桜木紫乃のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
シリアスな人間ドラマでありミステリであり、素直に面白い小説だった。
とある事情により幼い頃から知っている、父親ほどの年齢のラブホテル経営者・喜一郎と結婚した女・節子。彼女は元上司である澤木と結婚前から交際していて、結婚後も途切れてはいなかった。
夏のある日喜一郎が交通事故に遭い昏睡状態に陥る。看病が続く日々の中、節子は短歌会の仲間である倫子が抱える家庭の事情に巻き込まれる。
そして喜一郎の事故から数日後、節子の実家であるスナックで爆発事件が起き、一体の女性の遺体が発見される。
“身体は繋がっても、心が繋がることはない”そういう孤独が漂う小説。
節子はその生い立ちから気が強く男に頼ることはな -
Posted by ブクログ
北海道を舞台にした7編の短編を集めた作品。デビュー作を含む単行本『氷平線』と通じる設定のものが多く、いい意味でトーンも似ていた。
静かに運命を受け入れる諦めと、ひっそりと生きながらも芯の強さをもつ女性。対する男性は、女性に寄生しすることしかできない意気地なしがしばしば登場する。
タイトルは演歌のようで、これにはちょっと苦笑い。桜木紫乃じゃなかったら買わないな。でも、不幸を乗り越えてさらりと進んでいく女性の底力に支えられて、中身には演歌ほどの湿り気はない。
耐え忍ぶ姿を、涙ながらにじくじく描いていたら、自分とは考え方も生き方も異なる人たちの登場する作品に、こんなにも強くひきつけられることはな -
Posted by ブクログ
「オレは精神異常やない。道徳と善悪をわきまえんだけや。」
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1979年(昭和54年)
大阪の阪央銀行北畠支店に1月26日、猟銃を持った男が押し入り、支店長ら2人を射殺したうえ、客と行員多数を人質にして立てこもった。通報で駆け付けた警察官2人も射殺された。男は二昼夜にわたって立てこもり、香川から出てきた母親の説得にも応じない。28日午前8時41分、機動隊員が現場に突入して犯人を射殺し事件は解決する。
犯人は無職、花川清史、三十歳。
その後 人質となった行員たちの証言から、犯行の残虐さと異常さが明らかになる。しかし、花川の死亡により犯行の目的や動機は謎のままとなる。