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誰もが知っていて、実は知らない昭和天皇の激動の生涯。
昭和天皇の幼少期からを描き、人格形成の過程も垣間見られる作品。数えで5歳の頃から養育係として仕える足立タカとのやり取りや、初等教育の過程での周囲との立場の異なりへの気持ちの表れなどから、感じることは昭和天皇も庶民と変わらぬ人であるということ。
あの時代に何を思い、どう行動したのか。大元帥陛下であり大天皇陛下として、そして象徴として、人間として。
昭和天皇の内面を描きつつ、突き進む時代が描かれている今作は、ただの歴史マンガとしては括れない。
改めて、日本とは何か、日本人とは何かを見つめ直すきっかけになるような内面に響く作品だ。
壮大な漫画昭和史
文字だけの歴史書や文芸書と単純に比較するのは適切ではないが、漫画というフォーマットだからこそ出来ることがあると思い知らされた。文字で読む歴史上の出来事と異なり、人物の表情や吹き出しでセリフを見ることで臨場感や現実感がかなり感じられる。遠い昔の出来事が実際に血の通った人間が関与して起きたことだという実感が持てるという意味で、この作品の作者の絵のスタイルも寄与している。昭和天皇という人物が一人の人間としてどのような人だったかを知る良いとっかかりにもなる良書。
鈴木貫太郎 登場
踊り場にたとえられたレビュアーがいらっしゃいますが、いい得て妙です。
静かな巻ではあるものの、鈴木貫太郎、永田鉄山といった、キーピープルが登場。
鈴木貫太郎といえば、ポツダム宣言受諾の際、阿吽の呼吸で絶妙なタイミングで昭和天皇に、強硬派の目の前で戦争を終わらせる決定的な一言を口にさせた、戦中最後にして最後の江戸時代生まれの総理大臣です。
おくさんは、本編最初から登場した昭和天皇の養育係タカであり、その縁もあって、昭和天皇直々に侍従長就任を頼まれてその座につき、酸いも甘いもともに昭和天皇と分けて、2.26事件では九死に一生を得(そのときのタカの機転がすごい!残念ながら本編ではちゃんと描写されないが😿)、枢密院議長にもなり……という波乱万丈の人生を昭和天皇と分かったから、あの一言を拾い出せたという、壮大極まる「実話の伏線」がこの巻で始まったのだ。
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