半藤一利のレビュー一覧

  • 半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義

    購入済み

    丁々発止

    奥深い鍛錬を続けてこられたお二人の、引き出しの多さと深さに心踊らされて読み終えました。短かくて残念です。もっとページ数を多くしても充分に面白い対談であったろうにと悔やまれます。

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    2014年07月17日
  • そして、メディアは日本を戦争に導いた

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    ネタバレ

    昭和史を専門とする2人の対談集ですが、中身は予想以上に濃いです。タイトルは意味深で、メディアが利益を追求する限り、「不買運動」などには屈するのが必然、だからそうならないように事前に策を練る必要があるという事実を、昭和初期の歴史から導きます。2.26事件から真珠湾までわずかに5年。おかしくなると坂を転がるように加速度がつくのが日本。どうも最近、東日本大震災が日本という国の「終わりの始まり」じゃないかと思えてしょうがない。原発処理、秘密保全法、道徳の教科化など、ろくでもないことが多すぎる。お薦め。

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    2014年05月03日
  • 半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義

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    日本を愛する大先輩二人が楽しく話されているのを、こちらも楽しく読ませていただきました。

    映画「風立ちぬ」をきっかけに次々と浮かび上がる昭和の記憶。
    半藤さんはそれをこれまでの著作で残してきているし、宮崎監督も映画という形で自分なりに残しておきたかったんだなぁと改めて感じました。
    半藤さんの聴き方の巧さといったら…さすがすぎる!

    いい年なのにいつもどこか不安がっている自分を励ましてくれた一冊です。

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    2014年04月06日
  • あの戦争になぜ負けたのか

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    対談の形で進行するが、整理されているのと、注釈が細かくつけられているため、非常に読みやすくわかりやすい。
    本書の最後に、各人が書いた文章があり、その主題で、それぞれがどこに主眼を置いているのかがわかる。それを前提としてもう一度読み直すのも興味深いと思う。

    「永遠の0」で、本当にこんな戦争だったのだろうかという疑問がわいた。小説は史実ではない。
    そしてこの本を読んだのだが、戦争というものがはじまり、継続していくということが、こういう形で行われていたのか、という再確認でもあった。国を存続させるために、やむなく開戦に至ったのだという認識を改めざるを得なかった。

    日本人とはどういう民族なんだろう、

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    2014年03月25日
  • あの戦争と日本人

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    今、あの戦争について知っている人、知りたいと思っている人がどれほどいるだろうか?
    日露戦争をはじめるときと太平洋戦争をはじめるときの違いがよくわかった

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    2014年03月09日
  • 体験から歴史へ─〈昭和〉の教訓を未来への指針に

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    ネタバレ

    立花氏の講演内容をチェックしたくて購入した。
    今の日本は、戦後の日本とおなじくらいやばい状況であることに日本人は無頓着でのんびりしているという指摘があった。
    借金が日本は他先進国に比べべらぼうにあり、このような国は歴史的にみて淘汰されるという内容にはドキッとした。

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    2013年09月22日
  • 日本国憲法の二〇〇日

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    ネタバレ

    イラクへの米国駐在が問題視されている現在の状況と比較し、米国の日本統治がいかに成功したのかを感じるのですが、やはりマッカーサーの高い理想があったと思います。9月2日のミズーリ号での降伏調印式の際、僅か3分の演説の格調の高さに日本の間外交官加瀬俊一氏(今年5月末に101歳で死去)は感動したといいます。「地球上の大多数の国民を代表して集まったわれらは不信と悪意と憎悪の精神を懐いて会合したのではない。過去の出血と殺戮の中から、信仰と理解に基礎づけられた世界がまた人類の威厳とその抱懐する希望のために捧げられるよりよき世界が、自由と寛容と正義のもとに生まれ出んことを。それは私が熱望するところであり、また

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    2013年08月24日
  • 戦う石橋湛山 昭和史に異彩を放つ屈伏なき言論

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    気概のある政治家、石橋湛山。

    彼が今生きていれば、どのようなアジア外交をするのか、それだけを考えながら読んでいた。

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    2013年03月15日
  • ぶらり日本史散策

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    これは面白かった。一編一編をすぐに読み終わってしまうのが勿体なくて、舐めるように読んだ。

    めも
    第二次世界大戦における海軍の見方が大分変わった。

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    2013年01月11日
  • 山本五十六

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    半藤一利の映画じゃないほうの山本五十六。再編集なので中で重複が沢山有るもののうまれ、気質、戦略眼が詳細に書かれている。如何に悲壮な思いを抱いて対米戦に臨んだかもはや切ない。しかし一帝国海軍軍人である為に闘うのである。
    ラブレターまで暴露されてしまっているのは可哀想だが

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    2012年07月13日
  • 日本海軍の興亡 戦いに生きた男たちのドラマ

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     名著だとおもう。「海軍」について、明治から昭和まで、連続して描くというのは難しいだろう。本書でも、歴史として語られる明治海軍と、同時代史的な趣のある昭和海軍の間に多少の断絶感を否めないが。

     日本海海戦前の連合艦隊首脳のギリギリの決断。軍縮条約の意味。南太平洋海戦での角田提督。古賀長官の積極果敢な戦法。第一航空艦隊の悲劇。そして、あ号作戦以降は軍の体をなしていなかった日本海軍が、それでも残った水上打撃力を掻き集めてレイテ決戦に臨んだ背景、最後の華とも言えるサマール沖の戦艦群の勇戦などを生き生きと描き、昭和帝の「不適当なりしや否や」という痛烈な言葉に象徴させる手腕は見事。

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    2011年11月15日
  • あの戦争になぜ負けたのか

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    6名のそうそうたる面々が大東亜戦争を討議。討議のかたちだが文章がうまく補足されてるので、戦史全体像と事件経緯もよく分かる。注釈も見開きごとにあるし。

    日本の戦略性ゼロというか「エイ、ヤー」の勢いってのはこんなにもヒドかったのか。かなりコキ下ろす一方で、昭和天皇の評価は高い。天皇と大元帥の二役で苦しいなか最大限の情報発信をしてきたと。

    それにしても「バスに乗り遅れるな」の勢いって、いまのTPPで騒いでんのといっしょだろ。日本人ってホントに歴史から学ばない民族なんだなあとつくづく思った。逆に外国からみればそれが不思議以上に得体の知れない恐怖を感じるのかもしれない。

    あの戦争で日本人は「攻勢の

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    2013年01月23日
  • 昭和の名将と愚将

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    やっぱトップに立つ人には“責任感”というものを強く持ってやっていただきたいものだとしみじみ思う。軍人だけでなく政治家だっても導く立場にある人は、“私”は捨てて“公”に徹するべきなのに、愚かと言われる人たちはみんな公より私に重きを置いてるんだねえ。

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    2021年05月05日
  • 日本国憲法の二〇〇日

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    ネタバレ

    東京大空襲から、敗戦、そして日本国憲法が制定されるまでの203日間。
    市井の人々が何を思い、復興へ向かったか。天皇を当時の人々がどう捉えてきたのか。生きるために、生き抜くために、雑草を食み、想像も及ばない飢餓を乗り越えた祖父母世代。真実の姿が、スッとなじむ言葉で綴られ、なんとも悲しい現実なのに、ときにふっと笑えてくるエピソード。それがまた悲しくて、多くの事実を知らずにいたこれまでのわたしを叱咤した。
     

    それにしても、現代に通ずる教訓が、いくつ存在し、そしていくつ無碍にされてきたことか。予言のように、良識ある人々の忠言が随所に記録されているというのに、わたしたちはいまも愚行を繰り返している。

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    2011年03月19日
  • それからの海舟

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    「行蔵は我に存す、毀誉は他人の主張、我に与らず我に関せずと存候。」どうでい!福沢よ!
    勝海舟の、江戸城無血開城後は「氷川清和」に詳しくその心中が語られていますが、半藤先生の勝論、また未だ未読であるじいさんの日記等から意外と内に秘めるタイプであったじいさんの姿を感じ取りました。他資料とつなぎ合わせて浮き出てくるその情景、また勝のセリフ。男気に、また新しい勝像を頂いた気分です。半藤先生の勝っつぁん大好き!も微笑ましく読みました。
    壬生義士伝に「徳川の殿軍おつとめもっす」という吉村のセリフが出てきます。勝海舟のその後の人生は、まさに「徳川の殿、の殿、の殿」ともいえるものだなあ!御家人たちの仕事の世話

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    2010年04月28日
  • 指揮官と参謀 コンビの研究

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    一組のコンビ事例毎に章立てされており、また、ボリュームも適当で、
    さらに文庫サイズということもあって、通勤途中でも読みやすい。

    官僚的組織の改革方手法を研究している中で出たった本です。戦前の官僚組織の象徴とも言われる日本軍組織。それに対比して語られる米軍組織。

    その中でのリーダーやリーダーシップはいかなるものであったか?を学ぼうと思い、この本にたどりつきました。性格の異なる上司部下のコンビはどこの企業・組織でもよく見られるが、自分一人では大きなことは出来ないことが多いですが、自分に持ち得ないものを部下や上司に求め、良いコンビネーションが築かれると、思いもつかぬことが容易にできてしまうことは

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    2010年03月04日
  • 昭和史の論点

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    昭和史に関する17の事柄を座談会形式で話し合ったものをそのまま活字化しているようなカンジ。

    座談会形式なので読みやすく、また、扱っているテーマも興味深いモノばかりで面白い。また、「歴史のif」の話もあり、部分では少々行きすぎな所もあるが、専門書にはない推測を働かせて歴史をみてみるというのも楽しい。

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    2009年10月04日
  • あの戦争になぜ負けたのか

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    どうして日本は太平洋戦争で負けたのかを座談会形式で六人の著者が8つのテーマを話し合っている。

    座談会形式なのでとても読みやすい。テーマも興味深く、変にイデオロギーを持ち出さず、あくまで実証的に論ずる姿勢は評価できる。また、第二部の「あの戦争に思うこと」では著者各自の歴史観などが述べられており、歴史との付き合い方を考えさせられた

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    2009年10月04日
  • 太平洋戦争への道 1931-1941

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     昭和史研究のスペシャリスト3人によるNHKラジオ番組『太平洋戦争への道』を刊行した本。
    三人とも昭和史や戦争についてたくさんの著書を出版されており、どんな話になるのか期待感が高まります。
    「なぜ日本は無謀ともいえる戦争に向かっていったのか?」歴史のifではなくwhyに浮かび上がってくる答えは何なのか?と興味を惹かれ手に取った作品。

    本書で印象的だったのは6つの分岐点!
    どの時点でも回避する術はあった。
    が、色々な事情が重なり悪い方へ悪い方へ向かってしまった。
    日清日露戦争の勝利で世の中は浮かれ、新聞やラジオが戦争を煽り、国民も便乗したり、クーデターや国連離脱など複雑な事情が重なって責任は軍

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    2025年12月09日
  • 半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義

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     敬愛する半藤一利を前に、普段はあまり語らない宮崎駿の幼少期の記憶や両親に対する思いを知ることができる貴重な対談。夏目漱石の話に始まり、お互いの戦時中の体験や、昔の東京の風景、映画『風立ちぬ』の制作の背景などマニアックではあるが和やかで親密な空気が感じられる。
     戦中戦後を生きた子どもにとって戦闘機や戦艦は憧れであり、時代は変わってもやはり幼少期の気持ちは変えられないと思う一方で、お二人はそこを誤魔化さず戦争の悲惨さや嘘を学び、次世代に伝えることを真摯に続けてこられたのだと感動。大人としての責任を果たそうとする姿勢がとても格好良かった。

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    2025年11月29日