【感想・ネタバレ】ヒロインのレビュー

あらすじ

世間を震撼させた白昼のテロ事件から17年。
名を変え他人になりすまし、"無実"の彼女はなぜ逃げ続けたのか?

1995年3月某日。渋谷駅で毒ガス散布事件が発生。実行犯として指名手配されたのは宗教団体「光の心教団」の幹部男性と、何も知らずに同行させられた23歳の信者岡本啓美(おかもとひろみ)。この日から、無実の啓美の長い逃亡劇が始まった。他人を演じ続けて17年、流れついた地で彼女が見つけた本当の"罪"とはいったい何だったのか――。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

サイン会で買って2年半ぐらい積んでたけど7月に文庫化するようだから慌てて読んだ。
積んでたのを後悔するぐらい面白かった。

訳も分からないまま追われる身になった主人公。
周りに気づかれるのではないかと常にビクビクしながら暮らしていくのは息が詰まりそうになった。
とはいえ優しい人や変わった人もいて教団にいた時より幸せだったのではないかと思えるほど。
色んな人と出会って別れていくなかでどんどん本来の自分がなくなっていく虚ろさもあり読むのが止まらなかった。
なぜこうなってしまったのか、いつまでこうしていくのか自問する主人公はそのまま読者の自分にも返ってくる感じがした。
夢中で読んだけど、読後感は手からするりと物語が落ちていく感覚があった。
良かったのになんかうまく言語化できないのがもやもやする。

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2026年05月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

重くて心にのしかかるが一気読みだった。
結末がプロローグにあり、読み終えてまたプロローグに戻った。誰が通報したのかわからないが、わたしはやはりシンジなのではないかと思った。
毒ガス散布事件にとどまらず、死体遺棄も、戸籍売買にも関わり、育てられない子どもも産み、罪に罪を重ねる女だと思った。どうせそう生きるのならワンウェイと一緒になってほしかった。
まことは自分から近づいたから置いておくとしても、みどりとすみれは啓美に出会ってしまってよかったのだろうか。とはいえみどりも誰の子か分からぬ子を産むような人間だから啓美と変わらぬような人なのか。当てがないといっても、みどりとすみれに迷惑をかけたくないと啓美は思っているのに、しばらく居座り続けたのはなんだか所詮そういう人間なのだなと残念だった。自分のせいで他人の一生を狂わせるかもしれないのに、それがどれほど恐ろしいことか分からないのだな。啓美本人は、母親や教団、貴島によって人生を狂わされた身だから、他人の一生を狂わせることに抵抗や罪悪感はないのだろうか。
みんなどこか必ず毒を持って生きているのだな。人間ってそんなもんなのか?
啓美は確かに毒ガス散布事件の犯人ではないが、逃げたところから始まる罪は、やはりいくら逃げても罪で、罪からは逃れられない、いつかは見つかるのだと改めて思った。そういう人間は本当の幸せは味わえないのだろう。罪の世界で生きる者同士が関わり合い、罪を止められず、罪が連鎖し生き延びるしか生きる道はないのかな。
それから、すみれの退団で花束贈呈をした鈴木ルナちゃんという子は、鈴木真琴の娘では?という感想を読んでなるほどと思った。啓美の娘だもの、バレエの素質があるのか。
桜木紫乃さんの作品にはやはり北海道が出てくるのだなと思った。物語の主格ではないのでちょっとおまけ感が否めないが。

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2026年08月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

桜木紫乃さん流のシンデレラストーリーだと思った。

逃亡の中、心の寄る辺になる友人達が出来て、大好きな男に出会い、大好きな男の子供を産み、愛を注ぎ守ろうとしてくれる男に出会う。
流されるように逃げ続けた主人公が最後は留まることを決める。警察に見つかったあと、どうなったのか・・・・・・自分の人生を半ば諦めたような受け入れたような主人公の覚悟の中に強い気持ちが見え、決して最悪な最後になることはないと思った。

写真館での話では「もしかしたら」「もしも」の世界線を想像して泣いてしまった。

母親との電話のシーンや「まこと」との産む産まないの会話も良かった。

桜木紫乃さんの暗喩や表現がとても好きだが、今回はストーリー重視。それでも常に読者の想像をかきたててくれる。読んでいると脳みそが文字になっていない文章や場面を常に補完する作業に勤しんでくれる。それがとても心地いい。

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2026年06月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

Audibleで聴了。
ひろみは、根は善良なんだとおもう。
死体遺棄と損壊はしたけど、殺人はしてない。
すみれへのDVの時とか、ジョウさんが口封じを仕掛けた時とか、誰かを痛みから助けることはしたけど、痛めつけることはしてない。

鈴木まことの娘は、なんでルナちゃんなんだろう、月なのか?

だんだん関西弁が抜けていくのが上手いなと思った

プロローグがエピローグで、各エピソード終わりの年齢を言うからうっかり年齢を重ね過ぎそうになったけど、子どもを産んだ時、若くはないけど、そんなに高齢出産でもない、同年代くらいだ。

逮捕されたのは40歳、逃亡してたのは17年。
長いけど、人生はまだ半分だ。
逮捕時器量良しみたいだから、世間を騒がせるだろうし、鬼神町のまことちゃんはひろみだったってバレるだろうけど、みどりの店になって客層が変わっているからどうにか風化させられそうな気がする。

キジマの手記は、本当に捨ててしまったんだろうか。
被害者達には知る権利があると思うけど、ひろみの罪は、キジマを突き出さなかったことで、教団のことは知らなかったんだからどうしようもないんだろう。

次は、誰かの望むヒロインを演じるのではなく、ひろみを生きるんだろうか。
まだ40歳、長いな

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2025年08月09日

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ネタバレ

面白かったです。入信していた教団がおこした事件の実行犯にされてしまった女性の逃亡生活を描いたお話です。色々な人との出会いと別れ、良いことが起これば、悪いことも起こる、でき過ぎた展開にならないところが面白かったです。最初実行犯にされてしまった時に自首して状況を警察に説明したほうがよいのでは?とは思いましたが、実行犯にされてしまう怖さ、捕まる怖さは分かります。

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2025年03月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

幼いうちからバレエ教室を経営している母親にバレエを叩き込まれていたが才能がなかった啓美は叔母の薦めでカルト集団に入った。毒親から逃れ洗脳されてる環境が平穏だった日々が、ある時毒ガス事件の実行犯について行っただけで追われる身になった。すぐ出頭すれば大した罪にならなかっただろうに、転々として生活を続けていく。離婚して別の家庭を持っていた父親のところで腹違いの妹に会ったり、別の名前を名乗って孫娘になりすましたり、身元の知れない男に惚れたり、共感できないし、嫌な気持ちになるのだが続きが気になり読んでしまった。

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2025年03月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

はからずも追われる身となった女性の半生を描いた作品。
オウム真理教と地下鉄サリン事件をモデルにしているようでした。
新興宗教や技能実習生、中国残留孤児、家庭内暴力など、いろいろな問題が盛り込まれていました。
スナックで働き始める頃までは、みどり・すみれ母娘との出会いなど面白く読んだのですが、ワンウェイが出てきたぐらいから、彼のどこがいいのか理解できず、読むのがスローペースになりました。
ただ、おそらくワンウェイが自分の意思で啓美のもとに戻らなかったのではないみたいだったのはよかったです。

貴島解体の場面は酷くて少し読み飛ばしてしまいました。ここで、まことが触れていた小説は桐野夏生氏著作の『OUT』だと思いますが、そちらも同じく解体のシーンは読み飛ばしたので、またか⋯感がありました。

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2026年07月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

もしやこれはあの事件……?のあの容疑者がモデル……?と序盤で察知。解体のところは無理すぎて飛ばし読み。終盤作者の創作が色濃くなっていき段々尻すぼみな感じだった。結末もそれでいいの……か?序盤は★4、終盤は★2。間をとって総じて★3。

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2025年07月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ヒロイン/桜木紫乃さんは初めて読む著者ですが、ワンパターンではなく面白い。
どんな風にしたら不幸になるのか、自分で選択してしまったら後に戻れないが本で読むと体験できる。
<書評より>
世間を震撼させた白昼のテロ事件から17年。 
名を変え他人になりすまし、“無実”の彼女はなぜ逃げ続けたのか?    
 
1995年3月某日。渋谷駅で毒ガス散布事件が発生。実行犯として指名手配されたのは宗教団体「光の心教団」の幹部男性と、何も知らずに同行させられた23歳の信者岡本啓美(おかもとひろみ)。この日から、無実の啓美の長い逃亡劇が始まった。他人を演じ続けて17年、流れついた地で彼女が見つけた本当の“罪”とはいったい何だったのか――。

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2025年05月25日

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