桜木紫乃のレビュー一覧

  • それを愛とは呼ばず

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    かなり前から気になっていた本。
    やっと読めた。初めての桜木紫乃さんの小説。

    愛するっていろんな形があるなぁと。
    正しいかどうかはおいといて。
    だから、それが愛なのかどうか、他人が決めるのは違うと思った。

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    2025年09月24日
  • 情熱

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    ネタバレ

    北海道在住の作家さんということで手に取った一冊。タイトルから恋愛ものかと思ったら全然違った。登場人物は還暦前後の人たち。若い頃の情熱と大人の情熱は意味や形がちがう。ただ、フィクションだからこそ、もう少し熱い展開があっても良かった。

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    2025年09月23日
  • 情熱

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    「生き惑う大人たちの物語」という帯に惹かれて手に取ったのだけど、思っていたよりも上の年齢の設定(50〜70代)だった。
    歳を重ねていくことは当然老いていくことなんだけど、決してそれだけじゃない。色々ひっくるめてみると、そんなに悪くないよねって思わせてくれる本だった。
    6つの短編のうち、気に入ったのは「ひも」。老人ホストなんてものがほんとにあるの?と思わず検索してしまった。ありました!シニアホストとかジジホスって言うらしい。どんな感じか、外からちょっと覗いてみたいような…
    ホストクラブの話はそんなに出てこないのに、設定が妙に気になってしまった。 

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    2025年09月23日
  • 情熱

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    「兎に角」と「グレーでいいじゃない」が好き。大波乱が起きる恋愛小説もいいけれど、ひたひたする静かな心の動きを丁寧に描く小説もいい。

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    2025年09月22日
  • 家族じまい

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    印象に残る作品だった。

    横暴な父が妻を殴ってしまったが、妻は叩かれたことすら忘れてしまって救いなのか罰なのか…の話を聞いて、その面だけ見たらボケてしまった妻を1人で支える辛さみたいなものを感じるのに、その父に育てられた娘から見たら「苦労話をうまく丸めて,いい話にすり替えようなんてーー」という風に捉えられることに驚いた。
    妻を世話している一面からしか見ていないからすごく可哀想に見えるけど、それまでの経緯をずーっと見てきた娘視点だとこんなにも見え方が変わるんだなと…。

    この夫婦の周りの視点しか無いところが想像の余白があって面白かった。

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    2025年09月20日
  • 青い絵本

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    北海道を舞台に描かれた5つの短篇集

    絵本作家の母、彼女とは血の繋がりもない。父とは音信不通なのに、人生の岐路には、いつも横に彼女は寄り添ってくれた…

    旅の誘いを受け、再会した彼女は…余命いくばくもない。彼女の望み、絵本『あお』の構想を深め合う……青、蒼、葵、碧

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    2025年09月20日
  • ホテルローヤル

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    ホテルローヤルというタイトルで、背表紙にはその名前のラブホテルが舞台の小説だと書いているのに、最初の話でそのホテルが廃墟になってて、おぉ?と思った。
    そしたら時間が逆行していった。

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    2025年09月20日
  • 蛇行する月

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    ネタバレ

    東京で生活をしている順子を中心に、6つのそれぞれの女性の物語が描かれている。こじんまりと生活している順子は同級生や母親に、自分は幸せだと伝えるが、実際の生活を見るとそのギャップがある。読んでいくうちに順子は心から自分が幸せだと思って生活しているし、背負うものもたくさんあることに気付く。会話も年が経つ事に変化があって面白い。何より順子の純粋さに憧れる。

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    2025年09月05日
  • ホテルローヤル

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    ネタバレ

    ラブホテルが題材になっている短編小説。どの話にも繋がりがあって、読んでいくうちにその繋がりが見えて面白い。同じラブホテルを舞台にしているのに、その時代によって全く違った印象になっている。1つのところを舞台にしているけれど、物語は人の数だけあるんだなと思った。

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    2025年09月05日
  • 情熱

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    短編集。文学的な言葉を紡ぐ表現が癖になる作家。そして人間の愛おしく駄目な部分を繊細に情緒豊かに表現できる作家。素晴らしい。

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    2025年09月02日
  • 情熱

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    気負いなしでさくっと読める短編集。
    中でも面白かったのは「ひも」
    朗人(あきひと)をろーじんと読ませて、元老人ホストクラブのホストで会話のセンスもあって、清潔感があって適度におしゃれ、気配りもできて節約しながら美味しい料理も作ってくれて掃除もして季節の花も飾ってくれて、こんなおじいちゃんとなら血縁関係になくても一緒に住みたいかも。
    でも、どちらかがボケたら出ていくってそんなぁと思ったよ。

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    2025年08月29日
  • ホテルローヤル

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    連作短編集。饐えた匂いを味わさせようとした話と思う。中でも『本日開店』の奥さん、『星を見ていた』のおばさん、は性生活含め饐えた凄みを放出していると思う。

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    2025年08月22日
  • 情熱

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    全部で六話ある、この6話が情熱と思った。60代70代でも体の動きは鈍いが(元気な人もいる)心の中の情熱はある。私は人と考え方が違うのか年寄りの情熱と思ったけど。

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    2025年08月16日
  • 情熱

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    50代から70代、熟年から老境にさしかかる男女の胸の内を乾いた文章で淡々と描く6つの物語。

    桜木さんの文章は相変わらず好きだ。
    ただ、どの話の主人公もあまりにも枯れすぎていて(これが分別?)同世代の自分としてはこんなもの?という印象も。
    それでも、「家族じまい」に出てきた紀和と漆原の10年後「グレーでいいじゃない」はしみじみ良かったし、「らっきょうとクロッカス」も好き。

    「ひも」で美容師がする朗人の娘の話の意味が今ひとつわからなかったのは私の読解力のなさだろうか。全体的に含みがありすぎて曖昧なまま終わる話が多くて戸惑った読後。雰囲気は嫌いじゃないんだけどね。

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    2025年08月13日
  • 情熱

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    「兎に角」
    「スターダスト」
    「ひも」
    「グレーでいいじゃない」
    「らっきょうとクロッカス」
    「情熱」
    6話収録の短編集。

    ある程度の年齢を重ねた大人たちの物語。

    若かりし日の激情は鳴りを潜め、凪のような静寂な日々を送る中で微かに残る情熱。

    人生の酸いも甘いも嚙み分けて来た過去に想いを馳せ、今を生きる彼等への愛おしさが募る。

    どの物語も脳内に映像が浮かんだが、”ボケたら関係解消"が条件の70代ホストと美容師の日常を描いた「ひも」はオチまで含め秀逸。

    純粋に人を信じ、相手を思いやる関係性に胸を打たれた。

    諦観の先に光を感じる読後。

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    2025年08月10日
  • ヒロイン

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    ネタバレ

    もしやこれはあの事件……?のあの容疑者がモデル……?と序盤で察知。解体のところは無理すぎて飛ばし読み。終盤作者の創作が色濃くなっていき段々尻すぼみな感じだった。結末もそれでいいの……か?序盤は★4、終盤は★2。間をとって総じて★3。

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    2025年07月31日
  • 家族じまい

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    認知症になった女性の娘2人、義弟嫁、姉etc目線で話が進んでいく。

    夫だから家族だから…といって何でもかんでも言い合えるわけではなく、伝えたい言葉を飲み込んでしまうこともある。

    次女は自分に役割が与えられたことに浮き足立って張り切る。確かに頑張っているけど、なんだか空回っている印象。
    夫は善良で優しく、外から見れば好印象しかないけど、妻からすれば何かが満たされない要因でもある。良い人なだけに余計しんどいだろう。

    長女は冷静なのはいいけど、もうちょっと寄り添う姿勢を見せてくれたらいいのにと思う笑

    認知症云々の話というより「夫婦」についての物語であるように感じた。

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    2025年07月28日
  • 情熱

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    本作で「ひも」がいちばん情熱から遠い話でありながらも、糖尿病で74才のひも生活の朗人の達観した感じが心地良い。
    その他の年配の男女が漠然と抱える焦りや、燃え残った情熱のやりどころに悩む姿は、読んでいてあまりすっきりしなかった。
    情熱というタイトルたけど…。

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    2025年07月27日
  • 家族じまい

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    桜木紫乃さんの著書は初めて読みました。
    私の母親も認知症だったため、他の家族の介護とはどういうものなのかが気にり、読みました。
    妻が認知症になった老夫婦とその家族や周囲の女性5人の視点で物語が進みます。
    介護、認知症はやはり多くの周囲の人に多大な影響を及ぼすもので、楽しい話ではないですね。
    最後まで読んで、「家族じまい」というのはそういうことなのかぁと納得。
    また、最後の登美子のお話を呼んで人たち、なんとなくホッとしました。

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    2025年07月21日
  • ホテルローヤル

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    2013年上半期直木賞受賞作。
    群像劇ではあるが、それぞれの関わりがもっとあれば良かったのに…と思う。

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    2025年07月19日