桜木紫乃のレビュー一覧
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順子のひたむきで、あまりにもまっすぐなところが、少し痛々しくもあり、うらやましくもある。
順子のようになりたくないような、なりたいような。
胸がズキズキする部分もあるが、明日を生きるためには前を見ないといけないと気づかされる一冊。Posted by ブクログ -
「ホテルローヤル」以来、桜木紫乃の作品を読んだのは2作目だったが、こちらも短編で土地のしがらみや人間関係の窮屈さが描かれている。読後感はあまり良くないが、そこがかえってリアリティがあり、物事のケジメや再出発を感じた。Posted by ブクログ
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なんだこの小説は。素晴らしすぎる。
桜木紫乃は砂上だけ読んだが、こちらはそれとは違って本格ミステリの感もある。
骨太で厚みのある人物描写はそのままに、第一級のエンターテイメントに仕上げている。おもしろい。
後半の幾度ものどんでん返しの波に読みながらさらわれる心地がした。
行ったこともない北の大地の海...続きを読むPosted by ブクログ -
素直に書かれいてる人間臭さが好きだ。
いつまでもこの状況が続けば良いと思いながら、バラバラになってしまう登場人物に最後はエールを送る気持ちになる。
「誰にも約束された明日なんかなかった。だからこそ信じられる未来があった。」(p238)などの味のある文が散りばめられているところも魅力だ。Posted by ブクログ -
ひきこもりGWの読書その1
この人の作品を初めて読んだけど、すごく面白かった。ミステリーとしてだけでなく、北海道の空気感や登場する人物(とくに女)がどんどんイメージできて、ページをめくる手が止まらなかった。
同じ作者の直木賞受賞作「無垢の領域」をさっそく予約してみた。GW後半に読みたい。Posted by ブクログ -
再読。、結末を知ってるから、この部分は主人公はこういう気持ちだったんだなと思いつつ読む事が出来た。主人公の一見ひょうひょうとしながら内面にくすぶっている激しさが色々な行動に結びついてるのかなと思う。Posted by ブクログ
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本のタイトルにピッタリの話。無垢の領域がひたひたと広がり周りを侵食していく。桜木紫乃さんの人の心の動きを丁寧に書いてるところが好き。しかし呆けてる事を装いながら生活するほどの念、欲望って末恐ろしいわ。。Posted by ブクログ
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粒揃いの作品集です。小池真理子さんの作品を目当てに買いましたが、各先生の作品それぞれ格調の高いエロスで楽しめました。このお値段でこの内容はお得です。