半藤一利のレビュー一覧
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必読の昭和史
千葉県野田市関宿に鈴木貫太郎記念館があります。気になってはいましたが、まだ行けてません。こんなに昭和天皇との縁が深い方だったことを知りました。鈴木貫太郎さんの駆逐艦が日露戦争で活躍したことは知ってましたが、それ以降の活躍を知ることができました。天皇の苦労がまだまだ深まりそうですが、最後まで読み続けたいストーリーです。
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2003年に刊行された書籍の新装版。太平洋戦争のターニングポイントとなったガダルカナルの消耗戦を日米双方の立場から描く。
死してなお売上の多い筆者の作品。新装版が出たのを機に読んでみました。
ミッドウェーの敗北からそれでも方針の変わらぬ硬直的な軍令部。ガダルカナル島への米軍の上陸の意図を見誤り兵力の逐次投入を繰り返す。
戦争は錯誤の連続。米軍にとっても重い戦い。日本側にも何度も挽回のチャンスはあるが、運命はことごとく日本を裏切る。
内容的にはノモンハンの焼き直し。それだけ日本の軍部が同じ錯誤を繰り返したということだろう。
筆者独自のテンポ良い語り口もありスラスラと読める一冊でした。 -
購入済み
令和だから読めるストーリー
私の親、祖父祖母の世代が持つ、天皇皇后両陛下への気持ちがどんなものだったかが、このマンガを読んで分かるようになって来ました。明治維新を成し遂げた人達や日露戦争の苦難を乗り越えた人達に慈しまれて育ち、ヨーロッパの空気と第一次大戦の戦地を見た天皇陛下、さぞや光り輝く存在だった事でしょう。これからの展開が苦難の連続なのは間違いないですが、学校の歴史では学べない貴重なマンガだと思い、続けて読ませて頂きます。能條先生に感謝します。
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購入済み
素晴らしい
当時の風景や人物が生き生きとして、能純先生のタッチから、言葉の裏のイメージが伝わってくる。乃木さんを始めとする明治の人達の空気が読めて、マンガゆえに伝わる感動がある。10巻まとめ買いしたので、これからも楽しみです。
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Posted by ブクログ
半藤さんは1930年〈昭和5年〉5月21日 生まれで、 2021年〈令和3年〉1月12日に亡くなられている。
江戸時代の終わりから現代まで、日本で起きた戦争で、何が誤りだったのかを、平和主義者の半藤さんの眼で説いていく。
特に日露戦争から太平洋戦争までの流れの中で、日本軍の誰がどういう行動をしていたかは非常に参考になった。
太平洋戦争では、特に帝国陸軍の司令官や参謀の暴走が、結果的に300万人以上の人の命と、とてつもない財産を奪うことになる。陸海軍人の死者は約240万人だったが、7割は広義の餓死で、食糧の補給がされず島々に見捨てられた無念の死だと言う。
昭和53年 靖国神社にA級戦犯が合祀さ -
Posted by ブクログ
ネタバレ全体を通してめちゃくちゃ面白かった!!
読みやすい。
賛否両論あるんでしょうが、
明治維新が教科書だけで記されるような輝く歴史ではないとは思うので、その辺りもきちんと理解できる歴史書になっているかと。
第1章: ペリーのルートが那覇→小笠原諸島→江戸
江戸がダメなら、沖縄か小笠原諸島を港にしようと目論んでいた。
ペリーの来た理由:
これまでは、蒸気船の燃料である石炭の補給地、捕鯨船の寄港地にしたかったというのが最有力だったが、それよりはシーパワー=自分達の国益のために太平洋航路を開く、というのが最大の目的という見方。
日本人の、「起きて困ることは起こらない」という見方も面白いなぁ。太平洋 -
Posted by ブクログ
「半藤一利」のノンフィクション作品『聖断 天皇と鈴木貫太郎』を読みました。
『聯合艦隊司令長官 山本五十六』、『完本・列伝 太平洋戦争―戦場を駆けた男たちのドラマ』に続き「半藤一利」の太平洋戦争に関する作品です。
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聖断がくだり、そして戦争は終わった――。
連合艦隊の消滅、沖縄の陥落、広島・長崎への原爆投下、ソ連の満洲侵攻など、刻一刻と破局へと突き進んでいった戦争末期の日本。本土決戦が当然のように叫ばれ“一億玉砕論”が渦巻く中、平和を希求する昭和天皇と心を通い合わせ、二人三脚で戦争を終結に導いた一人の老宰相がいた。
その名は「鈴木貫太郎」。
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現在の国際情勢との相似
最近の国際情勢や国連の機能不全を見ていると、この巻で当時の日本が置かれた状況や国際連盟とのやりとりに色々考えさせられる。全ては同じではないにしても、政治家と軍の闘争、軍の中での争い、国民感情、国家間の思惑など現在の状況の相似形に見えるところが多々ある。昭和天皇の思いとは別の方向に情勢が否応なしに進んでいってしまう様は本当に読んでいて辛い。