北方謙三のレビュー一覧

  • 破軍の星

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    ほんの少年であった頃に鎮守府大将軍として奥陸奥に下向して以来、無敵の強さを誇った北畠顕家の生涯です。本当に強く、敵に恐れられた将だったのが分かります。
    本領安堵という実利をもって勢力を拡大する足利尊氏に対して、親政の旗印という理念で戦うのは分が悪かった、といった背景もよくわかりました。にもかかわらず、知力を尽くして勝利を重ねる顕家の姿が、さわやかな一陣の風のように描かれています。

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    2021年11月14日
  • 悪党の裔(下) 新装版

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    鎌倉幕府の時代が末期に差し掛かっている。幕府から政治の実権を取り返そうと抵抗する帝が在り、反乱と鎮圧が繰り返された中、比叡山に在った法親王(僧籍に入った皇子)が「武家政権の後の構想」を胸に幕府への抵抗を各地の諸々の勢力に呼び掛けている。赤松円心はそれに共鳴する。そして、水銀の取引を巡って争った経過も在った河内の楠木正成が帝側の陣営に加わり、巨大な軍勢を向こうに回して抵抗戦を続けているという情報も気になって来る。
    やがて隠岐に流されてしまっていた帝も救出され、幕府を倒そうという勢力が擁して戦いを展開する。そういう中で赤松円心は幕府を倒そうとする勢力に与する。法親王も還俗して大塔宮となり、幕府を倒

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    2021年11月10日
  • 悪党の裔(上) 新装版

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    所謂「『太平記』の時代」(=鎌倉幕府末期から建武新政、南北朝時代となる14世紀)に題材を求めた時代モノの小説である。
    題名だが、「末裔」という語の「裔」の字を「すえ」と読ませる。『悪党の裔』で「あくとうのすえ」だ。
    本作の主人公ということになるのは赤松円心という人物である。
    “赤松”という姓は、室町時代の歴史に登場する例を比較的頻繁に見掛ける。播磨国、現在の兵庫県の南西側に相当する姫路城が在る街等が知られる辺りとなり、現在でも「播州」と地名に関せられる場所が見受けられるが、その播磨国の西寄りな辺りを赤松家は本拠地としていた。赤松円心より以前の赤松家に関して、余り詳しいことは伝わっていないらしい

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    2021年11月10日
  • 碑銘 ブラディ・ドール⑵

    男の拘り

    拘る男達の主人公を囲むハードボイルド小説。ハードボイルドは映像に限ると思っていた事を覆された。

    #カッコいい #アツい #切ない

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    2021年10月15日
  • 水滸伝 十二 炳乎の章

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    闇塩の道をめぐる攻防、特に燕青による盧俊義救出劇はこの巻のハイライトでスリル満点、手に汗握った。他にも宋江率いる攻城戦、関勝の梁山泊入りなど読みどころ満載。寝不足になる。

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    2021年09月16日
  • 血涙(下) 新楊家将(ようかしょう)

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    吸毛剣の出自を辿る長い旅をしたような感覚に。チンギス記をリアルタイムで読んでいるので、特にそう思う。また、チンギス記がいっそう楽しくなった。

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    2021年09月02日
  • 楊家将(ようかしょう)(下)

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    面白かった!主人公の属する宋からすると敵にあたる耶律休か(やりつきゅうか)がカッコよかった!
    宋が国を統一するんだから、楊業軍が勝つんだろうと、思いながら読んでいて、では、やりつきゅうかはどうなるのっ、と心配してたのに、まさかの結末。耶律休かは、NARUTOのカカシ先生とダブったな。髪も白いし。白き狼だし。

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    2021年08月22日
  • 血涙(上) 新楊家将(ようかしょう)

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    北方氏の作品はいくつか読んできたが、もっと早くに読むべきだった。まだ、下巻は読んでないのでなんとも言えないが、現段階では無類の傑作だと思う。

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    2021年08月20日
  • 楊令伝 十五 天穹の章

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    4.2

    痕にも先にも出てこない英雄(夢)がついに去ってしまった。

    第一部では晁蓋・宋江を中心に、多くの同志の背中を追ってきたけど、今回は15巻の間ずっと楊令の背中のみを追ってきた感覚がある。
    いつまでも追わせてほしかった。
    誰もがそう感じているはず。

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    2021年07月26日
  • 楊家将(ようかしょう)(上)

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    10世紀後半、遼と宋。そこで繰り広げられる白き狼と楊家の戦い。
    「夢を追う、それが男だ。」
    いつもそうなのだが北方氏の本には、登場人物の中の会話の一部に、なぜか自分に問いかけられているように思わせるものが必ずある。

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    2021年07月15日
  • 楊令伝 七 驍騰の章

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    4.2

    梁山泊vs禁軍のこの感じ久しぶりすぎてワクワクしたと同時に、水滸伝ぶりの死者が出て水滸伝時代の感覚を思い出した。

    水滸伝シリーズで初めて泣いた。ボロボロと泣いてしまった。主要キャラが死ぬこの感覚にブランクがあったのと、好きな将軍が ってのと、そのバックストーリーがあまりに素敵だったからだな。

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    2021年05月12日
  • 水滸伝 十一 天地の章

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    まったく息つく暇が無い。

    11巻を物語を追ってきて、やはり惹き込まれていると感じる。悪として描かれてきた「国」の側の変化が物語に厚みを持たせている。

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    2021年05月09日
  • 水滸伝 五 玄武の章

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    全編クライマックスのような怒涛の展開に圧倒されっ放しだった。完全オリジナルの北方版。もう自分の知っている水滸伝とは全く別物と割り切り、頭を空にして楽しむことにする。

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    2021年05月07日
  • 水滸伝 十 濁流の章

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    社会人になる前に読みたいと思ってた水滸伝
    2月中旬から読み始め、やっと10巻。半分。
    失速することなく面白い。
    国づくりと会社づくりは似ているのではないかと自分の今の状況に置き換えて感情移入してしまう部分も多く、将来違う環境下で読んだらどんな受け止め方をするんだろうと今からワクワクするな。

    とある本の1文に感銘を受け、このアプリ再開します。いつまで続くか分からんけど。。

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    2021年04月11日
  • 水滸伝 十九 旌旗の章

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    4.3

    ちょうど4ヶ月。活字初心者が仕事をしながら読み切った。今後の人生で、これほどまでに読みたくて仕方がなくなる作品に出会えるのだろうか。

    俺が宗の民だったら、俺が梁山泊の兵士だったら、どんな感情だったのだろう。
    実際に体験しているわけではなく、ただ連なる文字を読んでいるだけなのにここまで心が動くとは、4ヶ月前の俺は全く想像していなかっただろう。

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    2021年03月05日
  • 水滸伝 十八 乾坤の章

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    4.4

    楊令、とにかく楊令。子午山でのハイライトを知っている読者でさえも「本当にあの楊令なのか」と思う。そりゃ宋江も涙するわけだ。

    そして林冲。この大群像劇の中でも1巻から主人公級の輝きを放っていた男。公孫勝が言うように、楊令が来たことに焦りと安心を感じて死に場所を選んだんだ。もしかしたらこの部隊を指揮するのは楊令だと分かっていたのかもしれない。

    生きている王進のほか、死んだ楊志、秦明、林冲というそれぞれの英傑からそれぞれの愛情を受けて育った次世代の主人公、楊令。その重圧は宋江にも引けを取らないほどだろうけど、俺たちの希望を乗せて、雷光と共に駆け抜けてくれ。震わせてくれ、俺らの心を…!

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    2021年02月28日
  • 水滸伝 十七 朱雀の章

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    4.3

    一番好きだった人間が死んでしまった。梁山泊側の死ぬペースが早すぎる。どうするんだ今後。魯達がそうしたように第二世代に託すしかないのか。
    あと二巻、どういう風に帰結するのだろう。お互いに削り合っていよいよ佳境、というかもう決着にまで近付いてるのかもしれない。時が経つのが早い。

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    2021年02月20日
  • 水滸伝 十六 馳驟の章

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    4.4

    デカ戦後の復旧と諜報戦。だけだと思ったけど後半がエーーグ過ぎる。
    色んな場所で怒涛の展開が起きまくった。

    ・童貫との野戦
    圧倒的な強さを持つ敵でありながら、童貫と鄷美・畢勝の関係はどこか好感も持てる。斥候の口が震えてたけど、読んでるだけでそれに近いものを童貫に感じた。

    ・致死軍vs青蓮寺
    初めての公孫勝目線だと思ったらいきなりの大仕事。お互いへのリスペクトが込められた袁明との最後の語り合いに痺れた。思わず袁明好きになりそうだった。燕青vs洪清の体術最強同士の戦いも激アツだし。

    ・李師師と帝の登場
    公孫勝が名を出してたからなおさらその登場に驚いた。知らないが故に何より不気味すぎる

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    2021年02月13日
  • 水滸伝 十五 折戟の章

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    4.3

    デカ戦。流石に色々死んでしまったか…。
    (始めて?)楊令目線で書かれてて感心しまくった。
    10代の登場人物の今後が楽しみ。

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    2021年02月07日
  • 盡忠報国 岳飛伝・大水滸読本

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    ついに完結した、北方先生の大水滸伝シリーズの解説本ですね。

    北方先生と様々な人との対談集から、北方先生自身の後書き、作者と登場人物達の会話や、岳飛伝の年表や編集者が振り返る大水滸伝、シリーズをざっくり振り返るマンガまで、大水滸伝シリーズのファンからすると、読み終わった後の感慨を振り返るのに最適な本ですね。

    ウイニングラン的な1冊だと思います。

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    2021年02月05日