あらすじ
官はついに地方軍の切り札・代州の呼延灼(こえんしゃく)将軍に出撃命令を下した。呼延灼は、一度だけなら必ず勝てると童貫(どうかん)に宣言し、韓滔(かんとう)らとともに、戦の準備を着々と進めていく。凌振(りょうしん)の大砲をはじめとして、恐るべき秘策を呼延灼は仕込んでいた。一方、梁山泊は晁蓋(ちょうがい)自らが本隊を指揮し、万全の布陣で戦に臨む。精強な軍同士の衝突が、静かに始まろうとしていた。北方水滸、血戦の第十巻。
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折り返し地点の第10巻でございます
え?もう?っていうね
ハードボイルドを始め、この『水滸伝』でもそうなんだけど無骨な漢たちを描くことから、無骨な文章を、荒々しいとっつきにくい文章を想像するかもしれませんが、ぜんぜんそんなことなくて非常に読みやすいんだよね
一度試しになにか読んでみてほしいです
余計な修辞がないんでまどろっこしい感じがない、キャラがしっかりしているので、いちいち説明しなくとも会話で物語が進むのも読みやすいポイント
交わされる会話は荒々しいけどね
さて本編は梁山泊軍が呼延灼率いる精鋭の部隊とぶつかり、初の大敗を喫しますか、ここで高俅が大きな存在感を発揮してくれます
『北方水滸伝』オリジナルの青蓮寺によって影の薄い四姦ですが、やるときゃやります!
しっかりとやっぱやな奴感を撒き散らして再登場を待ちます
今後高俅にスポットを当ててくることもあるんかな?その辺も楽しみ
はい!一〇八星ぜんぜん違うじゃん!のコーナー!
今回は、第九十二位の好漢、地囚星の旱地忽律(かんちこつりつ)朱貴です
まぁやってることは珍しくオリジナルとほぼ一緒ですが、オリジナルはお酒にしびれ薬を混ぜて旅人の身ぐるみ剥いで梁山泊の軍資金にするなどけっこう悪どいです
『北方水滸伝』では、安道全に死期の近い奥さん陳麗から痛みを取り安らかに過ごさせてくれたことに恩義を感じ、また志のために晁蓋らが梁山泊を奪取する手助けをします
王倫に不満を抱いて手引きしたのはオリジナルも一緒ですがもっと世俗的な理由だったと思います
ちなみに奥さんの陳麗は『北方水滸伝』の創作です
梁山泊の若き好漢たちを一歩離れたところから俯瞰で見てるようなところがありつつ、若い者に助言を与えることもあり、カッコいい中年という感じで、やっぱりオリジナルにはない深みがすごい
最後は己の夢を弟に託してカッコよく死んでいきますが、オリジナルではけっこう長く生き残り、最後は病死でした
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社会人になる前に読みたいと思ってた水滸伝
2月中旬から読み始め、やっと10巻。半分。
失速することなく面白い。
国づくりと会社づくりは似ているのではないかと自分の今の状況に置き換えて感情移入してしまう部分も多く、将来違う環境下で読んだらどんな受け止め方をするんだろうと今からワクワクするな。
とある本の1文に感銘を受け、このアプリ再開します。いつまで続くか分からんけど。。
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4.3
1日で、というか寝る前の6時間ぶっ通しで1巻分読んでしまった…
あらためてテンポの良さと、章ごと節ごとの繋がりによる飽きさせなさが凄い作品だと感じた。
色々ありまくったね〜
呼延灼の梁山泊入りのときに感じたけど、志を持ったり、人間として大きいやつらは、懐が深くて割り切り方が気持ちいい。
穆弘をより好きになった。
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水滸伝第10巻
呼延灼率いる代洲軍(官軍)対梁山泊の戦い。
呼延灼の用いた連環馬の勢いたるや凄まじいもので文章を追うだけで戦の臨場感をたっぷり味わうことができました。
呼延灼の戦法、敵ながらあっぱれ。
二人の軍師もいい味出してました。
されど梁山泊軍も精鋭揃い。大将晁蓋を守る武松と季立と燕青の戦いぶりも見事でした。
武松&李立のコンビはもうすっかりおなじみで以前から大好きでしたがここにきて燕青も度々登場していい仕事をするように(前からしてた)。李立が気に入るんだから相当いいやつ。なんせ盧俊義の側にいるときは男色の情報ばっかりだったからそのイメージしか持ててなかった。笑
今回もたくさん死者が出たのは残念だったけれど、林冲や晁蓋がまだ生きててよかった。
それに引き換え禁軍の将軍高俅の傍若無人な態度ときたら!呼延灼を戦勝報告に行かせてる間に代州軍を勝手に使って大敗してさっさと逃げるなんてほんとあり得ない!この人に懐柔されてる帝も相当です。そりゃ呼延灼も梁山泊の仲間入りしますわ。
水滸伝も10巻まで読んで遂に折り返しに。
ここまで意外とあっという間だったけど内容は濃かったし志を持った男達の成長は凄まじいものでした。
残り9巻も楽しみ!
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呼延灼との戦は、まさに血沸き肉躍るようだった。
連環馬の威力もすごく、晁蓋が追い詰められた。
これまでの戦を振り返ってもここまで梁山泊を追い込んだのは呼延灼だけ。
高俅は人間の屑…のようだ。
何はともあれ新しい同士も増えて更に増強。
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原点の水滸伝と比べて、大幅な改訂が加えられているそうですが、原点を読んでいない俺にとってはどうでもええ事やな。
原点ら読んでなくても充分楽しめる!めちゃめちゃおもろい!!
原点では妖術とかの要素もあるらしいんやけど、北方版ではそれも省かれたあた。
俺は小説でそんな魔法とかファンタジー的な要素が入ったあるのは嫌いやし、ましてやこんな熱い話でそんな非現実的要素はいらん。
水滸伝のストーリを超端的にまとめると、梁山泊百八傑と言うように、108人の豪傑(女性含む)が織りなす一大叙事詩です。腐敗が進む宋において、『替天行道』の志のもとに集いし者達の熱い闘い。
最初108人の豪傑を全員書き分けれるんかよとか思いやったんですが、そんなんは杞憂でした。
108人全員が個性的でなおかつ熱い!!
『三国志』を読んだ時も思ったけど北方謙三という人は、豪傑とか漢とかを書かせると右に出るものはいないのではないだろうか。
また、全員死に様がかっこ良過ぎる。
漢とは死に様までカッコ良くなければならないと思いました。
豪傑達一人一人にすごい愛着が持てたので、そいつらが死ぬたびにものすごい落ち込んだ。
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呼延灼戦!一度勝つための連環馬。怖 そう…。凌振の大砲へのこだわりはなんだか気になってしまいます。そんで李逵のことどんどん好きになってく私がおります。早く続きよみたいなー
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まずは恒例の各章のサブタイトルとその星が表す豪傑の名前の列挙からです。
地威の星: 百勝将・韓滔
地軸の星: 轟天雷・凌振
天祐の星: 金鎗手・徐寧
地英の星: 天目将・彭玘
地刑の星: 菜園子・張青
ここまで官軍相手の戦では大きな兵力差をものともせず、連戦連勝を続けてきた梁山泊。 いくら民間伝承をベースにした物語とは言え、さらには官軍が情けない状態であることに助けられていたとは言え、やはりここいらで官軍サイドにも発奮していただかないと、物語に深みっていうモンが出てきません。 青蓮寺という好敵手がいる・・・・・と言えども、あちらは言ってみれば諜報機関 & 特殊部隊。 やっぱり軍隊には頑張ってもらわないと納税者に叱られます。 それに仮に組織がメタメタであちこちに綻びがあるとしても、人が多いということは中には埋もれている人材が必ずいるものです。
で、颯爽と登場するのが梁山泊側からも既に触手が伸びている呼延灼将軍。 楊志が「楊家将」の楊業の末裔なら、呼延灼は同じ時期に「楊家将」に登場した呼延賛の末裔です。
でね、この呼延灼が率いる軍のメンバーがなかなかいいんですよね~。 正規軍ではない民兵の中にいる「地威星: 百勝将・韓滔」が特にいい!! 語り口のせいもあるかもしれないけれど、懐の深さ、人生経験の豊富さ、バランスの良さみたいなものを感じます。 でね、この韓滔さんのみならず、呼延灼将軍のもう1人の外部助っ人、「地英星: 天目将・彭玘」さんのお二方に実にいい感じで事前に接点を持っているのが、行者・武松と黒旋風・李逵の凸凹コンビです。 さらにさらに、個人的にあんまりお友達にはなりたくないタイプの「地軸星: 轟天雷・凌振」もスペシャリストらしいスペシャリストでそこそこ気になる存在です。
ところで、この物語では鉄の玉を飛ばす大砲が出てくるんですけど、この当時、大砲は本当に実用化されていたんでしょうか?? 轟天雷・凌振さんが大砲の名手であることは決して「北方オリジナル」な話ではないし、大砲に対するおおかたの軍人さんたちの反応(結構冷たい 苦笑)を見ると、あっても不思議じゃないし、もしもあったとしたらこんな扱いだったこともさもありなん という感じだけど、他の好漢たちの武器との差がありすぎてちょっと不思議・・・・。 チョコボに乗って剣や槍で戦う人たちのところに何故か飛空艇があるのと同じくらいのギャップを感じてしまいます。
で、梁山泊初の大敗後にあれやこれやで結局呼延灼さんは梁山泊入りと相成りました。 この戦で亡くなってしまったのは以下の方々です。
地伏星: 金眼彪・施恩
地鎮星: 小遮攔・穆春
地走星: 飛天大聖・李袞
相変わらず晁蓋さんは未だ健在(但しこの巻でちょっとだけ危なかったけど)です。 さて、オーガナイザーが目を点けていた官軍側の目ぼしい人材3名のうち、これで2名が梁山泊側に同心しました。 残る1人が仲間になるのもそう遠くなさそうです。 そんな期待も抱きつつ第11巻に進みます。
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呼延灼戦が熱かった!晁蓋と呼延灼の睨み合いのシーンはこちらもううと唸るくらい感情移入してしまいました。
晁蓋と呼延灼はどちらも好感が持てる人物なので、本当にどうして彼らが対立してしまうんだ……と切なくなりつつも、結果呼延灼が仲間になって、これから梁山泊で活躍すると思うと楽しみです。
ただ、やっぱり、施恩達が死んでしまったのは辛かった……。
戦の後、晁蓋と史進が語り合うシーンはホロリとしました。う~ん、それにしてもやはり頭領は背負うものが多いですね。初めての梁山泊の大敗で晁蓋の肩にまたたくさんの命がのった巻でした。
それと、この巻では李逵がかなりフィーチャーされてるのですが、李逵とっても可愛かったです。李逵が人気がある理由もわかります。
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今回はついに切り札の呼延灼との戦いに
一度だけなら必ず勝てると豪語した通り、梁山泊軍は初の敗退た晁蓋殿危なかったけどなんとか助かって良かった…
しかし今後が心配すぎるんだが…
林冲は今回も美味しいとこもっていきましたね
そして公孫勝のことをちゃんと友と認識してたことが知れてちょっと嬉しかったり
ケンカばっかしてるようで実際仲良いですもんね
今回は呼延灼ら頼もしい仲間が増えましたが、施恩・穆春・李袞・朱貴が赤札に…
まだまだもっと活躍が見たかった人たちばかりでした
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相変わらずの一気読み。この巻はあまり目まぐるしい展開ではなく、戦の中にあって、どこかゆったりとした流れのある展開だった。
そしてこの巻でも、仲間が増え、仲間が増えし死ぬ。もう登場人物が多すぎて、度々巻頭の人物紹介に飛ばざるを得ない…。
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官軍はついに切り札を切る。地方にある代州の呼延灼将軍が、一度切りの勝利ならば必ず勝てると言う。呼延灼は、韓滔、彭玘とともに、着々と進めていく。
呼延灼は、凌振の大砲、連関馬の作戦で勝利する。しかし、その後呼延灼が闘いから抜けた後は、梁山泊が勝利する。
闘い後、韓滔、彭玘は、李逵と武松に捕えられ、呼延灼とともに、闘いの怨念を超え、梁山泊に入る事になる。
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ラスト数10ページ手前で、
えーーーーん
って泣いた。笑
本当に、漫画みたいにね。
本当に、
風呂場で読んでたんだけど。
えーーーーん。って声出して、泣いた。
呼延灼。
やってくれたなぁ。
呼延灼。
もう、なんだ、もうなんつーんだ、もうさ、
なんだよ。本当。
いや、世の中に水滸伝読んだことない人いるとしたら、死ぬまでに読んだ方がいい!!!!!
本当に。
人生の半分損するよ。
これを知らないで生きてきたわたしの四十年に後悔するもん。これ知らずして、よく本好きって言えたわ。
って、今思う。
ラスト九巻。
まじか。読み終えたくない。
一生読んでたい。
もったいなくて読めない。
そんな本ですよ。水滸伝。
#水滸伝
#北方謙三
#こんな天才
#まじでなんで読んでなかったの?
#わたし
#本気で読み逃れてた
#いや嘘でしょ
#読んでよかった
#読まずに死んだらマジで後悔
#本好きだってよく言えたもんだ
#水滸伝知らずして
#恐ろしい
Posted by ブクログ
官軍と梁山泊との間でこれまでで最も大きな戦いが行われる。戦力が整備されてきて、リーダーも現れてきた官軍は強い。だが、官軍のリーダーもまた宋には絶望していた。。
いよいよ後半戦の幕開け。
Posted by ブクログ
ドキドキ呼延灼×晁蓋の巻。
もう無理かと思った、怖かったーーー!!!
メモ取りながら読むほど余裕がなかった……
呼延灼は絶対梁山泊に入る雰囲気やのに、ここで戦うの?!しかもお互い首討ち取る気満々やん。こういうパターンもあるの?!と動揺してたら、高俅の悪意ある暴走によって(ほんまに嫌い)、呼延灼getだぜ!
麦待ちという名の睨み合いが素敵だった。民のために生きる姿勢。ハァ(泣いている絵文字)
韓滔、彭玘の二人がスキ…
基本呼延灼を支えて命令を聞くのに、梁山泊にだけは本人の意志で入ったのがカッコよかったな。
でも片方先に死ぬんやろ。嫌やな。
あとー!はい!私の推し燕青!!!やっと最近言葉を話し始めた燕青!!!!笑
冷たい人なのかと思ったけど違うよねやっぱり……
しなやかで優しい人な気がする。晁蓋との会話のシーンで李逵と友達になったって分かったのがきゅぅぅぅんとした。
好きな台詞
史進「死は死として受け入れますが、失った悲しみを忘れようとも思いません」
朱貴「夢が、夢のままで終る。それも悪くない。その夢は、おまえが受け継いでくれる。」
「夢が死ななければ、私も死なないのだ。おまえが抱く夢の中で、生き続ける」
朱貴〜〜〜。陳麗と仲良くしてね。
解説コーナー
大森望さん。
水滸伝の書評依頼を受けたけど、十九冊はさすがに入院でもしないと無理ですってメール返した何日か後に心筋梗塞になって入院。読まざるを得んくなり、6日で19巻読んだそう。
私も友達に読書暴走家と呼ばれているけど、お呼びじゃなかった。大森定六さんとこれから呼ばせていただこう。
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本当に人が増えてきてるもんだから、もう入ったと思ったら死んだり、何をやってた人だっけ、的な感じでね、もう完全にモブキャラ扱い。だったりするけど、ここで回想シーンかー、っていうジャンプとかだとうざい展開も、小説だと良い感じにページ数も大したことないし、思い出させてくれるし、ああ、こういう使い方もありか。
そんなこんなで強いキャラも揃ってきて、それっぽい戦いになってくるから、強い者同士、どっちを勝たせるかは難しいところ。
冊数的には折り返し地点、さて次はどうなるかな。
Posted by ブクログ
ついに“双鞭”呼延灼が出撃する10巻目。
ただ、梁山泊から徐々に人が削られていくのはやはり切なく、更に策を巡らせる青蓮寺に「もう勘弁してくれ」と言いたくなります。
Posted by ブクログ
●1回目 2007.9.7
官軍:呼延灼将軍vs梁山泊軍:晁蓋の激突
これで10巻目。
やばいな、あと9冊しかない。
ここまでで、水滸伝百八星のほとんどの人物が登場したようだ。
●2回目 2015.1.10
晁蓋率いる梁山泊軍と、呼延灼軍の激突を描く。
反乱軍である梁山泊が強力になっていくに従い、体制側である宋の方でも、青蓮寺を中心に、腐敗体制を改め、官軍の力がグレードアップしてくる。最後は童貫出陣による決戦だろう。
そういった全体のシナリオが、だいたい見えて来る巻。
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地方軍のエース・呼延灼と梁山泊軍との一騎討ち!大砲による陽動作戦、奇策・連環馬とかなりの戦巧者ぶり。高球の先走りがなければ、というところまで追い詰められた梁山泊。
敵であるはずの呼延灼を受け入れた穆弘など将校たちの器の大きさは見事!
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武松・李逵と韓滔・彭玘・呼延灼の掛け合いがなんかほのぼのしてて面白かった。
そして、その呼延灼との戦いで惨敗。
しかし、アホの高俅のおかげで「終わりよければすべて良し」という感じに。
ついに10巻まできたかぁ~~~。
Posted by ブクログ
呼延灼将軍登場!
彼の双鞭と連環馬は原作でも梁山泊を苦しめたが北方水滸伝ではどうなるか?
そんでもって、そんだけ苦しめた呼延灼は梁山泊に入山する事が出来るのか?
Posted by ブクログ
出ました!呼延灼ですよ、呼延灼。噂のあの呼延灼ですよ。
呼延灼v.s.梁山泊の間の心理描写はなかなかに読みごたえあり。
この巻は、なんだかハリウッドのエンタテイメントっぽかった。もちろん、面白い。
Posted by ブクログ
梁山泊にとっての初めての大敗。
そして呼延灼、韓滔らが梁山泊に加わる。
今回は個人的にずっと気になっていた燕青の登場シーンが多くてよかった。
それと、いつまでたっても李逵のイメージがつかなかったので、李逵の良さみたいなものがずっとわからなかったけれど、この巻を読んでやっと李逵の魅力が分かるようになったかもしれない。
Posted by ブクログ
今回は官軍と梁山泊軍の全面対決のうち、官軍の呼延灼軍との死闘が中心となっております。官軍の中でも精強な呼延灼軍が1度は梁山泊軍に勝利するも、その後の展開で、なんと呼延灼が梁山泊軍に合流することになるという、まさかの展開で面白かったです!
同じく官軍から梁山泊軍に寝返った徐寧という者の取り込み方も面白かったですし、また今後の展開が楽しみになってきました。
それにしても武松と李きのコンビは最高ですね!
Posted by ブクログ
これまで随所に官軍の一英雄として語られてきた代州の不遇な将軍:呼延灼が、いよいよ本格的に登場。これまで、楊志、秦明、花栄、雷横など数多くの官軍の将が宋という国を見限り、梁山泊入りしてきた。本作品のような英雄列伝はこのように強い仲間が増えていくところに面白みがあるのだろう。かの「DRAGONBALL」でも、天津飯、ピッコロ、べジータなど前シリーズの強敵が次期シリーズの最大の仲間となる点が魅力の一つであった。
呼延灼に関しては第一巻から名前だけ登場しており、北方氏は温めに温めたキャラクターだったのだろう。私を始め、読者は随分と焦らされたものだ。
この呼延灼、北方氏にはかなり大切に扱われているようで、まずは官軍側に立ち、何と梁山泊軍を完膚なきまでに叩きのめしてしまう。しかも梁山泊側指揮官の晁蓋を間一髪のところまで追い詰めるのだ。梁山泊側にとっては初の大敗を喫するのだが、官軍の意思統一の乱れと梁山泊側の策略により官軍を脱し梁山泊入りすることとなる。席次は秦明の次であるから、久々の大物招聘である。
次の官軍からの梁山泊入りは関勝あたりだろうか。作品はいよいよ中盤に入り、ますます面白くなっていく。青蓮寺側も官製叛徒を創作し、叛徒同士の抗争を調略している。これとの絡みも見逃せない。