あらすじ
止まらぬ陸軍の暴走に彼の人は…!?
待望の嫡男・明仁誕生。
その喜ばしい報の一方、
陸軍の内部は
皇道派と統制派に分裂、
互いに反目しあっていた。
そんな中、
皇道派の暴走を
抑えようとする
統制派の永田鉄山が……!?
誰もが知っていて、実は知らない昭和天皇の激動の生涯。
昭和天皇の幼少期からを描き、人格形成の過程も垣間見られる作品。数えで5歳の頃から養育係として仕える足立タカとのやり取りや、初等教育の過程での周囲との立場の異なりへの気持ちの表れなどから、感じることは昭和天皇も庶民と変わらぬ人であるということ。
あの時代に何を思い、どう行動したのか。大元帥陛下であり大天皇陛下として、そして象徴として、人間として。
昭和天皇の内面を描きつつ、突き進む時代が描かれている今作は、ただの歴史マンガとしては括れない。
改めて、日本とは何か、日本人とは何かを見つめ直すきっかけになるような内面に響く作品だ。
感情タグBEST3
だんだんと
色んな出来事が立て続けに起こるので難しくなってくるが、軍部がだんだん狂気に染められていく感がある。
俊英永田鉄山の死から・・・。
名乗らずにタカに電話を掛けるシーンが堪らない。
必読の昭和史
千葉県野田市関宿に鈴木貫太郎記念館があります。気になってはいましたが、まだ行けてません。こんなに昭和天皇との縁が深い方だったことを知りました。鈴木貫太郎さんの駆逐艦が日露戦争で活躍したことは知ってましたが、それ以降の活躍を知ることができました。天皇の苦労がまだまだ深まりそうですが、最後まで読み続けたいストーリーです。
迫力はある
異常な緊迫感迫力はあるが、登場人物把握が難しく昔の巻を読み返す必要があるかも。226事件の空気はよくわかって興味深い。
複雑になってきた
この頃の歴史のスピードが速すぎるので仕方ないのでしょうが、話が込み入ってきて、ちょっとわかりづらくなってきました。この後の歴史を知っているが故に、続きを読むのが楽しみのような、怖いような...
Posted by ブクログ
来た226。
これ読んでると、現在のロシアの話に被ってきますね。
少数の権力側のファナティックな動きが全体を引き摺って行くという。。。
何とか一般の人々が巻き込まれない形で終焉してほしいですわ、本当に。
Posted by ブクログ
能條純一『昭和天皇物語 (11)』小学館。
現在の象徴天皇とは違い、この時代の天皇は国家の方向性を左右する大きな力を持っていた。時には暴走する軍部に対する抑止を行い、絶えず国民に希望を与え続けていた。
しかし、何時の時代にも権力を手中に納めようとあらゆる手を使い、暗躍する輩がいる。陸軍の内部は皇道派と統制派に分裂し、ついには暴走を始める。
今の世で言うならば自民党が旧統一教会や創価学会の支援を受けて国政を牛耳り、国民の血税でやりたい放題しているのと何ら変わりがない。無能な岸田とか言う首相がその座に居座り続けていられるのも旧統一教会や創価学会の強力な後ろ楯があってこそだろう。あれだけ酷いことをやっていればそのうち確実に天罰が下るだろう。世の中には自浄作用という仕組みがある。
定価790円
★★★★
事実の中に少しの嘘
冒頭に小さく記載されていますが、歴史をもとにしたフィクションです。如何にも本当にそうであったかのような印象を読者に与えることを危惧します。特に二二六は、昭和恐慌によって醸成された社会主義革命に影響を受けていることなど、この作品に限らずどこも描きませんから。後、個人的に絵が少し苦手です。眼(まなこ)の描き方が三白眼と点。別の国の人みたいで…
とは言え、若いころの昭和大帝の歴史は存じ上げなかったので、読んでいく価値はあるでしょう。