桜木紫乃のレビュー一覧

  • 硝子の葦(新潮文庫)

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    シリアスな人間ドラマでありミステリであり、素直に面白い小説だった。

    とある事情により幼い頃から知っている、父親ほどの年齢のラブホテル経営者・喜一郎と結婚した女・節子。彼女は元上司である澤木と結婚前から交際していて、結婚後も途切れてはいなかった。
    夏のある日喜一郎が交通事故に遭い昏睡状態に陥る。看病が続く日々の中、節子は短歌会の仲間である倫子が抱える家庭の事情に巻き込まれる。
    そして喜一郎の事故から数日後、節子の実家であるスナックで爆発事件が起き、一体の女性の遺体が発見される。

    “身体は繋がっても、心が繋がることはない”そういう孤独が漂う小説。
    節子はその生い立ちから気が強く男に頼ることはな

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    2016年07月17日
  • 無垢の領域

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    桜木さんらしい抑えた筆致は林原兄妹と秋津夫妻が出会ったことで、何かしら不幸なことが起こることを最初から予感させる。信輝、伶子、龍生の悩み揺れる心理描写に、いつ不幸が起こるのかと身構えながら読んでいる部分がありました。若干引っ張りすぎで冗長かなとも思えますが、1か所だけ純香の視点を入れたのは効果的だったと思う。彼女の才能が明らかになった時点でオチは予測できたけど、これから先、どうするのかなと余韻を持たせる終わり方だった。

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    2016年05月31日
  • 誰もいない夜に咲く

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    北海道を舞台にした7編の短編を集めた作品。デビュー作を含む単行本『氷平線』と通じる設定のものが多く、いい意味でトーンも似ていた。

    静かに運命を受け入れる諦めと、ひっそりと生きながらも芯の強さをもつ女性。対する男性は、女性に寄生しすることしかできない意気地なしがしばしば登場する。

    タイトルは演歌のようで、これにはちょっと苦笑い。桜木紫乃じゃなかったら買わないな。でも、不幸を乗り越えてさらりと進んでいく女性の底力に支えられて、中身には演歌ほどの湿り気はない。
    耐え忍ぶ姿を、涙ながらにじくじく描いていたら、自分とは考え方も生き方も異なる人たちの登場する作品に、こんなにも強くひきつけられることはな

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    2016年05月17日
  • 無垢の領域

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    大人の男と女、ある時は自ら共鳴し、そしてある時はすれ違う。そんなどうしようもない、滑稽ですらある交わりが一人の純粋無垢な女性を媒介にして饒舌に語られる。ちょっとした心の揺らぎや迷いを掬い上げる言葉の数々が鋭く迫ってくる。

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    2016年04月17日
  • 硝子の葦(新潮文庫)

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    かなりよい。好き。
    しかし、旦那殺しって、あんなに簡単に行くものなのかな?w
    子供から大人まで・・・女はコワいね、ってお話w

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    2016年04月09日
  • ワン・モア

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    安楽死事件を起こして離島に飛ばされた女医の美和と、友人で開業医の鈴音。二人の女性を中心に、孤独な人生を過ごす人々の絆と再生の物語。
    連作短篇集なので、主人公がバトンタッチするように変わっていく。個人的に、『おでん』のトキワ書店店長・亮太の恋の行方が心配で心配で。強く相手を想うことってやっぱり大切だと思った。ちゃんと『サトウ シオ』になって安心した。

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    2015年11月01日
  • 誰もいない夜に咲く

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    桜木さんの作品には
    いつも北海道の荒涼とした景色があります。

    そしてその景色の一部となる
    登場人物たちは
    あまりにリアルでウェットで
    物悲しいです。

    人の深淵さ、なんて私には
    到底分からないし語れない。
    でもこの短編集には
    潮風をまとったような
    人たちの孤独が見えます。

    中国人の妻を迎えた
    牧場の男の話が一番好みでした。

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    2015年09月14日
  • 硝子の葦(新潮文庫)

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    ひとの繋がりの空虚さと尊さ。節子は強い。拒まず受け入れ、でも芯は失わない強さ。
    ホテル経営者の男性と、母子二代で彼と関わる女性と。かなしい強さ。

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    2015年07月25日
  • 誰もいない夜に咲く

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    ネタバレ

    桜木紫乃作品2冊目。
    「ホテルローヤル」を読み、桜木紫乃作品を毒破してみようかなっと思い、夏カドフェスにも取り上げらた、この本をチョイス。
    ホテルローヤルより、湿気を帯びた暗さがある作品。
    特に最後の話は、主人公の父親と母親との夫婦の愛情が理解できない。
    父親が友人(というか、仕事関係の人)に、妻を抱くことをお願いするのは、いくらお金が絡んだとはいえ、わからない。
    私の思考がまだまだ、餓鬼なのかな?

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    2015年10月04日
  • 誰もいない夜に咲く

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    寂寥を北海道の風景に重ねて暗くもからっと描いた作品。寂しさに胸を締め付けられつつ、女たちの強さと欠落に引き込まれた。

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    2015年06月28日
  • 誰もいない夜に咲く

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    著者作品も順不同にて数冊目。悲しみを心の奥底に秘めながらも、強い意思の女性力を描ききる各短編。行き詰まりとさまよいの、、このゾクゾク感が堪らない!。解説がこりゃまた絶品♪。

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    2014年08月11日
  • 誰もいない夜に咲く

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    ダメな男の話ばかりで、「世の中に、普通の男はいないのか?」と叫びたくなる。
    女性の方が、ずいぶんまともでしっかりしている。

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    2014年04月09日
  • 谷から来た女

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    もともとアイヌ民族の迫害が理解できていないため、理解が難しかった。人はそれぞれ色々な背景を背負っている。隠せることと隠せないこと。主人公は敢えて背中にアイヌ民族の証を彫り込んで立ち向かっていく。現代でもそんな偏見が存在しているのか?アイヌ民族というバックボーンが主人公に必要なのか分からなかった。

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    2026年05月02日
  • 谷から来た女

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    ネタバレ

    アイヌの血をひく女性デザイナーを題材(モデルとなった方がいるそう)とした小説。桜木さん『ラブレス』のころ~直木賞前くらいまでは結構好きだったけど、ここ最近は感性が変わったか合わなくなってきてしまっている。しばらく作品を追うのをやめるかもしれない。

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    2026年04月23日
  • 人生劇場

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    生きている充実感が欲しくて好き勝手して、妻子を殴ったり借金をこしらえたりして家族を苦しめる。1ミリも共感出来ない。充実感が欲しいだとお〜それが全ての免罪符になるのか。ただの飽き性、欲望に流されてるだけやろ。全部自分の責任やのに、周りが理解してくれないと暴力を振るう。なんなんコイツ。ちょっとでも他人を理解しようとは思わなかったのか。へんこな男の一生を読まされた感じでした。
    あんまり感動出来なかったな。

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    2026年04月20日
  • 二周目の恋

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    恋愛小説アンソロジー
    一穂ミチさんが好きだから買ったやつ。やっぱり一穂ミチさんのカーマンライン最高だった。辛い…。
    遠田潤子さんのやつが恋愛というか、まぁ恋愛なんだけどトラウマ刺激系で顔を顰めながら読んだ。どれも良かった

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    2026年04月06日
  • 青い絵本

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    絵本と言うと子供とおとなの関係での話しと思いきや、ほぼ人生の終盤の哀歌を絵本と共に語る、みたいな感じでした。ややことか美弥子とか桜木紫乃さんの作品、よく出てくるなあみたいな。

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    2026年04月02日
  • 蛇行する月

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    女のグループは本当に不思議なもので、
    嫉妬と妬みと憧れと同調と愛情で 形作られてる。

    高く、どこまでも高くペラペラなプライドだったかと思えば、 低く果てしない分厚いプライドだったり…
    とにかく 女は難しい&面白い。

    そして本文の男の頼りなさといったら!もう。

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    2026年04月01日
  • ラブレス

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    人生が交差していくタイプは読みなれなかったけれど、序盤の百合江の生い立ちから引き込まれた。百合江の人生は暗いことばかしなのに、重たくならずに読めた不思議。ただ目の前の1日をやることをやって過ごす。生きるとはこういうことなのかな。

    個人的にはハギの弱さ、隠すことも上手くなさそうな純朴さがいちばん胸が苦しくなった。

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    2026年03月29日
  • 誰もいない夜に咲く

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    ネタバレ

    すうっと心に溶かされていくように読んだ。良い作品だったと思うけれど、あまり印象に残らない。あとあと、ふとしたときに思い出しそうな、どこか諦めの混じった薄暗いお話でした。女一人で着付師として自立を決意する「絹日和」が一番好きです。

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    2026年03月23日