桜木紫乃のレビュー一覧

  • ホテルローヤル

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    連作短編集。饐えた匂いを味わさせようとした話と思う。中でも『本日開店』の奥さん、『星を見ていた』のおばさん、は性生活含め饐えた凄みを放出していると思う。

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    2025年08月22日
  • 情熱

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    全部で六話ある、この6話が情熱と思った。60代70代でも体の動きは鈍いが(元気な人もいる)心の中の情熱はある。私は人と考え方が違うのか年寄りの情熱と思ったけど。

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    2025年08月16日
  • 情熱

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    50代から70代、熟年から老境にさしかかる男女の胸の内を乾いた文章で淡々と描く6つの物語。

    桜木さんの文章は相変わらず好きだ。
    ただ、どの話の主人公もあまりにも枯れすぎていて(これが分別?)同世代の自分としてはこんなもの?という印象も。
    それでも、「家族じまい」に出てきた紀和と漆原の10年後「グレーでいいじゃない」はしみじみ良かったし、「らっきょうとクロッカス」も好き。

    「ひも」で美容師がする朗人の娘の話の意味が今ひとつわからなかったのは私の読解力のなさだろうか。全体的に含みがありすぎて曖昧なまま終わる話が多くて戸惑った読後。雰囲気は嫌いじゃないんだけどね。

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    2025年08月13日
  • 情熱

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    「兎に角」
    「スターダスト」
    「ひも」
    「グレーでいいじゃない」
    「らっきょうとクロッカス」
    「情熱」
    6話収録の短編集。

    ある程度の年齢を重ねた大人たちの物語。

    若かりし日の激情は鳴りを潜め、凪のような静寂な日々を送る中で微かに残る情熱。

    人生の酸いも甘いも嚙み分けて来た過去に想いを馳せ、今を生きる彼等への愛おしさが募る。

    どの物語も脳内に映像が浮かんだが、”ボケたら関係解消"が条件の70代ホストと美容師の日常を描いた「ひも」はオチまで含め秀逸。

    純粋に人を信じ、相手を思いやる関係性に胸を打たれた。

    諦観の先に光を感じる読後。

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    2025年08月10日
  • ヒロイン

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    ネタバレ

    もしやこれはあの事件……?のあの容疑者がモデル……?と序盤で察知。解体のところは無理すぎて飛ばし読み。終盤作者の創作が色濃くなっていき段々尻すぼみな感じだった。結末もそれでいいの……か?序盤は★4、終盤は★2。間をとって総じて★3。

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    2025年07月31日
  • 家族じまい

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    認知症になった女性の娘2人、義弟嫁、姉etc目線で話が進んでいく。

    夫だから家族だから…といって何でもかんでも言い合えるわけではなく、伝えたい言葉を飲み込んでしまうこともある。

    次女は自分に役割が与えられたことに浮き足立って張り切る。確かに頑張っているけど、なんだか空回っている印象。
    夫は善良で優しく、外から見れば好印象しかないけど、妻からすれば何かが満たされない要因でもある。良い人なだけに余計しんどいだろう。

    長女は冷静なのはいいけど、もうちょっと寄り添う姿勢を見せてくれたらいいのにと思う笑

    認知症云々の話というより「夫婦」についての物語であるように感じた。

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    2025年07月28日
  • 情熱

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    本作で「ひも」がいちばん情熱から遠い話でありながらも、糖尿病で74才のひも生活の朗人の達観した感じが心地良い。
    その他の年配の男女が漠然と抱える焦りや、燃え残った情熱のやりどころに悩む姿は、読んでいてあまりすっきりしなかった。
    情熱というタイトルたけど…。

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    2025年07月27日
  • 家族じまい

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    桜木紫乃さんの著書は初めて読みました。
    私の母親も認知症だったため、他の家族の介護とはどういうものなのかが気にり、読みました。
    妻が認知症になった老夫婦とその家族や周囲の女性5人の視点で物語が進みます。
    介護、認知症はやはり多くの周囲の人に多大な影響を及ぼすもので、楽しい話ではないですね。
    最後まで読んで、「家族じまい」というのはそういうことなのかぁと納得。
    また、最後の登美子のお話を呼んで人たち、なんとなくホッとしました。

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    2025年07月21日
  • ホテルローヤル

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    2013年上半期直木賞受賞作。
    群像劇ではあるが、それぞれの関わりがもっとあれば良かったのに…と思う。

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    2025年07月19日
  • ホテルローヤル

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    短編で読みやすいと思うのだけど、ラブホテルがテーマだからかなんとなく全体的に陰鬱な雰囲気があって(それが良さでもあるんだけど、私には合わず)、なかなか読む手が進まなかった。短編の構成はとても面白かったけど、物語が全体的にさらっとぼやっとしてて、行間を読む力が乏しいせいか物足りなさを感じた。直木賞という期待もあったせいかな。

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    2025年07月15日
  • 人生劇場

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    救われない猛夫の一生を綴った物語。確かに思い通り行かなかったり、挫折することもあったり、家族とも上手く行かなかったり、騙されたりと色々あったのだが、戦中、戦後を駆け抜け平成まで生き抜けたのは勝ち組ではないかと思う。

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    2025年07月13日
  • 人生劇場

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    ネタバレ

    あーあ。途中までは主人公のこと応援していたのに。妻に暴力を振るいだしてからがひどい。とある北海道の男の一代記。桜木さんの御父上がモデルだというのはホテルローヤルが出てきたあたりで「ハッ!」と気が付いた。昭和の悪いところを煮詰めたような男女の有様に心が痛くなったり怒りに震えたり失望でガッカリしたり、読むのがしんどい時もあったが読み応えはあった。でもこんな主人公では読者からの共感や応援は得られないだろう。彼に関わらければ女性陣にも違った人生があったのを思うと疫病神とすら思ってしまった。なので感動はしなかった。

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    2025年06月30日
  • ホテルローヤル

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    ホテルローヤルというラブホテルを取り巻く人々のストーリー。それぞれが短編なので、読みやすいです。ストーリーを読み進めると過去にさかのぼっていくのが、面白かったです。
    桜木紫乃さんの作品を初めて読んだのですが、空気感を描くのがとても上手な作家さんだなと思いました。

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    2025年06月28日
  • 緋の河(新潮文庫)

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    思っていたよりもずっと前向きで暗くなりすぎなくて良かった。
    オネエさんの典型的なイメージの主人公ではある。

    なんだかんだでマウントの取り合いなので、これ以上はいいかな。
    後続の話があるらしいけど、私が私が!! のタイプの主人公はしんどい。

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    2025年06月27日
  • 星々たち 新装版

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    気持ちの良い話しではない。一人の女性の一生か半生を他人の視点を元に描いていて読み応えはある。読み応えでも・・ないか、人生を描いてる割には重くもない。終始、客観的なのだ。千春もやや子も、そして通り過ぎていった方々も。星々たちというタイトルの意味は分からなかった。

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    2025年06月23日
  • 俺と師匠とブルーボーイとストリッパー

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    あの冬の1か月、たしかに僕らは家族だった。

    「あんた、葬式来る?」博打うちだった父の訃報を聞いても、キャバレーの下働きで糊口をしのぎ、廃屋のような寮に帰って寝るだけの章介の生活は何も変わらなかった。しかしこの年末は、キャバレーに出演する3人の芸人が、1か月共に寮で暮らすという。手品ができないマジシャンに女言葉の男性歌手、年齢不詳の踊り子。苦労の多い人生を送りながらも毎夜フロアを沸かせる3人に囲まれ、やがて章介は「淋しい」という感情を思い出していく――。舞台で出会った4人の共同生活が、1人の青年の人生を変えてゆく。
    『家族じまい』『ホテルローヤル』の桜木紫乃が贈る、著者史上一番笑って泣ける”家

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    2025年06月06日
  • 人生劇場

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    終始陰鬱なストーリー展開と主人公の猛夫に対する不快感とで読み進むのが苦痛なほどでした。
    桜木紫乃さんの暗いストーリーは好みなのですが、お父様の人生、ご両親の人生を描いたホテルローヤル、ラブレスに連なるこの本作は誰にも共感できず。
    生家で親に疎まれて育ったとは言いながら母親の姉である叔母に愛されて幼少時から引き取られて育ったと言う生育環境下でなぜにここまで?と言う思いでいっぱい。

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    2025年05月26日
  • 氷平線

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    桜木さんの描く道東の景色は結構好きで。乾いた夏の牧場。深く深く雪に静められる各々の家。雪の閉塞感と除雪はそこに住んでる人のあらゆるものを狭くする。からこそ家族、同じ土地に住んでる人大事であり、鬱陶しい。
    そんな、家族の6編。地方のどこにでもある人々だが、その人々が北海道の大地で生きている。広い北海道だが閉塞感は半端ない。
    人は置かれた場所で生きるのか、置かれた場所に変化をつけるのか。逃げ出すのか。
    なかなか、奥深い。だから桜木さんの物語は読後、閉塞感から逆に抜け出せる

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    2025年05月25日
  • ヒロイン

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    ネタバレ

    ヒロイン/桜木紫乃さんは初めて読む著者ですが、ワンパターンではなく面白い。
    どんな風にしたら不幸になるのか、自分で選択してしまったら後に戻れないが本で読むと体験できる。
    <書評より>
    世間を震撼させた白昼のテロ事件から17年。 
    名を変え他人になりすまし、“無実”の彼女はなぜ逃げ続けたのか?    
     
    1995年3月某日。渋谷駅で毒ガス散布事件が発生。実行犯として指名手配されたのは宗教団体「光の心教団」の幹部男性と、何も知らずに同行させられた23歳の信者岡本啓美(おかもとひろみ)。この日から、無実の啓美の長い逃亡劇が始まった。他人を演じ続けて17年、流れついた地で彼女が見つけた本当の“罪”と

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    2025年05月25日
  • ワン・モア

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    ネタバレ

    ・「子犬を飼いませんか。ラッキーカラーの赤じゃなく、白衣の白なんですけれど」  子犬、と語尾を上げたきり赤沢が黙り込んだ。寿美子はどこから説明しようかと考えあぐね、ひとまず「できれば一緒に」と付け足した。赤沢が大きく息を吸い込む気配。さぁ何から説明しよう。何と言ってこの男を手に入れよう。  里親の条件どおり、幸せになる。決めた。  いい夢は、これからだ──。

    ・柿崎美和医師
    「鈴音はわたしよりもあんたよりも長生きする。わたしがさせる」

    ・柿崎美和医師
    あなたに支えてほしいのは、彼女の気力です。志田さんが支えてくださらなければ、どんな治療も効果が出ない。

    ・解説
    ここには、死ぬということ、

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    2025年05月18日