桜木紫乃のレビュー一覧

  • 無垢の領域

    Posted by ブクログ

    桜木さんらしい抑えた筆致は林原兄妹と秋津夫妻が出会ったことで、何かしら不幸なことが起こることを最初から予感させる。信輝、伶子、龍生の悩み揺れる心理描写に、いつ不幸が起こるのかと身構えながら読んでいる部分がありました。若干引っ張りすぎで冗長かなとも思えますが、1か所だけ純香の視点を入れたのは効果的だったと思う。彼女の才能が明らかになった時点でオチは予測できたけど、これから先、どうするのかなと余韻を持たせる終わり方だった。

    0
    2016年05月31日
  • 誰もいない夜に咲く

    Posted by ブクログ

    北海道を舞台にした7編の短編を集めた作品。デビュー作を含む単行本『氷平線』と通じる設定のものが多く、いい意味でトーンも似ていた。

    静かに運命を受け入れる諦めと、ひっそりと生きながらも芯の強さをもつ女性。対する男性は、女性に寄生しすることしかできない意気地なしがしばしば登場する。

    タイトルは演歌のようで、これにはちょっと苦笑い。桜木紫乃じゃなかったら買わないな。でも、不幸を乗り越えてさらりと進んでいく女性の底力に支えられて、中身には演歌ほどの湿り気はない。
    耐え忍ぶ姿を、涙ながらにじくじく描いていたら、自分とは考え方も生き方も異なる人たちの登場する作品に、こんなにも強くひきつけられることはな

    0
    2016年05月17日
  • 無垢の領域

    Posted by ブクログ

    大人の男と女、ある時は自ら共鳴し、そしてある時はすれ違う。そんなどうしようもない、滑稽ですらある交わりが一人の純粋無垢な女性を媒介にして饒舌に語られる。ちょっとした心の揺らぎや迷いを掬い上げる言葉の数々が鋭く迫ってくる。

    0
    2016年04月17日
  • 硝子の葦(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    かなりよい。好き。
    しかし、旦那殺しって、あんなに簡単に行くものなのかな?w
    子供から大人まで・・・女はコワいね、ってお話w

    0
    2016年04月09日
  • ワン・モア

    Posted by ブクログ

    安楽死事件を起こして離島に飛ばされた女医の美和と、友人で開業医の鈴音。二人の女性を中心に、孤独な人生を過ごす人々の絆と再生の物語。
    連作短篇集なので、主人公がバトンタッチするように変わっていく。個人的に、『おでん』のトキワ書店店長・亮太の恋の行方が心配で心配で。強く相手を想うことってやっぱり大切だと思った。ちゃんと『サトウ シオ』になって安心した。

    0
    2015年11月01日
  • 誰もいない夜に咲く

    Posted by ブクログ

    桜木さんの作品には
    いつも北海道の荒涼とした景色があります。

    そしてその景色の一部となる
    登場人物たちは
    あまりにリアルでウェットで
    物悲しいです。

    人の深淵さ、なんて私には
    到底分からないし語れない。
    でもこの短編集には
    潮風をまとったような
    人たちの孤独が見えます。

    中国人の妻を迎えた
    牧場の男の話が一番好みでした。

    0
    2015年09月14日
  • 硝子の葦(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ひとの繋がりの空虚さと尊さ。節子は強い。拒まず受け入れ、でも芯は失わない強さ。
    ホテル経営者の男性と、母子二代で彼と関わる女性と。かなしい強さ。

    0
    2015年07月25日
  • 誰もいない夜に咲く

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    桜木紫乃作品2冊目。
    「ホテルローヤル」を読み、桜木紫乃作品を毒破してみようかなっと思い、夏カドフェスにも取り上げらた、この本をチョイス。
    ホテルローヤルより、湿気を帯びた暗さがある作品。
    特に最後の話は、主人公の父親と母親との夫婦の愛情が理解できない。
    父親が友人(というか、仕事関係の人)に、妻を抱くことをお願いするのは、いくらお金が絡んだとはいえ、わからない。
    私の思考がまだまだ、餓鬼なのかな?

    0
    2015年10月04日
  • 誰もいない夜に咲く

    Posted by ブクログ

    寂寥を北海道の風景に重ねて暗くもからっと描いた作品。寂しさに胸を締め付けられつつ、女たちの強さと欠落に引き込まれた。

    0
    2015年06月28日
  • 誰もいない夜に咲く

    Posted by ブクログ

    著者作品も順不同にて数冊目。悲しみを心の奥底に秘めながらも、強い意思の女性力を描ききる各短編。行き詰まりとさまよいの、、このゾクゾク感が堪らない!。解説がこりゃまた絶品♪。

    0
    2014年08月11日
  • 誰もいない夜に咲く

    Posted by ブクログ

    ダメな男の話ばかりで、「世の中に、普通の男はいないのか?」と叫びたくなる。
    女性の方が、ずいぶんまともでしっかりしている。

    0
    2014年04月09日
  • ホテルローヤル

    Posted by ブクログ

    ラブホテルを取り巻く人たちの短編集。
    廃墟になった「ホテルローヤル」から始まり、時代を遡っていく構成。

    釧路という地域、ラブホテルという空間、どうしようもない人間性、その他様々な要素が組み合わさって唯一無二な空気感を作り上げている。ひとつの短編だけホテルローヤルでてこないなって思ったけど、みなさんの感想を眺めてて、そういうことか!ってなった。2周目は最初とは違った味わい方ができそうだ。

    個人的に、「セイコーマート」や「中島公園」という北海道な言葉があって嬉しかった~

    0
    2026年09月11日
  • ヒロイン

    Posted by ブクログ

    厳しい母親の下で育てられた啓美の逃亡=母親の呪縛、教団の曖昧さ、覚えなきテロの指名手配そして、自らの人生を。
    名前と生活の場を変えながら生きる啓美の思いがリアルに迫る。ヒロインと言う題名がプリンシパルを目指した啓美の幼少期の名残の様で切なかった。

    0
    2026年09月01日
  • ホテルローヤル

    Posted by ブクログ

    『ラブレス』に圧倒されて即借りた、直木賞受賞作。ラブレスほどではなかったけど、釧路の潰れたラブホテルにまつわる群像劇ということでしみじみ読めました。

    短編集となっており、その中に先生と女子高生の話が一篇あった。この二人の話には一切ローヤルが出てこないためふんふんと読み飛ばしてしまい後からはっ!?と気付いたんだけれど、他の話のどこかでローヤルが潰れるきっかけになった心中事件、というのが出てきていて、1回だけ教師と生徒、という表現があったためこの二人か!!と。先生は尊敬する校長と妻に20年不倫をかまされており、JKは家がめちゃくちゃで一家離散から行くところがなくなり、、、という話。その短編自体は

    0
    2026年09月01日
  • ラブレス

    Posted by ブクログ

    一番最初に受ける百合江さんの印象は、読み進めると180度くらい変わる。すごくたくましいと思った。
    辛いこと、やりきれない思いもたくさんしているけど、悲しいだけの物語ではなかった。分からないけど私には、百合江さんは自分の人生を生ききったように思えた。

    0
    2026年08月27日
  • ヒロイン

    Posted by ブクログ

    特別指名手配された岡本啓美の十七年にもわたる逃亡劇が描かれています。そのもとになった事件が、地下鉄サリン事件を思い起こす事件でした。

    罪という罪はないのだから、はじめから自首すればよかった話ではあるのかもしれません。それでも、自分の置かれた状況がさっぱりわからないままでは、逃げられるうちは逃げて、そのままになってしまう気持ちもわからなくはなかったです。

    現実にも、有名な指名手配犯は何人もいます。彼らは、どんな気持ちで、どんな逃亡劇を繰り広げているのでしょう。

    0
    2026年08月27日
  • 人生劇場

    Posted by ブクログ

    何かを成し遂げたわけではないけど懸命に生きている人生が描かれた話。
    昭和の北海道。次男に生まれただけで長男とはちがう扱いを受ける。伯母の旅館で育つ。憧れの職業を目指し家を出て修行。挫折。また弟子入り。
    上手くいきそうでいかない。それでも自分の感情に素直に生きて進んでいく。
    家族には理解されないし本人の考えも浅い。周りに助けられてなんとか生きていく様に目が離せない。

    0
    2026年08月24日
  • ワン・モア

    Posted by ブクログ

    人生を振り返ると、

    「あの時、ああしてなかったら。」
    「あの時、あと少しだけ辛抱してたら。」

    まさに“ワンモア” を願ってしまったが故の後悔は山ほどあるけど。

    でも、
    それを「起こるべくして起こってしまったこと」として前を向ける強さを持っている人が、
    きっと自分も、自分の大切な人をも幸せにできる人なんだと思いました。

    欲張りな後悔マンには響きまくる一冊でした。

    0
    2026年08月23日
  • 情熱

    Posted by ブクログ

    最後の作品からとっただけなのだろうか?なぜこの作品が[情熱]なのかがよくわからない。
    [らっきょうとクロッカス]が好きかなぁ⁇あとはあまりピンと来なかった。

    0
    2026年08月23日
  • ホテルローヤル

    Posted by ブクログ

    ホテルローヤルというラブホテルにまつわる短編集。全て繋がっていて解説を読んでわかることもありました。

    0
    2026年08月13日