桜木紫乃のレビュー一覧
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やっぱり、桜木さんはざわざわしながらしっくりくる。高校の同級生の、その母の、その中の1人と旦那に逃げられた女の人のお話。
女の子達が大人になり、1人1人が人と比べたり、引け目を感じたり。なんともあるなこんな気持ち。。こんなざわざわした思いは昭和であろうと令和であろうと一緒だ。
そして、「幸せ」の価値観や考え方も人それぞれ。
この中で「弥生」の物語がスンときた。それは菓子や幸福堂を百貨店に導いた同じ老舗の和菓子やの尾崎の言葉「自分の役割を理解しているとそうそう大きな間違いをしなくてすむんですよ」面白くない言葉かもだけど、すげー納得。
それと看護師の直子の自分の部屋についての言葉「嬉しいことが倍に -
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おのれの欲に忠実に行きた男の一代記。著者桜木紫乃の父親がモデルだという。職業が理容師で後にラブホテルを経営した。その名前は「ホテルローヤル」なるほど、ここにつながるのかと妙に納得した。
父親は終戦を7歳でむかえた。貧しい魚屋の次男でその名を新川猛夫といった。時代がそうさせたのか分からないが両親とも長男だけを特別扱い。次男の猛夫は長男の一郎から壮絶なイジメを受け育った。そんな猛夫の唯一の落ち着ける居場所は母親の姉のカツ。芸者から身を起こし旅館を営んでいた。カツは両親から疎まれていた猛夫を親代わりのように面倒を見てくれた。旅館の女中、駒子もタケ坊と呼び可愛がってくれていた。しかし生来の気質か育ちの -
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桜木紫乃さんの描写力に唸ってしまう。
アイヌ出身の赤城ミワについて彼女を知る人たちが語る六つの連作短編。ミワという女性の像が徐々に浮き彫りにされていく。
谷に生まれ育ったミワは札幌でアイヌ紋様デザイナーになる。"ミワ・ライン"と呼ばれる独特な曲線と鮮やかな赤が彩る物語。桜木紫乃さんの描く「男ですら太刀打ちできない考え方、生き方をする女性」に惚れぼれしながら一気に読んだ。
「無事に、行きなさい」が良かった。
ビストロシェフ、倫彦はミワと付き合い始めて二年。その関係に重さを感じるようになり…
「不意に、目の前にいる人の気持ちがこっちに落ちてくることがあるの」とミワに言われて -
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積ん読から。
「ママがぼけちゃったみたい」
この言葉は子ともにとって一番聴きたくない。
ましてや、その子どもも身動きがとれない年代になっているからなおさら。
5人の女性からの観点であるお話。
姉妹であり他人であり義姉妹であり
なんだかな、軸である姉妹の旦那さんが味があって優しくていい。無関心であり無関心でなく朴訥として、この姉妹はきっと自分の父親と違う男性に惹かれたのか。姉妹の母親の認知症とその家族を含みながら物語は進む。
どうしようもない女としての立場や性と戦いながら、ちゃんと介護や連絡を取り合わなかった家族とも繋がり助け合う。
ピンク=陽紅さんと、
屺和さんの話がこの物語の中でちょっとした -
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読み始める前にチラッと紹介文を見たら「ラブホテル」「自身の父親をモデル」という言葉が出て来て、これは『ホテルローヤル』に繋がる物語かと。。。同時に「不快な460ページだった。(中略)作者がこの男を長々と描いた意味が分からない。」と酷評している書評が目に入りました。
確かに何とも不快な主人公です。最初は真面目なのですが、理髪店の修行を終え結婚してからどうしようもない男になります。欲しいものが有れば後先考えず買う。山師。常に見栄を張って崖っぷちを歩かないと気が済まない生き方。自分勝手に生きながら、そんな自分を理解してくれないと女房・娘に手を挙げる。本当にどうしようもない男です。
読んでるうちに気が