あらすじ
聞煥章(ぶんかんしょう)が宋江(そうこう)の居場所を知った。宋江は太原府の山中に追い込まれ、一万数千の官軍に包囲されてしまう。陶宗旺(とうそうおう)が石積みの罠を仕掛け、攻撃に備える。官軍は包囲網をせばめ、ついに火攻めを開始した。飛竜軍、朱仝(しゅどう)と雷横(らいおう)の兵、さらに林冲(りんちゅう)の騎馬隊が宋江の元へ駆けつけていく。一方、青蓮寺(せいれんじ)は史進(ししん)率いる少華山の殲滅を目論む。その謀略に対して、史進はある決断を下した。北方水滸、動乱の第七巻。
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もう、どんどん死ぬやん。゚(゚´Д`゚)゚。
いよいよ宋江が梁山泊に入山し、晁蓋と並びたち官軍いや宋国との本格的な戦争へと突き進んでいきます
そしてそして次巻ではオリジナル水滸伝では前半最大の山場となる祝家荘との戦いへと続いていきそう
『水滸伝』のスーパーアイドル一丈青扈三娘も登場し、こちらは青蓮寺の天才参謀聞煥章となにやらありそうな感じ
全ての男の子に勇気を与える存在の王英先生はまだ到着してません!ヤバい!早く来て!
はい、一〇八星ぜんぜん違うじゃん!のコーナー!
今回は第二十九位の好漢、天罪星の短命二郎(たんめいじろう)阮小五です
元漁師、阮三兄弟の次兄ですね
オリジナルでは他の兄弟と一緒に水軍の隊長になり長く活躍しますが、『北方水滸伝』では、呉用の進言でなんと軍師修行を始めます
かなり短気な荒くれものの性格はオリジナルと一緒ですが、『北方水滸伝』ではそれを抑え込むことができ、尚且ついろいろなことに目端が効き、まさに知恵者の原石を思わせます
それでなくても公孫勝に致死軍頭領という役割を与えてしまったこともあって、北方梁山泊には軍師が少ないんですよ
軍師とは縁遠いところにいる阮小五をサプライズ抜擢して成長を描いていくんやな〜と思わせておいて…この野郎!
ところでワタクシ、この『北方水滸伝』をオリジナルと(ぼんやりと)対比しながら読み進めているわけなんですが、自分贔屓で申し訳ないけど、やっぱりオリジナル及び吉川英治の『新・水滸伝』くらいは読んでいたほうがより楽しめると思うんですよね
このオリジナルとのギャップをきちんと把握するほど、読んだときのぶっ飛びが強烈になると思うんですよ
どっちでも凄い面白いんですが、ホームランか場外ホームランかってくらいの差があります
え?どっちも同じ1点でしょって?
いや君とはちょっともう話できんわ
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宋江の危機の続き。
5人 VS 1万以上。
無敵かっ!!
石の達人の活躍もありピンチから脱出した宋江。
さらに張り巡らされていく官軍の罠。
そして、時遷が・・・。
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聞煥章の登場により、青蓮寺の梁山泊包囲網が厳しいものになってきて、次々に梁山泊の同志達が命を落としていく。
主要人物が倒れていく中、悲しむ間もなく梁山泊対青蓮寺の戦いが本格化していく。
漢達の戦いに感動。次巻が楽しみ。
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原点の水滸伝と比べて、大幅な改訂が加えられているそうですが、原点を読んでいない俺にとってはどうでもええ事やな。
原点ら読んでなくても充分楽しめる!めちゃめちゃおもろい!!
原点では妖術とかの要素もあるらしいんやけど、北方版ではそれも省かれたあた。
俺は小説でそんな魔法とかファンタジー的な要素が入ったあるのは嫌いやし、ましてやこんな熱い話でそんな非現実的要素はいらん。
水滸伝のストーリを超端的にまとめると、梁山泊百八傑と言うように、108人の豪傑(女性含む)が織りなす一大叙事詩です。腐敗が進む宋において、『替天行道』の志のもとに集いし者達の熱い闘い。
最初108人の豪傑を全員書き分けれるんかよとか思いやったんですが、そんなんは杞憂でした。
108人全員が個性的でなおかつ熱い!!
『三国志』を読んだ時も思ったけど北方謙三という人は、豪傑とか漢とかを書かせると右に出るものはいないのではないだろうか。
また、全員死に様がかっこ良過ぎる。
漢とは死に様までカッコ良くなければならないと思いました。
豪傑達一人一人にすごい愛着が持てたので、そいつらが死ぬたびにものすごい落ち込んだ。
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いやー、前半は痛快。
中盤は胸が締め付けられる思い。
後半は敵方の巧妙さにハラハラ。ああ、僕の梁山泊軍、大丈夫か?
そしてラストはあっと驚く展開。もう続きを読まないではいられない。
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数万の官軍に囲まれた宋江の奪還に、梁山泊の男たちが駆ける。その奪還に掛ける意気込みに、宋江の存在がどれほどのものかを思い知る。
次々と出てくる戦死者。
どうしても失いたくなかった同志なのにという思いが去来するけれど、それが物語にリアリティを与える。
馬桂が思いの外頑張ってる。もっと早くに離脱するかと思っていたけど。
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宋江様の脱出、梁山泊入り、了義山との戦いのシーンはやはりドキドキワクワクしながら読みました。
でも、またしても梁山泊メンバーが数名いなくなってしまったので、かなり辛かったです。
あと、最初、李逵の話からだったのですが、李逵がめちゃめちゃ可愛かったです。今までも可愛くて魅力的だと思っていましたが、この巻で大好きになりました。
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今回も手に汗握る展開でした
後半は次巻で起きるであろう大規模な戦闘に向けて…って感じですね
※ 以下ネタバレ注意 ※
宋江がやっと梁山泊入りです
仲間が増える一方今回もまた赤札が増えてしまった…
雷横と阮小五の最期は涙無くしては読めませんでした…
2人とも漢らしい見事な最期だったと思います
それにしてもあの2人、特に阮小五はこれから伸びそうという感じがあったのでこんなところで死んでしまうとは予想外でした
時遷ももう少しというところだったが…
馬桂はこれからどうなるのか…馬桂も可哀想だとは思うがこうなるとなかなか憎くなってくる
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【注意!ネタバレあります!】
ほんの少し、北方流の筆致や展開に辟易しはじめるものの、そんな欠点を補う面白さが確実にある。しかしラスト、まさかの時遷が犬死を遂げるとは。。いったい今後、馬桂はどういう役割を担うのか。北方謙三の物語としては結構珍しい、不気味で嫌な存在だ。
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宋江は太原府の山中に追い込まれる。一万数千の官軍に包囲される5人であったが、陶宗旺の石積みにより耐え続け、林冲の騎馬隊らが駆けつけて、窮地を脱する。
官軍も密かに荘軍を組織し、梁山泊との対決に本腰を入れてくる。
その最中、時遷は、楊志を殺害した官軍の間諜である馬桂を追い詰めていく。
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はい。
もう何もいうことなし。
もう、もう、もう、カッコいいの一言。
スパイの女に早く気がついてほしぃ。
そして、もう一人も命を落とさないで欲しい。
男前が傷つくのを見るのはもう嫌だ。笑
ただ、ただ、そう思う私でした!!!!
この本。終わらせたくない。一生読んでたい。って思える、久々の大好きな長編です。
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第7巻。官軍にデキル軍師が現れる。これまでとは異なり、徐々に締まった強い組織へと変わり始める官軍。でも、そんな彼にも人間らしい弱みがあることも示唆される。この先の伏線なんだろうな。
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気づきました、私。
150ページに1人は死ぬことを。
雄々しい雷横。勢いよく読んでいるのに戦っている姿がスローモーションで脳裏に浮かんで…
ああ、涙。朱仝も辛いよね。先に梁山泊に入ったと思ったら相方が先に戦死しちゃうんやもん。
でもそのおかげで宋江は逃げられたから。これは戦。と言い聞かせて。
少華山の豪傑たちの志にも胸を打たれたなぁ。
阮小五、最期は晁蓋に見送ってもらってよかった。でももっと活躍して欲しかったよ。最初に出てきた時から大好きだった阮小五。ああ、涙。
官軍が大胆なことするから大変ね…
どうなるんかな……
こわ……
馬桂さんよ、私はあんたを許さんど。
時遷も…惜しい人……!石勇後は頼んだ。
そしてまたまた解説がスンバラ
「死んだ男の残したものは」という曲を紹介されていてね、歌詞が6番まであるのに、歌は5番までしかなくて、6番を歌わないことでそのメッセージを伝える、っていう曲なんやって。
まさか、小説の後書きでそんな曲に出会えるなんて……震える
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相変わらず官軍の盛り返しが激しくて、盛り上げるためにも簡単には負けんぞ、という意気込み。でもいかんせん、末端の能力では劣るのよなぁ。質 VS 量の戦いなので、いうても三國無双みたいになってしまうのは、まぁしょうがないか。
しかし馬桂が今後もいい感じに生き残って皆をひどい目に合わせそうじゃないの。楽しみ。
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揚志、石秀、周通に続いてまた…百八星が揃い踏みすることなく次々消えていく非情の北方版。「太陽にほえろ!」の殉職刑事ではないが(古っ!)、死力を尽くした好漢たちの死に様もこのシリーズの見どころの一つ。次は誰が逝くのかハラハラドキドキ、そしてウルウルしながら読んでいる。
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4.2
なぜか7巻だけ評価し忘れてた。
阮小五は今までで一番泣きそうになった。
けどやっぱ雷横の最後の戦闘シーン。
今までのアクション場面の中でも1,2を争うカッコ良さだった。
生き様も、a.k.a.である「挿翅虎」としての強さもカッコ良すぎる。最後の最後に渾名の全貌が明らかになるのも美しい。
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●1回目 2007.9.2
宋江包囲戦 第2弾
そして一丈青扈三娘 登場!
そうだこの人物を忘れていた。
水滸伝でもっとも印象的な人物といえば、豹子頭林冲と、この扈三娘だった。
●2回目 2014.12.23
絶体絶命の包囲戦をくぐり抜け、宋江はついに梁山泊に入る。
史進らも、地理的に不利な少華山を放棄し、梁山泊に合流。
そして一丈青扈三娘登場!
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まだ折り返しにもなっていないのに、またまた死者が…。
前巻で青蓮寺に居場所を押さえられ、通信を寸断され、たった5人で一万数千の兵に包囲されてしまった宋江たち。
梁山泊から助けが来るのと、攻撃を開始されるのが先か。
石積みの罠を仕掛けながら、自分は梁山泊の志を本当に理解できているのだろうかと自問自答する陶宗旺に宋江が言う。
“自分が選んだことを、やり遂げられるのか。志は、難しい言葉の中にあるのではない。おまえのやることの中にある”
梁山泊の面々は皆、自分がやるべきことをやる。
その結果自分が大変な目に遭うことになっても、躊躇しない。
自分がやるべきことをしたら、仲間もやるべきことをすると信じているから。
そしてそれが、善い世の中を作ることに繋がると信じているから。
そろそろ青蓮寺の逆襲がはじまってきたのだけど、やはり狙いが正確なので、この先どうなっていくのかが本当に心配。
しかし、あの人間味の希薄だった李富も、馬桂に惚れて骨抜きになってしまったように、今回は青蓮寺の切り札・聞煥章に恋の予感。
今までの男どもがどいつもこいつも自分のほんとうの気持ちに無自覚だったのに対して、聞煥章は自分の気持ちにうっすら気づきながらこれ以上踏み出さないようにしている節がある。
だがきっと恋に落ちるね。
そして、どろどろの展開になるんだね、きっと。
今回重要人物が死んだり助かったりしますが、北方謙三の上手さを痛感。
フラグが立ったかなーと思うとミスリードだったり、やっぱりフラグだったり。
裏をかくのか、さらにその裏なのか、展開が読めない。
でも、結局納得させられるわけで。
ああ、やっぱり続きが気になる。
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山中に追い込まれ一万以上の官軍に囲まれた宋江一向。石積みの名人・陶宗旺の奇策、ぎりぎりの場面で林沖の登場、雷横の決死の覚悟。
ワクワクするシーンの連続で一気読み!
少華山を放棄し、梁山泊に合流することを決断した史進。若大将が一流の指揮官に成長していく姿も見所。
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太原府山中に追い込められた宋江たち。
朱仝、雷横、林沖らに救われる。
雷横が宋江の身代わりになるが、カッコいい最期。
少華山の史進がいよいよ梁山泊に合流するも、阮少五が戦死。
うーむ、ツラい場面も増えてきたな。
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阮小五、雷横、そして時遷が
阮小五と雷横は最後まで果敢だった、笑顔で、死んでいった
こんなに美しくて哀しい死があっていいのだろうか。
同志が次々と死んでいく。
そんな中、初めての宋と梁山泊の全面決戦を迎える。
宋江は「死ぬなよ。しかし、死を恐れるな。」と言う。
こんな短い言葉の中にも、死んだ同志への想いが詰まっていたのかもしれない。
(めも:宋江たちが少人数で戦うシーン、見事な石積みのシーンはとても楽しく読みました)
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追い詰められた宋江一行の脱出劇の巻。
少華山の面々と宋江もようやく梁山泊へ。
雷横と阮小五には泣きました。
特に阮小五…これからの軍師だったのに。うう。
そしてついに因縁の馬桂と、ちょ、時遷ー!のところで待て次巻。
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どんどん話が進んでいくと共に仲間の死も。
解説を読んでいて「皆、生命の捨てどころ、使いどころを心得ており、彼らにとっては己れの死すら梁山泊が勝ち取った勝利の一つなのだ」というところに成る程と思った。
物語の彼らの死は本当にかっこよくて潔い。
それにしても馬桂の件はなかなか長引くけれど、これが片付く時、物語がまた動きそうな予感。
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まだまだ先は長い。
解説にあるように、人の命は地球よりも尊いなんていうのと全く対極にあるお話。
いかに死ぬか。
いかに自分の命を虫けらのように扱えるか。
それが大事なのである。
そうでなければ革命は起こせないんですね。
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魏定国:「俺はおまえのことについて、同僚の単廷珪という男と喋った。おまえには、不思議な力がある。放っておくと危険だとさえ、俺や単廷珪は思っている。おまえの力は、放置できんのだ」
魯達:「取り違えるな、魏定国。俺になにか力があるわけではない。俺が呟くのがまっとうなことで、そのまっとうなものに力があるということではないか」
魏定国:「しかしな、俺が牢城に入って、なにか言ったとして」
魯達:「おまえの言うことを、誰が聞く。世の中がつまらん、世間が間違っている、政事が不正だらけだ。そんなことを考えたこともないおまえに、どういう言葉がある?」(p.231)
秦明:「さまざまな名手が、梁山泊にはいる。名手は疎まれて、その技をなかなか生かしきれない。それが、官軍の世界であった」(p.247)
魯達:「俺は、自分の腕の肉を焼いて食らった。それから、こうなった。自分はこの程度の味だと、舌で知ったのだよ。どれだけ生きたところで、そのあたりの樹木ほども生きられない。肉を噛みしめると、そんなこともわかるぞ」(p.251)
宣賛:「若いころ、私は自分が優れていると思いこんでました。ここへ来て、本気で書を読み、わかったのは自分が凡庸でしかなかったということです。日々、凡庸さを噛みしめているのですよ」(p.272)
関勝:「俺は、魯達という男が、賊徒の頭目とどうやり合うのかだけを、見てみたい」
宣賛:「私も、そうです、実は。魯達だけでなく、梁山泊は眺めているだけでも面白いのですよ」(p.292)