あらすじ
淮水で金軍の兀朮が岳家軍と、ほぼ同時に撻懶が梁山泊軍と交戦するが、それぞれ退く形で一旦収束する。兀朮は楊令の遺児・胡土児を養子に迎え、南宋の宰相に復帰した秦桧は漢土の統一を目指し奔走する。一方、梁山泊の新頭領・呉用からの命令は相変わらず届かず、新体制下の模索が続いていた。子午山では妻・公淑の死を想い、王進は岩の上に座す――。静かに時は満ち、戦端の火蓋が切られる、第二巻。
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王進の最期。妻・公淑を看取り岩の上で静かにその時を待つ姿が見事なほど気高い。子午山で過ごした面々のエピソードを振り返りながら読み進めた。心の傷を癒した者、健やかに成長した者。印象的な場面がいくつもある。何人もここから巣立って行ったんだよな、心の故郷なんだなと思うとしんみりしてしまう。
そして毛定に義手を作ってもらった岳飛。新たな右腕にテンションが上がったり、娘の様子をこっそり覗きに行ったり、王清の鉄笛を聞き命を懸け闘った梁山泊の面々に思いを馳せたり。この孤高の存在ではない「人間らしさ」がこの漢の魅力だろう。
梁山泊では今後を検討する会議を実施。呉用はあくまで各々の意志を優先しサポートしていく方針。これまでは宋江、楊令に導かれ進んできた梁山泊。今後はそれぞれが自らの道を進んでいくのだろうか。
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王進、ついに逝く…それだけで感想を終わりにしても良いくらい、大きな出来事。子午山での生活を経て、何倍も器量が大きくなった人物も数知れず。陰の番長は間違いなくこの人。その巨星がついに… ということは、いよいよ梁山泊の陥落が迫っていることを暗示しているのかも。版図を投げ打って総力戦に臨んでいるのも危ういし。旧梁山泊を盛り上げた、最古参の面々から感じられる覇気も、確実に目減りしてきているし。戦いの場面も殆どなく、淡々とした印象の本巻だったけど、着々と決着のときが迫っているんだろうな、って気配は感じられる。まだまだ熱いです、さすがに。
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戦いの中で討たれての最後ではなく、静かに真摯にその生涯を終えた人の姿が印象に残った第二巻。
でも僕の中で、一番お気に入りのシーンは王清と岳飛と梁興が焚火を囲む場面です。
僕も一緒に酒を飲み、羊の肉を食べ、笛の音を聴きたいと思えました。
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中盤の、岳飛と王清のやりとりが良かった。
仕事でも必要性や根拠ばかり求められるが、そもそも人間は必要性だけで生活していない。
人参とジャガイモだけで生きていけるのに、わざわざカレーを作る。生存という意味では必要の無いものだ。だが人はカレーを作る。それは、そっちの方がより良い、というだけだ。
なのに仕事になると評論家然として根拠は?などと聞いてくることの浅ましさよ。
終盤やっと動いてくる。
梁山泊の老人たちが若者に語る。
若者が教えを乞う。
志は、生きていくのに必要なのか?
男はきちんと生きようとすると何かに縛られる。その何かは、仲間だったと語る者。
志があったので梁山泊に繋ぎ止められ、いや、生きたいように生きられたのだと語る者。
そもそも志は、道端にあるものを拾うようなものではない。きちんと生きた先に生まれてくるものだと。
仕事における理念、哲学と同じだ。
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王進の死 一時代の終わり、子午山から数々の豪傑が生まれただけに新たな時代に突入する
「自分の人生なのだだからすべて自分で選べ」
王進が王清に教えた言葉が印象的だった。
呼延凌、秦容、宣凱、張朔、王貴、王清らを中心に
新しい世代がはじまる。
胡土児の登場
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王進死す!!!
偉大すぎる男の死・・・
梁山泊を育てた男!
九紋龍の史進を捩じ伏せられる男!
水滸伝最強の男!
なんか、本当に物語が終わりへと向かっていきます。
初代梁山泊のメンバー達は歳を取りすぎました。
志とは何なのか?
替天行道とは何だったのか?
何となく振り返ってみたくなりました。
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金国、南宋、そして岳家軍はそれぞれ痛手を乗り越え、新たな体制を作りつつあるが、梁山泊だけが、方向性を見いだすことができずにいる。
第三世代の王貴、張朔はそれぞれに梁山泊とは離れたところに自分の居場所を見つける。
機が熟したとき、呉用は聚義庁に主だったものを集める。
全てを率いる存在としての頭領を欲する秦容や呼延凌に対して、それぞれの志を持ち、それぞれの考えを持ったものの集合としての梁山泊を解く第一世代のジジたち。
それは、すべてを楊令に押しつけてしまったことへの悔恨だった。
「林冲殿さえ生きていれば、楊令殿が頭領などということは、絶対に許さなかった、という気がする」と泣く曹正に、ついつられて涙が出たが、よく考えたらそんな状況でも楊令ったら隠し子作ったんだよね。
その胡土児が金軍で兀朮の養子になっているのも、運命の皮肉と言いましょうか。
この先どうなるんだろう、ドキドキ。
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少しずつ登場人物のおさらいができて、物語に入りやすい状況になった中、王進、公叔の死と梁山泊軍対金軍の激突。流石の死に際の描写に涙して、相変わらず格好いい戦闘描写に鳥肌が立ち、あっという間に読んでしまった第2巻だった。
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鼎立する梁山泊と金、そして南宋。梁山泊と金軍の激突がはじまりましたが、この巻は何といっても王進・公淑夫婦との別れ。涙なしには見届けられませんでした。
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壮大な実験国家の梁山泊は、巨大な自然災害と巨星の死により分解の危機に、その実験を続けるために新たな形を模索し始める。
そして岳飛は、梁山泊を追いかけるように国のあり方を模索し始める。
まだまだこれから。