【感想・ネタバレ】ヒロインのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

桜木紫乃にハズレなし。
事件前の姿(想像)が、事件後変貌した後の姿に入れ替えることが出来ず、イメージが膨らみにくかったが…
みどり親子と交流していた時間が、好き。
ワンウェイの姿も、思い浮かばず…実写化で演じるとしたらだれなのか、まだ決められない。

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2024年05月10日

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自分の思いを持つことすら許されず、何かを信じることがどういうことなのか分からないまま、流されるように生きる。
この作者は、そんな人を目の離せないような危うい魅力を纏わせて描く。
そして、そういうあなたはちゃんと自分の意思を持って、何かを信じることができているのかと問われているような気になる。
親がつけてくれた名前があり、戸籍によって身元を保証されている。それだけで自分の居場所が守られていると疑わずにいるけれど、それは本当に間違いないんだろうか。
自分自身の手で得た居場所を、自分自身の手で捨て続けざるを得なかった主人公に、哀しみと、なぜか憧れのような、複雑な思いを感じてしまった。

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2024年04月16日

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ネタバレ

読み応えのある本だった
啓美にどんどん感情移入してしまっていた
逃げるばかりの人生の中で女の幸せも望んでしまう
それがどれだけ周りに迷惑がかかる事かも考えないといけない
引き返せる時はあった でも貴島の死によって引き返せなくなってしまった
どれだけ逃げても幸せにはなれない
せめて出所した後にジョーが待っていてくれたらなぁ
まことと子供にどんな形であれ再会できればなぁ…

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2023年12月17日

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教科書に載るほどの事件をモデルに書かれたことがすぐに分かります。
報道を知った時のショックもあったので、最初は思ったように読み進められませんでした。

最初から終わりに向かっているようなストーリーでした。
主人公に限らず登場人物は優しさや思いやりのようなものを見せるのですが、ギョッとする様な冷徹さや計算高さも併せ持っていて、そこが私的には人の味わい深さを感じました。

桜木紫乃さんの文章は私は好きですが、この本は桜木さんファンでも好き嫌いが別れそうだなと思いました。

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2024年05月05日

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渋谷駅毒ガス散布事件の実行犯「光の心教団」の貴島紀夫と当日一緒にいた教団の岡本啓美の17年にわたる逃亡記。

啓美は貴島と別れ一人で実父と再婚相手の住む新潟に行き、そこに匿ってもらい、再婚相手みどりの手助けにより容姿を変えます。

次は2000年、スナック梅乃でママの梅乃の実の孫娘であるジャーナリストの鈴木真琴の名をもらい鈴木真琴として店で働きます。
そこで中国人のワンウエイという男に啓美は出会います。

バレエ教室の教師である母親にバレエの英才教育を受けて育った啓美はそれが嫌で「光の心教団」に入信しました。そこで怠惰な生活を送るようになっていました。

そして啓美の母と父は離婚し、父は再婚しますが再婚相手のみどりと娘のすみれに暴力を振るうようになりました。

そして、スナック梅乃での生活。
ワンウエイとの逢瀬。
梅乃の死。
そして…本当に盛りだくさんな内容がまだまだ続きます。



地下鉄サリン事件を起こしたオウム真理教の事件を想像して読み始めたらこれは桜木紫乃さんによる新たな逃亡するヒロインの物語でした。


わたしの罪はー子を産んだこと。
わたしの罪はー生まれた子に名を与えなかったこと。
わたしの罪はー忘れられぬ男に出会ったこと。


逃亡生活でも、これだけの人生が生まれるものなのですね。

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2024年05月01日

Posted by ブクログ

見つかってほっとしたような、このまま山口一(このも偽名)の妻山口りりとして介護施設で働いて逃げ続けて欲しかったような…。
でもプロローグは捕まるところから始まっているからわかってはいたんだけど、どこでどうなってそうなってしまったのかがいろんな展開をしながら飽きずに興味深く読んだ。
教団に入ったことが罪なのか(バレエの英才教育を受けるも花開かず毒親の母に暴言吐かれ叔母に誘われて行ったセミナーでここが居場所だと思ってしまったのもわかる)
何も知らず貴島についっていって渋谷で毒をまいたのをあとから知ってそこから長い逃亡生活が始まる。
岡本啓美(本名)はすぐ出頭して事情を説明すれば良かったのか。
変に機転がきいて生き延びる生命力が強くて、強運だったのが災いしたのか幸いだったのか。
スナック”梅乃”で鈴木梅乃の孫の鈴木真琴として店のママをしながら暮らしていけてれば…
でも梅乃が癌で死んでから雲行きが…
ほんとうの孫の鈴木まことが(この人がなりすましを提案して祖母の梅乃も納得済みで匿ってくれていた環境)
指名手配犯の貴島と同棲して貴島が自殺しその遺体を解体し
実家に’梅乃”の床下に埋めたこと、死体損壊で(しかも指名手配犯を)これはじゅうぶん罪になるでしょ。
その後も中国人のワンウエイに熱をあげてからどんどん深みにはまって安住の梅乃を離婚した父親の再婚相手のみどりさんと異母兄弟のすみれに譲って、出ていくことに。
このみどりさんってのがすごく頭がいいといおうか処世術に長けていて”梅乃’を若い女性に人気のある店に変えていったそう。
「床下には配管工事とかの人を入らせないほうがいいですね」とあんにわかってる感じだし…
そうそう啓美の父親は離婚してみどりと再婚しすみれが生まれて平和に暮らしてると思いきや、すみれがバレエに興味を持ち始めたた途端、みどりやすみれに暴力を振るうようになった最低の男。後半ではみどりはやっと離婚ができてすみれのバレエの世界でいいとこまでいく。
山口はじめとなる男は啓美が自殺しようとしとこを助けてやった男性。
寡黙で素朴な男、昔の同僚のネズミ男が啓美の正体に気づいて賞金を山分けしようという誘いにも乗らず一生自分が守るって誓ってくてた男。
この男性の気持ちを思うと啓美はこの男に抱かれてる時も
ワンウエイのことを想っていたことが罪なのか、
ワンウエイの子どもを闇で産んで、すぐ(自分の戸籍はつかえないから)鈴木まことに託したのが罪なのか。
読み終えてどっと疲れたけど、もちろんオウムのことがヒントになったんだろうけど、いろいろ気持ちが揺さぶられた小説だわ。

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2024年04月14日

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初めは、宗教の本と思ったけど、読んでいるうちサリン事件を思い出した。17年間岡本裕美は名前を変え生き延びたがこんな人生があるのかと思った。愛する男に出会い、子供を産み、子供に名前がない,友人であったまことの思う人生に振り回されたような気もする、裕美は自分を隠すためには仕方がなかったにせよ、ずいぶん嫌な思いもし,悪いことをしていないような気がするけどいろいろな手助けをした、世の中の仕組み仕方がない。

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2024年03月28日

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読み始め、桐野夏生かと思ったよ。そんな感じだよね。OUTっぽい話も出てくるし。

全体的に面白いとは思うのだけれど、共感というか没入できないのは、
やっぱり、彼女が逃げている理由が理解できないから。
見つからなかっただけ・・・というのは分かるけれど、
事件から落ち着いたときに、自首することを考えると思う。

もっと分からないのは、まこと。
主人公は無罪だろうけれど、まことは完全に蔵匿罪にさらにさらにだし。

鈴木ルナちゃんは、ああって感じ。鈴木だし。
啓美が気付いているのかどうかは分からなかったけど、すごく鈍そうだから気づかなそう。

タイトルは、意味は分からなくはないけれど、ぜんぜん合ってないと思う。
桜木さん、「ラブレス」「ヒロイン」とか、いまいちのタイトルがたまにあると思う。

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2024年03月14日

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新興宗教の起こした白昼のテロ。
なにも知らないまま巻き込まれた末端信者が
長い逃亡生活の果てに見つけたものは…。

読み応えずっしり。
本人は勿論その周りの人びとそれぞれのその後が気になる。

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2024年03月11日

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逃亡劇ロードムービー。追い詰められた主人公の、捨て鉢で純粋で達観した生真面目さが好ましくて、着地点が気になって一気読みした。キャラ立ちしている登場人物の中でも、みどりすみれ母娘の逞しさが得体が知れなくて不気味で怖かったし、ジョーさんの弱さや不器用さが憐れで、報われない健気さに感情移入してしまった。

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2024年03月08日

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ネタバレ

面白かった。
最初が最後につながっていった。
サリン事件がモチーフなんだろう。
誰かになって逃げる。
こんな風に逃げ延びる事ができるのかと不思議に思う。

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2024年02月20日

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面白い。冒頭からあの事件をベースにしてはじまるので引き込まれる。が、新潟からは独自の物語としてスタートする。
後半は主人公の恋愛に感情移入できなかったためダレたが、自分のアイデンティティを紆余曲折しながらも生き延びる主人公が面白い。
親子関係の確執や救われたり救われなかったり。人生って面白い。
著者の独特な文体表現があって、一瞬読みながら?となるけど、読み返して意味がわかるのが、特徴的でいいムラ。

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2024年02月17日

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逃亡犯はこんな風にして助けられ、助けながら生きているのかも。
桐島聡の約50年の日常はどうだったんだろう。

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2024年02月15日

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17年間逃げ続けた逃亡犯。
17年間役を演じ続けたヒロインなんだろう。
みどりと梅乃の生き方が魅力的。
桜木紫乃ワールド大好き。

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2024年02月05日

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ネタバレ

オウムを彷彿とさせる宗教団体の犯罪に巻き込まれ指名手配までされた主人公の逃避行。名前を変え別人となって生きる主人公がどうも好きになれず、でも流されているようでしたたかに自分勝手に生きる彼女が気になって一気読み。スナックの梅乃さんの人生の終い方は素敵でした。
オザワミカさんの装画が素晴らしい。

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2024年02月04日

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オウム真理教の地下鉄サリン事件をモチーフに、指名手配された女性を描いた作品。

興味深くてズンズン読めた。

桜木さんの良さも存分に出ていて、とても良かった。
プロローグに結末を持ってくる構成がいい。

空想の物語はどこかふわっとして薄っぺらい印象になりがちだけど、今回の作品は実在の事件があるからリサーチした感じがして、物語に厚みがあるように感じた。

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2024年01月20日

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殺伐とした荒野のようだ。常に安息の地がない女の17年の物語。桜木ファンなので面白いのは大前提だが、ここまで実在の事件と登場人物をモデルにしているのならもっと社会派寄りにするか、いっそモデルはない方が頭を空っぽにして没頭できたような気がする。過去の名作揃いの桜木作品のなかでは個人的好き度は普通かなぁといったところ。とはいえ要所要所で鳥肌が立つくらい印象的なシーン、名台詞があって流石の流石だ。いつもながら逞しい女性陣が光っていた。

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2023年12月31日

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ぐいぐい物語の世界に引き込まれていきました。
それにしても、作者の描く男性はどうしようもなく弱くてマゾコンっぽい。
反して女性は逞しく強い。そして狡い。
空恐ろしい世界を垣間見た感じがした。

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2023年12月30日

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オウム真理教地下鉄サリン事件を基にした作品なのだろう。人は何かを信じることで救われるのか。信じるから足を掬われるのか。自分の芯を持てば、自分の好きなように生きられるのではないか。自分の生き方をいろいろと考えるきっかけになった。

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2023年12月23日

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ネタバレ

ヒロインが逃げるお話し大好き。

犯罪を犯した実行犯の信者の話は
まあありがちだけど
一般の信者のその後みたいなものは
あまり読んだことなかったから興味深かった。

なにもかも手放して出家したのに
そこから放り出されたらどうなるのか…

主人公は周りの人間にまだ恵まれていて
逃避行にそれほどヒリ付くものはなかったが
両親や子供との葛藤は読み応えあった。

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2023年12月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

超久しぶりに桜木紫乃、読み始めて何で今頃オーム真理教信者の話と思ったら、どうやら著者は女性の逃亡劇を書きたかったようだ、しかし女性の逃亡劇と言えば角田光代の「八日目の蝉」がある、それに比べるとどうだかなあという思いがある、それにこの物語まるで完結していないじゃないか、最後に男をダムに突き落とすぐらいの事はしてくれないと、完結しない物語は辛い、だからこの作者はフォロー対象外なのかもしれない.

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2023年12月09日

Posted by ブクログ

バレエってこんなにダイエットが大変なのか、母の記憶から逃れられないから逃げているのかな、と。
最後に見つかって良かったと思ってしまった。

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2023年12月01日

Posted by ブクログ

「桜木紫乃が描くオウム事件逃亡女性犯」ということで、もっとダークでノンフィクション的な内容を勝手に予想していたが、やはりそうではなかったです。
家族の愛情に恵まれず、逃げるように出家した女性が、意図せず逃亡犯となる。他人の名前で、血のつながりや縁のつながりの細い糸を紡ぎながら生きて行く。いつも冷え冷えとした心と、時に熱く思い焦がれる無口な男の存在。
社会からこぼれ落ちてしまった人々にも、縋りつかなきゃいけない大事なものがある。

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2024年05月11日

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また親ガチャ失敗の話かとうんざりしながら読み出したが、オウムと『八日目の蝉』を合わせたような話だった。
人気本なので人物もよく書けてるし、展開も面白かった。
あっさり読めた。

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2024年04月18日

Posted by ブクログ

読み応えのある一冊。
誰にも共感できないし、心のうちを理解することもできないけど、興味深く面白かった。

ただ個人的にグロい系が苦手なので一部そんな描写が出てくると印象が強すぎて本半分のイメージがそこに持ってかれてしまう。こういう内容は年に数冊しか読めないなぁと再認識。

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2024年03月23日

Posted by ブクログ

2023年初版。もちろん、オウム真理教の地下鉄サリン事件をベースにしたフィクション。17年に及ぶ女の逃亡劇。女たちが主役。母からの呪縛から逃れようと宗教に辿り着いた主人公が、指名手配を受ける。意図せぬ指名手配。流れ流れて17年。いろんな女たちに影響されながら生きる主人公。いつも怯えながら生きることは、どんなことなんだろう。先日、自ら名乗り出て死んだ桐島容疑者の心中は、どんなものだったのか。読後感は、ありきたりではありますが男は弱く、女は強いということでしょうか。

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2024年02月15日

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教団の幹部と行動を共にしていただけで、特別指名手配犯になってしまった啓美。逃亡生活の中でも誰かしら手を差し伸べてくれるのはすごいと思った。

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2023年12月16日

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'95年の地下鉄サリン事件から17年後に逮捕されたオウムの「走る爆弾娘」な菊池直子を連想せずにはいられないお話。

切ないし、救いがない。これもカルト宗教の負の側面の一つなのか。

桜木さんの筆力が発揮された作品でした。

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2023年12月15日

Posted by ブクログ

オウムにも彼女のように巻き込まれた女性がいたかもしれないな、と思う
行く先々で希望の光に会いながらも名前を変え逃げ続けた啓美がいつか啓美に戻れる穏やかな日が来ますように

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2023年12月12日

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オウム真理教の地下鉄サリン事件を模した話。宗教の洗脳に人生を壊された主人公。きっと現実でもこんな人は何人もいる。

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2023年12月05日

購入済み

ヒロイン

何が言いたいのか、全くわからない本でした。話の展開の前後の脈絡もなく、いきなり変わり不自然でした。作者の意図がわかりませんでした。桜木紫乃の作品の中で最低の出来だと思います。こうにゅうをおすすめしません。お金と時間の無駄遣いです。

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2023年09月23日

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