北方謙三のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
所謂「『太平記』の時代」(=鎌倉幕府末期から建武新政、南北朝時代となる14世紀)に題材を求めた時代モノの小説である。
題名だが、「末裔」という語の「裔」の字を「すえ」と読ませる。『悪党の裔』で「あくとうのすえ」だ。
本作の主人公ということになるのは赤松円心という人物である。
“赤松”という姓は、室町時代の歴史に登場する例を比較的頻繁に見掛ける。播磨国、現在の兵庫県の南西側に相当する姫路城が在る街等が知られる辺りとなり、現在でも「播州」と地名に関せられる場所が見受けられるが、その播磨国の西寄りな辺りを赤松家は本拠地としていた。赤松円心より以前の赤松家に関して、余り詳しいことは伝わっていないらしい -
Posted by ブクログ
4.4
楊令、とにかく楊令。子午山でのハイライトを知っている読者でさえも「本当にあの楊令なのか」と思う。そりゃ宋江も涙するわけだ。
そして林冲。この大群像劇の中でも1巻から主人公級の輝きを放っていた男。公孫勝が言うように、楊令が来たことに焦りと安心を感じて死に場所を選んだんだ。もしかしたらこの部隊を指揮するのは楊令だと分かっていたのかもしれない。
生きている王進のほか、死んだ楊志、秦明、林冲というそれぞれの英傑からそれぞれの愛情を受けて育った次世代の主人公、楊令。その重圧は宋江にも引けを取らないほどだろうけど、俺たちの希望を乗せて、雷光と共に駆け抜けてくれ。震わせてくれ、俺らの心を…! -
Posted by ブクログ
4.4
デカ戦後の復旧と諜報戦。だけだと思ったけど後半がエーーグ過ぎる。
色んな場所で怒涛の展開が起きまくった。
・童貫との野戦
圧倒的な強さを持つ敵でありながら、童貫と鄷美・畢勝の関係はどこか好感も持てる。斥候の口が震えてたけど、読んでるだけでそれに近いものを童貫に感じた。
・致死軍vs青蓮寺
初めての公孫勝目線だと思ったらいきなりの大仕事。お互いへのリスペクトが込められた袁明との最後の語り合いに痺れた。思わず袁明好きになりそうだった。燕青vs洪清の体術最強同士の戦いも激アツだし。
・李師師と帝の登場
公孫勝が名を出してたからなおさらその登場に驚いた。知らないが故に何より不気味すぎる