桜木紫乃のレビュー一覧

  • 砂上

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    なにかよくわからないけど、早く続きが読みたいと読み進めていった小説だった。
    すべてが共感できるというわけでもないけど、自分と重なる部分があったりして考えさせられた。
    おもしろかった。

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    2020年12月08日
  • 風葬

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    軽い認知症を患う母親がつぶやいた聞き慣れない地名、一つの短歌共に引き寄せられる人達。釧路・根室・東京を行き来し出生の秘密を知ることとなるが、母親の封印したい過去を掘り出し葛藤していく娘。いくつもの伏線がたくみで2時間のサスペンスドラマを読んでいる気分。複雑に絡み合う人間ドラマ。

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    2020年11月23日
  • ブルース

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    作品紹介では影山博人を中心に描かれた印象を受けるが、実際に読むと女性側からその影山、というか男性との関係をそれぞれの価値観や距離、その人がその関係に至るまでの人生過程が程よい描写で描かれている。北海道のなんとも言えない風景が映し出される作品。男性が読むとより女性ってそういう視点を持ち合わせているのかと考えさせられるような印象の文脈も。

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    2020年11月22日
  • 砂上

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    10年連れ添った旦那と別れ、彼の不貞による慰謝料とバイト代で暮らしながら文章を書き続けてきた令央。「主体性のなさって、文章にでますよね」と編集者から言われるほどどこか掴みどころがない彼女は、母であるミオと、母の子として育てた実の娘美利との関係もどこか希薄。そんな自分、母、娘との関係を題材にした文章「砂上」はミオの死により色を帯びたものとなる。
    主体性がなくても人間関係が希薄でも生きてれば文章書けるしオッケー
    それよりもまず自分の人生を肯定しながら生きることが1番大事なのかもな〜と編集者の乙三の発言から思ったりした

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    2020年11月14日
  • 砂上

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    読みたい桜木紫乃全開で、ホントあの一行から始まる小説俺も読みたい!
    ちょっとラブレスを思い出しますね。現代版ってとこか。増えた40kgのエピソードも読ませてもらいたかったな。
    裏小川乙三、気になりますね!!

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    2020年10月04日
  • 氷平線

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    ありそうでなさそうな現実感がある。
    ドロドロしてる作風なのかと思っていたけど、さっぱりしていて後味も良い。面白かった。

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    2020年10月01日
  • それを愛とは呼ばず

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    なにか小説を読まねば……という焦りに駆られて本屋に赴き、タイトルを見た時「それ」ってなんだ?と思って手に取った一冊。結果、興味を持った点が物語を通じて明確に、かつ鮮やかに表現されていて楽しめた。
    10~20代がメインの青春モノが好きな自分にとって、序盤の方は登場人物の年齢層からして大人向けというか好みではないかもしれないな~と思って読み進めていたけれど、中盤以降からスラスラと進めたのは作者の筆力に引っ張られたからだと思う。
    ここでは内容を書かないけど、二次元を偏愛している自分にとっては笑っちゃうんだけど他人事じゃない共感ポイントを持った人物が途中で出てきて、その人を取り巻く物語を読んだ時に「こ

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    2020年09月06日
  • 砂上

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    柊令央、感情が安定しているのか周囲に興味がないのか気持ちの動きのない人。こういう人が作家になるのか…と思って、読んだ。彼女の成長若しくは変化を見届けた感じ。

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    2020年09月08日
  • 風葬

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    誰でも大なり小なり隠しておきたい物事があるものだ。
    「墓場までもっていく」つもりの秘め事は人の頭の中、あるいは心の中にのみ容れられ、封をされ、取り出されることなく朽ちるのを待つことになる。
    棄てたくても棄てられず、ただ放置するしかないもの、あたかも宝箱の中身のように大切に保管されるもの、事象によってそれは様々だとは思うが、ゆっくり風化させるという向き合い方もあるようだ。
    いずれにせよ記憶にのみ留め置くことを選択した場合、関わりのある人が死んだり、忘れてしまった場合はその事象は消え去ってしまう。
    消えゆく記憶に向き合って、大切に思い出し、ただもちろん口外せずに、その消せない記憶に別れを告げていく

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    2020年07月27日
  • ワン・モア

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    それぞれの物語が描かれていて、いろいろ抱える中でも前向きな小説でよかったと思う。不器用だな、人間って

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    2020年07月25日
  • 無垢の領域

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    結末は終わりではなく、始まりである。

    思えば、この作品においてはすべてがそうかもしれない。
    何かが終わること、それは取りも直さず、何かの始まりとまったくの同義なのだ。

    全体の作りとしては、上質な、けれどももどかしい、大人の恋愛である。
    大人の恋愛と本来は相反するプラトニックな愛と交流が(途中までは)描かれている。それを浮き彫りにしているのが不倫という道ならぬ恋と、母親の介護、日の目を見ない才能という生々しいものだ。
    終盤に入って、物語は急展開を迎えるが、それはそれまでにたくさんあったわだかまりの、一つの出口の塊なのかもしれない。
    心理戦(といってよいのか、わからないが、幾人ものモノローグが

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    2020年06月30日
  • 硝子の葦(新潮文庫)

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    怖くて、悲しくて、やるせなかった。主人公節子は、母親の愛人と結婚し、元カレとも浮気を続けていても何も感じない。他の登場人物も皆、ぶっ壊れていて罪の意識が欠けている。ある日、節子の夫が事故で植物状態に。その後、節子自身の焼死体が発見される。その謎を遡っていくストーリー。謎が紐解かれても、スッキリ感ゼロ。節子の逞しさは凄いと思っても、謎行動が多すぎて共感できなかった。舞台があの『ホテルローヤル』なので関連作品かと思ったが、特にそういうわけでもなさそうだ。作品好き度は中くらいだが、ドンヨリ気分にどっぷり浸れた。

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    2020年06月14日
  • それを愛とは呼ばず

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    自分よりも悲しみが深そうな人間のそばに行けば、わずかでも明日に日が差すような気がした。このかんじがよくわかる。そして、自分よりも嘆きたい人間を思いつく限りの前向きな言葉で励ましていると、吐いた言葉によって気持ちが「浄化」してゆく、とも。心理描写がするどくて気持ちがはまった。
    不遇な目にあい、行き場を無くした、亮介と紗季は偶然出会う。幾度と会い、気持ちが通いその後の展開の恋愛ものかと思えば。。春奈が出てきた一気にゾクッとした空気になった。これはホラー・・?
    四人?でバーベキューをしている場は異空間で。
    小木田は確かに狂ってはいるが、悲しい方向に話は進む。春奈をすんなり受け入れたところは紗季も空虚

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    2020年06月09日
  • 硝子の葦(新潮文庫)

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    ネタバレ

    一気に読めた。最後までミステリーやった。北海道の風景と人の感情が合っとった。頭の中は色々な思いがあっても言葉に出さん主人公が好き。"なにひとつ繋がり合えないことを確信する"って表現もなんとも言えない感じ。

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    2020年06月06日
  • それを愛とは呼ばず

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    桜木紫乃さんの小説は結構読んでいるけれど、メインの土地が北海道ではない作品を読んだのは初めてような気がする。
    とは言え北海道も多く出てくるのだけど、札幌のような都会ではなく山深いリゾート地が舞台で、メインで出てくる土地は新潟なので栄えている感じはあるものの大都会ほどではなく、やはり桜木さんの小説特有の地方の少しうらぶれた雰囲気が漂っている。
    そして私は桜木作品のそういうところが好き。

    新潟で手広く事業を展開していた10歳上の妻・章子が突然の事故で植物状態になってしまった夫の亮介。
    会社を追われて故郷を離れた54歳の彼は、東京でたまたま入ったキャバレーで、そこで働く美しい女・紗希と出逢う。

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    2020年04月05日
  • それを愛とは呼ばず

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    ホテルローヤルを読んでみたいけど、少し気後れしてしまいなかなか手に取ることの出来ない本の作家さん。
    この本からなら入りやすいかなぁなんて思って手に取りました。

    この感じ、やっぱり好き。
    一般的にはぜったいにいけない事なのに、そこになんとかして善を見つけ出したくなる内容。
    紗希のこころ持ちは愛なのかもしれないけど、それが
    あのような形になってしまった時点で愛とは呼べないのでは…と感じました。
    しばらくモヤモヤが続きそうだ…

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    2020年01月29日
  • 氷平線

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    桜木さんが生れ住む北海道を舞台に、男女の愛を描いた短編集。
    「雪虫」「霧繭」「夏の稜線」「海に帰る」「氷の棺」「氷平線」の6編。

    それにしても独特の雰囲気を持った上手い作家さんだと思う。
    この人の描く北海道はいつもどんよりと重く、性愛を通して描く男女の愛はひたすらやるせない。
    一度嵌り込むとなかなか抜け出せない様な魅力が有ります。

    ”関係”とか”結末”に”血”や”業(ごう)”をかき混ぜて発酵させると”因縁”とか”宿命”が出来る。
    物語をじっくり深く発酵させるのが桜木さん。酸味が強くなった古漬け。味わい深い。歌で言えばPopsでは無く艶歌・怨歌の世界。
    しかし、私の好みは浅漬けなのです。

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    2019年11月29日
  • 氷平線

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    「ホテルローヤル」以来、桜木紫乃の作品を読んだのは2作目だったが、こちらも短編で土地のしがらみや人間関係の窮屈さが描かれている。読後感はあまり良くないが、そこがかえってリアリティがあり、物事のケジメや再出発を感じた。

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    2019年11月23日
  • 裸の華

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    桜木紫乃の作品を読むと、毎回「この人はこんな作品を書けるのか」と、驚嘆してしまう。
    ストリッパーという特殊な(申し訳ないが、私がこれまで触れたことのない世界なので、特殊な、という表現を許していただきたい)世界で生きる女。
    踊ることを一身に愛し、その世界を離れられない女。
    妖美で、可憐で、悲しい。でも、潔い。

    アスリートとか、芸術家とか、そういう題材と同じように、ストリッパーを捉えている。
    狂おしいほど全身全霊をかけて愛し、そしてそれに一生を捧げる人の美しさと強さ、儚さをきっちり書いている。

    決して、キレイな話、美談一辺倒としてはおわらせないところが桜木さんの冷静な目であり、でもその目はあた

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    2019年09月23日
  • 硝子の葦(新潮文庫)

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    なんだこの小説は。素晴らしすぎる。
    桜木紫乃は砂上だけ読んだが、こちらはそれとは違って本格ミステリの感もある。
    骨太で厚みのある人物描写はそのままに、第一級のエンターテイメントに仕上げている。おもしろい。
    後半の幾度ものどんでん返しの波に読みながらさらわれる心地がした。
    行ったこともない北の大地の海に、冷たいグレーの空に、古いけれども客入りのいいホテルに、頭のなかを占領された。そのくらいの立体感。
    このひとの作品はほんとうに丁寧で、慎ましやかだ。美しいと思う。

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    2019年09月08日