさんの姿を感じ取りました。他資料とつなぎ合わせて浮き出てくるその情景、また勝のセリフ。男気に、また新しい勝像を頂いた気分です。半藤先生の勝っつぁん大好き!も微笑ましく読みました。
壬生義士伝に「徳川の殿軍おつとめもっす」という吉村のセリフが出てきます。勝海舟のその後の人生は、まさに「徳川の殿、の殿、の殿」ともいえるものだなあ!御家人たちの仕事の世話 -
Posted by ブクログ
一組のコンビ事例毎に章立てされており、また、ボリュームも適当で、
さらに文庫サイズということもあって、通勤途中でも読みやすい。
官僚的組織の改革方手法を研究している中で出たった本です。戦前の官僚組織の象徴とも言われる日本軍組織。それに対比して語られる米軍組織。
その中でのリーダーやリーダーシップはいかなるものであったか?を学ぼうと思い、この本にたどりつきました。性格の異なる上司部下のコンビはどこの企業・組織でもよく見られるが、自分一人では大きなことは出来ないことが多いですが、自分に持ち得ないものを部下や上司に求め、良いコンビネーションが築かれると、思いもつかぬことが容易にできてしまうことは -
Posted by ブクログ
半藤一利のエッセイ集『人間であることをやめるな』を読みました。
半藤一利の作品は、昨年読んだ『手紙のなかの日本人』以来ですね。
-----story-------------
いまの日本は「天上大風」、すなわち、ものすごい勢いで荒々しく吹きまくる嵐のまっ只中にある。
解決する道はなかなかみつからない。
中国がどうの北朝鮮がどうのということではなく、日本国そのものが大転換期、解体しつつある、先行きは不安ばかり、といってもいい。
そうした「行き止まり」のときに、日本人は、とくに若い人たちは、どう生きたらいいのか。
そうなんです。
明日に光明をもてない、「行き止まり」であればあるほど、物事をきち -
Posted by ブクログ
陸軍の暴走はいつまで続くのだろうか?
どうすることも出来ないのか?
日本をいい方向に導こうとしている人たちがどんどん逝ってしまう…。
これが2.26事件の全容か…。
ハァーとため息が出てしまう。
「飢えている人のために」と言って正義を行おうといているけど、その正義のせいで飢えが増長させていることを早く気づかないといけないね。
昭和11年の出来事だからまだまだ辛い日々が続くんだと思うと、気が重い。
"昭和維新"という言葉を初めて知ったというか見ました。どういうことか想像はついたけど、この時代の人たちはなんか意味を履き違えてるよな。自分たちの都合のいいように。ため息ばかり出てしまう。 -
Posted by ブクログ
明治維新の時みたいに色んな思想が出てきて難しい。みんな、自分が正しいと思っていることをしようとしてるだけなんだけど、それに取り憑かれていて怖い。
私の学生の頃は、この時代は走り抜けるように授業が進んだので、本当に分からなくて。今までの暗殺事件(今回だと犬養毅)、国際連盟脱退、満州国などは、言われるとそんなこと言ってたなー、という感じです。10巻は詳しく書かれていて、何十年ぶりぐらいに分りました。(分かった気になっているだけかもしれないけど)学生の時にこのマンガがあれば良かったな…。『あさきゆめみし』みたいに…。それにしても満州国のことは許せない。今のイスラエルと同じことをしている。
日本中 -
Posted by ブクログ
昭和天皇の孤独がとても伝わってきます。生まれたときからずっと孤独なんだろうな。父、母、弟たちとはしきたりで離れて暮らし、天皇になるべく教育されます。天皇になっても妻、子供たちとも頻繁に会うこともしきたりで出来ない。本当の本当に特別な方なんだと痛感しました。一番気になるのは、昭和天皇の母、節子皇太后は味方なのか?敵なのか?です。徳川家光とお江みたいなんだよな。どうか味方でありますように。
9巻は有名人がちょいちょい登場します。ここでこの人が関係してくるんだ、とかこの人がこんな時に日本に来てたの?、など色々分かって面白かったです。
誰か陸軍をどうにかしてほしい。 -
Posted by ブクログ
ずっと休んでいた『昭和天皇物語』を再開。7巻を復習がてら読んでから8巻を読み始めた。そうしたら、もう大戦まっしぐらだった。
何が正しくて何が悪なのか分からなくなっている状態。こういう時に軍が強くなってしまうと、どうにもならない。真っ当なことを言っている人は消されるし…。この先はどんどん酷くなるんだろうな…。昭和天皇はなんとか止めたいと思ってても何も出来ない。とても苦しんでいる。その姿が読んでて私も苦しい。今も同じ状況だと思う。悪い方が勝っちゃっているから、あちこちで戦争が起きているだろうなぁ。
この時代の事は正直よく分からない事の方が多いので
勉強になります。