桜木紫乃のレビュー一覧

  • 風葬

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    「ルイカミサキに行かなくちゃ」認知症を発症した母の呟きから、自分の出生の秘密を知ろうとする娘。
    海で亡くなった女子生徒を救えなかったという苦い思いを、定年後の今も抱えている元中学校教師。
    一つの歌ひ引き寄せられ二人が出会うとき、釧路と根室、ふたつの地を結ぶ因縁が明らかになる。

    拿捕、諜報船、抑留、遊郭・・・桜木さんの描く北の町の過去はいつも辛く、哀しい。
    生徒を救えなかったけれど最後まで教師を貫いた父と、教え子に自殺され、教師であり続けられなかった息子。
    書道教室を営む母と、それを受け継いだ娘。
    それぞれの親子関係が切ない。

    ラストシーン、涙香岬で何も知らされず海に花を手向ける娘が愛おしい

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    2017年08月13日
  • 風葬

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    複数の視点から物語が進み、徐々に話が絞られ核心に迫っていくスタイルの小説。書道教室を営む夏紀が、認知症の母の涙香岬というつぶやきをきっかけに、自分の生い立ちを探り始めるストーリーが主軸になっている。北海道東端の物悲しさが全体に漂った桜木さんらしい小説であった。たびたび視点が変わるので、通勤時にチョビチョビ読むのにはふさわしくない小説であった。

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    2017年05月08日
  • 風葬

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    母親の過去を知ろうとする女と、失意のうちに職を辞して父と暮らす男が忘れられていた事件の呪縛に囚われていく。サスペンス劇場ばりの筋立てだが、人物造形のうまさで読み応えあるハードボイルドになっている。

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    2017年02月05日
  • 誰もいない夜に咲く

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    北海道を舞台に描かれる男女の短篇集。
    桜木紫乃の作品には性に関する描写が多いように感じる。
    ただ、登場する女性たちは強い心を持っている。
    好きだったのは、「フィナーレ」と「根無草」。

    2016.10.28

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    2016年10月28日
  • 硝子の葦(新潮文庫)

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    釧路でラブホテル『ホテルローヤル』を営む幸田喜一郎が交通事故で意識不明になる。年の離れた妻・節子の平穏な日常にも変化が訪れる。女性の心の奥底をえぐるようなミステリー小説。
    主人公・節子をはじめ、何人かの女性が登場するが、表面的な姿と心に抱える闇の深さのギャップがえげつない。男たちの浅はかさや単純さがとても滑稽だ。美しい雪の白さに騙されてはいけない。積もればそれは凶器にもなる。

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    2016年08月10日
  • 氷平線

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    ホテルローヤルのほうが色艶があって心に染みたけども、華やかさのないシックな作風はすごく好き。文章に初々しさを感じた。夏の稜線がお気に入り。

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    2016年04月14日
  • 無垢の領域

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    桜木紫乃の作品は初作から全て読み続けているが、この作品だけは気に入らない。そういう結末だろうと途中で予測出来るし、もっと燃えるような男女の関係と人間関係の機微が描かれるものかと期待したのだが、見事に裏切られた。

    まったく普通の通俗小説というレベル。一体、どうしたんだろう。

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    2016年01月29日
  • ホテルローヤル

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    家人から読んでみる?と渡されて感想を聞かれたのだが・・・確かに、物語の舞台になっている釧路のうらぶれたもの悲しさには強烈なインパクトがあるし「それだけでは終わらないそれぞれの物語の主役が新たな世界の旅立ちを決断する話でもあるよね」と言ったところで家人は背中を向けていた(笑

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    2026年01月01日
  • 誰もいない夜に咲く

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    等身大の、生活に追われる庶民が未来も見えないような暗澹たる生活の中、一筋の光明を見つけるといった感じの短編集。「一緒にいればいるだけ、いい記憶も悪い記憶も増えて行くというのは思い違いだった。いい思い出は今を過ごすための貯金でしかなく、ふたりは記憶を引き出しては食いつぶす、夢みる貘だった。」(p53 海へ)、「後悔でも傷でも、いいんです。色鮮やかな記憶がないと、自分が死んだことにも気づかない一生になってしまう」(p164 風の女)

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    2015年12月06日
  • ワン・モア

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    物語を紡ぐことに
    長けていますね。

    桜木さんの作品の中では
    ふうわり優しく
    幸福な物語でした。

    爽やかな読後感を
    得られるかわりに、
    ズンとした重みやアクが
    ない軽めの感触。

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    2015年04月30日
  • ワン・モア

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    連作長編。

    北海道の離島で医師をしている美和から話が始まり、その友人の鈴音、鈴音の離婚した夫、それぞれに個性的に描かれています。

    ストーリーはどうと言う話でもないけれど、それぞれの視点で描かれた物語は共感できて、読後感もいいです。

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    2015年04月11日
  • 誰もいない夜に咲く

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    北海道の、しかも地方部に住む希望がない人たちを描いた短編集。
    本人がいくら頑張っても仕方がない状況に追い込まれたら、女より男の方が遥かに弱いということか。

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    2014年08月23日
  • 誰もいない夜に咲く

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    初めて読んだ桜木作品。どちらかといえば、社会的にはあまり恵まれていない男女の愛を描いた短編集。
    閉塞感を覚えるような陰鬱な話が多く、人間のダメな部分を書くのが上手な作家さんなのだなと感じた。
    「プリズム」なんて救いようがないし、「絹日和」の若い嫁なんて読んでてイライラして、ノブちゃんそいつとの結婚なんてやめちゃえと思った。
    「フィナーレ」と「風の女」がまだ希望が持てて好きかな。

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    2014年08月22日
  • ヒロイン

    購入済み

    ヒロイン

    何が言いたいのか、全くわからない本でした。話の展開の前後の脈絡もなく、いきなり変わり不自然でした。作者の意図がわかりませんでした。桜木紫乃の作品の中で最低の出来だと思います。こうにゅうをおすすめしません。お金と時間の無駄遣いです。

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    2023年09月23日