半藤一利のレビュー一覧
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ネタバレ日本の過去に起こった戦争。
それをただ単に
過去の事象として見ていくのではなく
それらを きちんと教訓としていくべきであると
著者は語っている。
戦争中は 戦果が悪いのにも関わらず
不都合な事実は上に伝えない。
他国の武器の向上を知りつつも
改善しなかった。
敵が自動式銃を使っていたのに
日本は旧式の銃だった。
それは 三八式銃の玉が沢山作ってしまっていたから。
(そんな理由で?!)
戦車など 敵は厚い鉄板だけど日本はぺらぺら。
当時の偉い人達は そういう他国の情報など
知らなかったというのではなく
知っていたのに 無視して今までの事に固辞していった。
更に 底知れぬ 無責任さ。
精神論で勝 -
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戦争に向かう緊迫感
昭和天皇が悩みもがいている姿が伝わってくる。立憲君主国の体制下で天皇のあるべき姿を求めて悩み続けていたのだろう。昭和天皇の思いとは別に、軍部が勝手な行動を起こし、戦争がどんどん近づいてくる緊迫感がすごい。
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歴史ドラマ
人間としての昭和天皇が漫画で生き生きと描かれていて、テレビや写真で見たことのある昭和天皇の超然とした雰囲気とはギャップがあり、そこが面白い。活字や切り取った映像では分からない心の機微などが漫画でよく表現されている。ベースとして日本史の知識がないと辛いかもしれないが、少し歴史をかじっていれば、教科書に出てくるような著名人達が人間味をもって動いているのを読むだけでも興奮する。
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Posted by ブクログ
生涯学習講座の講義録をまとめたもの。
歴史は苦手だけど、令和3年1月に著者が亡くなり話題になっていたことから、幕末史をおさらいする気持ちで購入。軽妙な語り口調で読み進みやすく、大河ドラマ「晴天を衝け」とも時代が同調していて、相乗効果でとても楽しく読み進められた。
反薩長史観の幕末史。「御一新」ではなく「御瓦解」、薩長が徳川から政権を奪取したに過ぎず、この国のかたちが大きく変わったわけではないという見方には共感。実際、政策の実務は旧幕臣無くしては成り立たなかったことは大河でも描かれていた。木戸孝允らが書簡で、戊辰戦争に勝ってうかれた連中が今後の日本をどうするかを考えずエコイムズだけで政府にあれこ -
ネタバレ 無料版購入済み
当時の時代背景が結構リアル
陛下の婚約者事情に薩摩と長州の事情が入り込むとは思っていなかった。陛下は眼鏡の印象深いけど、大正時代、眼鏡はあまり上に立つ者が身に付けるものではなかったのかな。今では当たり前のものも100年前は全然違ってその差異が勉強になる。
タカと陛下の掛け合いが好きだったがこんな早くに離脱するとは…。婚約者候補、ええ人そう。 -
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能條純一『昭和天皇物語 (9)』小学館。
昭和という激動の時代に若くして天皇となった裕仁の苦悩が描かれる。時代と共に皇室の形は大きく変わったが、国民の模範であろうとする天皇は変わることが無いようだ。天皇、政府、陸軍とそれぞれが相容れない願望と信念で異なる道を模索する。若き天皇の下した決断は……
昭和6年。中国大陸で日本の陸軍『関東軍』が暴走し、溥儀を担ぎ上げ、満州国の建国を画策する。陸軍の暴走を食い止めようと決断を下した天皇だったが……
最近の皇族の結婚騒動を見ると、皇室というよりも宮内庁のインテリジェンスの質の低下が招いた騒動であるように見える。皇族の結婚相手の本質も見極められない宮内 -
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著者の半藤一利さんの著作は、今までも何冊も読んでいますが、今回の著作は扱っているテーマがちょっと毛色が異なっていたので気になって手に取ってみました。
ご存じのとおり「墨子」は、中国戦国時代、諸子百家の墨家の開祖で平和主義・博愛主義を説いたと言われています。
本書では、この墨子の論をまさに半藤流の語り口で縦横無尽に解説していきます。ところどころでの確信犯的な脱線のトピックも楽しいですね。
ただ、この著作で高らかにうたわれている半藤さんのメッセージ、「非戦」への決意はとても大切な志だと思います。巻末の中村哲さんとの対話の内容も併せて思うに、お二人ともとても素晴らしい方だったと本当に残念でな -
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企画の段階では、37の「名言」を取り上げる予定だったが、2021年1月に著者が亡くなり、14の「名言」となったそう。残り23の言葉についても、著者の説明と共に知りたかったです。
学生時代には、戦争のことを学ぶ機会もあり、修学旅行などで、原爆資料館などを訪れることもあり、戦争の悲惨さを知り、憲法9条の問題なども、もう少し、日ごろから考えることがあったように思う。
しかし、社会人になり、日々の生活に追われるようになると、いつの間にか、戦争のことを正面から考える機会が無くなっていく。
徐々に、戦争だけは絶対にいけない、そんな上っ面な言葉だけが自分の中に残りつつも、戦争とはなんだったのか、新たに知る