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「東京に逃げることにしたの」。高校を卒業してまもなく、同級生だった順子から清美に連絡が入る。二十も年上の男と駆け落ちするという。故郷を捨て、極貧の生活を「幸せ」と言う順子に、それぞれ苦悩や孤独を抱えた女たちは引き寄せられていく――。自分らしく生きてゆくことの難しさ、そこにある確かな希望を描いた連作長編。
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Posted by ブクログ
桜木紫乃作品を10年ほど前にかなり読みましたが、この本は読んでなかった。 今回は、期間限定の営業担当イチオシのカバーに、「しあわせって誰かと張り合うものじゃない」という言葉に惹かれて購入。 主人公は6人の女性だけど、みんな順子という女性につながる。 昔、生活にいろいろ大変だったときに、ある方に 「今...続きを読むあるものを数えて、無いものは数えるな。今の幸せに感謝を」 と言われたことを思い出した。 順子のいう女性はまさに、今ある存在する幸せに感謝している女性。 周りの女性たちから見たら、綺麗にお化粧し着飾ってもせず、何が幸せかわからない順子の生活だけど、順子自身は小さな小さな幸せを毎日感謝して噛み締めて生きているんだよね。 まさに、限定カバーに書かれている「しあわせって誰かと張り合うものじゃない」 解説は、蔦屋書店の代官山店の文学担当の間室道子さんという方が書いていらっしゃいますが、それもとてもいいです。
がむしゃらに純粋に生きる順子。 周りはバカにしたり下に見ているのに、何故かそう感じている自分自身に寂しさや虚しさを感じる友人たち。 目に見える分かりやすいものが幸せとは限らなくて、自分の幸せの定義は自分が決める軸を無理せずに貫いている。 いくつになろうと、その順子の姿を見て周りが1歩踏み出して行く姿...続きを読むが勇敢で素敵でした。
自分の幸せとは何かを考えさせられる本になった。 自分も他人と比較する癖があり、そこで優越感であったり、自分を卑下するなど、相手によって感情をコントロールされている。 なので、この本の順子のように自分の幸せという核を知り、自分で自分の感情をコントロールしたいと感じた。
月が蛇行。。。あまりに秀逸なタイトルに鳥肌が立つ。 女神が降りてきそうなイメージの輝く存在とは真逆の、地を這うようにして土着的に生きる女性たちが主人公の連作短編集。なるほど、みんな蛇行して生きている。泥まみれだけど、どこかなんだか格好いい。そして輝く瞬間が周期的にやってくる。光はまたなりを潜めるけど...続きを読む、またも輝く時がくる。なるほどやはり彼女たちは月なのか。
久しぶりに心がヒリヒリするような物語でした。 女って、女性って、人って、と。 どうにももてあましてしまう自分の気持に何を幸せと思うのか。 その答えを早くに見つけた相手と自分を比較し、改めて自分の幸せを気持ちを考える女性達。 選んだ道を正解とし幸せを作っていく事が幸せになる事だと分かっていても難しい。
全体の流れがとても良かった。読中も読後も余韻が止まらない。 一見、苦労の連続である。だけど、読むにつれて、考えが改まる。それぞれの価値観や気づきで人生は何色にも変わっていく。死ぬことにさえ希望が持てる。 自分の人生のようだけど、大なり小なりと周りの人生からも影響は受ける。私の中にもいろんな人の人生が...続きを読む入っているのだろうか。 今の自分に影響を与えてくるものは、出来るだけ自分に合うものを選んでいきたいと思った。
ホテルローヤル以来、二冊目の桜木さんの著作。 高校の同級生、順子を基準として自分の境遇は順子より上なのか下なのか、隣の芝生の青さ加減を考える自分に嫌悪してしまうのは人の性なのか... 貧しくても病に侵されて痩せてしまっても幸せだと思ってる順子の心の拠り所は何なのか。 結論は出ないけれど、考えさせられ...続きを読むる。
みんないろんなこと抱えて生きとるんやな… としみじみ思った。 身近にありそうな内容が沁みる。 切ないなー
順子のひたむきな生き方に感銘を受けた。幸せの形は人それぞれで、どんな形であろうとそれはそうで。 自分の幸せを見つけたいし貫きたい。
釧路の高校を卒業してすぐ、年の離れた男と駆け落ちした順子。 彼女はいつだってひたむきで、時に危ういほど直情的に突き進み、そして今、貧しさのなかで「とても幸せだ」と言う。 この物語の凄みは、順子本人の波乱万丈さ以上に、彼女と交わり、揺さぶられていく女たちの「様々な生き様」のリアルさにある。 順子の眩...続きを読むしいほどの「幸せ」に触れたとき、彼女たちの心に去来するのは、純粋な祝福だけではない。羨望、蔑み、嫉妬、自己嫌悪、そして自身の抱える生活の歪み…。 順子というひとつの強い光によって、彼女たちの隠したかった孤独や葛藤が、容赦なく照らし出されていく。 満ちては欠け、時に歪んだ軌道を描く月のように、彼女たちの人生は決して平坦ではない。けれど、互いのドロドロとした痛みや孤独に向き合った時、その生き様はあたかも月のように、互いの行く末を静かに、確かに照らし出す。 綺麗事だけではない、けれど決して突き放さない。 順子と、彼女に引き寄せられた女たちの切実な生き様に、ページをめくる手が止まらなかった。
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