桜木紫乃のレビュー一覧

  • それを愛とは呼ばず
    恋愛小説かと思ったら
    やはり、そこは桜木紫乃っぽい

    簡単な恋愛じゃなく、サスペンスも孕む展開に
    引き込まれて読み進めたラストがまた驚きː̗̀(☉_☉)ː̖́

    やっぱり好きな作家さんです
  • ブルースRed
    懐かしい釧路とマッチした不思議な空気感。どこかで破裂するのではという漠然とした不安と期待で読み進んだが…。まったく展開予想できないワクワク感、萎んでしまった。後味は悪くはないから、マッ!いいか!
  • 硝子の葦(新潮文庫)
    ドラマ仕立てで色んなことが次々と起こります。ゾクゾクしたい時におすすめ。冒頭に事件が起こり、そこから遡って節子を主人公とした物語が始まり、ラストまた現在に戻ります。いつも冷静で賢く、無感情にも見えるが思いやりも見え隠れする。恐ろしいけど魅力的な節子さん。果たして真相はいかに。
  • 氷平線
    オホーツク海。流氷。
    どこまでも広くて、冷たい大地。

    デビュー作「水平線」を含む作品集。

    孤独を抱えた人々の、くっつきそうでくっつかない、くっつけない、
    苦しい切ない哀しい思い。

    どうして、って思うけれど、
    どうにもならないこともある。

    北海道には一度しか行ったことがないけれど、
    そこで暮ら...続きを読む
  • ブルース
    出会った女性、出会った女性に忘れられない感覚だけ残して、次の場所へ消えていく。欲からする行為っていうより、相手に図らずも記憶させてしまう行為。
  • 氷平線
    大人の恋愛短編小説。
    不思議な読後感。
    北海道の風景描写と、登場人物の鬱屈とした気持ちを内に抱えている心理描写が印象的。
  • 蛇行する月
    北海道・釧路、妻を持つ20歳も年上の和菓子職人と駆け落ちした順子。彼女の4人の道立高校時代の同級生、そして和菓子職人の妻、順子の母。6人の女性を主人公にした6つの連作短編集です。
    ブラック企業、不倫、マリッジブルー、彼女たちが持つ悩みや挫折が、重苦しいのだけど沈む事もなく、ただ粘性の高い夜の海を漂う...続きを読む
  • ふたりぐらし(新潮文庫)
    著者の本、11冊目だった.エピソードがほんのりとした味わいの短編が10.信好と紗弓夫婦にそれぞれの親が絡み、日常に出てくる様々なトピックがうまく描写されている.紗弓が両親と定山渓に行った時の、彼女と父の会話が素晴らしい.父の思いと彼女の心がうまく溶け合った感じだ.登場人物も多彩で甲田桃子、大浦美鈴、...続きを読む
  • ブルース
    1人の男性を女性からみた視点で次々と繋がっていくストーリー。
    北海道での話し。
    たばこ、酒、欲望、女、男、雪、夜
    桜木さんの本を読むといつもこんなキーワードが出てくる。
    頭の中に私の知らない夜の街が次々と浮かんできて読み進めていくのが楽しい。
    最後は身体の関係ではなく、心で繋がっていたような関係だっ...続きを読む
  • ふたりぐらし(新潮文庫)
    桜木紫乃節と言いたい、きらりと光る文が、りばめられた連続短編集。
    言葉のあや(とり)に心地よくくすぐられるような、あやされるような、うまいんですね。

    主人公たちの「ふたり」夫婦も、その親たちの「ふたり」夫婦も、ご近所の、職場の夫婦の「ふたり」も日常はいろいろ事情が様々なんですよ。そこから教訓を得よ...続きを読む
  • ブルース
    影山博人と八人の女たちの物語。それぞれの物語が救いようのないくらい暗いけれど、小さな幸せを感じられる。壇蜜さんの解説も素敵。
  • 硝子の葦(新潮文庫)
    再読。 ストーリーをすっかり忘れていたため、世界観に酔いながら没頭しました。 前回は途中でネタバレを踏んでしまうという失態を犯し、楽しみの半分を奪われたような感じで読み終えましたが、今回は大丈夫。 ネタバレを踏んだ記憶だけあったので、注意してました。 著者の描く道東の様子、主人公の謎めいた暗い風情、...続きを読む
  • 風葬
    小説に出てくる根室のカフェ、私が出張で行く時必ずランチに寄るあそこだ…と確信したり、書道のあれこれについても共感する部分が多くて桜木紫乃さんも書道を勉強していたのかなあと思うなど楽しみの要素が満載だった。読後かなり寂しさが残り、悲しくなるけど道東の雰囲気そのままに味わえます。
  • ブルースRed
    彼女が書く小説は、北海道を地にして描くものがほとんどだと思うが、今回も釧路の街を裏社会から牛耳る女を軸にしている。

    街の風景もある種の昏さと色気を醸し出す表現は流石だと思う。
    女のワルもほどほどに小気味良く感じた。
    歳を重ねて最後の地で何を思うのか…
    余韻が残る。。
  • ワン・モア
    主人公を変えつつ、それぞれの恋愛模様描く連作短編。
    訳アリで島に流れて来た女医と挫折した五輪候補選手の漁師の「業」を感じさせるような出だし。いつもの桜木さんです。
    ところがこの作品は少しづつ柔らかくなって行きます。いやDVの話もあるから、いつもと比較すればというレベルで、他の人に比べたらやはり全体に...続きを読む
  • 星々たち
    人は誰しも1人で生きて、1人で死んでいく。
    そんな中で紡がれていく命や星々のような人々への愛を感じる作品。


  • ふたりぐらし(新潮文庫)
    読もう、読もうと、やっと読めた本。予想以上に良かった!『予想以上に面白かった』ではなく『予想以上に良かった』。 この作者の本は2冊目。何故か文章がスゥーっと入り込んでくる。
  • 硝子の葦(新潮文庫)
    生まれてから一度も、欲したことなどなかった母。母への怨恨。最後、生家へ行き自分のアルバムを探す節子。その心理の中には、この母娘にしかわかりえない親子の情が見えた気がした。
    お金目的、母への復讐か親子ほど年の離れた母の元愛人との結婚。幸田をお父さんと呼ぶ節子の姿に、徐々に愛情が見え、よけいにやるせなか...続きを読む
  • 裸の華

    個性豊かなキャラクター達

    舞踊の経験がある方には共感するところが多い作品だと感じました。題名からは想像し難いかと思いますが、北海道を舞台に人生をやり直していく様な内容です。主人公よりも周囲の人物に惹かれました。
    様々な見方ができる作品だと思います。

  • ラブレス(新潮文庫)
    最初は、中々話が掴めなかったけど読む事に引き込まれていった。
    家族の愛に一定の形はなく、様々で自由な愛の形がある。
    少し暗いけど、とてもいい作品を読むことができました。