人生劇場

人生劇場

2,310円 (税込)

11pt

『ラブレス』『ホテルローヤル』等、家族の光と闇を描き続ける直木賞作家・桜木紫乃のルーツ!

夢に生き、夢に死ね――
昭和の北海道。
己の城を求め、男は見果てぬ夢を追う。


【著者コメント】
書きながら改めて、生きることは滑稽だと感じました。
滑稽でいいと思うところまで、書けた気がします。
やせ我慢人生を歩いてきたすべての先人に、愛を込めて――人生劇場。


何もかもが赤く染まった鉄鉱の町・室蘭。
四人兄弟の次男に生まれた猛夫は、兄にいじめられ、母には冷たくあしらわれながら日々を過ごしていた。
心のよりどころは食堂と旅館を営む伯母のカツ。やがて猛夫はカツのもとで育てられることになる。
中学卒業後、理容師を目指し札幌に出た猛夫だが、挫折して室蘭に帰る。
常に劣等感を抱えるようになった猛夫は、いつか大きくなって皆を見返してやりたいと思うように。
理容師として独立、ラブホテル経営と、届かぬ夢だけを追い続けた男の行く末は。
自身の父親をモデルに、直木賞作家・桜木紫乃が北の大地で生きる家族の光と闇を描く。

【目次】
一章 鉄の町
二章 修業
三章 別れ
四章 長男
五章 夫婦
六章 闘い
七章 新天地
八章 落城

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  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    徳間書店
  • ページ数
    464ページ
  • 電子版発売日
    2025年03月03日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    1MB

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人生劇場 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    身勝手過ぎる猛夫の生き方に、巻き添えを食った妻娘らが痛ましい。また駒子も昔の情に絆され、波乱万丈の生涯を余儀なくされる。理容師の腕を磨き、家族を扶養し、弟子を育成し、師匠の恩に報いることが重荷だったのだろうか。いずれにせよ、暴力的な長兄一郎に近い、無謀な人生劇場に幕を下ろした猛夫。行間から哀しみが立

    0
    2025年09月06日

    Posted by ブクログ

    昭和の北海道で生まれた次男の猛夫は、男兄弟に挟まれ両親の愛情の薄いなか、ただひとり伯母のカツだけが優しくしてくれ、そこで中学卒業まで育つ。

    理容の道へと進みカツの元を離れるのだが、心身を滅ぼし戻ってくる…という始まりから理髪店を持ち家族をつくり、そしてホテル事業を始めるという、かなりの波瀾万丈の人

    0
    2025年04月28日

    Posted by ブクログ

    桜木さんの作品は根底に暗いものが漂っている。
    誰のせいでもなく、ただそこにあって、そこに生まれ落ちた人が宿命のように背負わされるもの
    その不条理に涙が出てくる。
    あちこちにぽこっと落とし穴があって、はまらずにすむ人と、はまってもがきまくる人と、その違いはなんだろうか。
    夫婦は自分で選んだから責任はあ

    0
    2025年11月09日

    Posted by ブクログ

    北海道で生まれ育った男の一生を描いた作品。どこにでもいそうな、男性の生涯であり、めちゃくちゃドラマチックではないのだが、それゆえに共感できるし、物語に没頭してしまう。

    幸せな人生か?どうかはわからないが、読後感が爽やかなのは間違いない。

    0
    2025年10月20日

    Posted by ブクログ

    主人公の猛夫は幼少期より、両親や兄からどこか下に見られながら育つ。
    その中で、彼らを見返そうと中学卒業後は床屋奉公に入るも、そこでも親方や先輩たちから疎まれ、技術を身につけつつある中で立ち去ることになる。
    それでも、雑草魂は途切れることなく、自ら街中の床屋職人に弟子入りし、めきめきと腕を磨き、同じ床

    0
    2025年08月13日

    Posted by ブクログ

    昭和の戦争前後の話は、重く苦しいことが多い。酷い時代だったなぁと思う。
    そこを乗り越えて育ってきた主人公が、立派な人格者になるわけではない、か。
    理髪技術の習得に一所懸命なすごい職人になったが、妻や子どもに手をあげる暴力描写には、思わず目を瞑る。が、レベルの差はあれ、職人だった父も、カッとなるタイプ

    0
    2025年08月01日

    Posted by ブクログ

    前半は話が停滞してなかなか読み進まなかったが人生劇場がヒートアップするにつれ加速。ホテルローヤルが出てきた時はもしやと期待してしまった。

    0
    2025年07月11日

    Posted by ブクログ

    おのれの欲に忠実に行きた男の一代記。著者桜木紫乃の父親がモデルだという。職業が理容師で後にラブホテルを経営した。その名前は「ホテルローヤル」なるほど、ここにつながるのかと妙に納得した。
    父親は終戦を7歳でむかえた。貧しい魚屋の次男でその名を新川猛夫といった。時代がそうさせたのか分からないが両親とも長

    0
    2025年07月08日

    Posted by ブクログ

    ご自身のお父様をモデルに書かれた作品。
    家族に手をあげる、他所に女を作る、ビッグマウスだけど仕事はなかなかうまくいかない…
    あまり人様には知られたくないのでは?というような人生が描かれていた。そんな父親の人生を、文章にすることで客観視されているのかな。
    「親の人生を肯定することが自分の人生を肯定する

    0
    2025年05月13日

    Posted by ブクログ

    読み始める前にチラッと紹介文を見たら「ラブホテル」「自身の父親をモデル」という言葉が出て来て、これは『ホテルローヤル』に繋がる物語かと。。。同時に「不快な460ページだった。(中略)作者がこの男を長々と描いた意味が分からない。」と酷評している書評が目に入りました。
    確かに何とも不快な主人公です。最初

    0
    2025年04月30日

人生劇場 の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    徳間書店
  • ページ数
    464ページ
  • 電子版発売日
    2025年03月03日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    1MB

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