桜木紫乃のレビュー一覧
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読み始めはずーっと曇天。曇っていて今にも雨が降り出しそうで…そこから雲ひとつない青空に向かっていく、そんな連作だったように思う。
医療に携わる人びとと、命。
うまくいきそうでいかない、素直になれない、それでも前を向いて歩いていく。
桜木紫乃さんの他の本も読んでみたいと思った。Posted by ブクログ -
紗弓の、言いたいことをすべて口にすると却って傷ついてしまう癖は子供のころから直っていない。思いはできるだけ仕舞っておきたい。信好といるとそれができた。そしてまさにこの、過剰な言葉を欲しない生活の静かな幸福感が、母に上手く説明できないのだった。
「わたし、お母さんのことたぶん嫌いなの」
言ってしまう...続きを読むPosted by ブクログ -
静かに話が進む連作短編集。人の生命が物語の中心ななるので、特に大きな出来事などがなくても、内容に深みがあり素敵なお話だと思いました。一話ごとでは余韻を持たせる終わりかたでしたが、最終話で綺麗にまとめてあるので、そこもよかったです。星4にちかい3です。Posted by ブクログ
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まさに“男の美しさ”
ゴミ溜めのようなところで育った男が闇の帝王に
まで成り上がる、劇画のような世界観
まったくカタギじゃないのに女たちは皆、彼の危険な香りを意識し繋がる姿を想像する
表紙の森山大道先生の写真が雰囲気にぴったり
ハマるPosted by ブクログ -
釧路を舞台に死んだ義父の残した夢の後を生きるような莉菜。裏社会を支配しながら影山の血をひく武博を政治家にするため手を回しクールに生き抜く。この目的のためには手段を選ばないところ、そして垣間見える優しさが人として哀しい。
ラストの引き際は本当に見事。Posted by ブクログ -
ミステリ色強めの長編作品。
オホーツクの岬。
寒くて暗くて、悲しい。
真実を明らかにすることだけが正しいとは限らない。
そっと、そのまま、閉じ込めたまま自然に還す。
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映画脚本家の夢を追う信好は定職に就かず、看護師の妻の紗弓と2人暮らし。
紗弓は
義母の距離
子供を望むこと
実母との確執
などに悩む
夫婦や家族の形を考えさせられる
家族には色々な形があってよい
色々なことを乗り越えてつくられていく
人への思いも様々で正解はないPosted by ブクログ -
北海道から沖縄へと流れ着いたツキヨは、元歯科医の万次郎、青い目をしたヒロキと出会う。希望を持たない三人は、どこへ向かうのか…。直木賞作家が沖縄を舞台に描く挑戦作。
いつも北海道が舞台の桜木作品なので、その真反対の沖縄に違和感を覚える。それでも男はやっぱり欲望まみれで、女はしたたかに生きる。Posted by ブクログ -
スラスラ読みやすい桜木紫乃をイメージして
読み進めると、あれ?となりながらも
どうなっていくのかが気になっていく。
登場人物の女たちが
これからどうなっていくのか
気になったままラスト
こんなラストもまた良いPosted by ブクログ