北方謙三のレビュー一覧
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「日向景一郎シリーズ」四巻目。今回は凄まじいビルドゥングスロマン。15歳になった日向森之助の初体験から恋、同年代の少年との交流(心温まるではない)、兄景一郎への複雑な思い、柳生との対決、剣客としての成長が描かれる。あの気色悪い子供だった森之助がとうとう内面を、人間味をもって現れる。しかし、景一郎や多三郎はなんでこんなに無造作に森之助に勝手な命を下すのだろう。可哀相やんけ。それにしても、北方謙三が生み出した人物の中で日向景一郎が最もハードボイルドな存在だ。自分これまで北方ハードボイルドでエンターテインメント小説に目覚め、北方『三国志』を深く愛して、なんとなく史実に基づかない剣豪を描いた時代小説な
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袁紹を倒し河北四州の制圧に乗り出す曹操から劉備が諸葛亮孔明の存在を知るまで。
張飛回です!(違う)張飛に嫁が来たぞー!!(そこ?)王安もまとめて張飛家が癒し。あと独裁者になりつつある曹操に会いに来た洪紀ね。癒しタイム!→
赤兎のその後が描かれていて、たまらなく幸せナリ。良かったなぁ。ほんとに良かった。呂布もきっと喜んで……いや、呂布はいつまでも未練残さないな、うん。
あとは、曹操の内側よな。うーん。辛い。どんどん嫌なやつになるのが読んでいて辛すぎる。だからこそ、成玄固との会話には→
ほっこりできたし、その約束を守ってくれたのは嬉しかった。
そして、じわじわと劉備株が上がり中。関羽が張 -
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今まで多くの本を読んできたが、水滸伝が一番好き。シリーズを重ねる毎にどんどん面白くなくなるが、それでも他の普通の小説に比べると断然面白く、寝る間も惜しんでページをめくる。
チンギス・ハンの話。あまり多くない史実情報も他で確認しつつ読み進む。水滸伝と繋がったときは、嬉しいやら呆れるやら少し複雑な感じ。
強大な敵が居ない事が一番の弱いポイントだったかな。逆にそれだけ主人公の強大さ。
16巻で大きな戦いが終わったと思ったので、最終巻どうするんだとと読み進むが、一番好きな巻だったかな。すこしの休息、活躍者達の心情描写、新たな戦い、終幕。
続編作れそうは作れそうに思うけど、どうかな。作って欲しく -
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張飛たち劉備軍の調練から始まり孫権が自軍をまとめるための動きを始めるまで。
今回もグイグイ引き込まれる見事な筆力。呂布の前では手を組んでいた曹操と劉備が各々の先を見据えて動き出す。
なぜか四巻だけ帯がデカいので写真は2枚。
曹操の内外に敵が多すぎる回。帝がいる故の内側の争い、そして外には袁紹。そりゃ片頭痛も治らんよな(笑)
色々な諜報や策略が渦巻いているのもね。天下を目指すのって大変なんだよなぁ、と思いつつ読む。
袁紹とのバトルは、まぁ、そうだろうなーと思いつつ、袁紹への劉備の切り返しにはにっこり(笑
この巻でいちばんびっくりしたのは孫策よ。歴史知らない民なんで、まさかここで?!え?こんな -
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五斗米道の張衛で呂布の話を挟んだ三巻。
呂布と、赤兎の回。もうね、なんも言えん……最高だよこれは……私は北方謙三氏の描く呂布がたまらなく好き。赤兎も。それ以外言葉が出ない……。
とにかく最高。最高すぎる。
劉備の飄々とした感じと曹操のめちゃくちゃ脳内フル回転している感じが対比されて、読んでいて面白い。そりゃそれぞれ国を持つよな、という印象。
呂布と劉備の関係がなんとなく良い。クラスのヤンキーと真面目くんみたい。ちな曹操は優等生ね(笑)
犬のくだりとか!!好きすぎる!→
後半の李姫が赤い布を出すシーンとか最高すぎる。こんなん、泣くやん?
そこからの曹操と劉備と呂布のシーンよ。あかーん!あれは -
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ネタバレ膨張の止まらぬ曹操軍の怒涛の進撃が、広大な大地に砂塵を巻き上げる。百戦錬磨の曹操の魔の手が劉備や孫権に迫っていく。
曹操の侵略に対して如何に行動するか。劉備軍と揚州の動向を様々な視点から重層的に描き出す構成が読み応え抜群だった。
劉備が孔明の下を訪れる「三顧の礼」は屈指の名場面。孔明の内面を綴る描写が巧みで引き込まれた。知略豊かな孔明が劉備の人間性に惹かれていく様子が面白い。
孔明の知略の底知れ無さには素晴らしいと感じ入ると同時に、敵には絶対に回したくないと思える怖さもある。戦術には戦略が伴わなければ意味が無い。教訓にしたい。
張飛と疑似親子のような関係だった王安の死が衝撃的過ぎ -
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劉備が関羽と張飛に出会うところから、孫堅が散るところまで。
以前別著者の三国志で挫折したことがあったので、読み切れたらラッキーぐらいな気持ちで手に取った一巻。一目惚れした瑶を攫って不器用な一言で嫁にした呂布に惚れた。最高→
嫁のことしか考えていない呂布(嫁のことを反対されたら直ぐ首を斬ろうとする)や祖父が宦官であることにコンプレックスを持つ曹操、金で解決しがちな暴れん坊だが、時を経て周りが見えるようになった孫堅など、魅力的なキャラクターが多くてグイグイ引き込まれる。→
北方謙三氏の文体がそれらの漢たちの動きをダイナミックに描写し、読んでいるだけで土埃を感じたり鬨の声が聞こえるような気がする。北 -
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第9巻は、祝家荘の戦いを経たあとの梁山泊と青蓮寺それぞれの体制補強の話。
林冲は青蓮寺の罠だった妻生存情報を信じて救出に向かい殺されかけるが索超と呂方に助けられて回復まで馬糞掃除の罰を受ける。
梁山泊は新たに流花寨という川沿いの基地を造成。
青蓮寺は屯田兵による銀山開発による資金ソース確保と、梁山泊の闇塩摘発に注力。
梁山泊の塩の道を管理していた柴進と燕青(盧俊義の副官)が囚われるが鄧飛と揚林が救出。
楊令は王進のものに預けられ、鮑旭と馬麟は梁山泊に加入。
巻末文は馳星周。北方謙三に対する半ば呆れている口調でリスペクトしまくりな解説がなかなか良い。
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今回の岳飛伝は!!!
呼延凌VSウジュ
今まで小さなぶつかり合いをしてきましたがついに本格的にぶつかりました!!!
胡土児が山士奇が陳央が・・・
そして九紋龍が、決着はどちらかの大将の首が落ちるまでと思われたが・・・
岳飛の野望
岳飛は秦容と一緒に南の方で国を起こしていくのかと思いきや野望がありました!
秦檜の善政
秦檜のやってる事に黒さが無くなってきたような気がします。
現代の権力者達は見習うべきでは!!!
老兵達の挽歌
ず〜っと燻っていた李俊!
チョッカイをかけてきた左遷された韓世忠を狙いついに老兵達が動き出す!!!
全国展開
王貴から輸送隊を引き継いだ蕭炫材の轟交賈は中華全土の -
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今村翔吾さんの「人よ、花よ、」を読み、
南北朝時代の本はないかと思っていたら、
YouTubeで今村翔吾さんがお勧めしていた本書を思い出して読みました。
主人公は北畠顕家。
16歳で陸奥守に任じられる。
戦でどんどん人の命が奪われていきます。
読めば読むほど朝廷に不信感しかないし、
人を捨て駒のように扱う判断に更に不信感は募ります。
大義とは。
正義とは。
北畠顕家が考えるなか、
足利尊氏が朝廷に向かって攻めてくる。
朝廷からは上洛せよと指示が来る。
でも。
陸奥が平定しきれていないなか、
そこを捨てて上洛しなければいけないのか。
ほんとに苦しい。
ほんとに辛い。
それでも北畠顕 -
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今回の岳飛伝は盛り沢山!
まずは、金国ウジュVS梁山泊呼延凌!!!
毎度毎度ですが決着は着くのかどうなのか果たして本作では・・・
続いて宋の韓世忠水軍VS梁山泊張朔!
前巻より死亡フラグ立ちまくりの狄成は死んでしまうのか!!?
南方の岳飛と秦容の連合に対して南宋の辛晃!
どっちかがどっちかを攻めるのか?それとも今回も貯め回!?
そして蕭炫材の大冒険!
前巻でアワヤの所を梁山泊に救われた後の自分探しの旅というか、梁山泊ツアー!
自分も同行したいと思いました!!
それとおめでたい話があります。
職場で読んでいたのですが思わず涙が出てしまいました。
関係者全員におめでとうと言いたい!!!!