北方謙三のレビュー一覧
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ネタバレ
社長、カッコいい!!!
北方謙三が、文学的要素を一旦端に置き「とにかく面白くて売れるもの」に集中して作った物語だと、聞いたことがあります。
映画で言えば日活とか大映の作品みたいに、わざとらしいぐらいにカッコ良くて、スキッとするお話だけどそれ以上は何も無い、みたいな路線だったそうです。
でも、一読者から言わせていただければ、その後、別の「街シリーズ」に参入、合体するくらいの面白さを内包しているのが、このシリーズだと思います。
「そんなクサい台詞、現実で言う奴は居ないだろ」とか、そんな陳腐な皮肉等を跳ね返すような躍動感がこのシリーズには確固として在ります。
一冊読んで気に入った方はどうか、このシリーズを通して読ん -
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ネタバレ1ヶ月強で水滸伝19巻を完走。我ながら暴走族。面白かった、小説を読んでこんなに泣いたのは初めてでした。
今回は最初に解説コーナー
読みながら憤りしか生まれてこない解説だった。最終巻なのに。この感想の最後に怒るのは嫌だったのでここで成仏させておく。イイオトコばかりの北方水滸伝は女の桃源郷だと。笑わせんな。よし。怒るのはこれでおわります!
感想
「呉用殿を好きでも、嫌いでもない。それは他の人でも同じです。そういうことは、考えないようにしているのですよ」と言う燕青に、好きだ、と思われたい。(ここにきてリアコ発動)
王家で育った史進と楊令の兄弟弟子の戦場でのやり取りが良かった。負けた楊令に喝を入 -
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ネタバレ茫然自失。死戦という言葉がふさわしすぎる18巻。
巻頭の死者の書き方も変わった。戦ももう終わりか。
楊令と再会した郭盛と同期して泣いちゃった。楊令を守りたいから戦に出たくないと思ってたのに、大きくなって自分より強くなった楊令を見たら嬉しくて泣いちゃうよ。
毒蛇で死ぬなんてことある?丁徳孫。命令が全てとは思わないけど……これが彼の天命か。
二竜山。
死ぬ人にも生きる人にも空は平等に青い、けれど私の足元は濡れているみたい。
山に残る父を助けられるかもしれない希望、戦いの才能を持つ人物を迎えいれる希望、華々しく散るという希望、大好きな人の下で戦って死ぬという希望、二竜山そのものが、希望。強く望 -
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ネタバレ危局の15巻。ひとまずしのいだけれど。
感想です。
呉用は冷たくなりきれないから、逆にみんなに冷たいと言われるのか、泣いちゃう
66ページにして2人死んだ。10人とか死んだらどうしよう。。。
…ここでメモを取るのを一旦諦めました。
宋清、楽和、穆弘、李応、欧鵬、朱武
梁山泊の豪傑達は仲間の死を受け入れ悲しみながらも前に進み続ける、私も一読者としてそうありたいと思っていた。けど、やっぱり無理みたい。悼ませて。
宋清と楽和は守らなければいけないものを守り通した。宗清、ひとりの女を思い続けながら戦ったその志は異端なんかちゃうよ。立派な生き方でした。楽和が歌うところをもう見れないのが寂しくて、 -
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ネタバレ楊志よ、永遠なれ。
あなたの志は楊令が引き継いでくれるよね。
私はこんなにかっこいい人たちに今まで出会ったことがないよ。石秀、周通。戦う姿にとても心を打たれました。どうしよう読み終わって一晩経っても二人のことを思うと涙が出てくる。本当に…。
魯達カムバもとても嬉しかったです。
林冲達が助けに来るシーンの胸熱っぷりといったらもう…。あとは、馬桂のやり口、きったねぇ。こんなこと許していいのかよ。最低だよ。(初の寝返りに心に暗影が落ちる私の図)
水滸伝の解説がとてもとても大好きでね、解説っていうか、「私と水滸伝」っていう題名の作文。笑
子供の頃に読んだ水滸伝と比べて北方水滸伝は整合が取れすぎてい -
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推し甲斐がある人数〜〜!!!!
林冲〜〜不憫!からの!!!爆イケぇ⤴︎⤴︎
宋江!!!!!好色!!!!鬼熱!!!
花栄!!!!イケメン軍人大好物!!!
燕青!!!!!!君は絶対カッコいいね!!
阮小五よ!!!萌!!!!!!
若者たちよ!!!(史進と鮑旭)大志を抱け!!!!!
安道全よ!!!私は君が好きだ!!!!
薛永との絡みが楽しみだ!!!!!!!
晁蓋!!!!!!!あなたに魂をふるわされたい!!!早く出会わせて!!!!!!
冷静になっても、兄弟たちの話は涙なしでは読めなさそうで不安。登場人物が増えるたび、その人の死に方まで想像しながら読んでるよ。せめてもの心の防御術。あと18巻も楽しい読書 -
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鎌倉幕府の時代が末期に差し掛かっている。幕府から政治の実権を取り返そうと抵抗する帝が在り、反乱と鎮圧が繰り返された中、比叡山に在った法親王(僧籍に入った皇子)が「武家政権の後の構想」を胸に幕府への抵抗を各地の諸々の勢力に呼び掛けている。赤松円心はそれに共鳴する。そして、水銀の取引を巡って争った経過も在った河内の楠木正成が帝側の陣営に加わり、巨大な軍勢を向こうに回して抵抗戦を続けているという情報も気になって来る。
やがて隠岐に流されてしまっていた帝も救出され、幕府を倒そうという勢力が擁して戦いを展開する。そういう中で赤松円心は幕府を倒そうとする勢力に与する。法親王も還俗して大塔宮となり、幕府を倒 -
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所謂「『太平記』の時代」(=鎌倉幕府末期から建武新政、南北朝時代となる14世紀)に題材を求めた時代モノの小説である。
題名だが、「末裔」という語の「裔」の字を「すえ」と読ませる。『悪党の裔』で「あくとうのすえ」だ。
本作の主人公ということになるのは赤松円心という人物である。
“赤松”という姓は、室町時代の歴史に登場する例を比較的頻繁に見掛ける。播磨国、現在の兵庫県の南西側に相当する姫路城が在る街等が知られる辺りとなり、現在でも「播州」と地名に関せられる場所が見受けられるが、その播磨国の西寄りな辺りを赤松家は本拠地としていた。赤松円心より以前の赤松家に関して、余り詳しいことは伝わっていないらしい