谷から来た女

谷から来た女

1,800円 (税込)

9pt

「わたしの背中、こわいですか」気高く生きる女との邂逅を描いた大人の物語

アイヌ紋様デザイナー・赤城ミワ。
彼女といると、人は自分の「無意識」に気づいてしまう。
自分の気持ちに、傷ついてしまう――。
そして、彼女は去ってゆく。忘れられない言葉を残して。

桜木紫乃の真骨頂、
静かに刺してくる大人の物語。

(収録作)
「谷から来た女」…2021年。大学教授の滝沢は、テレビ局の番組審議会でミワと出会う。大人の恋愛を楽しむ二人だったが…。
「ひとり、そしてひとり」…2004年。アクセサリーショップとセクシーパブで働く千紗は、夜のすすきのでデザイン学校の同期・ミワと再会する。
「誘う花」…1999年。教育通信の記者・譲司は、取材で出会ったミワの弟・トクシがいじめられていることに気づく。
「無事に、行きなさい」…2015年。レストランシェフの倫彦は、ミワとの将来を信じながらも、どこか遠さを感じている。
「谷へゆく女」…1982年。母を亡くした中川時江は、高校卒業と同時に、文通相手の赤城礼良を頼って北海道へ向かう。
「谷で生まれた女」…2023年。北海道テレビプロデューサーの久志木は、ミワのドキュメンタリーを撮影するが…。

...続きを読む

詳しい情報を見る

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

谷から来た女 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    やっぱり大好きです桜木紫乃さん。
    冷たくもとれる言葉の紡ぎ方がたまらない。
    特に強い女の人に痺れます。
    でも、強いって褒め言葉じゃなかったんですね…

    0
    2025年04月13日

    Posted by ブクログ

    民族とか出自とかでなくその人の生き方や生き様を見て判断してその判断を信じて流されずに自分の進む道を考えていかないとと思った。
    桜木ワールド好き。

    0
    2024年11月18日

    Posted by ブクログ

    1人のアイヌの女性をめぐり時代ごとに人々が翻弄され、成長する物語。
    上手にアイヌの文化が盛り込まれていると感じた。
    登場人物たちが作品と出会った時の感動を読者である私もヒシヒシと感じた。

    0
    2024年08月17日

    Posted by ブクログ

    自分では経験していないことについて、想像することはできたとしても。経験した人と全く同じように感じることはできない。
    昔、阪神淡路大震災で多くの友人が被災して、ほとんど被害を受けなかった私は罪悪感のようなものをずっと感じていて、そのことをふいに思い出した。
    本当の意味で理解できないのに理解できていると

    0
    2025年07月09日

    Posted by ブクログ

    北海道出身の桜木紫乃さんならではの作品ですね。

    アイヌの血をひくアイヌ紋様デザイナー赤城ミワに関わった人たちの目線で描かれる6編の連作短編集。

    最初の『谷から来た女』では大人の恋愛が描かれており、赤城ミワという才能もあり、頭も良い凛とした女性にとても惹きつけられました。

    アイヌの事は詳しくない

    0
    2025年06月11日

    Posted by ブクログ

    桜木紫乃さんの描写力に唸ってしまう。
    アイヌ出身の赤城ミワについて彼女を知る人たちが語る六つの連作短編。ミワという女性の像が徐々に浮き彫りにされていく。

    谷に生まれ育ったミワは札幌でアイヌ紋様デザイナーになる。"ミワ・ライン"と呼ばれる独特な曲線と鮮やかな赤が彩る物語。桜木紫乃

    0
    2025年05月23日

    Posted by ブクログ

    アイヌの文化に触れたのは学生時代に訪れた北海道のアイヌ村以来皆無。部落差別という言葉は聴いたことはあっても、自分からは最も遠いところにあり恥ずかしながら関心も興味もなかった。
    差別や偏見、生き辛さを自然体で跳ね除け、誇りを持って生きる主人公のしなやかさが魅力的。アイヌのアートに触れてみたくなった。

    0
    2025年05月20日

    Posted by ブクログ

    アイヌの血を引くミワと、その周囲の人々の関係性からなる短編連作。
    関わる人に、消化しきれない何かを残していくような、凛々しいミワが印象的。

    0
    2025年02月20日

    Posted by ブクログ

    アイヌ民族の赤城ミワをめぐる6遍の物語。
    登場人物はミワの立ち居振る舞いやストレートな言葉によって、自分の感情の気づきを得る。
    始めのほうは、民族問題というテーマを扱っている恋愛小説かと思っていたけど(★3)、最後の2遍が特にアイヌ民族を深掘りしているように感じた(★4)。

    責任を取りたくないから

    0
    2025年01月22日

    Posted by ブクログ

    こんなうだるような暑い最中に読んだとしても、一瞬で冬の北海道に降り立ったような空気感に染めてしまう桜木さんの作品。北海道と孤高の女を書かせたら右に出るものはいない作者だが、今作はアイヌ民族の血を引き、アイヌ紋様のデザイナーとして活躍する赤城ミワが主人公。語彙力のなさを承知で言うと、なんかカッコ良かっ

    0
    2024年09月22日

谷から来た女 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

文春e-book の最新刊

無料で読める 小説

小説 ランキング

桜木紫乃 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す