誰もいない夜に咲く

誰もいない夜に咲く

550円 (税込)

2pt

親から継いだ牧場で黙々と牛の世話をする秀一は、三十歳になるまで女を抱いたことがない。そんな彼が、嫁来い運動で中国から迎え入れた花海とかよわす、言葉にならない想いとは――。(「波に咲く」)寄せては返す波のような欲望にいっとき身を任せ、どうしようもない淋しさを封じ込めようとする男と女。安らぎを切望しながら寄るべなくさまよう孤独な魂のありようを、北海道の風景に託して叙情豊かに謳いあげる。

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誰もいない夜に咲く のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    北の大地に生きる強く逞しい女達の浮き沈みある人生模様を描く桜木紫乃さんの傑作短編集。桜木さんの描くヒロイン達はみんな迷いがなくきっぱりとしていますよね。自らの下した決断に責任を取り後悔せずに今を懸命に生きている男以上の力強さを感じます。みんな十分に聡明で賢いのにどうして自堕落な甲斐性の無い男達に惚れ

    0
    2019年06月07日

    Posted by ブクログ

    桜木紫乃シリーズもこれで一旦休憩にしようと思う。『ホテルローヤル』よりはこちらが好みかも。
    「誰に何を言われても構わないと思ったら、怖いことなんかなくなる。人は逃げてもいいんだって、」風の女より
    「石のような頑固さが敵を作り、あくの強さは根強い支持者を生んだ」絹日和より

    0
    2017年07月09日

    Posted by ブクログ

    壮絶なのに醒めている。不思議な印象が残る作品群。
    全て北海道の街が舞台の短編集。
    雄大で美しい風景…ではなくて、過疎が進んだ雪深い田舎や、寂れた漁師町、うらぶれた夜の街、などが主な舞台で、だからこそ寒々しくてリアル。

    桜木紫乃さんて直木賞をとった時に実家がラブホテルだったって言ってて気になってたけ

    0
    2015年07月16日

    Posted by ブクログ

    寄せては返す波のような欲望に身を任せ、どうしようもない淋しさを封じ込めようとする男と女。
    安らぎを切望しながら寄るべなくさまよう孤独な魂。
    とても素敵な角川の紹介文、引用させていただきます。
    そんな人々の“どうしようもなさ”と“それでも生きていく姿”を、北海道の風景に託して叙情豊かに描き出す七つの短

    0
    2025年11月28日

    Posted by ブクログ

    7つの短編集
    どの話も女が強かに生き抜いている
    男に騙され流されているようで、実は自分の足で踏ん張って生きている女達
    行ったことのない北海道の情景が目に浮かぶような文章はさすがです
    これぞ桜木紫乃って感じ♪

    北海道を描き続けている桜木作品はどれも似ていて飽きちゃう?って方もいるけど
    わたしはこのま

    0
    2025年11月07日

    Posted by ブクログ

    寒い土地、
    荒波、
    雪の白に覆い尽くされる大地。
    人の噂が広がる界隈
    そして、寂れゆく街
    そんな土地でのさまざまな女。となぜかパッとしない男の繋がりと生業。
    どの短編も女が強い。寒さに耐え、性に耐え強くなる女
    だからこそ男が情けなくなるんじゃないかなどと思うけど、だからこそその辺りが桜木さんの描く小

    0
    2025年03月16日

    Posted by ブクログ

    桜木紫乃の作品は、どれを読んでも心の中に静かな波紋を広げてくる。
    本作もどの短編においても、どんよりとした暑い雲が日光を遮っているような空気が漂っていて、どの短編にもどうしようもない社会の落語者が登場する。
    彼らがその流れに身を委ねて生きているのが幸せなのか、それとも不幸なのかは他人には分からない。

    0
    2025年01月12日

    Posted by ブクログ

    でじゃぶ

    ってな事で、桜木紫乃の『誰もいない夜に咲く』

    波に咲く
    海へ
    プリズム
    フィナーレ
    風の女
    絹日和
    根無草

    の短編集。

    読み始めから、あれ?何か見た事ある風景が頭を過ぎる…

    あっ、これ読んだ事ある…。じゃが、本のタイトルが違う

    ここで自分が読んだ本がすぐ調べられる様に # を付

    0
    2024年02月03日

    Posted by ブクログ

    初めて読む桜木紫乃。7編を収録した短編集。収録作にない書題がついている短編集は珍しい。
    7編の舞台はいずれも北海道。主人公は女性、ちょっと不幸だったり迷ってたり人生がうまくいってなかったり。最後にはちょっとそんな日常がいい方向に変わるような予感を誘う。でもそれはささやかなもの。きっと彼女たちはこの後

    0
    2018年10月27日

    Posted by ブクログ

    それぞれが独立した短編集。
    北海道の風土と物悲しさしくもあるけど強い女性が一貫したテーマで描かれる。
    一時はこの裏悲しさや暗さが苦手で気持ちが滅入ってしまうこともあったが
    今回はまた違った目線で読めた。ひとりで生きる女性のやるせなさとある意味の諦めにフォーカスをあてると男たちが悲しい生き物にみえてく

    0
    2018年07月05日

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