桜木紫乃のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
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読み終えて小説を書くってことは、ある真実に
たくさんの嘘を装飾して限りなく現実にみえる
虚構を作り上げることなのかなと思いました。
作家さん全てがこの方法で小説を書いている
訳ではないだろうけれど、少なくとも『砂上』の
作者である桜木紫乃さんは、話を生み出す際に
こんなふうに話を構築していく手法を取ることが
あるんじゃないかと感じました。
話の中で主人公に感情の薄さが武器になると
告げた編集者との出会いは主人公にとって
運命的に感じましたが、編集者には別の意図が
あって、主人公が自分に利する人間かどうかを
様子見するために網を張られただけと考えるのは
穿ちすぎでしょうか。
物語の中の主人公の主体性の無さぶりや、
編集者の突き放しっぷりに、返って体温や
人間味を感じました。
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Posted by ブクログ
本を開くと
細い枯れ枝の向こうに広がる青空
そして”そで”には力強くて優しい言葉。
『だいじょうぶ。
あななたちにはいまを乗り越える力があること、
わたしは知っているの』
「写真絵本」というのがぴったりな一冊。
軟らかい日差し、温もりを感じる写真と
桜木さんのことば。
優しく背中を撫でてくれているようで
そっと背中を押してくれているようで…
こころに残るフレーズを2つ。
今しかできないことー、いいえ。
今したたいことは、なに?
つよく生きる彼女が、思い出と連れそう日々と
上手に手をつなげますように。
いつか「つよく」から「つ」が抜けて、
「よく生きる」になります。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「二度目の恋」でらなく、「二周目の恋」って何? と思いながら手にとった。
恋愛小説のアンソロジー。
同じ人にもう一度恋をする、というより、過去の恋の色んなものを乗り越えて、振り出しに戻って新しい恋をスタートさせる、というイメージかな。だからといって、すべての話がそうとは決まっていない。
もうすでに「付き合ってる」ような感じだけど、明確にするために頑張る女子大生や、結婚を経験したのちに自分らしい恋愛をする女性。脱皮して一回り大きくなった人たちが出てくることは間違いない。
昔は居心地が良かったけど、新しい世界で生きていると、なんだか昔のことを違う視点から見られるようになっている、なんてことはよくある。憧れだったのか、恋をしてるふりをしていたのか、世間体を気にしていたのか。
登場人物たちは、縛られていた何かから放たれて過去を振り返らずに突き進んでいく。
一番良かったのは、一穂ミチさんの「カーマンライン」。空と宇宙の境界部分のことをカーマンラインというらしい。
時代設定が平成初期だけど、意外と良かったのが遠田潤子さんの「道具屋筋の旅立ち」。今も同じような男性はいるだろうな。どんな人もできるだけ自然な自分を出せる相手が何人かいるだけでずいぶん楽になると思う。
あとね、窪美澄さんって苦手かもって思ってたけど、ここでレズビアンの女性の話が出てきて、これが良かった。上手くどこがどう印象的だったのか分からいんだけど、幸せな気持ちになった。
目次
最悪よりは平凡 島本理生
深夜のスパチュラ 綿矢りさ
フェイクファー 波木銅
カーマンライン 一穂ミチ
道具屋筋の旅立ち 遠田潤子
無事に、行きなさい 桜木紫乃
海鳴り遠くに 窪美澄
そういえば、「フェイクファー」を読んでるとき、「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」の小説を思い出した。