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南北の動乱が終息し、呉用は江南から救出された。金国では阿骨打が亡き後に呉乞買が即位し、国の体制を整えつつある。梁山泊は、制圧した地域を守りながら、来るべき宋禁軍との全面対決に向けて戦力を蓄えていた。候真は、黒騎兵を抜けて新たな任務に就く。一方、扈三娘は息子たちが消えたという報せを受けて洞宮山へ駆けつけるが、聞煥章の劣情渦巻く奸計に陥ってしまう。楊令伝、風雲の第六巻。
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Posted by ブクログ
『水滸伝』から続けて読んだので、最初はどうしても宋江たちの梁山泊と比べながら読んでしまいました。
でも、読み進めるうちに「これは同じ梁山泊でも、まったく別の物語なんだな」と少しずつ思うようになりました。
楊令が散り散りになった仲間たちをもう一度まとめていくところはやっぱり熱く、かつての梁山泊を知っているだけに、名前のある人物が出てくるたびに少し嬉しくなりました。
ただ、楊令は宋江の真似をするのではなく、自分なりにその先を考えていて、戦に勝つことより、「勝った後に何を作るのか」で悩み続ける姿がかなり印象に残りました。
後半になると戦より交易や国づくりの話が増え、『水滸伝』のような勢いを期待していると、正直少し長く感じるところもありました。
それでも童貫との戦いなど、ここまで読んできたからこそ胸が熱くなる場面は何度もありました。
最後まで読むと、志を受け継ぐというのは、同じことを繰り返すのではなく、自分の時代に合った形に変えていくことなのかもしれないと思いました。
15巻ずっと付き合ってきただけに、読み終えた時は達成感よりも、「もうこの梁山泊を見られないのか」という寂しさのほうが強く残るシリーズでした。
Posted by ブクログ
世代交代の時期なのだろう。
梁山泊が壊滅的な負けを蒙ってから10年。
公孫勝は自らが築き上げた致死軍を後進に譲り(上手い!)、戴宗も、もはや昔ほどには走ることのできない自分に気付く。
もちろん宋軍にも同じだけの時間は流れ、方臘との戦いを終えた童貫もまた、自らの老いに気付かざるを得ない。
しかし、再び楊令と対戦するという強い意志が童貫を支えているといえる。
翻って楊令は、閉じこもっていた硬い殻から少しずつ本来の姿を見せ始めたような気がする。
それがこの先の楊令にとって、いいことなのか悪いことなのかはまだわからないが。
心配なのは扈三娘。
この巻では扈三娘の真情は語られていないが、それは作者があえて書かないだけなのか、それとも扈三娘の心が死んでしまっているということなのか。
女性でありながら、男性のように生きてきた彼女は、自分の中の女性を認めて、許すことができるのか。
さて、そろそろ次巻くらいから、物語が大きく動き出すだろうか。
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