【感想・ネタバレ】昭和と日本人 失敗の本質のレビュー

あらすじ

昭和史の語り部・半藤一利氏が自身の戦争体験を交え、第二次世界大戦を通して日本がおかした失敗を検討する。各紙による国際連盟脱退支持、陸軍が不問にしたノモンハン事件大敗、大本営の国際感覚の欠如……山のような史料の背後から日本が陥ったポイントが浮かびあがってくる。「歴史探偵」の原点が垣間見える著者初期の原稿の数々。いま読み直したい傑作が待望の復刊!

【目次】
第一章 大日本帝国の戦争目的
新聞がリードした開戦への道
吉田茂の対中国強硬論
大日本帝国の戦争目的
山本五十六が恐れた「衆愚」集団主義
「太平洋戦争ってナーニ?」

第二章 「大艦巨砲」よ、さらば!
ノモンハン事件症候群
ルーズベルトの甘い言葉
海軍は「善玉」なるか?
「大艦巨砲」よ、さらば!
墓標一万六千浬
知られざる東条暗殺計画

第三章 「最後の聖断」が訴えたもの
歴史の中の長岡空襲と新潟
幻のソ連の「日本本土侵攻計画」
「天皇制を残さなくてはならない」
スターリンが決断した「シベリア抑留」
「最後の聖断」が訴えたもの
敗戦と「どうせ」「いっそ」「せめて」
敗戦への道と鈴木貫太郎

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Posted by ブクログ

前半はどうも難しく読み進まなかったのが、後半へ来てぐんぐん読み進めた。どうやって戦争を終結させたか、「失敗の本質」より平易で親しみやすい文調のため、頭に入りやすい。大学教授と雑誌編集者の違い明快なり。
半藤さんの、戦争経験者として、編集者として、歴史の、しかもこれまで日の当たらない人を取り上げ、深掘りする姿勢と、反戦への思いを私の心にも刻みたい。最後のパート、終戦時の鈴木首相なんて聞いた事なかったけど、そんな私利私欲のない政治家がいたなんて。こういう気づきを与えてくれてありがとう。

WW2終盤日本攻撃の指揮をとった米軍人に褒賞与えるなんて、当時の日本政府、どうかしてるわ。怒。

米軍は大都市の攻撃をし尽くしたため中規模都市の攻撃も始めた。新潟ではなく長岡が選ばれたのは、新潟が原爆投下候補地だったから。
花火で有名な長岡だが、空襲犠牲者を弔う目的は忘れてはいけない。

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2025年09月29日

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