北方謙三のレビュー一覧

  • 水滸伝 四 道蛇の章

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    宋江の旅。で彼に惹かれる彼ら。と対立の位置にいる李富 黄文炳のこだわり。いやぁ梁山泊側も官軍にも悩みまくってる姿がみえるとうんと魅力的に思えてくる。
    でも水滸伝 梁山泊 敗れちゃうんだ…

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    2018年05月31日
  • 岳飛伝 十七 星斗の章

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    「15年半という長躯の時間」
    ただその事実だけが、勝手に物語ってくる瞬間があった。

    死んでも生きていられるのだ。それが戦人。
    「生きていることを忘れるほど飲めば、死ねませんね」

    待ち侘びる、チンギス紀。

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    2018年05月23日
  • 岳飛伝 二 飛流の章

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    王進の最期。妻・公淑を看取り岩の上で静かにその時を待つ姿が見事なほど気高い。子午山で過ごした面々のエピソードを振り返りながら読み進めた。心の傷を癒した者、健やかに成長した者。印象的な場面がいくつもある。何人もここから巣立って行ったんだよな、心の故郷なんだなと思うとしんみりしてしまう。
    そして毛定に義手を作ってもらった岳飛。新たな右腕にテンションが上がったり、娘の様子をこっそり覗きに行ったり、王清の鉄笛を聞き命を懸け闘った梁山泊の面々に思いを馳せたり。この孤高の存在ではない「人間らしさ」がこの漢の魅力だろう。
    梁山泊では今後を検討する会議を実施。呉用はあくまで各々の意志を優先しサポートしていく方

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    2018年05月14日
  • 岳飛伝 六 転遠の章

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    ネタバレ

    前半最大の山場。岳飛死す!しかし・・・という第六巻。
    史実では謀反の嫌疑で処刑され、岳飛は救国の英雄となる。
    しかし北方謙三がこんな魅力的な漢をそう簡単に死なせるわけがない!
    「岳飛を救え」という呉用の遺言を受け動く致死軍と燕青。
    太祖系の印璽・短剣を交渉材料とした緊迫した駆け引き。久々の致死軍のスリリングな救出作戦。燕青も長らく隠棲していたとは思えない相変わらずのスマートさ。
    脱走した姚平が敬愛する大将の危機に現れたところもまたグッとくる。
    岳家軍が解体され全てを失いながらも生き延びた岳飛。
    今のところ今後の展開の予想がつかない。
    ここから本当の意味での「岳飛伝」が始まりになりそうだ。

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    2018年05月13日
  • 岳飛伝 十七 星斗の章

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    【大水滸伝に対するレビューと感想】

    大水滸伝が、完結した。
    数え切れないほどの人物が舞台に現れ、躍動し、死んでいった。
    戦いに命をかける武将はもちろん、志について考える人物がいれば、輸送にも工作にも、鍛治のスペシャリストも何でも出てくる。
    敵も味方も、隊長どころか一兵卒のレベルまで、あらゆる人物が躍動感を持って、描き出されていた。
    それが皆、死んでいった。
    全ての登場人物たちが魅力的なのは、命をかけて守るべきものがあり、それを守ろうとしていたからだと思う。
    血湧き肉躍る文章は、一時も自分の心をつかんで離さなかった。
    この小説に出会えたことに、心から感謝する。

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    2018年05月03日
  • 水滸伝 二 替天の章

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    動き出しました。登場人物 みんな魅力的です。今巻 影の主役の王倫…器が小さくてあまりにもだらしなくみえる彼もこの巻では大事な人物でした。

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    2018年04月23日
  • 楊令伝 六 徂征の章

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    ホッと一息な一巻です。

    南の騒乱が集結、北の巨星阿骨打が堕ちて禁軍は中身ボロボロ・・・そんな中、梁山泊には良い風が吹いている!

    出世する者、年老いていく者、新天地に活路を見出す者、旧友と再会する者など今作には見所が多数あるかと思います。

    次作以降、逼迫していくための登場人物たちの充電期巻!

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    2018年03月16日
  • 岳飛伝 十六 戎旌の章

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    いよいよラスト2巻。いかに漢たちに死に場所を与えるか、という命題のもと書き紡がれてきた長大作も、とうとう本当の終焉を迎える。そして、本巻の半ばでコウジュウが、ラストでいよいよシシンが旅立つことに。それにしても、シシンが最後まで残るとは… で、岳飛伝という物語の中、どんどん存在感を増してきたウジュを、その最後の相手としてあてがうあたりも心憎い演出。壮絶な最期でした。でも気になるのは、登場人物の欄にはまだ残っていながらも、物語中には全く顔を出さないリリツの存在。え?どうなってるの?最終巻にきて、その実態が唐突に明かされる?それとももう、第一線は退いてるんだっけ?気になる…

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    2018年03月05日
  • 楊令伝 十五 天穹の章

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    衝撃の結末。何とも言えない喪失感。胸にぽっかり穴が空いたような。
    このシリーズの最大の魅力は「死に様」のカッコよさ。
    前作では男達が猛る炎のように命を燃やし果てていった。今作「楊令伝」はまるで一陣の風のように男達が散っていく。生き急いでいる若武者も、死に場所を探している歴戦の強者も。時には呆気ないと感じるほどに。
    楊令という英雄も彼が思い描いた国もまるで夢だったのではないかというほどに儚くて気高い。
    幼少時からその成長と過酷な運命を描き続けた作品のシンボル的キャラなだけに著者・北方氏も相当悩んだはず。
    このラストには賛否あるだろうが余りにも大きく孤高の存在になってしまった楊令に与えられた「安息

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    2018年02月25日
  • 岳飛伝 十五 照影の章

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    いよいよラスト3巻。大団円へ向けて静かに、でもダイナミックに、物語が動き始めています。登場人物が小粒になったって、くどいくらいに書き続けてきたけど、ふと気付いたのは、この大水滸伝は、当初から梁山泊に集った108人の猛者たちに、それぞれ死に場所を与える物語なんですね。いや薄々は感じてたけど、本巻ではいよいよコダイソウが旅立って、残すところあと数名。シシンが最後まで残ったのはまさかって感じだけど、彼にもきっと、ふさわしい死に場所が用意されているはず。岳飛伝というタイトルの割に、彼にはそれほど存在感がないのも納得。残り2冊。気合入れて読ませて頂きます。

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    2018年01月26日
  • 血涙(下) 新楊家将(ようかしょう)

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    削ぎ落としたコトバで語られてきた楊令伝。この血涙も栄と遼と楊家との戦。血って。人って。個性って。国って。

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    2018年01月21日
  • 楊家将(ようかしょう)(下)

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    闘うってことについて。いろんな角度から。はなしの入り方とかよかった。北方謙三さん、なめてた。すみません。カッケー‼︎

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    2018年01月05日
  • 岳飛伝 十四 撃撞の章

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    いよいよ残り巻数が少なくなってきました。で、今回の一番の見所は、やっぱり何といっても吹毛剣受け渡しのシーン。シシンとの邂逅も熱いし、そのあとのウジュとのやり取りも漢気でいっぱい。更に、最期にヨウレイの姿を見ることができたヤリツエツリとの対面にいたるまで、本当に素晴らしい章でした。あと、登場人物紹介を見ながら”あれ?ソウセイってどうやって逝ったっけ?”と思ってたら、なるほど、そういうことだったんですね。いつしかのテイテンジュを彷彿させる亡くなりかたで、これまたジンときました。ところで、リシュンはこれで最期なんですよね?ちょっと理解が追いつかず、最終的になぜ死に至ったのかがいまひとつピンときません

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    2017年12月16日
  • 破軍の星

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    北畠顕家のお話。若干20歳にして、時の足利尊氏が最も恐れた人物。

    何を思って、駆け抜けたのだろう。
    その胸からこぼれ落ちる思いを聞いてみたい。

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    2017年12月11日
  • 岳飛伝 十三 蒼波の章

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    リシュンが切ない。シシンとともに最古参で、いよいよ死に場所が与えられたかと思うたびに見事に切り抜けて、いよいよ第一線を外れ、赴いた先は想い人ある日本。せめてもの静かな余生かと思いきや、かの女性は既に亡いという。切な過ぎました。残すところ遂にあと4冊。中原の動きも活発になってきて、いよいよ大団円に向けての佳境といったところでしょうか。

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    2017年11月22日
  • 楊令伝 九 遥光の章

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    軍神・童貫死す。その時、楊令は涙を流していた。
    これまで梁山泊の好敵手そして最大の壁として君臨してきた漢の最期。
    持論だが「いい作品には魅力的な敵役が欠かせない」という考えを持っている。まさに童貫こそ最高の例。圧倒的な強さと時折見せる人間臭さ。楊令伝に入りさらにその人柄が深く掘り下げられていた。
    終わりの時を迎えようとしている宋国。
    密かに新たな動きを見せる李富と李師師。
    そして楊令の思い描く交易を中心とした国作りを始める梁山泊。

    一つの区切りであり、新章突入といえる第九巻。

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    2018年02月24日
  • 楊令伝 八 箭激の章

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    さらに激しさを増し、総力戦に突入した梁山泊VS禁軍の全面対決。
    闘いの中で成長していく若手将校たちの躍動、そして命を燃やす歴戦の戦士たち。
    途中、花飛麟と扈三娘の戦場のロマンスを挟みながらスリリングに展開していく第八巻。やはり熱い闘いこそ「大水滸伝」の真骨頂。
    一方で金国も南下し、宋国との戦闘状態に入り奥の手とも言える蕭挂材出撃の勅命が呉乞買から下される。
    いよいよ楊令と童貫の雌雄が決する時が近づいてきた。

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    2017年12月15日
  • 楊令伝 七 驍騰の章

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    ネタバレ

    ついに禁軍との全面対決が開始される。
    緒戦はカク瑾・花飛麟と岳飛の若手同士のぶつかり合い。呼延灼・史進はかつての姿を取り戻すかのように躍動し、楊令は騎馬隊を率いて十一万の敵陣を断ち割る奇策に出る。総帥・童貫は未だ動かず。
    そして呼延灼は息子・穆凌を救うため単騎で大軍を押し止め命を散らす。息子に授けたのは双鞭と父の不器用な愛。
    序盤からかなり目まぐるしい展開。スピード溢れる熱い闘いこそ北方水滸伝の醍醐味。
    趙安と呼延灼、両陣営とも核となる将軍を失い戦況はどう推移していくのか。そして童貫と楊令はどこで対峙するのか。
    読む手が止まりそうにない。

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    2017年11月13日
  • 三国志 4

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    三国志4

    曹操が戦死したと聞いた劉備が曹操は自分にとって玉を磨く砥石のような人だったという例えがとてもしびれました。

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    2017年11月12日
  • 楊令伝 五 猩紅の章

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    童貫率いる禁軍と方朧軍との最終決戦が濃密に描かれた前半の山場と言える第五巻。
    信徒の波を蹂躙していく童貫。その手足となり戦場を駆ける岳飛。決死の覚悟で智略を尽くす呉用。戦局は地獄の殺戮戦から精鋭部隊同士の手に汗握るぶつかり合いへ。
    これまでシリーズ通して憎まれ役・堅物だった呉用をここまで感情豊かに表現した北方氏の筆力は凄まじい。方朧という希代のカリスマに魅せられ、導かれるように変化していく姿が実に生き生きと描かれている。
    今後、梁山泊に戻った呉用がどうなっていくのかにも注目していきたい。

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    2017年12月28日