あらすじ
中華全土が戦場と化していた。沙門島沖では狄成と項充が、攻めてきた敵の海鰍船に忍び込み、船もろとも消失させた。一方、海陵王は刺客を使い胡土児の暗殺を企てていた。羅辰は、南宋水軍が南の甘蔗園を狙っていることを察知し、象山の造船所に火を放つ。梁山泊軍は、姑息な手を使う海陵王に激怒し奇襲をかけた。岳飛と秦容は、中原で死闘を繰り返している。一つの中華を目指す忠肝義胆の第十六巻。
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北方水滸伝通算第50巻!!!
かつて晁蓋や宋江達が目指していた革命からの国造りとは大きく代わり、楊令が目指した交易による物量が人々の生活を支える国家は形と成った!
多くの英雄達が散って行き、108人の好漢の生き残りも本作では片手で余るところ・・・
南宋の秦檜はかつての腐敗していた宋とは、比することが出来ない健全な国家を造り、金国のウジュは己の成長と共に強い国家を育ててきた!
私達はこの後、全てがチンギスハーン率いる蒙古の軍に中国の全土から支配される事を知っている為、作中の蒙古の息吹に不気味な物を感じてしまう・・・
楊令の落とし種でウジュの息子の胡土児は選択を迫られる!
秦容と英雄岳飛の戦いの結末はどうなるのか!
そして九紋龍史進は中華最強であり続ける事が出来るのか!!!
何れにしても残すところ一巻!
最後の直前の盛り上がりの度合いがエグすぎる!!!!!!
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いよいよ感が溢れ出してきててちょっとさみしい…最後の章までそんな気持ちだった。けど最後で一気呵成にドキドキが巻きあがってしまった。最終巻を手に取るのが楽しみでもありさびしいっす
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激しい消耗戦。
みんな死に場所を探している?文官、忍たちも。
状況が頭に浮かび離れず一気に読み切りました。
さぁ、最終巻。
予定通りふもとっぱらで読書できるぞ~。
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いよいよラスト2巻。いかに漢たちに死に場所を与えるか、という命題のもと書き紡がれてきた長大作も、とうとう本当の終焉を迎える。そして、本巻の半ばでコウジュウが、ラストでいよいよシシンが旅立つことに。それにしても、シシンが最後まで残るとは… で、岳飛伝という物語の中、どんどん存在感を増してきたウジュを、その最後の相手としてあてがうあたりも心憎い演出。壮絶な最期でした。でも気になるのは、登場人物の欄にはまだ残っていながらも、物語中には全く顔を出さないリリツの存在。え?どうなってるの?最終巻にきて、その実態が唐突に明かされる?それとももう、第一線は退いてるんだっけ?気になる…
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「戦は人間の病さ」【史進】
戦をやることそのものが時代遅れなのかもしれないとう思いを抱きつつ各国の将は戦う。
本巻でも名のある将が逝った。
北方先生は漢の散り方の表現が巧み。死という言葉を使わずに命が燃え尽きる様を描くのだが場面が目蓋の裏に浮かぶ。
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同時多発的に戦端が開かれる。
元々ウツウツと考えがちな項充と、李俊に置いていかれたことで生きる意味を考え続ける狄成。
真逆な二人だけれど、息はピッタリ。
やるべきことをやらねばならない。
そして今、それができるのは自分たちだけなのだ。
そしてついに史進が動く。
え?え?どういうこと?
猛烈な引きの強さで最終巻へ続く。
ところで、今更なんだけれども、岳飛伝というには岳飛弱くない?
部下のほとんどを失いながら、瀕死の状態から奇跡の復活って、それ何度目だよ。
秦容は無敗を続けているけれど、岳飛はまたまた敗走。
ふたりで連携しながら北上してきているはずなのに、南宋に入ってからはほとんど連絡も取っていない。
伝書バトや長駆隊をもっと使えよ!
個別にはもちろん全力を尽くしているはずだ。
命がかかっているのだからね。
だけど戦の全体を見渡した時に、秦容や岳飛だけではなく、張朔や呼延凌を、致死軍を、どうやって動かせばダメージを小さく、効果的に勝利を得られるのかを考える人がいない。
聚義庁の働きが見えてこない。
多分、だれかが引っ張って国を動かすのではなく、一人一人が考えて動くことで国が成り立っていくということを書きたいと思うのだ。
けど、多くの名もない人々が、わけもわからないうちに死んでいくのを見ていると、誰か何とかしてよ!と思ってしまう。
Posted by ブクログ
梁山泊と金、そして南宋との戦はいよいよ終盤、史進が瀕死の傷を負いながら敵の総帥を討ち果たします。
すでに歴史を超えたところで描かれる大河小説は、どこへ行くのか、最後まで目が離せません。