桜木紫乃のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『ラブレス』に圧倒されて即借りた、直木賞受賞作。ラブレスほどではなかったけど、釧路の潰れたラブホテルにまつわる群像劇ということでしみじみ読めました。
短編集となっており、その中に先生と女子高生の話が一篇あった。この二人の話には一切ローヤルが出てこないためふんふんと読み飛ばしてしまい後からはっ!?と気付いたんだけれど、他の話のどこかでローヤルが潰れるきっかけになった心中事件、というのが出てきていて、1回だけ教師と生徒、という表現があったためこの二人か!!と。先生は尊敬する校長と妻に20年不倫をかまされており、JKは家がめちゃくちゃで一家離散から行くところがなくなり、、、という話。その短編自体は、釧路行きの切符を買って2人で遠くに言っちまおうぜ的に終わって、次の話にすっと移るので一瞬流してしまっていたけれど、まさか心中していたとは。。。『ラブレス』でも奪われた子が演歌歌手として大成するという、なかなかなサプライズがオチとして待っていたけれど、今回もおうぅう、となりました。気付いてよかった、巧いねまったく。 -
Posted by ブクログ
読み始めてすぐ、これは他人の話じゃ済まされないな、と身構えました。
親の老い、介護、夫婦やきょうだいの距離感が、特別な事件ではなく「よくある現実」として静かに迫ってきます。
自分は男ですが、やはり妻や娘など、女性への負担が多いと感じ、ゆかえない夫、息子になってはいけないと、気が引き締まるおもいでした。
誰も極端に悪くないのに、少しずつ噛み合わなくなる感じがリアルで、読んでいて何度も息をつきました。
淡々としすぎて盛り上がりに欠ける章もあり、もう一歩踏み込んでほしいと思う場面もありましたが、それでも読み終えると、「家族をどう畳むか」という問いが自分の問題として残ります。 -
Posted by ブクログ
ネタバレはからずも追われる身となった女性の半生を描いた作品。
オウム真理教と地下鉄サリン事件をモデルにしているようでした。
新興宗教や技能実習生、中国残留孤児、家庭内暴力など、いろいろな問題が盛り込まれていました。
スナックで働き始める頃までは、みどり・すみれ母娘との出会いなど面白く読んだのですが、ワンウェイが出てきたぐらいから、彼のどこがいいのか理解できず、読むのがスローペースになりました。
ただ、おそらくワンウェイが自分の意思で啓美のもとに戻らなかったのではないみたいだったのはよかったです。
貴島解体の場面は酷くて少し読み飛ばしてしまいました。ここで、まことが触れていた小説は桐野夏生氏著作の『OUT』だと思いますが、そちらも同じく解体のシーンは読み飛ばしたので、またか⋯感がありました。