桜木紫乃のレビュー一覧

  • 家族じまい

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    どんな話なのかな〜と読み始めた。
    人物ごとに章があって、どれもやはりちゃんとおもしろいと思った。すごいなぁ。

    認知症は辛い。

    これから先の親のこと、自分のこと、夫婦のこと、子どものこと、いろんなことが頭に浮かんできて、考えさせられる。不安になるねぇ。

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    2026年06月10日
  • 異常に非ず

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    さすが直木賞作家 うまい!の一言 随所に散りばめられる心に沁みる感情表現 そう来たか! 読みながら 筋書きを追いながら ついメモをしたくなる箇所あり
    社会の底辺に生きる人々たち どうやっても這い上がれないと悟った時 人はどう生きるのだろうか 深く考えさせられた本だ

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    2026年06月07日
  • 蛇行する月

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    がむしゃらに純粋に生きる順子。
    周りはバカにしたり下に見ているのに、何故かそう感じている自分自身に寂しさや虚しさを感じる友人たち。
    目に見える分かりやすいものが幸せとは限らなくて、自分の幸せの定義は自分が決める軸を無理せずに貫いている。
    いくつになろうと、その順子の姿を見て周りが1歩踏み出して行く姿が勇敢で素敵でした。

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    2026年06月03日
  • 異常に非ず

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    ネタバレ

    1979年「三菱銀行人質事件」主犯の花川清史、当時30歳。母カヨは73歳、戦前生まれ身売りされる時代に育った事で体は丈夫だが無学、と繰り返す。花川清史と暮らしていた亜紀はカヨをちっさいおかあさんと慕う。二人とも暴力ヒモ男から縁を切れない共通点を持つから、だけではない結びつきを感じた。事件も、カヨの人生も、亜紀の人生も、ブンヤの近藤、清史と同い年の海原将志も。誰一人幸せな人がいない本を書くには、桜木紫乃以外にはいない。今回の作品はずっしりキツイ読書時間だったがさすが!の素晴らしい作品。破滅-梅川昭美の三十年も読む予定。

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    2026年05月29日
  • 青い絵本

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    最初ページを開いた時は「スカスカだな」と思った。行間が思いの他取り過ぎてるのだ。タレント本に多いパターンで桜木紫乃さんどうしたの、と不思議だった。
    五篇全ての作品を読み終えて知った。この行間は計算されたものであったのだった。いずれの作品も読みごたえがあったが、表題の「青い絵本」にはより深い感動を覚えた。

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    2026年05月25日
  • 異常に非ず

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     銀行人質立て籠り事件の詳細が描かれているものと思っていたが、事件そのものについては全くと言っていいほど触れられておらず、犯人、その母、その愛人、事件の背景を追う記者達とその家族が複合的かつ丹念に描かれた力作。
     章立てがなされていないのは、若干読みにくい。

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    2026年05月21日
  • 異常に非ず

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    読み終わったあとでこれが実際に起こった事件をモチーフにしていると知った。
    事件自体よりも、清史の生きにくさがすごく痛々しかった。遅くに生み目の中に入れても痛くないほど可愛がった母親の苦悩や、8年一緒に過ごした亜紀の追い詰められた感じが、読後もどんよりと頭の中に残る。

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    2026年05月20日
  • 異常に非ず

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    実際に起きた三菱銀行人質事件の犯人梅川昭美を題材にしているので、小説というよりも脚色あるノンフィクションの趣のある小説だった。

    「他人の痛みに無頓着で、いま自分がどう見えるかばかり気にしている」という花川清史を表す言葉が犯人像として印象に強く残る。
    直接的に犯人を描かず、母親と愛人から犯人清史の渇望や焦燥感を浮かび上がらせ、それぞれに息詰まった厳しさに逃げ道を失わせる。

    桜木紫乃作品としてはかなりハードな内容ではあるが、犯罪者の母親と愛人という女性の描き方が秀逸である。
    また、新聞記者の近藤も良かった。

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    2026年05月20日
  • 異常に非ず

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    文中の近藤こと近藤勝重さん。懐かしい名前が巻末の著書の献辞にあった。いまは無い名物番組TBSラジオ「荒川強啓デイ・キァッチ!」のコメンテーターや川柳選者として大好きな人物であった。あの近藤さんの大阪時代がいきいきと活写されていて、主題と合わせて感慨深く読んだ。

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    2026年05月16日
  • 裸の華

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    自分にとって忘れられない一冊に出会えたという確信がある。気概に溢れ、今を今と割り切るさっぱりとした心を持っている登場人物たちがみな本当にかっこいい。私は禁欲的な生活をしている女性に(現実でもフィクションでも)とても憧れるので、自分の背筋もすっと伸びるようだった。物語の閉じ方も美しい。すべてを読者の想像に任せるのではなく、書くべきところまではきちんと書ききって、いつまでも心の中に余韻を残してくれた。映像化したらどんな深みが出るだろうと思う。期待したいしたいし、桜木さんの作品をこれからも追い掛けていきたいと強く思った。

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    2026年05月12日
  • ラブレス

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    友人に薦められ、というか、読んでみてと持って来てくれて……初・桜木紫乃さん
    最後の場面にぐぐっとくるから、と涙目で言われ、楽しみに読み始めました

    我慢強くたくましいオンナたち、そしてその周りのクズオトコ(その1、その2、その3……)、昭和といえどもこれはないだろう、と思われる環境や言動……
    私はとにかく、終始にわたってオンナたちの強さが心に残った

    そしてぐぐっときました、ゾワっときました、あの場面でのあのセリフ……スポットライトが当たっている2人の姿が浮かんだ
    余韻が長引く本でした

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    2026年05月08日
  • ヒロイン

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    ネタバレ

    サイン会で買って2年半ぐらい積んでたけど7月に文庫化するようだから慌てて読んだ。
    積んでたのを後悔するぐらい面白かった。

    訳も分からないまま追われる身になった主人公。
    周りに気づかれるのではないかと常にビクビクしながら暮らしていくのは息が詰まりそうになった。
    とはいえ優しい人や変わった人もいて教団にいた時より幸せだったのではないかと思えるほど。
    色んな人と出会って別れていくなかでどんどん本来の自分がなくなっていく虚ろさもあり読むのが止まらなかった。
    なぜこうなってしまったのか、いつまでこうしていくのか自問する主人公はそのまま読者の自分にも返ってくる感じがした。
    夢中で読んだけど、読後感は手か

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    2026年05月06日
  • 人生劇場

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    常に刺激を求めていく猛夫。理容師として大会での優勝を目指したかと思えば挫折。パンチパーマを北海道では先駆けて導入するも上手くいかず、遂には理容師を辞め、ラブホテル経営にまで手を出してしまう。嫁や子に手をあげるのは全く共感出来ないが、行き当たりばったりの様でも彼にしたら、その時はそうするしか無かったのだろう。まるで「横山やすし」だ。「ラブレス」「人生劇場」と読んだので「ホテルローヤル」も読まねばな。

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    2026年04月24日
  • 蛇行する月

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    自分の幸せとは何かを考えさせられる本になった。
    自分も他人と比較する癖があり、そこで優越感であったり、自分を卑下するなど、相手によって感情をコントロールされている。
    なので、この本の順子のように自分の幸せという核を知り、自分で自分の感情をコントロールしたいと感じた。

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    2026年04月19日
  • 砂上

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    「それはまるで、長いあいだ秘めていた感情を顧みて怒りにまぶしてゆくような作業だ」という表現が好き。「人に評価されたいうちは、人を超えない」については、なるほど、たしかにと思った。「なぜ小説を書くのか」という深いテーマのなかにヒトの優しさが見え隠れする傑作。

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    2026年04月19日
  • 人生劇場

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    猛夫みたいな人が身近にいたら、ほんとにもうどうしようもない奴だと思ってしまうんだろう。
    妻子を得ても、理容師としての腕や店を得ても、どうやっても満たされなかった猛夫の飢えみたいなものは、もし駒子と結ばれていたとしても満たされることはないんだろう。
    絶対叶わないものを求め続ける姿に人間の業を感じた。

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    2026年04月08日
  • 彼女たち

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    美しい写真と
    優しく、切ない言葉。

    短い文章の中に、ぎゅっと込められた想いがあり、
    それを風のように伝えてくれる写真。

    ページを繰るときに、
    涙が出そうになる。

    心の中の言葉。
    耳を傾けるように読み、
    胸あたためられる。

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    2026年04月07日
  • ラブレス

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    文庫カバーには表題がふたつ
    ラブレス と Love less
    愛がない? 愛を失った? 愛を感じない?

    人と人が心から理解し合うのはとても難しい
    言葉を尽くしても
    口から出ない言葉は聞こえないし
    思ってもいないことを言ってしまうこともある

    祖母と母と娘
    時代と個々の経歴が
    お互いをわかりにくくしているかもしれない
    けれど………
    それぞれが自分の判断で生きてきた道を
    誰にも否定はできないと思う


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    2026年04月02日
  • 情熱

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    ネタバレ

    物語の始めは設定や背景の説明が多くなりがちだが、この短編集はスパッと本筋入ってくる感じがする。余計な説明がなく読者の想像力に委ねられるところがいい。 「スチール」とか「寸借詐欺」とか想像でカバーできないところはググって調べる。
     『「挫折」という独りよがりなど及ばないかなしみを抜けようとしている』という表現は琴線に触れた。

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    2026年04月01日
  • ラブレス

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    北海道の貧しい開拓村で生まれ育ち、その境遇から自ら人生を切り拓こうと流浪の生活に身を捧げる姉の百合江と同じ境遇でも常に先を見据え堅実に進もうとする妹の里美。百合江の人生は幸せだったのか不幸だったのか、その様な事はどうでも良くなる、その時、その時を懸命に、自分の気持ちに正直に生きただけ、
    最後に妹の里美が流す涙に百合江の人生が家族全員に肯定された気がする…

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    2026年03月30日