あらすじ
餓島の戦い。そして、インパール作戦へ。
多数の餓死者を出した
ガダルカナル島の戦い、
「史上最悪」といわれた
インパール作戦。
戦況はますます混迷を深めていくーー
誰がこの戦争を
終わらせられるのか。
誰もが知っていて、実は知らない昭和天皇の激動の生涯。
昭和天皇の幼少期からを描き、人格形成の過程も垣間見られる作品。数えで5歳の頃から養育係として仕える足立タカとのやり取りや、初等教育の過程での周囲との立場の異なりへの気持ちの表れなどから、感じることは昭和天皇も庶民と変わらぬ人であるということ。
あの時代に何を思い、どう行動したのか。大元帥陛下であり大天皇陛下として、そして象徴として、人間として。
昭和天皇の内面を描きつつ、突き進む時代が描かれている今作は、ただの歴史マンガとしては括れない。
改めて、日本とは何か、日本人とは何かを見つめ直すきっかけになるような内面に響く作品だ。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
同時代をテーマとした『アルキメデスの大戦』との人物比較が鮮明になっている。
両作品ともに牟田口廉也を「理性的判断を欠いた軍人像」として描いているが、その描写手法と物語上の意図には明確な違いがある。
本作『昭和天皇物語』では、牟田口は天皇・閣僚らの中での意思決定構造を壊す存在として、冷徹で皮肉な視線を向けられ、戦争という人災の構図を問いかける。
一方『アルキメデスの大戦』は、牟田口をより象徴的な“無知と盲信”の具現者として描く。計算に頼る頭脳戦の裏で、合理性を超えた精神論や短絡判断が国家を揺るがす、というドラマ性が強く、それゆえに牟田口の行動は“悪役化”して映る。
牟田口の描写は過剰とも言えるが、それは両作品のテーマを浮かび上がらせるための演出だろう。
歴史ドラマとして読むには、こうしたキャラクター演出の「強さ」を許容しつつ、
作品世界と史実の間を自分なりに行き来する読み方を楽しみたい。
史上最悪の作戦
山本長官の日程が敵に握られたのが何よりの痛手であったところに、
悪名高きインパール作戦。牟田口司令官はこれでもかというほど
無能に描かれている。
Posted by ブクログ
ミッドウェー敗戦後。
一木支隊壊滅。ガダルカナル玉砕(餓島)
ラバウルにて山本五十六戦死
インパール作戦
兵站不足、無策精神論で泥沼敗戦の道へ。
辛い歴史の事実が続く。
終戦の月に読んだ事の意味を心に留めたい。
Posted by ブクログ
<目次>
略
<内容>
日本は戦争のドツボに。陸軍を中心に、無能な人びとと描かれる軍人。山本五十六と鈴木貫太郎は有能なように見える。まあ大筋あっていたんだろうが…。意外に淡々と描かれているね。