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Posted by ブクログ
桜木紫乃作品を10年ほど前にかなり読みましたが、この本は読んでなかった。
今回は、期間限定の営業担当イチオシのカバーに、「しあわせって誰かと張り合うものじゃない」という言葉に惹かれて購入。
主人公は6人の女性だけど、みんな順子という女性につながる。
昔、生活にいろいろ大変だったときに、ある方に
「今あるものを数えて、無いものは数えるな。今の幸せに感謝を」
と言われたことを思い出した。
順子のいう女性はまさに、今ある存在する幸せに感謝している女性。
周りの女性たちから見たら、綺麗にお化粧し着飾ってもせず、何が幸せかわからない順子の生活だけど、順子自身は小さな小さな幸せを毎日感謝して噛み締めて生きているんだよね。
まさに、限定カバーに書かれている「しあわせって誰かと張り合うものじゃない」
解説は、蔦屋書店の代官山店の文学担当の間室道子さんという方が書いていらっしゃいますが、それもとてもいいです。
Posted by ブクログ
釧路の高校を卒業してすぐ、年の離れた男と駆け落ちした順子。
彼女はいつだってひたむきで、時に危ういほど直情的に突き進み、そして今、貧しさのなかで「とても幸せだ」と言う。
この物語の凄みは、順子本人の波乱万丈さ以上に、彼女と交わり、揺さぶられていく女たちの「様々な生き様」のリアルさにある。
順子の眩しいほどの「幸せ」に触れたとき、彼女たちの心に去来するのは、純粋な祝福だけではない。羨望、蔑み、嫉妬、自己嫌悪、そして自身の抱える生活の歪み…。
順子というひとつの強い光によって、彼女たちの隠したかった孤独や葛藤が、容赦なく照らし出されていく。
満ちては欠け、時に歪んだ軌道を描く月のように、彼女たちの人生は決して平坦ではない。けれど、互いのドロドロとした痛みや孤独に向き合った時、その生き様はあたかも月のように、互いの行く末を静かに、確かに照らし出す。
綺麗事だけではない、けれど決して突き放さない。
順子と、彼女に引き寄せられた女たちの切実な生き様に、ページをめくる手が止まらなかった。
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