半藤一利のレビュー一覧
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「半藤一利」のノンフィクション作品『完本・列伝 太平洋戦争―戦場を駆けた男たちのドラマ』を読みました。
『聯合艦隊司令長官 山本五十六』に続き「半藤一利」作品です。
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あの苛烈にして悲惨な太平洋戦争をよく戦ったのは、将軍や提督ではない。
歴史の陰に埋もれた人物に光をあてて描く、人物太平洋戦史。
“日本の最大の試練”であった、太平洋戦争の時代。
振り返って見れば、その日、その時を、誰もが必死で生きていた。
そして生きのびた者、ついに命を失った者……それぞれの人生の中に、いかなるドラマがあったのか。
本書では、将官から一兵卒にいたるまで、著者が自 -
Posted by ブクログ
宮崎駿の対談なんて面白いに決まってる。一言一言がワクワクするし、聞き逃したくない。一瞬で購入を決めた。
駿が対談相手に選んだという半藤さん、私は存じ上げなかったのだけど、著者紹介に2021年1月永眠とあって、つい最近のことでなんだか悲しくなった。帯にも「追悼」とあるもんね。
この本を読んでいる途中、最近たまたま録画していた山本五十六の特別番組を見ていたら、半藤さんがVTR出演されていて驚いた。対談から受ける印象そのものの、お上品そうな?おじさんだった。
2人とも好奇心旺盛で中身が若く、謙遜して相槌を打っているように見せながら知識披露合戦を繰り広げている。
p25
2人とも漱石のファンらし -
Posted by ブクログ
半藤一利と言う人は優れた歴史家である。
ただこの本の中の 特攻隊と日本人の章では、どうしても同意出来ない箇所がある。
「自分の乗った航空機あるいは魚雷ごと突入して敵艦を撃沈するくらい。これは世界戦史の中でそれまで見たことのない常識外れのものでした。非情この上ない非人間的な作戦でした。」
確かに特攻は作戦として外道の外道であると言う事にはオレも同意する。
しかし、特攻が非人間的か否かは乗る人間の価値観で決まる。 乗る人間が身体、生命以上の価値を何らかに見出して、その事が特攻により守られる可能性があるなら必ずしも非人間的とは言えないと俺は考える、。 -
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Posted by ブクログ
ライブラリー版655頁は、さすがに読み応えたっぷりだった。
政治・経済・外交=A面を中心とした昭和史は数あれど、著者のいう民草(たみくさ)の日常生活=B面を主題とし、通史的に書かれるのは、貴重な試みだろう。
1926年から1945年までを対象にしており、著者の体験を交えて、和やかに穏やかに続いている庶民史が綴られている。とはいえ、時代ゆえ迫り来る戦争についても語らざるを得ない。
昭和5年に生まれ、物こころついた時からすでに「非常時」の中にいたという、歴史探偵を自称する著者は、その経験から、日本人がみんな戦争への集団催眠にかかっていたというほかないと、述べる。
軍部や政府の情報操作による巧みな扇 -