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宿敵・童貫を討ち、梁山泊は宋禁軍との闘いを終える。戦勝後に頭領の楊令が目指したのは、交易によって富む、小さく豊かな国の姿だった。その実現のため、梁山泊は、日本と遙か西域とを結ぶ交易路を開拓する。一方、金軍はついに開封府を陥して、宋王朝の廃止を宣言した。だがその時、李富は青蓮寺の拠点を江南に移し、李師師とともに新国家誕生に向けて動き始めていた。楊令伝、混迷の第十巻。
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Posted by ブクログ
『水滸伝』から続けて読んだので、最初はどうしても宋江たちの梁山泊と比べながら読んでしまいました。
でも、読み進めるうちに「これは同じ梁山泊でも、まったく別の物語なんだな」と少しずつ思うようになりました。
楊令が散り散りになった仲間たちをもう一度まとめていくところはやっぱり熱く、かつての梁山泊を知っているだけに、名前のある人物が出てくるたびに少し嬉しくなりました。
ただ、楊令は宋江の真似をするのではなく、自分なりにその先を考えていて、戦に勝つことより、「勝った後に何を作るのか」で悩み続ける姿がかなり印象に残りました。
後半になると戦より交易や国づくりの話が増え、『水滸伝』のような勢いを期待していると、正直少し長く感じるところもありました。
それでも童貫との戦いなど、ここまで読んできたからこそ胸が熱くなる場面は何度もありました。
最後まで読むと、志を受け継ぐというのは、同じことを繰り返すのではなく、自分の時代に合った形に変えていくことなのかもしれないと思いました。
15巻ずっと付き合ってきただけに、読み終えた時は達成感よりも、「もうこの梁山泊を見られないのか」という寂しさのほうが強く残るシリーズでした。
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